カテゴリー: 塾の使い方

夏休みに向けて、今しておきたいこと

街路樹の緑もいよいよ色濃く、吹き抜ける風が心地よい季節になりましたね。

まだまだ先と思っていた夏休みも、いつの間にかそこです。

昔から「夏は受験の天王山」と言いますが、受験生の皆さんは「天王山」がどんな山か知っていますか?

天王山は、現在でいう大阪である「摂津国」と、京都である「山城国」の国境にある山です。

たびたび戦の舞台になったことで有名で、1582年に羽柴秀吉が、主君であった織田信長かたきを討とうと明智光秀と戦った「山崎の戦い」の際には、この山を制した者が天下を取る!ということで「天下分け目の天王山」と呼ばれました。

つまり、受験では夏を制した者が志望校合格を勝ち取る!ということなのですが、戦いには備えが肝心ですよね。

それは「受験戦争」においても同じです。

来たる2021年の夏を制するために、5・6月の少し余裕のある期間を使ってしっかり準備しましょう。

具体的に少しお話しすると、まず4年生の皆さんには、この時期に学校と塾通いの両立が出来る上手なリズムを探って欲しいのです。

塾の宿題にどれくらい力を入れ、時間を使うのか。(以前からお伝えしているように、宿題は取捨選択してくださいね。)いつ、どのように身体を休めるのか。

秋を迎える頃からは勉強も難しくなるので、今のうちに良いサイクルを作っておきましょう。

5年生の皆さんは、今のうちに自分の通っている塾のカリキュラムやシラバス、テキストを確認し、自分が夏に何を学習するのか確認しておくと良いと思います。

その上で、ならば自分は夏が来るまでにどのあたりをテコ入れしておけば良いか、夏までどのように学習を進めるか、今のうち算段し、準備を始めましょう。

5年生の夏は、受験で最も大切なことをみっちり習う時期です。

有意義な時間に出来るように、万全の態勢を整えましょう。

6年生の皆さんは、基本的に全ての単元を一通り終えている時期です。

本格的な演習に向けて、積み残した単元を確認しましょう。

そして、その復習を毎週の勉強の中に組み込んでいくための時間配分や方法を具体的に考えることが大切です。

朝やお風呂の後など、決まった時間にルーティンとして行うのも良いですね。

ボリュームが有る場合や、不安な単元の状況が深刻な場合は、家庭教師などを利用して復習をしっかり挟み込むのも良いと思います。

復習は自分の通っている塾のテキストに固執せず、他塾の問題集や市販のドリルを合わせて使うことも検討してみてください。

6年生はこれから勉強量・時間ともにさらなる負担がかかってきます。

特に長休みは気が滅入ったり、やる気が途切れたりしやすい時期ですから、新鮮な気持ちで取り組める工夫も重要です。

今の時期を利用して、自分のやる気を刺激してくれる教材を探しに本屋さんに足を運んでみるのもおすすめですよ。

皆さんが、5月・6月を上手に使って、受験の天王山を見事に制してくれることを願っています。

2021年 新学年まですべきこと

令和3年の1月、緊急事態宣言が発出されました。

 

私としては、気になるのは何よりも子どもたちの学校と学び、そして受験への影響がどのようなものになるかです。

 

前回の更新では6年生への影響について、そして今年も予定しているウェブセミナーについてお伝えしましたが、今回はその中でも新学年を間近に控えた4年生、5年生のお子さんたちとそのご家庭について、この時期にぜひ意識しておいていただきたいことを書きたいと思います。

■ 組分けテストのなおしを新学年に活かそう

 

2月からの新学年の開始を前に、各塾では「組分けテスト」が行われています。

新しい学年のスタートとなるクラスが決まるとあり、親御さんも気になるところでしょう。

 

たとえば四谷大塚では「公開組分けテスト」の範囲は直近の数回の授業が中心となりますから、とにかくその範囲の理解度をチェックできますね。

 

一方でサピックスは、組分けテストは範囲がありません。

ですから直近の学習範囲だけでなく、少し前、かなり前に習ったところをしっかり身につけられているかが、テストではわかると思います。

テストの結果から、直近の学習範囲よりも過去の学習範囲で差がついていることなどもわかるのではないでしょうか。

 

5年生の社会では、5年生の2学期は歴史中心学習でしたが、組分けテストには地理分野の問題がかなり出題されたと思います。

地理の復習ができていなかったお子さんは、1月中にしっかり復習しておきたいですね。

 

