私が主宰する家庭教師「名門指導会」では、定期的に東京、大阪で所属する講師を集めて研究会を行なっています。
教室という場所がある塾にくらべて、講師が直接ご家庭に訪問する家庭教師の場合、講師と講師が顔を合わせる機会がなく、他の家庭教師派遣センターなどでは、ほかの講師と会ったことがない、というようなことも多いようです。
ではなぜ名門指導会が定期的な研究会を行うのかというと、先生方のノウハウをシェアすることがとても有意義で重要だと考えているからです。
先日は、子どものノートについての話題でした。
学校や塾の授業で、お子さんたちがとるノート。
そもそも、いったいなんの目的でノートをとるのでしょうか?
①「書きながら授業を聞いたほうが、頭に入ってきやすい」
②「授業後、ノートを見ながら復習するため」
③「テキストに書かれていない重要なことを先生が言ったときに、メモをとるため」
おおまかには、これくらいの理由でノートをとるのではないでしょうか。
①が理由であれば、走り書きでも頭に入りさえすればよいでしょう。
でも②の目的もあるのだったら、ある程度「あとで見直す」ことを前提に、ノートをとる必要があります。
具体的には、日付やテーマ(単元名)テキストのページや問題番号などを書いておくなどの工夫です。
③の目的の場合、テキストのどの部分に関連することかがわからないと、後で見たときに一体何のためにとったメモなのかがわからなくなりそうです。
もしかすると、このような目的のメモはノートではなく、テキストに直接書き込むのがいいかもしれませんね。
まだまだたくさんの話題が出てきたのですが、ひとつ先生方のみんなが「確かに」とうなずいたのが「ノートがカラフルすぎ、美しすぎる子は成績が悪い」ということでした。
ノートを丁寧に取ることはいいことなのですが、あまり度が過ぎてそれが目的のようになってしまうと、本末転倒だということです。
でも、そんな癖がついてしまう子はもともと真面目な子が多く、「授業で習ったことをしっかり書いておきたい」という欲求から「美しすぎるノート」となってしまっている場合が多いので、ノートのとり方を変えさせる場合も、頭ごなしに伝えることはせず、ソフトランディングで変更していく必要があります。
そんな場合の対応も、ベテランの先生方にはそれぞれノウハウがあって、興味深いものです。
お子さんのノート、ときどき見てあげてくださいね。
もちろん上手にとれていたら褒めてあげましょう。
「あれ・・・」と思うような部分があれば、よければご相談いただければと思います。