カテゴリー: 御三家

2021年入試は「取り組みやすい」学校が多かった!?

この時期は行われた入試に関して、傾向の変化などについて聞かれることが多く、メディアの取材も「2021年の入試はどうだったか」という内容が多くなります。

 

私たち名門指導会の内部でも、入試問題の研究会や傾向分析のミーティングなどを頻繁に行い、先生方の間で情報交換を行っています。

 

その中で私が強く感じるのは、2021年の入試は例年にくらべて易しかった学校が多いことです。

易しかったというと語弊があるかもしれませんが、少なくとも「解きやすかった」という印象をもった受験生が多かったようです。

 

都内はもとより全国でも屈指の難度の、筑波大学附属駒場中学校。

この学校の理科では例年「てこ」など力学の難問が出題されます。

どのような部分で「難問」なのかというと、「考えられる場合をすべて考えて検討しなければならい」というもの。

単に計算が複雑とかそういったことではなく、さまざまな要素を考えて比較検討し、答えを絞り込んでいくということが必要で、それには非常に時間と手間がかかるのです。

 

今年も力学の問題はありましたが、例年にくらべてぐっと手間が少なくて済む問題でした。

 

他の難関校も、傾向は例年と大きく変わらないものの、問題の解きやすさ、取り組みやすさでいうと、例年よりもちょっとハードルが低い問題を出していた学校が多かったように思います。

 

開成中の算数は、大問3では例年よく出る「手を動かしているうちに解き方が見えてくる」という問題がありましたが、特にテスト前半の問題では「塾で習ったような」問題が多く、差が付く部分が見えやすかった印象です。

 

開成に関して言えば、例年難度の変化は大きく「どんな問題が出ても対応できるように準備しておく必要がある」と言えますから「今年易しかったから来年もこの傾向が続く」とも言えないと思います。

 

桜蔭のように、今細かい作業が必要で得点がしにくかったという学校もありました。

「見たことがあるような問題が多い」と感じても、いざ解き切るにはかなりの「作業力」が必要というわけです。

 

今年は「少し解きやすくなった学校が多かった」とはいえ、難関校では、難度が下がれば「ミスができなくなる」テストになり、その面での競争が顕著になるわけで、受験生としては「どちらに転んでも」という準備はしておかなければなりませんね。

学校ごとの入試分析の細かな結果は、名門指導会のホームページで近日中に発表できると思います。

 

志望校の入試傾向に変化があったのか、難度はどうだったのか、ぜひ確認いただければと思います。

 

2021年の入試を分析してわかったこと

2月10日、主任相談員を務めさせていただいている中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」主催の「2021年 入試分析セミナー(オンライン)」の弁士を務めさせていただきました。

御三家をはじめ、主要な中学校の入試問題をいち早く確認して行ったものですが、いくつかの中学校で見られた2021年の入試の特徴として「傾向はそのままに、ややソフトな出題だった」というものがあります。

入試分析セミナーのひとコマ。オンラインでの開催にも慣れてきました。

■力学の難度が控えめだった筑駒

筑波大駒場のように、事前にいくつかの単元を「入試範囲外」として指定した学校もありましたね。

筑駒の理科は攻略が難しいことで知られるのですが、その大きな理由が「力学」単元の問題の難しさです。
てこなどの計算問題なのですが、様々な場合を試すことで正解に近づかなければならないことが多いのです。
そのために「標準レベル」に設定された他の問題(とはいえ選択問題の選択肢の多さや紛らわしさに手間がかかるのですが)をいかに短時間でクリアして、力学の問題に時間と労力を費やすかがポイントになるのです。

その筑駒で、力学の問題の「厄介さ」が今年はやや控えめだったのです。
このことは、その部分で差がつきにくいとも言え、他の部分でますますミスができない試験だったということになります。

■開成の算数は「傾向なし」!?

