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【関西】今からでも間に合う志望校別特訓の受講資格について

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

6年生の志望校別対策講座はいつから?

塾での6年生がスタートして、はや3ヶ月が過ぎました。

これまで、「第1回合否判定テスト」、「第1回プレ灘中入試」、「第1回プレ甲陽学院中入試」、「第1回プレ星光・洛星・六甲・西大和中入試」、「第1回プレ神戸女学院・四天王寺中入試」(以上、希学園)、「第1回・第2回灘中オープン模試」、「第1回合否判定学力テスト」、「第1回女子最難関中オープン模試」(以上、浜学園)など、中学校の名前をつけた「冠テスト」や「合否判定」という6年生にとってはとても気になる名称のテストが行われてきました。

また、これらのテストのほかにも、「灘中合格特訓」(浜学園)や「志望校別特訓 コース別特別講座」(希学園)なども実施され、初夏にして、はやくも受験モード全開といった感があります。

しかし、実際問題として、志望校別の本格的な対策講座はいつから始まるのでしょうか。

大手進学塾の場合、志望校別対策の中心となる講座として「日曜志望校別特訓」(浜学園)や「志望校別特訓」(希学園)が準備されています。

希学園「志望校別特訓(第期)」の受講は57月の公開テストの成績で決定

このうち、希学園の「志望校別特訓」は6年生の1年間を通して開講されており、すでに2月から第期がスタートしています。

 

 第Ⅰ期 

 第Ⅱ期 

 第Ⅲ期 

 第Ⅳ期 

 実施期間 

 2月~4 

 5月~7 

 8月~10 

 11月~ 

とはいっても、一部のコースを除くと、第期は「徹底した基礎固め」(2021年春 入試実績報告会資料より)が中心となりますから、本格的な志望校対策が行われるのは8月からです。

しかし、この第期の志望校別特訓を受講するためには、各コースに設定された「コース在籍下限値」をクリアすることが原則として必要になります。

この「コース在籍下限値」は灘コースを除き、第期は57月の公開テストの平均偏差値となっていますので、これからの3ヶ月間の公開テストの成績がとても重要になってきます。

浜学園「日曜志望校別特訓」の開講時期と受講基準

では、浜学園の「日曜志望校別特訓」はどのようになっているのでしょうか。

日曜志望校別 

特訓コース 

主眼校 

受講基準 

M灘コース 

灘・東大寺・洛南高附属・西大和 

62 

男子最難関コース 

灘・東大寺・洛南高附属・西大和・甲陽・星光・洛星 

56 

女子最難関コース 

神戸女学院・西大和・洛南高附属・須磨学園・清風南海・四天王寺(医志・英数Ⅱ)・高槻 

55 

男女難関コース 

六甲・関西学院・神戸海星・清風・明星・大谷(大阪)・同志社香里・関大系列 ほか 

受講基準なし 

(※浜学園 20193月配付資料より)

浜学園の「日曜志望校別特訓」は6年生の後半となる7月から開講されますが、ここで気をつけておきたいことは、78月期の「日曜志望校別特訓」が夏期講習と連動している点です。

例えば、夏期講習を男子最難関コースで受講するためには、「日曜志望校別特訓」の受講コースも男子最難関コースであることが必要になります。

その「受講基準」を決めるテストは、次のようになっています。

上記のテストのうち、どれか1回のテストの偏差値が「受講基準」をクリアすればよいのですが、テストの開催日程を見ますと、4月の公開学力テストや合否判定学力テストはすでに終わっていますし、5月の公開学力テストも実施予定日が59日ですから準備期間がほとんどないように思われます。

 

対象となるテスト 

実施予定日 

日曜志望校別特訓 

78月期) 

577回 公開学力テスト 

411 

1回 合否判定学力テスト 

425 

578回 公開学力テスト 

509 

もし、この5月の公開学力テストでも「受講基準」を満たすことができないと、「受験の天王山」とも言われる夏期講習も希望のコースで受講することができなくなってしまいます。