日能研の公開模試(実力判定テスト)もやはり範囲がないテストです。

 

テスト結果も大切ですが「何ができていて何ができていなかったか」をテストから知り、新学年に向けて補強しておくことが大切です。

 

その意味では、1月のテストの直しはとても重要です。

■ 緊急事態宣言発出を受けて

 

これを書いている2021年1月11日、首都圏の一都三県への緊急事態宣言が発出されて数日です。

今のところ飲食店等への営業時間短縮要請が中心のようですが、全国的にも感染者数は増えていて、さらに対象地域や自粛要請の範囲は広がりそうです。

 

昨年春の緊急事態宣言では学校の休講、塾の休講などがあり、オンラインで授業を展開したところも多かったですが、今のところ学校への休講要請はないようです。

ただ、感染者の増加のスピードに不安を感じているご家庭も多いのではないでしょうか。

 

状況を見ながら対応していくしかないですが、春の自粛生活を教訓に、子どもたちの学習に大きなブレが出ないようにしたいですね。

 

昨年の塾の休講で明らかになったのは、塾のカリキュラムは止まらないということです。

年間40〜50回の授業スケジュールで、1年のカリキュラムを消化する塾の1年。

何度か同じ単元を(レベルを上げながら)周期的に学習する「スパイラル方式」のカリキュラムは、一度止めてしまうとかんたんには修正が効かないのです。

 

授業がない、あるいは映像が送られてくるだけなのに、カリキュラムはどんどん進む、そんな数週間ですっかり額絵有のサイクルを崩してしまったというご相談が昨年は相継ぎました。

同じような状況になっても家庭学習の歯車が狂わないよう、心づもりはしておきたいですね。

 

もしも、ふたたび塾の授業がオンラインや映像授業になってもだいじょうぶ、という家庭学習のスタイルを築いておくことは、ふだんの塾の授業のフォローと考えると「最強」です。

■ 新学年、個別や家庭教師で塾のフォローを考えておられる方は

 

新学年を控え、塾の授業のフォローに個別指導教室や家庭教師の活用を考えている方もおられると思います。

実は1月は、いわゆる「いい先生」がいちばん「つかまりにくい」時期です。

なぜなら「いい先生」には生徒がしっかりついていて、6年生は受験目前、そんな先生を離すわけがないからです。

 

受験直前の1月は、いっぱんにどんな先生も忙しいですが、中でも「いい先生」は多忙を極めます。

受験直前、授業時間は増えることはあっても減ることはありません。

 

そんな「いい先生」の授業枠が空くのが、2月。

 

担当の6年生たちが受験を終えるからです。

 

もしも新学年、できれば塾のフォローでいい先生を我が子につけたい、とお考えのご家庭は2月のチャンスを逃さないでください。

 

1月のテストの結果をうけて、個別や家庭教師の体験授業を1月のうちに試しておく、というのも1つの方法ですね。

名門指導会の家庭教師「優先予約」についての解説ページはこちらをどうぞ。

【関西】塾の再開とご家庭でとりくめること

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■大手進学塾の教室授業が再開

新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた緊急事態宣言を受け、大手進学塾ではオンライン授業を行ってきましたが、5月下旬から教室での集団授業が再開されました。
特別講座など一部の授業はオンライン授業として継続されている場合もありますが、ほぼ平常通りに戻り始めています。
また、授業と同様に、教室での実施を見合わせ、自宅受験となっていた公開模試なども、教室で受験する予定で準備が進められています。

■6月の公開模試

6年生の公開模試は、これまでも志望校の合格可能性を知る重要なテストでしたが、6月を迎えるようになると、さらに詳細で精度の高いデータが受験生にフィードバックされるようになります。
特に単元別の成績資料は、受験の天王山とも言われる8月の学習までに取り組んでおくべき弱点補強の大切な道しるべです。
次の表は、希学園が2019年6月に実施した公開テストの算数の出題分野とその正答率、既習範囲の問題についてまとめたものです。

※小6内容はベーシックNo.17まで、小5内容には最高レベル演習を含みます。
※○はほぼ同じ問題がベーシックなどの教材にある問題、△は教材の類似問題または解き方が同じ問題を表しています。

上の表を見てみると、100点満点のうち、5年生までに学んだ内容からの出題が、計算問題も含めると42点あり、6年生でこれまでに取り扱われた範囲からも38点分が出されていて、全体の80%を占めていたことがわかります。

