カテゴリー: コラム Page 34 of 60

お母さんの学習履歴と子どもの学習

いろいろなご家庭にお伺いして子どもの学習を見ていると、どうしても普段の学習が気に掛かりま
 
す。そして、普段の子どもの学習スタイルは、お母さんが学習をどうとらえていらっしゃるか
 
に強く関わっていることに気付かされます。
 
「基本問題を3回はやらせているのに点数が上がりません」
 
「テストで間違った問題は、3回解かせるようにしています」
 
このような話を聞くと、なんだか不安を感じるのです。
 
もしかしたらお母さんは、何度も同じ問題を解かせることによって、理解が深まり応用力が身につい
 
ていくものだと信じていらっしゃるのではないかと心配になるのです。
 
中学生や高校生になると、新たに入ってきた知識や考え方は、過去に大脳に収納され
 
た知識や考え方に自然に結びつくことが多いのですが、9歳の壁をやっと過ぎた子どもたちの場合は
 
そうではありません。ばらばらに入ってきた知識は、頭の中でばらばらのまま放置されます。「こ
 
の数字とあの数字を引いてから、ここの数字で割る」というような表層の理解にとどまってしまうの
 
はそのためです。
 
基本問題を3回繰り返すうちに、「なぜかは分からないけれど」こうすれば正解が出せることだけ
 
を覚えます。ところがばらばらに収納された知識は、すぐに散逸してしまいます。
 
その週のチェックテストの時は覚えておくことが出来るのですが、一ヶ月後になると、その後に入っ
 
てきた知識と絡み合って何が何だか分からなくなってしまいます。
 
多くのお母さん方のご自身の学習で一番強く印象に残っているのはたぶん大学受験でしょう。大
 
脳が完成されたあとの学習です。英語を覚え、社会を覚え、古文を覚え・・・。
 
覚えることに集中することで大学受験を成功した方も多いのではないでしょうか。
 
ところが、私立中学上位校受験はそうではありません。大切なのは「納得感」です。最初に習ったと
 
きに、「なるほど!」とか、「あっ、そうか!」という快感がわき上がるような理解です。このとき
 
に、新たな知識は過去に収納された知識につながったのです。このような納得感を持って覚えたり理
 
解した事柄はなかなか忘れません。また、応用することも容易です。
 
「何度も何度も解かせているのに総合テストになったら間違ってしまう」場合、ここで一度、子ども
 
の学習の仕方を見直してあげてください。
 
「なぜそうなるの?」
 
「その式で何が出たの?」
 
と聞いていただくことで、子どもが分かっているかどうかが分かります。
 
間違った学習で子どもが疲れてしまうまでに、学習のやり方を出来るだけ早く変えてあげてくださ
 
い。

入試過去問題演習の肝

入試の過去問題の演習が多くの塾で始まりました。この過去問演習は去年までよりも早く始まりました。「11月からで十分です」と言っていた塾でもすでに始まっています。

志望校別日曜特訓で該当コースがある場合は、その授業で過去問題の抜粋を学習することになりますが、多くは自宅学習に任されています。該当コースが無い志望校である場合は、すべてが家庭学習でこなしていくことになります。

 

入試過去問演習の意味

入試過去問題を解く目的は下記の3つあります。

① 問題の傾向(問題レベル・量・問いの形式・その学校特有の言い回し)になれる。

② 時間配分を練習する。

③ 得点力をつける。

 

①②については、私のブログだけではなくいろいろなところに書かれていますから、今回は③についてお話ししていきます。

 

小6の2学期以降の学習においては、学力を高めることは当然必要なのですが、それ以上に得点力を高めていくことに力点を置いてほしいのです。学力が高まれば当然得点が高くなると思われがちなのですが、実はそうではないことが多いのです。

 

「学力はあるのに得点が稼げない」そういう子が多いのです。

 

・計算ミスをする

・題意の読み違いをする

・使う知識を取り違える

・問題の解きはじめを間違える

・解答の書き方を間違える

・普段だったら思い出せる知識が思い出せない

 

得点力が発揮できない理由は一杯あります。そして生徒一人一人大きく違います。一人一人に対して、正解にたどり着けない原因を1つずつ取り除いていってあげることが大切なのです。また、その作業はその子にとっては、「あっ、これがこのように出来るだけで合格点にこんなに近づくことができるんだ」という、成功の予感を高める効果もあります。