今からでも間に合います

しかし、そのような場合を想定してか、浜学園には2つの『救済策』が用意されています。

ひとつは上記の偏差値が「基準」であって「資格」ではないということです。

「受講基準」は、「志望校に対する最低限度の努力目標と各コースの最低限度の授業レベルを示すもの」と配付された資料に書かれていますから、偏差値が基準に達していなくても希望すれば受講することは可能です。

もうひとつは、「各時期の途中の月であっても受講資格が取得できた時点で、希望のコースへ移籍することができます」(同資料)というものです。

つまり、これまでの「公開学力テスト」や「合否判定学力テスト」で、受講したいコースの偏差値を獲得できていない場合でも、6月の公開学力テストで受講基準をクリアできれば、7月から始まる「日曜志望校別特訓」や「夏期講習」の受講が可能になるということです。

希学園の「志望校別特訓 第期」の「コース在籍下限値」を決めるテストも、浜学園の「日曜志望校別特訓」と夏期講習の「受講基準」を決めるテストも、まだ残されています。

もし、現時点で希望するコースの偏差値をクリアできていない場合でも、これからのテストに向けて課題を整理し、それらを解消していけば間に合います。

何が課題かわからない、成績を伸ばすための学習がわからないようでしたら、お通いの塾で教育相談をお受けになられてみてください。

お時間がなかなかとれないという場合には、名門指導会でも電話でご相談を承ることができます。

いずれにしてもできるだけ早めに準備を開始して、志望校に一歩でも二歩でも近づいていきましょう。

【関西】2021年度の関西エリアの男子難関中の受験状況

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

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■2021年度の関西エリアの中学入試①…受験状況

今回は、関西エリアで行われた2021年度の中学入試について、お知らせしていきたいと思います。

はじめに、学校より公開されている男子難関中の受験状況を見ていきます。

学校名

2021年度

2020年度

募集人数

受験者数

合格者数

実質倍率

募集人数

受験者数

合格者数

実質倍率

180

650

227

2.86倍

180

762

256

2.98倍

東大寺学園

200

869

402

2.16倍

176

909

361

2.52倍

大阪星光学院

190

703

278

2.53倍

190

695

297

2.34倍

甲陽学院

200

380

215

1.77倍

200

383

217

1.76倍

洛星(前期)

180

396

254

1.56倍

180

448

264

1.70倍

合計

950

2998

1376

926

3197

1395

※東大寺学園中は高校からの募集停止に伴い、募集人数が2020年度よりも増加しています。

上記の表のように、関西エリア2府2県の男子難関中学校の受験者数は、大阪星光学院中を除くと2020年度よりも減少しており、実質倍率も概ね下がって、やや「広き門」となっています。

■2021年度の関西エリアの中学入試②…得点状況

次に、科目別の得点状況を、同じく学校より公開されたデータで見ていきます。

下記は、合格者の科目別合格者平均点(※洛星中のみ受験者平均点)を2020年度と比較したものです。

合格者平均

国語1

80点

国語2

120点

算数1

100点

算数2

100点

理科

100点

合計

500点

2021年度

63.2

78.0

83.0

67.8

76.5

368.5

2020年度

58.1

79.9

72.0

71.2

66.7

347.9

東大寺学園

四科合格者平均

国語

100点

算数

100点

理科

100点

社会

100点

合計

400点

2021年度

66.1

61.6

68.2

73.3

271.4

2020年度

62.8

64.4

72.5

69.7

272.6

東大寺学園

三科合格者平均

国語

100点

算数

100点

理科

100点

合計

300点×4/3

2021年度

66.2

75.0

71.0

283.0

2020年度

61.8

75.1

74.8

282.2

大阪星光学院

合格者平均

国語

120点

算数

120点

理科

80点

社会

80点

合計

400点

2021年度

75.9

99.8

66.5

62.5

306.9

2020年度

79.6

82.2

58.8

63.5

285.3

甲陽学院

合格者平均

国語1・国語2

100点・100点

算数1・算数2

100点・100点

理科

100点

合計

500点

2021年度

116.2

143.8

56.4

316.4

2020年度

133.5

129.0

58.6

321.1

洛星(前期)