このテストの場合、計算問題と塾教材とほぼ同じ問題が正解できると偏差値がおよそ52でしたので、平均点を超えられたかどうかで、これまでに学んだ内容の定着度を判断することができます。
また、考え方が同じ問題や類似問題までも正解できると偏差値が62を超えますので、80点に近いほど、学んだことが使える、応用ができるようになっているということもわかります。

■ご家庭でとりくめること

上の表の中から、塾教材とほぼ同じ問題を1問見てみましょう。

【公開テストの問題】

ある学校の6年生の52.5%にあたる 人がめがねをかけています。この学校の6年生は12クラスあり、1クラスの人数は38人以上42人以下です。

(解き方)
6年生全体:めがねをかけている人=40:21
6年生全体は、38人×12クラス=456人以上、42人×12クラス=504人以下の40の倍数ですから、6年生全体は480人です。
480人×0.525=252人

【小5ベーシックの問題】

定員のちょうど32.5%が座れる電車があります。この電車に40人の人が乗ると全員が座れますが、60人が乗れば何人かの人が座れなくなります。この電車の定員を求めなさい。

(解き方)
定員:座れる人=40:13
座れる人は、40人以上59人以下の40の倍数ですから、座れる人は52人です。
52人÷0.325=160人

このように、公開テストで出された問題には塾教材の問題とほぼ同じものがあります。
ですから、現在のお子様の課題が公開テストで平均点を超えることであれば、ご家庭で取り組むことの1つとして、5年生を含めたベーシックなどの塾教材の振り返りがあげられるでしょう。
しかし、塾の教室授業が再開されると家庭学習の時間にも制約が増えるでしょうから、その場合は復習テストを利用してもよいと思います。

また、偏差値60に近づくことが目標である場合、正答率が20%より高い問題をより多く正解することが必要となりますから、例えば、ベーシックのC問題や最高レベル演習の錬成問題を振り返ることが、ご家庭でできる公開テストの準備として考えられるでしょう。

入試レベルの難度ともいえる上記テストの問題6や7など、初見問題を最後まで解けるようになるためにも、まずは塾の教材で取り扱われたような問題が正解できる力を夏までに身につけていけるといいですね。

【関西】新6年生の志望校別特訓について

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■新6年生の学習

大手進学塾では新6年生としての学習が、5年生(学校学年)の2月から始まります。

この新6年生の学習の大きな特徴は、5年生までに行われてきた基幹講座の学習の他に、志望校合格に向けた特別講座がある点です。

塾  名

基 幹 講 座

特 別 講 座

浜 学 園

マスターコース 灘中合格特訓

最高レベル特訓

女子トップレベル

日曜錬成特訓

希 学 園

ベーシック 最高レベル演習

実戦レベル演習

志望校別特訓

馬渕教室

通常授業 灘スペシャル特訓

HIレベル特訓

定着レベル演習

志望タイプ別特訓

5年生以下でも「○○レベル特訓」という特別講座(学年や目的により講座名が異なるものもあります)の一部は実施されていますが、6年生になると、上の表のように「志望○○特訓」といった特別講座が、これまでの学習に加わってきます。

そして、以前にもお伝えしたように、これらの「志望○○特訓」の一部には受講するための条件が設定されていることに注意が必要です。(詳しくは2019年9月25日付けの西村コラムをご覧ください。)

■2月からの受講条件をクリアすれば志望校に合格できる?!

新6年生の2月から始まるこの「志望○○特訓」は、多くの場合、学校別のコース編成となっています。

大手進学塾によって学校別コースの受講条件は異なりますが、原則として、5年生時に受けた公開テストなどの偏差値や順位が基準となっています。

従って、現時点では、どのコースで受講できるかがすでに決まっていることと思いますが、この受講条件が6年生の途中で定期的に見直されていくことにも注意が必要です。

下の表は、関西エリアの大手進学塾のひとつ、希学園の志望校別特訓の受講条件をまとめたものです。

※希学園 2019年配付資料より

希学園の場合、「コース在籍下限値」については、志望校別特訓の第Ⅰ期と第Ⅱ期は「コースの授業内容に対応できるであろうと考えられる最低ライン」と資料にあるように、受講の目安として設定されています。