 

これまでも、塾の模試の直しをやってきたと思いますが、この過去問題の直しはより効果が大きいのです。ですから、やりっ放しは是非避けてくださいね。〇×をつけて得点を出しただけで終わり。これでは効果は見込めません。

 

では、どのようにしていくのかを私たちがやっていることを例にしながらお話ししていきます。それは、大雑把に言うと、×の中に潜む正解への糸口を見つけて、それを子どもに体感させることです。そういうときに私が子どもに発する台詞はこのようになります。

「お~い、ここまで考えられてるじゃないか、ここで〇〇をするだけで正解にたどり着けたじゃないか、もったいないと思わないか!」

 

「いい線いってたね。そこまで考えたんだったら書くのを面倒がらずにこれとこれをメモしていればその先に気付いたはずだよな。惜しい!」

このような、“褒めながら叱る”台詞です。

 

時には、

「おおっ、3ヶ月前まで覚えていた陽樹と陰樹の区別を忘れちゃったんだね。〇〇のテキストの〇ページを今から3分で覚え直そう。」と言うこともあります。

子どもに、惜しかった、悔しいをいう気持ちを起こさせるとともに、ほんのちょっと注意をしたり努力をするだけで得点を揚げることが出来そうだと感じさせることが大切だと思っています。

 

「40点じゃ合格点に全然届いてないじゃないの、どうするの!」という台詞は子どもに絶望感を与えるだけですからやめてください。実は、今40点でも、やりようによっては4ヶ月後には合格最低ラインの65点にまで上げることは可能ですし、そのような経験を毎年積み重ねています。入試直前まで、一段一段階段を上っていかせる感覚を大切にして、お子さんに接してください。

                             

受験勉強開始までに身につけておきたいこと

近頃、小学校低学年や年長の子どもをお持ちのお母さんからの相談が増えてきました。
 
習い事や家での様子や小学校での様子をお聞きすることから始めているのですが、時には先走りすぎだと感じてしまうことがあります。
 
このブログでも何度かお話ししたように、学習は3段階です。
 
第1段階 生活知識
 
普段の生活の中で身につく知識や身体感覚です。“速く歩けば短い時間で着く” “金属のボールに熱湯を入れると熱くて持てないのに、カップラーメンの容器に熱湯を入れたら持つことが出来る” “二日後と二日目は違う”・・・このような日常生活で感じ取る経験です。多くは身体感覚に結びつき、その後の学習の基盤を作ります。
 
第2段階 基礎学習
 
いわゆる「読み書きそろばん」と言われるものです。音読や黙読を通じて意味をとらえる練習。読みやすい文字や数字をてばやく書く練習、基本的な計算が素早く正確に出来るようにする。これらの基礎学力は単純作業に思われますが、頭の働きとしてみればなかなか複雑です。
 
音読をスムーズにするには、先読みの視線移動が必要です。また、黙読においては、目から入った画像情報を文字情報に換え意味をとらえます。数字を扱う練習では、一瞬数字を頭にとどめておくという作業記憶(短期記憶)の能力が必要です。
 
これらの能力は、今後の学習効率を高める上で大切になってきます。
 
第3段階 応用学習
 
算数の文章題を解けるようになったり、国語の長文の意味をとらえ問題を解くことが出来るようになったり。物事のつながりを理解したり、原因と結果の関係が分かったり、その上でそれらの事項を長期記憶に収納したり。
 
この3つの学習段階は、大まかに時期が分かれています。
 
第1段階の生活知識は、生まれてから小学5・6年生あたりまで。
 
第2段階の基礎学習は、年長から小学4・5年生あたりまで。
 
第3段階の応用学習は、小学3・4年生から。
 
これらのことから、小学校の低学年や年長さんには、第1段階の生活知識と第2段階の基礎学習が大切だと考えています。小学校に入る前から勉強机の前に座らせ続けているようでは、生活知識をや身体感覚が鍛えられません。
 
受験勉強の先取りをむやみにやってしまうと、因果関係を理解する力が育ちません。時期に応じた学習内容と学習スタイルが大切になります。受験時期のご相談だけではなく、年長さんから小学校低学年までの方の相談にも積極的に応じていきたいと考えています。受験勉強の成果大きくするためには、低学年時の正しい学習が必要ですから。