受験者平均

国語

120点

算数

120点

理科

100点

社会

100点

合計

440点

2021年度

70.7

68.4

71.1

74.2

281.4

2020年度

66.8

78.3

64.3

78.8

実質倍率は全体的に少し低くなったのですが、合格者平均点を見てみますと、灘中で20.6点、大阪星光学院中で21.6点と大幅に上昇している学校があります。

その内訳は、灘中の場合は、国語が3.2点、算数が7.6点、理科が9.8点と各科目で上昇しており、大阪星光学院中の場合は、国語が3.7点、社会も1点と合格者平均点が下がっていますが、算数は17.6点、理科も7.7点と大きく上がっています。

また、合格者平均点が前年よりも下がった甲陽学院中ですが、科目別でみると、算数の合格者平均点は14.8点と、これも大きく上昇しています。

実質倍率は下がりましたが、算数や理科の点数を伸ばしていく必要があるという点からは、受験生にとって厳しい入試であったことに違いはなさそうです。

■2022年度の入試に向けて

2021年度の中学入試では、昨年来の新型コロナウイルスの影響で小学校が一時休校となったことをうけてでしょうか、難関中の算数が、灘中をはじめとして、比較的解きやすい問題が多かったように感じました。

(令和3年度 灘中学校 入学試験問題 算数 第1日 より)

2 3つの容器A、B、Cにあわせて600mLの水が入っています。容器Bの水の体積は容器Aの水の体積の1.5倍です。容器Aから容器Bに水を40mL移すと、容器Bの水の体積は容器Cの水の体積の1.4倍になりました。水を移したあとの容器Bの水の体積は( )mLです。

12 ある立体の展開図を、幅が3cmの方眼紙にかくと、下の図の太線のようになりました。斜線をつけた三角形は正三角形です。また、正方形でない四角形の面はすべて長方形です。この立体の体積は( )cm3です。

灘中の場合、2021年度入試では上記のような取り組みやすい問題が出されたことや、直近3年間の算数1の合格者平均点が、2019年度の49.8点から、2020年度は72.0点、2021年度は83.0点と、2年連続して上昇していることを考えると、2022年度入試では算数の入試問題が難化する可能性が十分に考えられます。

大阪星光学院中も、算数の合格者平均点が、2017年度に87.4点、2018年度に88.3点と続けて上昇した翌年の2019年度では、74.8点と大幅に下がりました。

その後、2020年度に82.2点、そして今年が99.8点と上昇しましたので、2022年度の入試で再び合格者平均点が低くなる可能性があります。

ですから、新型コロナウイルスやその変異株が小学校などの学校教育にどのような影響を及ぼすのか、今の段階では予測がつきませんが、2020年の夏以降のように休校という事態がおこらない(そうあって欲しいと心より願っています)場合のことも見すえ、2022年度の受験生はこの2月から十分に対策を講じておくことが望ましいといえます。

浜・希学園の5年生が8月大切にすべきことは

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

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■5・6年生の夏期講習と通常の授業

8月に入り、夏期講習などで多忙な日々を送っていることと思います。

受験学年である6年生の夏期講習のカリキュラムは、秋以降からの本格的な志望校別対策授業に向けた知識の総整理と応用を中心としたものとなりますから、当然、質量共に大変なものになっています。

一方、5年生の夏期講習のカリキュラムは1学期に取り扱った単元の復習が中心です。

これだけであれば家庭学習の時間を十分にとることが可能なのですが、希学園や浜学園では、夏期講習と並行して、「ベーシック」や「マスターコース」といった通常の授業も行われています。