しかし、第Ⅲ期以降は、「コース在籍下限値を下回る場合、そのコースでの受講は認められません」とあり、「コース在籍下限値」が受講の資格に変ります。

ですから、2月に志望校別特訓の受講条件を満たしていても、その数値は上がっていきますから、3ヶ月間の公開テストの偏差値も上げていくことが第Ⅱ期以降の受講のために必要となっていきます。

■「志望校○○特訓」と志望校の偏差値

新6年生の2月から始まる「志望○○特訓」の受講条件が、学習が進むにつれて厳しくなっていくことは上の表の通りですが、「志望○○特訓」の受講条件と志望校の合格可能性80%以上の偏差値との関係はどのようになっているのでしょうか。

引き続き、希学園のケースを例に見ていきましょう。

上のグラフは、大阪府の男子のトップ校大阪星光学院中学と、女子のトップ校四天王寺中学について、志望校別特訓の「コース在籍下限値」と2020年の予想N85偏差値表(合格可能性85%以上)の数値をまとめたものです。

大阪星光学院中学の場合、志望校別特訓の最終期である第Ⅳ期の「コース在籍下限値」は53、N85偏差値59ですから、その差が6あります。

また、四天王寺中学の場合、第Ⅳ期の「コース在籍下限値」は42、N85偏差値54(英数Ⅱ)、61(医志)ですから、その差はそれぞれ12、19と非常に大きなものとなっています。

このことからわかるように、「コース在籍下限値」はその志望校に向けた学習をしていくのに「ギリギリ無理がない」条件を示しているに過ぎず、「志望校別特訓が受講できる=志望校に合格できる」ということではないのです。

ですから、5年生の現時点で志望校の合格可能性80%(あるいは85%)以上の偏差値に達している場合は、現在の学習方法を油断なく継続していけばよいといえるのですが、「志望校○○特訓」を受講する条件をクリアしていても志望校の合格偏差値との差が大きく隔たっているときは、学習方法について至急に見直しをすることが必要でしょう。

そのため、まずはここ3ヶ月の公開テストなどについてどこで点数を取り損なっているのか、基幹講座や特別講座の宿題について計画的に仕上げることができているか、テストや宿題のまちがい直しの仕方は適切なのかなど、日々の家庭学習とその結果であるテストの両方について課題を洗い出し、その対策に優先順位をつけて取り組んで行くことが大切だいと思います。

学年の終盤のセカンドオピニオン

もう12月、冬休みと冬期講習会、そしてその先の新学年が近づいています。

新学年のクラスを決めるテストとして、お子さんをサピックスに通わせている親御さんが気になるのは、1月の組分けテストでですね。

日能研なら公開模試、四谷大塚なら公開組分けテストなど、やはりクラスの変動がかかっているテストは、親としては気になるものですね。
主任相談員を務めさせていただいている、中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」と名門指導会の共催という形で、定期的に開催している個別相談会でも、やはりテストの結果に関するご相談はとても多いです。

■ 正直なところ、クラスなんてどうでもいい!?

親としてはクラス変動が気になる、と書いたのですが、もちろん相談会でお父さん、お母さんたちと話をしてわかることは、みなさんクラスだけを気にしているわけではもちろんないということです。

本質的な学習ができて学力がつけば、テストでも結果が出てクラスだって上がるからです。
そういう意味ではクラスの変動に一喜一憂すろのはたいへんバカバカしいことだし、豚頭に大切なものを見失っている、とみなさん考えています。

でも毎週の宿題と毎月のテスト結果にさらされていると、どうしても目の前のテスト結果に振り回されそうになります。
クラスが変われば講師も変わり、教え方や授業のわかりやすさだって違ってくるだろうし、なにより上のクラスでは習えることが下のクラスでは習えない、という現実もあるからです。

そうなりがちなときの「考え方のリセット」の意味で個別の相談会は有効だと考えていて、普段塾の中にいると接することのない「セカンドオピニオン」を提供できる場としてご利用いただければと考えています。

■ 変わる入試、変わらない入試

中学受験の問題も年々変化していてどんどん変わってきていると、メディアが配信する(もちろん私もメディアをとおして様々な発信をしています)記事などで目にすることがあるのではないでしょうか。

小学校で英語の授業が必修化、プログラミングやアクティブラーニング授業の導入など、これからお子さんの受験を迎えようというご家庭の親御さんには、気になることがたくさんあることと思います。