週刊ポスト掲載 宿題代行は「悪」なのか

夏休みが終わって、2学期の授業が始まって1週間がたとうとしています。この1・2週間は生活を切り替える期間です。就寝時間と起床時間の見直しから始めてください。起きてすぐの漢字練習や計算練習が夏休みの間に中断した人は、再開させてくださいね。

 

ところで、今週号の週刊ポストに取材記事が掲載されました。「宿題代行は悪なのか 識者8人と業者が誌上対決」という部分です。8人の識者の一人として意見を述べさせてもらっています。宿題代行がそんなに繁盛しているとは、ちょっとびっくりです。

 

取材の中で話した内容が、簡潔な表現で忠実に反映されていて、雑誌記者さんの文章力ってすごいなと感じています。取材があった2日後には既に記事に仕上がっていましたからそのスピード感にも驚いています。

 

私がお話しした内容は、「宿題には、教育的な側面と学習的な側面があること。」「自由研究などの、時間がかかる宿題をやり遂げることで、スケジュール管理やプロセス管理の練習ができること。」です。それ以外に、の話をしたのですが、その部分はスペースの都合と記事の趣旨の面から省かれたようです。今回は、記者さんにも話した受験に役立つ自由研究のお話しを書いていきたいと思います。夏休みが終わってしまいましたから、来年の夏休みの対策だと思ってください。

 

 

例えば、子どもが社会を苦手にしているとしましょう。しかもちゃんと勉強しているにも関わらずにです。その原因の多くは、ストーリーの中で理解したり覚えたりが出来ていないことなのです。地理だと「地名と地図上の場所がつながっていない」とか、歴史だと「出来事の順序や関係が理解されていない」のです。このような症状を一気に解決することが可能なのです。

 

地理が弱い子の場合

模造紙大の大きな紙に、日本地図を書いて、山脈・平野・川・盆地・都市名・・・を書いていきます。周りの空きスペースに、特徴がある地方の産業を簡潔にまとめていきます。参考書にある写真や絵をカラーコピーして貼っていけば、見栄えも良くなりますし記憶の基点にもなります。

 

歴史が弱い子の場合

障子紙を幅30cmぐらいに切ってつなげていきます。5mぐらいの長さにしておいて、それに年表を書いていきます。項目は、年号、出来事、備考です。出来事は政治的なことと文化的なことに分ければより効果的です。それが書き上がれば、和装具店に行って巻紙の芯や表具を買ってきて、秘伝書の巻紙イメージで完成させます。こうすることで、出来事の順序や関係が自然に身につきます。

 

それ以外にも、いろいろあります。

語彙力を増やしたい場合は、

「僕が作ったクロスワードパズル初級編・中級編・上級編」などはどうでしょうか。

自分でクロスワードを作るには、言葉の意味を正しく知っていなければ不可能です。

作ったクロスワードパズルに、お父さん、お母さんに挑戦してもらうのです。

これなら作るほうも力が入るでしょう。

 

 

理科好きな子どもの場合は、

「重曹だけで作ったチョウまずいドーナッツ」はどうでしょう。

小麦粉・水(牛乳)・バニラエッセンス・砂糖をドーナッツの生地に練っておいて、ベーキングパウダーの代わりに重曹を使います。重曹を入れていない物・重曹を小さじ一杯入れた物・2杯入れた物の3種類を作ります。これを揚げるのです。重曹が入ってない物は全く膨らまずに不味そうです。重曹を2杯入れた物はふっくらと膨らんでいかにもおいしそうです。そこで、それぞれをちょっとだけかじってみましょう。そうするとおいしそうに見えたドーナッツは苦くて食べられたものじゃありません。(たくさんは食べさせないでください)不味そうに見えたかちかちのドーナッツは、クッキーのようで以外においしい。

そんな体験をしておいて、ベーキングパウダーの成分表を見ます。そうすると、重曹・酸化剤・・・と書いてあります。重曹(炭酸水素ナトリウム)が加熱されて、二酸化炭素を発生して炭酸ナトリウムというアルカリ性の強い物になって苦くなりますから、それを中和するための酸化剤です。