今年は新型コロナウイルスの影響により小学校の夏休みが変則的なものになりましたので、例年より夏期講習と通常の授業が重なる期間は短いのですが、通常の授業で取り扱われる内容が中学入試でよく出題される単元であるため、希学園や浜学園の5年生はそれなりにハードな夏となります。

■2020年度の中学入試の出題単元

下の表は、関西エリアの男子校、女子校、共学校の順に、難関中の2020年度入試における出題分野をまとめたものです。

この表を見ると、難関だといわれる中学校の2020年度の入試問題でも、例年通り、「数」・「速さ」・「図形」の単元から、問題が多く出されていることがわかります。

2020年度

計算

比と割合

速さ

平面図形

立体図形

文章題

場合の数

その他

灘(1日目)

〇〇

〇〇

〇〇〇

〇〇

灘(2日目)

◎※

東大寺学園

〇◎

洛南高校附属

〇◎

〇〇

〇◎

大阪星光学院

〇◎

〇〇◎

◎※

甲陽学院(1日目)

〇◎

甲陽学院(2日目)

◎◎

洛星(前期)

〇◎

〇〇〇

神戸女学院

〇◎

◎◎

四天王寺

西大和学園

〇〇

〇〇

〇〇〇〇

〇〇

〇◎

須磨(第1回)

〇〇〇

〇〇〇

〇◎

〇◎

清風南海(SG・A)

◎◎

高槻(A)

◎◎

〇※

◎☆

【凡例】〇:一行問題または小問集合形式 ◎:大問形式 ※:作図解答 ☆:理由記述

■8月以降の5年生の通常の授業での学習

浜学園や希学園の5年生にとって8月がハードになっているのは、この中学入試で出題されやすい「速さ」や「図形」の単元を通常の授業で学習するからです。

希学園の場合を見てみると、夏から秋にかけて「平面図形」が10週連続で取り扱われます。

No

希学園 ベーシック 2020年(夏~秋)

学習単元

学習内容

例題

類題

A問題

B問題

C問題

23

平面図形 1

平行と垂直、三角形の性質、四角形の性質、対角線の本数、多角形の内角の和、正多角形の1つの外角・1つの内角、線対称、点対称、線対称図形と点対称図形、三角形の合同条件

10

10

6

7

4

24

平面図形 2

平行線と角、三角定規、外角定理、外角定理の利用、二等辺三角形、角の等分線の問題、二等辺三角形の応用、円と二等辺三角形、折り返し

9

9

7

7

6

25

平面図形 3

基本図形の求積、全体から引く、分割、等積移動、等積変形、つけたし、直角二等辺三角形、30度問題

8

8

6

7

7

26

平面図形 4

π計算、円、おうぎ形、全体から引く、等積移動、中心と結ぶ、葉っぱ形

7

7

8

7

7

27

平面図形 5

三角形の区切り面積①、三角形の区切り面積②、台形の区切り面積、四角形の区切り面積、2辺の積、ベンツ切り

6

6

5

8

7

28

平面図形 6

相似、ちょうちょ相似、ピラミッド相似、ピラミッド相似の利用、相似比と面積比、ちょうちょ相似と面積比、ピラミッド相似と面積比、台形ペケポン

8

8

8

8

6

29

平面図形 7

直角三角形型相似、かげの問題①、かげの問題②、直角三角形+正方形、ダブルちょうちょ相似

5

5

4

7

7

30

平面図形 8

回転移動①、回転移動②、回転移動③、三角形のころがり移動①、四角形のころがり移動、三角形のころがり移動②

6

6

4

5

5

31

平面図形 9

円のころがり移動①、円のころがり移動②、円のころがり移動③、円のころがり移動④、おうぎ形のころがり移動、糸まき、牛の動くはん囲、かんをひもでしばる

8

8

3

4

4

32

平面図形 10

図形の平行移動①、図形の平行移動②、図形の平行移動とグラフ①、図形の平行移動とグラフ②

4

4

3

4

5

※希学園のベーシック算数の場合(例題~C問題の数値は問題数)