もちろん中学校の入牛問題にも新しい流れがおきていて、1科目での受験や英語入試、グループワークなどを導入する学校など、様々な試みが行われています。

中学、高校の先にある大学入試が「迷走」している現在、「何が正解なのか」と考えてしまう方もいるかもしれませんが、中学受験がさまざまな可能性を試そうとしているのは事実でしょう。

一方で「変わらない入試」があるのも事実です。

「アクティブラーニング」などが叫ばれ始めた頃「難関校では昔からそのような教育が行われれいる」という意見を述べたことがあるのですが、たとえば首都圏の「御三家」と呼ばれる学校では、もうずっと昔から「暗記型の詰め込み学習」では通用しない、思考力を求める入試が行われています。

御三家意外にも同じような学校は多くあります。

変わるもの、変わらないものの内容をしっかり見て、お子さんの将来を託す検討をしていきたいですね。

12月16日、年内最後の個別相談会を東京渋谷で行います。
学年の終盤、勉強のしかたや塾の授業の受け方などを見直したい、という方はお申込みください。

https://soudankaie2019-12-2.peatix.com

塾について子どもと会話しよう

■ 家庭教師の授業で心がけていること

子どもに教えるときに、できるだけ子どもに書かせることを意識しています。

こちらが書いて説明することは簡単なのですが、それでは「感覚的な納得」まで結びつけにくいのです。

「この問題を教えた」という事実が大切なのではなく、「この問題を子どもが自力で解けるようになった」ということが大切だからです。

そしてもう少し詳しく言うと「この問題を」ではなく「このような問題を」を意識しています。

また、単に「書かない」のではなく、子どもが塾で習ってきた問題、習った分野の問題の場合、できるだけ「塾でどう習って、どのように理解したか」がわかるように問題をたどるのです。

塾で習ったときは理解できたけど忘れてしまっている場合もあれば、塾の授業ではわからなかったということもあります。
だから、教える方法や内容も含めて、話の展開や方法は子どもによって、場合によって様々です。

30名が相手の授業だと、こちらのリードのしかたがぴったりくる生徒が10名だとしても(本当はもっと少ないのかもしれません)、1対1だと100%その子に合わせた指導ができるのが家庭教師の醍醐味です。

■ 「そう習ったから」は要注意

はじめに「感覚的な納得」と書きましたが、ここに落とし込むことが大切なのです。

たとえば「比」についての問題で「Aの3分の1とBの4分の1が等しいとき、A:Bの比を答えなさい」というものがありますが、「逆比で4:3」と答える子どもに対して、どのようにアプローチするかを考えます。

まず「どうして逆比で4:3になるのか説明してくれる?」と伝え、どのように理解しているかをチェックします。

図を書いたり数字を並べたり、いろいろな方法で説明してくれる場合もあれば「そう習ったから」といった返答をする子どももいます。

そのような様々な反応から、実感、感覚を伴った理解、納得ができているのか、単にそう覚えているのかを探っていくのです。

単に「公式」のように覚えているということがわかったら、掘り下げて基本から考えさせていきます。
たとえば「Aの3分の1」とあるから、そのようすを図に書いてみようといった提案もできるし、「どんなふうに書くと比べやすそう?」という質問もいいですね。

■ ご家庭でお子さんと塾に関する会話を

親御さんにありがちなのが「理解できていない」とわかったときに、感情的になってしまうことです。
たしかに親としては「これがわかってないってことは、もっと他のことも、あれもこれもわかっていないんじゃないかしら」と心は穏やかではありません。
しかしここで「わかってないじゃないの!」と伝えても、なかなかうまく解決しません。

塾の授業で感覚を伴った納得ができていないのは、お子さんがサボっているわけでも塾の先生が手を抜いているわけでもありません。
先程述べたように、塾の先生の説明が「ぴったりくる」子どもは、ごく一部なのです。
それが集団授業の限界ともいえます。

だから、塾の授業をどのように理解しているのかをチェックすることは大切で、私たちのようなプロのマンツーマン授業ではすべてそこがスタートとなるのです。

ご家庭のお父さん、お母さんができることもあります。

「今日はどんなことを習った?」
「塾の先生は、何が大切って言ってた?」

そんな質問に、お子さんがどのように答えてくれるかで、ある程度塾の授業をどれくらい理解できているかを知ることができます。

ぜひ、お子さんと塾の話題でたくさん会話をしてみてください。

名門指導会の講師研究会にて。授業のロールプレイで、お子さんにとってベストな伝え方を研究します。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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