だったら、重曹を入れるときの酸化剤として、お酢だったら、レモンの絞り汁だったら・・・・と実験の幅が広がります。これは、中学受験にとって大切な化学範囲の有効な経験になります。

 

このように、一見受験勉強にとって邪魔に見える夏の自由研究も、工夫次第で受験に有効な学習に変えることが出来ます。

 

これを読んでいただいた方は、これをプリントアウトしていただいて、来年の夏までとっておいていただければと思います。                                                

フジテレビお昼の番組「バイキング」に出演しました

8月28日、フジテレビのお昼の番組「バイキング」に出演させていただきました。
 
番組では、子供の成績をあげる3つのポイントについてお話させていただきました。
 
その3つのポイントとは、
①鉛筆の持ち方一つで、成績が上がる
②良い塾かどうかは、理科と社会のテキストを見ればわかる
③親の本棚に並ぶ本で、成績が上がるかどうかがわかる
 
です。
 
①は、ふだんから私がよくお話ししていることで、なぜ正しい鉛筆の持ち方があるのかを考えればわかることです。正しい持ち方をしないと、自分が書いている字そのもの、つまり鉛筆の先が隠れて見えなかったり、手をスムーズに動かすことができなかったりと、さまざまな不都合があります。
 
①はお子さん自身の「習慣」に関することですが、③は、ご家庭での「習慣」に関することです。趣味の雑誌やマンガだけでなく、お子さんの手の届くところにお父さん専門書があったり、科学雑誌があったり、という環境が、お子さんの興味や知的好奇心を喚起するのです。
 
番組でお話しした「成績を上げる3つのポイント」をあらためて思い返していて、1つの事例に思いあたりました。
 
それは「習慣が生む大きな違い」に関することです。ちょっとした違いが受験の成否を分けた、実際にあった話です。中学受験では「よくある話」でもあります。
 
良かったら参考にしてみてください。
 
 
 
 
普段のちょっとした心がけで成績、お子さんの学習サイクルが大きく変わるポイントを、このコラム以外にもメルマガ、facebookページなどで発信し続けていますが、ぜひ参考にしていただき、お子さんの学習サイクルをよりよいものにしていただければと思います。

夏期講習 小4・5年生編 講習前半が終了しました

ブログ更新が間延びしてしまいました。

小学校がお休みの夏期講習期間は、私自身普段よりも多くの子ども達の指導をしたり、

普段より多くの授業を受け持っている関係で、なかなかブログの更新が進みません。

お伝えしたいことは山ほどあるのですが。

申し訳ありません。


お盆休みは、体験知識を豊かにするチャンスです。

小学4・5年生の夏期講習の前半がほぼ終了ですね。

6年生はお盆の時期でも講習が続く塾が多いのですが、小4・5年生の夏期講習は一時中断、1週間弱のお休みになります。

この時期に、家族旅行を予定されていることも多いのではないでしょうか。

この時期の家族イベントは、親子のコミュニケーションを見直したり、子どもの体験学習の幅を広げたり、

気分転換を図ったり出来る貴重なチャンスです。積極的にご利用ください。
 

このお盆休みは、講習前半の復習のチャンス

普通、講習では3日に1単元というハイペースで授業が進みます。

普段は1週間に1単元ですから2倍以上のスピードです。

ちょっとした体調不良や行事があるだけで復習が回らなくなります。

また、「とりあえずこなすだけ」の学習になりがちなのです。

積み残してしまった分は、このお盆休みを利用して消化しておくことをおすすめします。

その際に一番大切なのは、優先順位を決めること。あれもこれもと欲張りすぎないことです。

どの教科を優先するか、

どの単元を優先するか、

どの項目を優先するかを子どもと相談して決めてあげてください。

 