上の表を見てみると、No.23は角に関する問題が中心ということもあって学習するテーマが10ありますし、例題からC問題までの大問の数も37題あるように、毎回、質も量もかなりのものがあります。

このように、希学園の5年生は、夏期講習で入試によく出される「数」や「比と割合」の復習をして弱点をなくしていくと同時に、定常授業の「ベーシック」でも入試頻出単元である「平面図形」をしっかりと身につけていくことになります。

ですから、5年生にとっても8月は、家庭学習の時間配分と何についてどのレベルまで取り組むかがとても大切な時期となっています。

灘中合格者のお母さんがしていた3つのこと

2月ももう中旬。

1月の関西、そして2月の東京、神奈川の入試も一段落し、私達はその振り返りに入っています。

先週、そして今週は、私が主宰する家庭教師「名門指導会」の生徒で灘中に合格したお子さんと、そのお母さんたちにインタビューするという機会がありました。

■ 子どもたちは勉強を楽しんでいる

追って記事の形でみなさんにも御覧いただけるようにしたいのですが、入試までの勉強法や乗り切った困難など、とても興味深い内容になるはずですが、何よりも私が知りたかったのは、彼らが中学受験の勉強をどう捉えたかということです。

詳細は追っての記事に譲るのですが、彼らは受験勉強をいろんな形で「楽しんで」いました。

今までできなかったことができるようになるとこや、目標に近づいているという実感があることは、単純に子どもたちに自信を与え、勇気づけます。

また過去問の演習を単なる「合格できそうかどうかをみるリトマス紙」ではなく「過去問からどんどん学ぶ」という姿勢があるのも共通点です。

■ お母さんたちがしていたのは「環境づくり」

お母さんに共通することがあるとすれば、まず1つめは「環境を整える」ということでしょうか。

塾の課題はたくさんあり、全部やろうとすると睡眠時間まで短くなってきます。
そして塾は、できるだけ受験の不安をなくすために、あらゆる種類の講座を用意します。

それぞれの講座の宿題も出るし、模試やイベント等もあります。

すべてを受講し完璧にこなすことはできません。

だから受講すべき講座、力を入れてこなすべきテキストや問題を取捨選択しなければならないのは、どの塾に行かせていても起こってくることです。

灘に関していえば、「最高レベル」といった、その塾でもっとも成績がいい子が集まる講座は、受講するように促されるでしょう。
ゴールデンウィークやお盆には模試、日曜は前期(2月)から日曜特訓が始まり、灘中を目指す子を対象としたイベントもたくさんあります。

親としてはどうしても「あれもこれも」という気持ちになってきます。
そして、みんなが受けている模試や講座を受けさせないというのは、とても勇気がいることなのです。

しかし、すべての講座やイベントをもれなく受けさせると、上記のように寝る時間がなくなってきます。

そこでお母さんたちがしている2つめのことは、子どもをよく観察することです。

■ 子どもをよく観察し、相談相手をつくること

やっていることは確実に身についているか。
やりっぱなしになっていることはないか。
体力的に無理が続いていないか。

考え始めたらきりがないと思いますが、それでも観察し、考えることは素早い改善につながります。

そのために3つ目として「相談相手がいる」のも大切なことです。
家庭教師である私たちは、この部分でお手伝いをさせていただいています。
お父さんや塾の先生が、こういった役割を担うケースも多いと思います。