開成の算数は、年度によってその難度に大きく幅があることで知られています。
85点満点の試験なのですが、年度によっては合格者平均点が9割近いこともあれば(2020年)、半分ちょっとという年もあります(2018年)。

今年の合格者平均点は55.8点。
パッと見た感じ「解きやすそう」と感じた受験生も多かったのではないでしょうか。

大問1は小問4つ、(1)がうるう年に関する問題、(2)は三角形を(特に三角形以外でも同じことですが)直線で区切った場合にいくつのエリアに分かれるかという問題。
(3)は正六角形の面積を辺の中点を結ぶ線で区切る問題。これは新6年生の算数の得意なお子さんなら正解を出してしまう問題でしょう。

ただ、すべてがすんなりいくかというとそんなことはなく、(4)は「循環小数」と高をくくって取り組むと手こずることになる、という良問です。

上記のように非常にやさしい年度もありますが、逆もまたありますから、開成の算数に関しては「どのような難度の問題が出されても対応できる」という対策を立てて実行しておくことが大切ですね。

■ その他の学校に関しても分析を進めています

2月10日という異例に早いタイミングでの開催になったため、今回の入試分析会では御三家や灘をはじめとした主要校に絞って扱いましたが、その他の学校に関しても講師たちと協力して分析を進めています。

名門指導会のウェブサイトで後日公開しますので、楽しみに待っていてください。

2021年の入試は、昨年からのコロナ禍をふまえたものとなり、上記の筑駒のように範囲を限定した学校や、受験生が感染、あるいは濃厚接触者となった場合の追試日程を発表する学校が出るなど、いろいろな意味で「異例」のものとなりました。

各学校、状況に合わせて開催に苦慮したと思うのですが、それでも分析の結果わかったのは、各学校の基本的な入試に対する考え方、つまり「新中1生として、こんな受験生に入学してほしい」というメッセージは例年通り、明確だったということです。

2021年は「コロナ禍から日常を取り戻す」1年になると思います。
次の受験生たちはこれらのことを念頭に、しっかり準備を進めていきたいですね。

校風も出題傾向もそれぞれの女子御三家

 前回は、男子御三家について校風や入試傾向をおさらいしました。
そして今回は、女子御三家に触れてみたいと思います。
東京の女子御三家といえば、「桜蔭」「女子学院」「雙葉」ですね。
それぞれの校風、そして入試傾向も面白いくらいに個性が出ています。
確認していきましょう。
 
 
その特徴を表すユニークなたとえ話として、とても有名なものがあります。
 
 もしも空端に空き缶が落ちていたら、それぞれの学校の生徒はどうするか、というものです。
桜蔭生:本を読むのに夢中で缶が落ちていることに気づかない
雙葉生:そっと拾ってゴミ箱に捨てる
女子学院生:落ちている空き缶で缶蹴りを始める
こんなジョークが言われるくらい、それぞれに際立った校風の違いがあるのです
 
具体的なそれぞれの学校の校風、出題傾向は以下のとおりです。
■ 桜蔭中学校(東京都文京区)
 
 1924(大正13)年創立。
全国の女子校の中でもトップクラスの進学率を誇り、卒業生の3分の1〜4分の1が東京大学に進学します。
 
 校訓「1.勤勉 ・温雅 ・聡明であれ。  1.責任を重んじ、礼儀を厚くし、よき社会人であれ。」が表す通り全体的勤勉な生徒が多い印象です。
3年時の「自由研究」は特徴的です
それぞれが春にテーマを決め、疑問に思っていることなどテーマを約5か月かけて掘り下げ、論文にして秋に提出。自ら考え、調べ、表す力を育みます。
中学校240名、高校募集なし。
【入試傾向】
国語:素材文、設問ともに難度レベルは中学入試の最高峰。
社会科学的な知識や考えも要求されます。
算数:高度な処理力が求められる出題。
理科:超難問ではないが、塾の最上位クラスの内容を一通り完全理解していることが必要です。
社会:小問数40を30分で答える。スピードが要求されます。
 
■ 女子学院中学校(東京都千代田区)
 1870(明治3)年創立。
キリスト教(プロテスタント)精神に基づいた教育を行っています。
自由な校風ですが、『なんのために生きるのか?』を話し合うイベント「修養会」が中2と高3のときにあり、普段は友達同士で話すことがない本質的なことを2泊3日で考えます。
ここで女子学院生としての芯が完成すると言われています。
 