たとえば、サピックスの小5生の場合は、算数で「比例式の計算」「比の利用」が入ってきました。

この単元は、今後の算数の伸びを左右する大切な部分です。

ちょっとでも不安があれば今のうちに訓練しておく必要があります。

また、四谷大塚の小4生では、昨年まではほとんどが復習単元ばかりだった夏期講習ですが、

今年は予習単元がかなり入ってきました。

上位クラスの2学期授業では、一度習っていることを前提に授業が進んでいくものと思います。

ですから理解し切れていない単元は、基礎部分だけでかまいませんから、しっかりと復習させておいてください。

夏期講習 小6編

いよいよ夏の講習が始まりました。小4・5・6年生すべての学年にとって大切な講習です。

今回は、受験の天王山の小6について、夏期講習の上手な使い方をお話しします。
 

小6生にとって、この夏期講習の目的は2つあります。

1つは、知識の確認・解き方理解の確認・弱点補強などのインプット全般の棚卸し。

2つ目は、今ある知識を最大限に利用して正解にたどり着くというアウトプットの訓練。
 

1つ目のインプットの棚卸しは、これまでの講習でもそうであったように復習が大切です。

2つ目のアウトプットは、授業の受け方(気持ちの持ちよう)が大切になります。
 

小6生にとっては、この2つ目が講習の成否を分けます。

これまでに身につけた考え方や知識を利用して必要な点数を確保する練習を始める時期なのです。
 

講習の授業スタイルは、まず数問の問題演習→解説です。

過去の講習では、解説を集中して聞き理解する事が主目的でした。

でも、小6の夏期講習では、演習時間にどこまで頑張れるかが勝負です。
 

問題演習を始めて、「難しそう!」「面倒くさそう!」「解けそうにない!」と思ったときは、

これまでは、「解説をしっかり理解して家で復習をしよう。」と思ことが正しい心の動きでしたが、

今回はそうではありません。

「何とかして、1問でも2問でも正解にたどり着いてやる!」と

自分の気持ちを鼓舞することが大切なのです。

特に、難関校を目指している場合は是非とも気持ちのチェンジをお願いします。
 

開成・麻布・桜蔭・筑駒・駒東・渋幕・渋渋・海城・栄光などの入試問題は、

すぐに解き方が見つかりません。

条件を自分なりに整理したり、図に書き表したり、時には書き並べてみたりしてやっと、

「もしかしたらこうすれば解けるかも!」と見つかることが普通です。

淡白な解き方から執念を持った解き方に変えて下さい。

その時の自分への声掛けは、

「鮮やかで無くてもいい、ダサい方法でも良いから、何とかして正解を出してやる!」です。
 

小6生には、授業教材の復習以外に多くの宿題が出されていると思います。

サピックスではコアプラス、日能研ではメモリーチェック、

四谷大塚や早稲田アカデミーでは4科のまとめの暗記が多量に課されていることでしょう。

これらの課題は、インプット全般の棚卸しにおいて非常に大切です。これもがんばってほしいのです。

授業の復習に多くの時間を割かれてしまうと、この時間が確保できません。

執念を持って授業内演習を頑張り、その結果として復習時間を短縮する。

それによって基礎事項の暗記時間を確保することが可能になります。
 

授業中にがんばって、家庭学習の負担を減らす。そんな気持ちで講習に参加して下さい。

「かしこい塾の使い方」再確認

ここ数週間、問い合わせが増えています。

毎年,

休み前は問い合わせが増えるのですが、今年は例年以上に多いように感じています。

たぶん、私の本が出版されたり雑誌記事をご覧になる機会が増えたからだと思います。

的確なご返答をする責任を強く感じています。


お寄せいただく相談の中で非常に気に掛かることがあります。

それは、いろいろな塾をさまよっていらっしゃる方が多いことです。

まずある大手塾、その後地元塾や単科塾、そこも合わずに別の大手塾。

塾を変わるたびにペースをつかむのに時間がかかり、

カリキュラムの抜けを学習する間もなく次々と単元が進み、

そうこうしているうちに成績が下がってしまっている、そんな方が多いのです。


塾のメリットは、ちゃんとしたカリキュラムがあることです。

単元の進行表であるカリキュラムリスト、

それに基づくテキストとテストがカリキュラムの総体です。

そして、それはほとんどの子どもにとって、

単元が欠たりレベルが低すぎたりしないように作られています。

また、ものすごく出来る子にとっても飽きないようにも作られています。

だからこそ、多くの生徒にとってレベル的にも量的にも過剰になります。
 

一方、塾の授業スタイルは、ほとんどの塾は大量演習繰り返し学習型です。

ある大手塾などは、典型的な裏技多様型の暗記算数です。

基礎知識が不足していたり、基礎的な処理力が不足していれば、

(実は、このような子どもが多いのですが)解く順序だけを覚えてそれに当てはめようとします。

なぜそうすれば解けるのか、その式で何が出たのかが分からずに進んでいくことになります。

「なるほど」という納得がないまま進んでいくのですからすぐに忘れてしまいますし、

少しでも文章が変わったり条件を変えられると解けなくなってしまいます。

 