なにか不安や問題を感じたときに、すぐに誰かに相談できる。
早く問題解決ができることはもちろん、お母さんの気持の安定という面でも重要なことです。

あらためてお話を聞いて感じるのは、受験生のお母さんの大変さです。

受験を終え「相談相手がいてよかった」と言っていただけるのは、家庭教師としてとても嬉しく、幸せなことだと感じています。

そんなインタビューの内容もふまえて、来月は関西で灘中合格セミナーを企画しています。
今のところ3月4日(水)の午前を予定しています、

関西で難関中合格を目指すご家庭のお父さん、お母さんは、よければご参加ください。

2020年の灘中入試は/2月に関西で入試分析会を行います

先週末から始まった、阪神間の入試。
すでに合格を手にしたお子さんもいることと思います。
また、これからさらに試験があるというお子さんは、もうひとがんばりです。
暖冬とはいえ1年で一番寒い季節、体調に気をつけてしっかり乗り切りたいですね。
さて、土曜、日曜には大阪、兵庫の主要な難関校の入試が行われましたが、中でも最も注目を集める学校の1つが灘中学校です。
灘中の入試は、結果が非常に詳しくホームページ上で発表されるのも特徴です。
今年も問題とともに結果を見てみました。
算数は、1日目も2日目も2019年にくらべて受験者平均点が高く、問題が易しかったことがわかります。
(1日目は2019年が38.5点、2020年が55.4点 2日目は2019年が44.5点、2020年が55.4点)
理科は計算分野の問題が難しかったので、これに苦しんだ受験生も多かったでしょう。
結果を見ても受験者平均(57.3点)、合格者平均(66.7点)とも、ここ5年の中で最も低い点数になっています。
志願者、受験者が多く、倍率も高かっった今年の灘中入試。
やはり日本有数の難関校だけあって、かなり厳しい入試だったと思います。
名門指導会では例年通り、関西の中学校の入試問題の分析を進めていて、私も灘をはじめ東大寺学園や大阪星光学院など、主要な学校の問題を解き始めています。
2月には結果を発表できるでしょう。
来年以降の受験生、親御さんにとっては、傾向や難度はとても気になるところだと思います。
楽しみに待っていてください。

【関西中学受験2019】灘中学ほか主要校の結果は?

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村則康が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

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■2019年度の関西エリアの中学入試

関西エリアでは2019年度の中学入試も終りました。

主な難関中の受験状況(1月23日現在)は次の通りです。

学校名

2019年度

2018年度

募集人数

受験者数

合格者数

実質倍率

募集人数

受験者数

合格者数

実質倍率

180

708

262

2.7倍

180

727

252

2.9倍

東大寺学園

176

884

351

2.5倍

176

911

373

2.4倍

大阪星光学院

190

733

298

2.5倍

190

730

284

2.6倍

甲陽学院

200

393

220

1.8倍

200

402

222

1.8倍

神戸女学院

135

※262

135

248

159

1.6倍

四天王寺

245

674

531

1.3倍

245

600

471

1.3倍

洛南(男)

190

※910

190

551

210

2.6倍

洛南(女)

254

71

3.8倍

西大和(男)

180

960

520

1.8倍

180

1067

471

2.3倍

西大和(女)

40

219

37

5.9倍

40

286

51

5.6倍

清風南海A(男)

200

※908

416

※2.2倍

200

559

242

2.3倍

清風南海A(女)

387

153

2.5倍

高槻B(男)

70

※841

345

※12.0倍

70

770

321

2.4倍

高槻B(女)

35

※404

87

※11.5倍

35

296

100

3.0倍

須磨学園

120

●226

●90

●2.9倍

120

1044

404

2.6倍

注:※は志願者数、●は第1回のみ、‐は未公開

全体的に見ると受験者数は2018年度よりもやや減少していますが、そのような中で、大阪星光学院中学と四天王寺中学は受験者数を増やしており、人気の高さが伺えます。

また、受験者は減ったものの、東大寺学園中学、西大和学園女子中等部は実質倍率が昨年度より高くなり、受験生には厳しい結果となっています。

■2019年度の灘中学の入試状況

それでは関西の大手進学塾がその合格者数を競い合う灘中学の入試状況はどうだったのでしょうか。

2018年度は、志願者数735名、受験者数727名、合格者数252名(内、東京都39名・神奈川県19名)、実質倍率2.88倍、入学者数185名でしたが、2019年度は志願者数731名、受験者数708名、合格者数262名(内、東京都45名・神奈川県21名)、実質倍率2.70倍となりました。