 中間・期末テスト以外の実力テストはなく、実験・レポートなどに力を入れています。
中学校240名、高校募集なし。
【入試傾向】
国語:論説文または説明文と随筆文の2題。自由記述はなく、抜き出しや条件記述が中心です。
算数:制限時間に対して問題数が多いのが特徴。
   「処理力の女子学院」と言われる所以です。
理科:低くはないですが難問も少なく、高得点勝負となります。8割以上をとりたい試験です。
社会:ある特定の地域やテーマに沿った総合問題が出題されます。
   一問一答的な知識ではなく、つながりの理解が求められます。
 
■ 雙葉中学校(東京都千代田区)
 1909年創立。。キリスト教(カトリック)に基づいた一人ひとりを大切にする全人教育を行っています。
校訓は「徳においては純真に、義務においては堅実に」。
ボランティア活動や校内清掃など、カトリックの精神に基づいた全人教育を実践しています。
 
 カリキュラムはしっかりしていて、中学の授業でも、高校で扱う内容まで深めて学びます。
また外国語教育に力を入れ、全員が英語の他にフランス語も学習します。
中学校100名、高校募集なし。
【入試傾向】
国語:記述式のい回答形式が多く、書き慣れておく必要がありますね。
算数:国語同様「書かせる」問題です。式や計算を残して解く練習をしておきましょう。
理科:知識の詰め込みでは対応しづらい問題です。知識どうしの「つながり」を意識しておく必要があります。
社会:基本的な出題が多く、高得点勝負になりがちです。ミスが命取りになります。
 
 こうやって、あらためて簡単にまとめただけでも、出題傾向以上に宗教なども含めて校風の違いがはっきりした3校です。
志望校として考える場合は、そのあたりもよく考えて選びたいですね。
出題傾向を考えると、選べる併願校もそれぞれです。
よければ拙著「中学受験 基本のキ!」(日経BP社)など参考にしていただけると良いかと思います。
 

御三家を目指す方々に(3)

□悩み方が間違っていませんか(3)□
 
先週は、
入試直前の5~6ヶ月は、知識の収納のされ方が下記の三つのうちどの状態かを
見極めることが大切だということを書きました。

・既に覚え込んで定着している知識や解き方。
・過去に学習し一度は定着したが今は曖昧になってしまったもの。
・記憶からたぐり寄せることが不可能になってしまったもの。

でも、これは御三家レベルの問題の中での基礎から標準レベルの話です。
100点満点で50~60点の配点に当たる部分です。
この部分で確実に40点から50点を獲得することが合格の必要条件です。
その上で、いわゆる御三家らしい問題(初見の難問)への対応力を身につけていく
必要があります。

進学塾の指導は、授業という形式で問題解説が中心です。
問題の解き方の解説という一方通行の指導です。
ところが、入試本番で始めて見る問題を解く力が、過去の問題の解き方を習うことで、
解く力が身につくわけがないのです。

大切なのは、「気づく力」、「自分の頭で考える力」です。
首都圏で出題される問題は、初見の難問といえども、よくよく考えてみると
何らかのパターンを踏襲しているか、何種類かのパターンの組み合わせです。

「題意に基づいて、少し作業をしてみる。まだ解き方が分からない。
もう少し作業を進めながら、過去に習ったパターンの何が使えそうかを
必死で見つけ出そうとする。」
このような過程を経てやっと正しい解き方に近づいていけるのです。

ところが、塾の授業は、
「これは、難しいんだ。ダイヤグラムを書いて、この部分の速さと時間の逆比を使うと、
この部分の速さが求まり、それとこれの速さと距離で鶴亀算を使うと、
ほら、答えが出るだろ。」

大概はこのような流れで授業が進んでいきます。

ダイヤグラムを書く方が良いと気づくこと、
ダイヤグラムを書いた後、速さと時間の逆比が使えること、
その後速さの鶴亀算が必要な事。
この3点全て作業を進めながら、子供たち自身が考えつかなければいけないのです。
どのようにしたら、次の一手が見つかるのかが大切なのであって、
次の一手を教えてもらう事ではないのです。

大手進学塾の小6二学期の志望校別日曜特訓の教材は、該当校の過去の問題や
類似問題を、日本全国の中学校の入試問題10数年分からピックアップして作られています。
それらをもれなく多量にこなす事によって、初見の問題を減らすことを意図しているのです。 
この方向性の学習も確かに必要です。
でも、膨大な問題をこなさなければいけない事とそれを忘れてはいけないことが、
大きなハードルです。
それでも、来春出題される問題をz全部当てることはほとんど不可能です。

宝くじに当たるために、宝くじを全部買い占めることを目標にしているようなものだと
思われませんか。
 
必要なのは、入試本番の試験時間内に、自分自身が次の一手に気付く事です。
パターン的な解き方を使うのだけれど、どのパターンを使うのかを見極める力が
ものをいうことになります。
 このような力を養う上で大切な事は、

・気持ちの余裕を持って問題に取り組む事。
・「僕には解けるはずだ」という強い自己肯定感を持ち続けること。
・条件(仮定)をしっかりと把握すること。
・まず、何かを書き始めること。
・書き始めて、これじゃあうまくいかないと感じたら、次の方法に移ること。

多量の問題の繰り返し学習を真面目にやり続けてきた子供たちは、
このような学習を苦手にしている事が多いのです。
御三家志望者の半数以上が、初見の問題に弱いと困っていらっしゃるのではないでしょうか。

・学習プランを単純化して、お子さんの精神的な安定を図る。
・大丈夫だよ。君なら解けるよと励まし続ける。
・解き方を熟知している者が、「何が分かっていて何が求められているの」と質問してあげる。
・「まず、何を書けば良いと思う?」と質問して上げる。
・解き方を熟知している者が、「その方法で、次に何が求められそうかな?」
「何か、他の方法に気がつかないかな?」とタイミング良く言って上げる。

このような事が出来れば、「気付く」力を高めることが出来ます。
親御さんが出来る事と信頼できる第3者(家庭教師や個別指導)に任せることを
分けて考えるべき時期に入ってきたと言えます。

そして、その第3者は本当に信頼に足るかどうか、の判断は、親御様の一番大切な役割です。
 

御三家を目指す方々に(2)

□悩み方が間違っていませんか(2)□
 
先週は、
これまで、上位クラスをキープしてきた子供たちは、「インプットの達人」であること。
そして、御三家レベルを目指すためには、
「頭脳の引き出しから、この問題を解くために必要な知識を探し出す意欲」
が、必要だというお話をさせていただきました。

今回は、その続きです。

「集団塾のメリットは、カリキュラムがしっかりしていることだ。」
このことは、折に触れお話ししてきましたが、ここで少しまとめておきましょう。
カリキュラムとは、下記の3つです。
1 授業の進行表
2 授業の進行表に伴う教材
3 授業の進行に従って行われる授業の理解度をチェックするテスト

カリキュラムがしっかりしている塾に通っている場合は、授業を受けているだけで、
入試に必要な単元や項目がもれなく、しかもオートマチックに学ぶことが出来ます。
これはこれですごいことなのです。
長年の入試問題の分析によって度重なる改訂努力を継続してきたその塾の宝物です。

そして、塾は、「解き方」を教えてくれます。
それも、研究され尽くした優れた解き方を提示してくれます。
ですから、「インプットの達人」は、授業をしっかりと聞き、家に帰って解き方を覚え込むことで、
理解度をチェックするテストでよい点数が取れてきたのです。

ところが、学習単元が一巡し終わった7月以降は、1週間の学習項目が飛躍的に
増えることになります。

小6の夏期講習はどの大手塾も約30日前後あります。
40日ある夏休みのほとんどを使うことになるのですが、
この30日で小4から小6の一学期までの2年半に習ってきたことのほとんどを
復習することになります。
(夏休み明けに行われる学力テストが、志望校合格に向けて試金石として利用される
理由です。)
また、二学期中に再度全ての単元を復習することになります。
この時期の1週間の学習範囲は小6の一学期までの5倍から10倍になります。

それまで、1週間または1ヶ月単位で確実にインプット出来ていたとしても、これほどに
ハイペースになってくると、普通はうまくいかなくなるものです。
一度は習った内容の復習ですから、もし100%覚え込んでいるならば全く問題は生じません。
ところが、忘れていることが想像以上に多いのです。

長年受験生を教えている私たちでも、小6の二学期には、
「え~、これを忘れちゃったの!」
という、言うべきでは無い台詞が口をついて出てしまうことがあります。
各塾の最上位クラスの生徒ですらそうなのです。

入試直前の5~6ヶ月は、
・既に覚え込んで定着している知識や解き方。
・過去に学習し一度は定着したが今は曖昧になってしまったもの。
・記憶からたぐり寄せることが不可能になってしまったもの。
この3つを上手に分類して学習をしていく必要があります。

概して、始めて学習したときに、
「あまりよくわからないけれど、とりあえずこの方法を使えば正解が出るんだな」
という学習をしてしまった単元や項目は、
「記憶からたぐり寄せることが不可能」
になっている事が多いようです。

また、解き方の順序をちゃんと理解できたもののなかで、始めてそれを習ったときに、
「はじめから終わりまでその筋道が理解でき、理解の過程で、『おっなるほど!』という
気持ちの変化(はたと膝を打つような気持ち)を体験できた項目」
の多くは、既に定着してテストに使える知識や考え方になっています。

ですからこの時期に必要な学習は、
「今必要なその知識が、上記の3つのうちのどの状態で頭脳に収納されているのか」
を見極める事から始める必要があります。

今は使えなくなってしまっている知識や考え方については、
『おっなるほど!』(はたと膝を打つような気持ち)
を体験させる事が理想です。

また、「理解度の3種類」は、確かに個人差が大きいのです。
しかし、その子の今考えていることに寄り添うようにして教えている場合には、
ほとんど予感が的中します。

「とりあえず正解は出せるが、『なぜそうなる?』と聞いてみれば、間違った説明をするはず。」

「知識は曖昧になっているが、その周辺部分で軽くヒントを出してやれば、『おっ』と叫んでから、
得意満面に解き始めそうだ。」

「この問題は正解できるし、説明させればちゃんと言える。
でも、この条件をこのように変えると多分見事に引っかかる。」

私自身のことを振り返ってみると、子供を教えているときには、
このような事をいつも考えているように感じます。
また、私たちのグループの先生方も同じなんだなと、毎週の勉強会で感じます。

手前味噌ですが、「その問題を前にして、子供の理解度について仮説を立て、子供の反応からその仮説の真偽を確認できる」事が、本当のプロの講師(個別指導や家庭教師というパーソナルな講師)だと考えています。

難問が少なかった御三家の入試問題

 今、私が主催する家庭教師グループでは、今年度の入試問題を各教科の先生方が手分けして分析しています。

例えば、算数専科のある先生からは、
「今年の難関校の算数の問題の傾向を一言で表すと、塾などで学習するタイプの典型的な問題が増えて全体的に易化したと言えます。開成中や武蔵中では4題中3題が塾などで学習する定番タイプの問題が出題され、桜蔭中でも考えさせる問題よりも複雑な処理をきちんとできるかを試す問題が多く出されています。これは難しい問題にむやみに手を出すより、まずは足元をきちんと固めよという警鐘とも言えます。
・・・・・・
 この傾向が今年だけのものなのか、それとも来年以降も続くのかは何とも言えませんが、いずれにせよ典型的な解法を身につけて確実に使いこなせるようにするという学習は必須です。・・・・」
そうなんです。

今年の算数は、御三家ですら難問がほとんど無かったのです。一時期、算数オリンピックを意識したような難問が頻出した時期がありましたが、今年は基本に帰った出題と言えます。
もしかしたら、サピックスの合格者数の増加の理由の一つが、これかもしれません。
前回、サピックスのマンスリーが1年を通して易しかったと申し上げました。難しすぎない問題を確実に解く事が重要視される入試に変わりつつあるのかもしれません。

 今、作成中の入試問題分析は、「こんな問題でした」という報告もありますが、それ以上に力を入れているのが、「こんな勉強が必要ですよ」という内容です。何らかの方法で読んでいただけるようにしていきますので、今しばらくお待ちください。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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