塾で伸びていくためには、繰り返し学習する場合でも、

いつも「なぜそうなるのか」「その式で何が出たのか」「次はどうできるのか」と、

一つ一つを納得しながらやっている子です。
 

塾をさまよっていらっしゃる方の話を聞いていると、次の2点が気に掛かります。

・我が子の何が不足しているのかがピックアップされていない。

 授業を聞く力・板書を書き取る力・文章を読み取る力・暗算力・筆算力・語彙力・・・・・・など、

基本部分を検証する必要を感じています。

・「何を」勉強しているのかはある程度掌握されているが、

「どのように」勉強しているのかに注意を払っていらっしゃらない。

たくさんの課題や宿題をあたふたと「こなしている」だけの子が多いのです。

算数では、図や式をちゃんと書いているか。一つ一つの式で何が出たのかに注意を払っているか。

国語では、長文をしっかりと読んでいるか。設問の文章を一つ一つの単語に注意しながら読んでいるか。

理科や社会では、問題を解く前に、説明を読んで理解し、覚える時間をとっているか。
 

その子と塾の相性は確実に存在します。

だからといって、その塾のすべてがその子に合っているなんてことは、絶対にありません。

先生との相性はいいのに宿題が多すぎるとか、

テキストは良いのに教え方がわかりにくいとか、

解き方は見事なのに速すぎてついて行けないとか。

その塾の良いところを上手に使いながら、我が子に合わない部分を修正していく必要があります。

そして、必ず何らかの方法があるものなのです。

ご相談をいただいたときには、できる限り具体的にそして細かいことをお聞きすることになります。

その内容をもとに、私の頭の中でお子さんのイメージを作ってお話しするようにしています。
 

塾を変わろうかと思っていらっしゃる場合は、それが良い結果を生むことなのかそうでないのかを

一緒に考えさせていただければと考えています。

小5生 「割合でいきなり苦手に」そんな子が増えています。

今、大手塾のほとんどで「割合」の単元が進行中です。

この割合の単元は、今後習う比の単元の基礎になります。

また、速さの単元の基礎にもなります。

この「基礎」には2つの意味があります。

1つは、今後習う問題を解くための感覚、もう一つは技術です。


この感覚で大切なことは2つです。

・「何が何の何倍か?」をとらえる力。

割合とは、かけ算なんだ。

これがストンと腑に落とすことが出来れば、割合はわかったことになります。

ところが、割合を教えるときに、よく使われるのが「割合の3用法」です。

(比べられる量)=(元になる量)×(割合)

(割合)=(比べられる量)÷(元になる量)

(元になる量)=(比べられる量)÷(割合)
この3つです。

この3用法の丸暗記から入る教え方では、感覚が身につきません。

ところがこの公式を暗記させて、当てはめる方法で解かせている講師が多いのです。

・かけた結果が小さくなる場合が多いことを当然と感じることが出来る。

これまで、かけ算をすると元の数よりも大きくなりました。

3をかける、12をかける、3.2をかける。

1より大きな数をかけると、元の数よりも大きくなりますから、これまで整数や1より大きな小数のかけ算ばかりをやってきた子どもたちが、

「かけると元の数より大きくなる」と思うのは当然なのです。

ところが、割合で現される数字の多くは1未満です。

かけたのに元よりも小さくなってしまったという違和感で立ち止まってしまっている子どもが多いのです。
 

たとえば、割合の導入時においては次のような方法が有効です。

「Aの30%が360です」という問題の場合、「Aの0.3倍が360だ」と頭のなかで翻訳させます。

それを「□×0.3=360」の逆算の式で解かせることを繰り返していると、割合の理解は進みます。
 

応用部分の技術としては、線分図が大切です。

割合の線分図では、

・割合数字は、必ず○や□で囲む。

・複数本以上の線分図が必要な場合は、端をそろえる。

この2つが大切なのです。和差算で書いてきた線分図よりも、複雑になります。“

線の上には○や□で囲まれた割合数字、下には実際の数字”という使い分けが必要になるからです。

これまで以上にわかりやすく線分図を書く技術が大切になります。

・フリーハンドで横線をまっすぐに引く技術

・複数本以上の線分図を引く場合、その間に書く数字の数を予測して、間隔を調節する技術

・読みやすい数字を線分図に書き込んでいく技術

つまり、“ちゃんと線分図を書く”ことが大切なのです。

 