出願時点では昨年比で4名減でしたが欠席が15名増となったこと、東京都と神奈川県の合格者数が昨年比で8名増になったためか全体の合格者数は10名増で、実質倍率は0.18ポイント下がりました。

とはいえ、2015年度は2.61倍、2016年度は2.67倍、2017年度は2.76倍でしたから、相変わらずの狭き門だといえそうです。

一方で、2019年度の入学試験の合格者平均はというと、算数が大きく下がったため、500点満点の総合では、過去5年で最も低い318.6点となりました。

合格者平均

2015年度

2016年度

2017年度

2018年度

2019年度

算数1(100点)

54.4

54.8

63.1

66.5

49.8

算数2(100点)

64.6

61.2

62.4

69.2

56.8

算数計(200点)

119.0

115.9

125.5

135.7

106.6

総合(500点)

343.0

320.7

346.3

348.7

318.6

その結果、合格者平均と受験者平均の差が、国語9.6点/200点、理科8.7点/100点に対し、算数23.6点/200点で、力の差がでた試験結果でした。

■灘中学の2019年度の算数の入試問題と2020年度入試に向けた対策

上記のように低い得点となった算数ですが、「超難問」のオンパレードだったのかというと、実はそうでもないのです。

なかなか難しいことではありますが、もし、冷静に対処できていたならば、もう少し得点することが可能な試験だったのではないかと思います。

と言うのも、灘中学の過去の問題や難関中の出題に似た問題があるからです。

算数1日目の大問4は昨年度の大問4と非常に似かよった問題ですし、大問8も2004年に出された問題の解き方が利用できます。

大問3の覆面算風の問題、大問11の展開図の組み立ても灘中学の過去問演習で必ず取り扱われる題材ですから、灘中学の受験生であれば正解可能な問題です。

それでも点数が伸びなかったのは、例年は1枚目の数論や場合の数などを中心とした問題が難しく、2枚目の図形分野が比較的解きやすいのに対し、今年はそれが逆になっていたため、戸惑いを感じてしまって力を発揮できなかったということがあったのではないかと思います。

試験会場、特にそれが第1志望校の場合、小学生が緊張せずいつも通りに問題に取り組むということは非常に難しいのですが、それだけに過去問を研究することはとても大切なことだといえるのです。

ただ過去問を解くだけでなく、なぜそのような解き方を選べるのか、さらにどのような解き方を身につけることが必要なのかを知ること、それらに加えて、公式的に解き方を覚えるのではなく、問題演習を通してその解き方が成立する理由を深く考えて本当の力をつけていくことが、灘中学のような難関中を受験する勉強では重要なことだと思います。

勉強会・関西セミナー・イベントなど毎日盛り沢山です

■灘に合格するための説明会
6月27日、28日は関西でした。
27日(火)は定期的に行っている家庭教師「名門指導会」の勉強会、そして28日(水)は名門指導会と、私が主任相談員を務めさせていただいている中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 賢い塾の使い方」との共催のセミナーでした。
今回のセミナーは「灘中に入るには、どんな算数の勉強をしておけばいいか」という切り口です。
関西で(全国でもですが)最難関中学校というと、開成などとともにまず名前があがるのが灘中学校。
2日間の日程で行われる入試の形式や出題傾向も独特ですね。
今回は名門指導会の関西統括であり、算数のスペシャリストでもある、都関靖治氏とお話をさせていただいたのですが、さすがに関西の最難関中に毎年多くの合格者を輩出している都関氏。
塾ごとの最難関中対応講座の必要性など、詳しく話を聞くことができました。
■  国語が難しい首都圏、算数偏重の関西
よく「算数は関西が難しく、国語は首都圏」と言われますが全くその通りで、関西の最難関中の算数の問題は本当に難しい。
そしてその算数で勝負がついてしまうところがあります。
浜学園を例にとれば、最上位クラス(Vクラス)の子たちのほとんどが「最高レベル特訓」と呼ばれるオプション講座を受講し、平常授業とは別に算数の問題を大問で週あたり32問演習(5年生の場合)することになります(そのうち8問は難問)。
この5年生の最高レベル特訓算数をきちんと習得してしまえば、御三家の算数の入試問題を解く上で困ったことはない状態、といってもいいほどです。
私も関西で教えていた時期がありました。東京で教えていたのですが、両親の体調の問題などもあり、拠点を関西に移した時期があったのです。
東京から関西の塾に移籍したとき、算数に関しては何度も鼻っ柱を折られた思い出があります。
当時、浜学園で最難関コースを担当していた先生からいろいろ教えてもらい、算数という科目の奥深さに改めて感心したものです。
■ 関西でもイベントを行っていきます
普段はどうしても首都圏でのセミナーやイベントが多く、「関西でも開催してほしい」という声を多く頂戴するのですが、久しぶりの関西でのセミナー、みなさん真剣にメモなどとっておられました。
ありがとうございました。
5月から6月にかけては、東京で「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している先生方が講師を務める授業のイベントがありました。
5月20日には前田昌宏先生が講師として登場、計算の工夫や問題読み取りの技術など、私は当日の記録動画で見たのですが、あらためて「なるほど」と思わせてもらえるものでした。
イベントのレポートは「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で順次公開されていくようなので、みなさん楽しみにお待ちください。
同じようなイベントやセミナーを、できれば関西でもどんどんやっていきたいと考えています。
関西の皆さまも、イベント開催時にはぜひご参加ください。
お目にかかれる機会があるかもしれませんね。
楽しみにしています。
(算数・国語・理科のイベント講座の概要をまとめた記事が公開されているようです。よかったら見てみてください)

灘中2017年理科

灘中の2017年理科を解いてみました。全体としては「わかりやすい」問題と感じました。
「わかりやすい」というのは「簡単」「易しい」というより(実際に例年にくらべて受験者平均、合格者平均ともに高かったですが)、「出題者の意図がわかりやすい」問題でした。平たく言ってしまえば「定番の問題が多かった」とも言えます。
大問1はヤマネの生態に関する問題。ヤマネはその季節にもっとも多く手に入るものを食べるとあるので、春は花粉、夏は昆虫ではないかと多くの受験生は考えたと思います。問5は生存率と生存数の計算問題ですが、まさに定番ですね。気持ちよくテストをスタートできたお子さんが多かったのではないかと思います。
大問2は塩酸と金属の反応で気体(水素)を発生する問題。1辺5mmの金属板を使う設定ですが、25mm2と面積で考えればそう手間のかかる問題でもありませんね。灘中受験者にとっては易しい問題だったと思います。
大問3は食物連鎖に関するもので、問題文を一読すると「難解な設定か?」と思わせるのですが、実際解いてみるとそうでもありません。問3はまさに「定番」の計算問題ですね。過去に灘も出している問題の類題です。
大問4は「北極星も実は動いている」という内容の問題。地軸が揺らぎながら回転しているという話題ですね。大問3まで順調に解いてきた受験生は、落ち着いて「明るくなると星は見えない。季節によっては・・・」と可能性を検討できたことと思います。
大問5は高度と気温に関する問題。フェーン現象などの話題で頻出の計算問題です。手強いのは問5のみ。受験生の皆さんはグラフを使って解いたでしょうか。
大問6、おもしろい問題です。円形の枠の円周部分におもりをつけ、その円形の枠を斜面に置くという設定。「やじろべえ」のつり合いをしっかり考えたことがあるお子さんなら、(円形の枠の重さは考えないという条件から)おもりが円形の枠と床の接地点の真上にあればつり合うと考えることができたのではと思います。
以上、「定番が多い」とは言いましたが、話題を理解し考える楽しみに溢れた灘の出題。受験生たちは「灘中の先生に教えてもらっているような気分」で問題に取り組んだのではないでしょうか。
さて、あと2週間ほどで東京、神奈川の統一日です。
首都圏の受験生も、全力を出し切りましょう。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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