式や計算だけで問題を解くことが習慣になってしまっている人は、この単元で「図を書いて考える」習慣を是非取り戻してください。

小4生 今の学習習慣が今後の伸びを左右する part 2

小4生 応用学習の大切さ

進学塾に入るのは、新小4生になる時期(小3の2月)からが良いと言い続けています。

その理由は2つあります。

(1つ目)
進学塾のカリキュラムが本格的に始まるからです。

大手を始め、地域密着型の小中塾でも中学受験を中心に授業を行っている進学塾では、

小4から小6までの3年間をかけて、受験に必要な知識や考え方を完成させていく

カリキュラムを組んでいます。

小4の1年間で習う内容は既に本格的な受験内容といえるものです。

入塾が遅れれば遅れるほど追いつくのが大変になります。

(2つ目)

受験に必要な応用学習が可能になる年齢に達するからです。

小学校の低学年までは、まだまだ具体的なものしか理解できません。

リンゴとミカンであれば理解出来たものが、牛肉と豚肉になった途端に分からなくなることが

しょっちゅう起こります。

AとBというように記号にするともっと分からなくなります。

大人には理解しづらいことなのですが、抽象的な事柄を理解できる年齢でないことが原因です。

また、自分とはまったく感じ方が異なる他人が存在していることも切実には感じてはいません。

友情・愛情・悲哀・慟哭・信頼というような抽象言語も理解できることが少ないのです。

小学校の低学年(小3あたりまで)は、幼い全知全能感の中で生活しているのが普通なのです。

それが、小4生あたりから他人を意識することが出来るようになります。

例えば、他人の立場にたって考えたり感じたり出来るようになります。

友達との比較も始まります。

「9・10歳の壁」という言葉をご存じのことと思いますが、

この言葉は、幼い全知全能感に支えられた自己肯定感が、他人や仲間や友人を意識することで

崩れやすいことを言い表しています。

また、一方で抽象的な事柄を急激に理解し始めます。

もし〇〇したら□□になる、というような一手先を考える力も身についてきます。

受験に必要な考える力(応用する力)がやっと備わってくる年齢です。

受験内容の先取り学習の効果が現れにくいことは当然なのです。
 

この時期に身につけたい応用力は3つです。

1 今分かっていることから、次に何が分かるのかと「一手先を想像する力」。

2 この答えが出るためには何が分かれば良いのかと、「一つ戻る力」。

3 これがそうだったらあれもそうではないかと「一般化する力」。

この三つの力は物事を納得する力と言い換えることも出来ます。

また、子どもの頭の中で回る言語(内語)で感じたり考えたりする必要がある事柄です。

また、納得の感情とは、新たな知識や考え方が、過去に自分の大脳に収納した知識や考え方にふとつな

がる際の快感(だと私は思っています)です。

「なるほど!」と感じることが出来るチャンスを出来るだけ多くする必要があります。
 

例えば、植木算の場合

「(距離)÷(木と木の間隔)+1」という公式は納得の感情を引き起こしてはくれません。

自分の指を出してみて、指は5本あるのに指と指の間は4つしかないと気付かせることから始めて、

木が100本あれば間の数が99であることを気付かせる(一般化)必要があります。

また、「和差算」においても、「(合計-差)÷2」と覚えさせるのではなく、

線分図を自分で描き、

「この出っ張りを切り取ったら、同じ長さの線が2本になる」ことを納得する必要があります。
 

ところが、小4生の場合は、「とりあえず解き方を覚えておこう」という学習でも

ある程度の点数をとることが可能です。

記憶力に優れた子どもの場合は上位の得点すらとれてしまうことがあります。

それに味を占めて「とりあえず覚える」学習を繰り返していく中で、

丸暗記の学習が習慣化してしまいます。

これが、小5や小6になったときに失速してしまう大きな原因です。
 

そうならないように、親御様の方で気をつけてあげてくださいね。

Page 34 of 60

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト