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5年生の算数 夏の最重要事項は

主任相談員を務めさせていただいている、中学受験のポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」主催の月例セミナーを続けています。

毎月、お通いの塾やご家庭の状況に合わせて、できるだけベストに近い学習サイクルを過ごしていただくためのガイドになればと思いつつ続けているのですが、昨日はその5年生、6年生向きの6月セミナーでした。

セミナーでもお話ししたのですが、この時期の5年生の算数で最も大切なのは、割合や比の感覚を身につけるということです。

サピックス・・・6月上旬〜7月上旬

日能研・・・6月中旬〜7月中旬

四谷大塚・・・3月上旬〜4月中旬

早稲田アカデミー・・・3月上旬〜4月中旬

浜学園・・・6月中旬〜7月中旬

塾によって前後はありますが、どの塾も夏休みまでにいったん「割合」「比」の学習を終え、夏期講習でもう一度しっかり割合と比についての考え方から応用力までを身につけるというスケジュールになっているわけです。

サピックスを例にとると、6月〜7月に4週にわたって「割合(1)」〜「割合(4)」があり、さらに夏期講習の授業でも「比と割合(1)」〜「比と割合(4)」の4回、そしてまた別に「比と図形」という回もある念の入りようです。

他の塾でも程度の差はあれ、同じように念入りに「割合」「比」に関する学習が行われます。

算数において割合と比がいかに大切かがわかりますね。

5年生の算数における最重要単元である「割合」「比」を完成させる夏休み。

5年生は、そんな目的意識をもって過ごしていただければと思います。

セミナーでもお話ししていますが、サピックスの夏期講習は「予習型」です。

日能研や浜学園・希学園の夏期講習会は「復習型」つまり「これまで習ったことをあらためて総復習する機会」なのですが、サピックスはそうではなく「夏期講習中もカリキュラムが進み続ける」という過酷なカリキュラムです。

その中でこの夏、何を最重要事項として取り組むべきかは、上記の「比と割合」を含め、あとはお子さんそれぞれの課題ということになりますね。

一学期の学習でお子さんが「できたこと」「できなかったこと」を冷静にピックアップし、優先順位をつけましょう。

その際、利用するのは月々のマンスリーテストの結果がいいでしょう。

正答率表を見ながら、お子さんが間違った問題で正答率の高かったものに印を入れ、「みんなができているのにお子さんができなかった問題」がどの単元に多くあるか、ぜひ夏が始まるまでに準備しておいてください。

準備さえできれば、あとは「いつやるか」です。

夏休みのスケジュールと、そろそろ出てきた塾の夏期講習日程とにらめっこし、具体的な予定に落とし込んでいきましょう。

今から準備しておいて丁度いいくらいだと思います。

ぜひ行動に移してみましょう。

塾別・学年別 「今月の学習プラン作成」セミナー

詳しくはこちらから

【関西】2021年入試日程とその対策は

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主宰する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■関西エリアの2021年度の中学入試日程

秋に入り、関西エリアの多くの私立中学校から、2021年度の募集要項が配布されています。

2021年度入試は、新型コロナウイルスの今後の流行の状況によっては変更になる可能性も残されていますが、現時点で判明している私立中学校の入試日程(一部)は次の通りです。(※正確な情報は各学校にご確認下さい。)

午前

午後

1月16日(土) 大阪星光学院中

甲陽学院中(1日目)

清風中(前期)

同志社中

灘中(1日目)

明星中(前期)

洛星中(前期)

清風中(前期プレミアム・理Ⅲ)

明星中(午後特進)

大谷中(一次B)
神戸女学院中(1日目)

四天王寺中

大谷中(一次A)

帝塚山中(1次B)
須磨学園中(第1回)

清風南海中(SG・A)

高槻中(A日程)

帝塚山中(1次A)

1月17日(日) 甲陽学院中(2日目)

灘中(2日目)

明星中(後期)

大谷中(一次C)

須磨学園中(第3回)

高槻中(B日程)

西大和学園中

須磨学園中(第2回)

帝塚山中(2次A)

1月18日(月) 東大寺学園中

清風中(後期チャレンジ)

神戸女学院中(2日目)
帝塚山中(2次B)

洛南高等学校附属中

1月19日(火) 清風中(プレミアム最終)
大谷中(二次)
清風南海中(B)
1月21日(木) 洛星中(前期)

※男子校、女子校、共学校の順・50音順

現時点で公表されている2021年度の入試日程を見ますと、2020年度とほぼ同じような日程になりそうです。

2021年度の主な私立中学校の入試日程が決まったこともあり、6年生は志望校合格に向けて、ますます力が入っていることと思います。

■秋は5年生にとっても6年生に向けた準備の季節

しかし、秋は5年生にとっても、6年生を上手にスタートさせるための大切な季節です。

志望校別の対策講座は、次の表のように、6年生の2月から志望校別のコース編成となる塾と、志望校別のコース編成が夏前または9月からとなる塾の2つのタイプがあります。

希学園・日能研

浜学園・馬渕教室

6年生前半

志望校別コース編成

学力別コース編成

6年生後半

志望校別コース編成

5年生の秋がより重要になってくるのは、2つのうちの前者のタイプの塾です。

というのも、これらの塾では、2021年2月から始まる志望校別の対策講座の受講資格や基準が、秋から冬にかけて行われるテスト成績によって決められていることが多いからです。

■希学園の志望校別特訓の受講資格

一例として、希学園の志望校別特訓の受講基準となる「コース在籍下限値(第Ⅲ期以降は受講資格)」について見てみましょう。

一部を除いて「コース在籍下限値」は、各期の開始前の3ヶ月間に実施される公開テストの平均偏差値(コースによって対象となる科目数(3科・4科)、配点(均等・傾斜)が異なります)です。

コース

第Ⅰ期

第Ⅱ期

第Ⅲ期

第Ⅳ期

11~1月

2~4月

5~7月

8~10月

灘コース

56

56

※1

※2

東大寺学園コース

51

53

55

57

洛南高附属・西大和学園(女子)コース

54

54

55

56

甲陽学院コース

50

50

52

52

大阪星光学院・西大和学園(男子)コース

47

49

51

53

洛星・洛南高附属コース

43

43

46

49

六甲学院・須磨学園コース

42

42

44

46

神戸女学院コース

46

47

49

50

四天王寺コース

40

40

41

42

難関中コース

(下限値なし)

(下限値なし)

(下限値なし)

(下限値なし)

※1…2~7月のプレ灘中入試・灘中入試実戦テストにおいてA~C判定を1回以上

※2…8~10月のプレ灘中入試・灘中入試実戦テストにおいてA~C判定を1回以上

注:2020年9月に配布された資料より抜粋したものです。

昨年の同時期に配布された、合格可能性85%以上を示す「2020年度 中学入試 予想N85偏差値表」を見ますと、灘中学校は65、東大寺学園中学校は61、大阪星光学院中学校は59、神戸女学院中学部は54などのように、上記の第Ⅳ期の数値よりも概ね4ポイント以上高く設定されています。

ですから、「コース在籍下限値」を満たしたからといって手放しで喜ぶことはできませんが、これらの値をクリアすることが、志望する中学校を受験するための「スタートライン」に着くために必要です。

11月8日(日)に実施予定の公開テストまで、およそ1ヶ月です。

現時点で「コース在籍下限値」を満たしていない場合は、このひと月の間に、これまでに受けた5年生の公開テストを振り返り、何をどのように克服すれば点数が伸ばせるのかを見つけることが大切になってきます。

また、「コース在籍下限値」を満たしている場合でも、「予想N85偏差値表」の数値に達していないようでしたら、塾の先生に相談するなどして、どのような家庭学習をすれば偏差値を上げていくことができるのかを教わって取り組み、志望校合格に近づけるようにしていきましょう。

コロナ禍がもたらした学習へのメリットとデメリット

名門指導会と、私が主任相談員を努めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」との共催で、オンラインの個別相談会を続けているのですが、もともと東京、大阪で会場を借りて開催していた個別相談会のときとくらべて、いろいろな地方からのご相談が増えています。

もちろん以前から、メールなどでのご相談はありましたが、やはりオンラインとはいえ対面で、しかもマンツーマンで1時間以上詳しくお話を聞くという事ができるようになったのは、とても嬉しいことです。

また新型コロナウィルスの感染拡大により、オンラインの授業に関しても件数も増え、それにより指導や運用に関するノウハウもたまってきていると感じます。

「小学生に通信での授業は難しい」
「やはり指導は対面でないと…」

いろいろな意見があり、私も過去には上記のように感じていた時期もありましたが、今は「学びの形は多様であっていい」と思っています。
外出、訪問できないという状況で「背に腹は…」で一気に広まったオンライン授業ですが、オンラインにはオンラインのいいところ、対面には対面のいいところがああることも分かってきました。

一方で「コロナによる自粛が、受験勉強に与えたよかったこと、悪かったことは?」というご質問をメルマガのユーザーの方たちに聞いたところ、やはりこちらも長短さまざまあったようです。

「時間ができたので、これまで理解できていなかったところをじっくりと復習できた。おかげで成績が上がった」

というご家庭もあれば、その逆もありました。

「塾の授業がオンラインになってから、子どものモチベーションも下がって、勉強のリズムが狂ってしまった」

というご家庭です。

では前者、後者のご家庭それぞれに今後の不安はないのかというと、それぞれに不安はあるようです。

前者のご家庭は「また塾と学校が始まって忙しくなったら、成績が下がってしまうのでは」との不安があり、後者のご家庭には「すっかり下がってしまった子どものモチベーションを、再びもとに戻すことはできるのか」という不安があります。

このコロナ禍で私たちがあらためて気づいたことが、2つあります。

1つは、どうしたって「学校+塾の課題全て」は量や負担が多すぎるということ。

だから塾が再開されて忙しくなった今、あらためて「取捨選択」という視点が必要だということです。

もう1つは、オンラインという新たな選択肢が現実的なものになったということです。

日能研や早稲田アカデミーのように、対面授業を復活させた後もオンライン授業を残している塾もあります。

私が主催する家庭教師「名門指導会」も、訪問授業と並行してオンライン家庭教師を続けています。

2021年の受験生は、これまでにない「例外」ばかりで大変ですが、なんとか上記のような気づきも利用しつつ、乗り切っていきましょう。

5年生 9月からの算数の大切さ

9月になりました。
6年生はいよいよ志望校別の特訓授業も始まり、本格的な志望校対策の時期に入っていきます。
他の学年も年度の後半に入ると、各教科の学習単元が佳境に入っていきます。
たとえばサピックスの5年生が9月〜12月に習う算数の単元は、下記のようになっています。
510-20 総合(16~19)
510-21 図形の移動
510-22 旅人算(3)
510-23 時計算
510-24 仕事算
510-25 総合(21~24)
510-26 比と図形(1)
510-27 比と図形(2)
510-28 流水算
510-29 通過算
510-30 総合(26~29)
510-31 和と差に関する問題
510-32 倍数算
510-33 相当算
510-34 立体図形(3)
ざっくりと言うと、主な文章題と図形を中心に習う、ということになります。
また別の見方をすると、夏期講習で習った「比」の考え方を、さまざまな分野の問題に活かしていく、となります。
「比と図形」という単元も2回あり、その他旅人算や仕事算、そしてもちろん倍数算や相当算などにも、どんどん割合と比の考え方を使います。
つまり、夏休みに算数で「割合と比」を正しく身につけたかどうかが、9月〜12月の勉強に大きく影響を与えるのです。
一方、やや進度がゆっくりと言われる日能研はどうでしょう。
比Ⅰ 等しい比・比例式
比Ⅱ 連比・比例配分・逆比
比Ⅲ 平均と逆比/分配算・倍数算
比Ⅳ 濃度と比
比Ⅴ 底辺比と面積比
比Ⅵ 相似比と面積比
速さⅠ 速さの三公式
速さⅡ 進行グラフ/平均の速さ
速さⅢ 旅人算
速さⅣ 時計算・通過算
速さⅤ 図形上の点の移動
立体図形Ⅰ 立体図形の名称と体積
サピックスよりやや遅れていますが、大まかには「割合と比の考え方を身につける」「速さの概念を理解する」ということが大きなテーマであることがわかります。
同じ文章題でも、日の考え方を使う、使わないでは大きく考え方、解き方が変わります。
下記の動画で、「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生も解説しています。
比を使うと、これまで「和」や「差」で考えていた問題がぐんとシンプルに、解きやすくなるので、算数においては使いこなすことが「マスト」なんですね。
だから日能研ではなんと6回もの授業回数を費やして、比の学習をするのです。
5年生はそのことをしっかり意識して、2学期を乗り切りたいですね。

6年生は過去問演習の「青写真」を描こう

夏期講習が始まっています。
今年は学校の夏休みよりも、塾の夏期講習のほうが先に始まる、という異例の夏です。
早い塾では、6年生のこの時期から過去問の演習が始まります。
サピックスでは例年「全国有名中入試問題集」(通称「銀本」)の中から指定された学校の問題を家庭学習で演習するよう指示が出ます。
サピックス以外の日能研や四谷大塚、浜学園などでも9月からは本格的な志望校別特訓が始まりますから、そこではどんどん過去問に取り組むことになります。
サピックス、その他多くの塾でも同じように特訓はあるのですが、特訓で扱う過去問はおもにちょっと古い年度のもの。
それらを年度ごとではなく、分野ごとにまとめたテキストを使って演習します。
そして近年の過去問を1年分ずつやるのは家庭学習で、というスタイル。
つまり塾の平常授業と日曜日の特訓の宿題以外に、過去問演習の時間を確保しておく必要があるのです。
この過去問演習に、かなり時間がとられることをあらかじめ知っておかねばなりません。
首都圏のお子さんの場合、第一志望校以外にもいくつか受験予定校があると思います。
たとえば東京のお子さんで、2月1日に「本命」の学校を受験するなら、まずは1月に埼玉や千葉の学校を「お試し受験」するケースは多いと思います。
そして2月1日以降に5〜6校受験、というパターンも珍しくはないですね。
第一志望校以外の学校も、やはり過去問は演習しておきたいと思うものです。
やはり学校によって傾向は違うし、だいたいどれくらいの時間で問題数はどれだけあるのか、など知っておきたいことはたくさんあります。
また偏差値と問題の難度も、必ずしも比例しません。
どういうことかというと、偏差値が低い学校だからといっ問題が易しいかというと、必ずしもそうではないのです。
またその逆もあり、開成中の理科や社会のように、偏差値から考えると問題が易しく非常に平均点が高い(つまりミスできない)入試もあります。
そんなことをいろいろ考えると、第一志望校は5年以上、それ以外の学校でも2年分くらいは演習しておきたいのではないでしょうか。
その時間を、9月からの家庭学習の中にとっていかなければなりません。
4科目、1年分の過去問を演習してその答え合わせと直しまでと考えると、数時間はかかります。
半日とられるくらいのボリュームになるのです。
受験する学校と科目数をあらかじめリストアップし、どこに組み込めそうか、夏の間に大まかにでも「青写真」を描いておきたいですね。

【関西】6年生への準備は今から

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■6年生への準備は秋から始まります

10月を迎え、6年生は志望校に向け、日曜志望校別特訓などの志望校別対策講座を中心とした学習に余念がないことと思います。

この志望校別対策講座の開始時期と内容は大手進学塾によって違いがありますが、一般に、6年生の前半は馬渕教室の「志望タイプ別特訓」のように、「成績も受験パターンも固まっていない前期は、学校を絞り込んで特定の単元だけを研ぎ澄ますより、同タイプ・同レベルの学校で求められる力を養う」(馬渕教室HPより)ための講座、後半はサピックスの「難関校SS特訓」のように、「志望校の出題傾向に照準を合わせた志望校別講座(1コース選択)と、苦手科目や強化したい分野を集中的に学習する単科講座(2講座選択)、さまざまな角度から実力を判定する4回のテストで、合格を勝ち取る実戦力」(サピックスHPより)を身につけるための講座となっています。

 

塾名

講座名と開講時期

6年生前半

6年生後半

浜学園

日曜錬成特訓

2月~6月

日曜志望校別特訓

7月~12月

馬渕教室

志望タイプ別特訓

2月~7月

志望校別特訓

9月~直前

日能研

前期志望校別特訓

2月~7月

後期志望校別特訓

9月~1月

サピックス

土曜志望校別特訓

2月~7月

難関校SS特訓

9月~1月

希学園

志望校別特訓

2月~12月

 

■6年生前半の志望校別対策講座にも受講資格があります

ここで注意が必要なことは、6年生の後半から始まる志望校別対策講座だけでなく、前半に行われる志望校別対策講座にも受講基準や受講資格が設定されることがあるという点です。

もちろん、前述しましたように、6年生になりたての時期は成績や志望校が安定しているわけではありませんから、後半に行われる志望校別対策講座よりは緩やかな設定です。

 

塾名

講座

受講基準または下限値

浜学園

日曜錬成特訓

強化講座

公開学力テスト偏差値50以上(教科毎)

基礎講座

公開学力テスト偏差値50未満(教科毎)

日能研

灘特訓

灘特進生

星光西大和東大寺特訓

公開模試・カリテ・思考力育成テストの4科目平均順位400位以内

または

3科目平均順位450位以内

四医西大和洛南特訓

公開模試・カリテ・思考力育成テストの4科目平均順位300位以内

希学園

灘コース(Ⅰ期)

公開テスト平均偏差値56

東大寺学園コース(Ⅰ期)

公開テスト平均偏差値51

四天王寺コース(Ⅰ期)

公開テスト平均偏差値40

注1:日能研は2017年12月配布資料より一部を抜粋したものです。

注2:希学園は2019年9月配布資料より一部を抜粋したものです。 

 

■日能研と希学園の受講基準や下限値は3ヶ月間のテストの平均です

上記のように、6年生前半から始まる志望校別対策講座の受講基準や下限値は、後半の志望校別対策講座に比べると低い値となっていますが、対象となるテストに注意が必要です。

日能研の場合(2018年度)は、小5の9月2日(土)~11月4日(土)の3ヶ月間に実施された3種類のテスト、公開模試・カリキュラムテスト・思考力育成テストの平均順位ですし、希学園の場合は、小5の11月~1月に実施される公開テストの平均偏差値(コースによって対象となる「科目型」も異なります)です。

ですから、日能研で6年生前半から始まる志望校別対策講座の受講をなさる予定の場合、すでにその対象となるテストが始まっていることになりますので、お子様の平均順位と受講したい特訓の受講基準値をすぐに確認し、もし受講基準を下回っているようであればそれらのテストの振り返りと次回以降のテストに向けた準備が必要になります。

また、希学園で志望校別特訓を受講予定の場合は、7~9月の公開テストについて対象となる科目型の平均偏差値が下限値を超えることができているかをチェックし、その状況に応じて11月以降の公開テストに向けた対策を決めることになります。

秋は学校行事も多いため家庭学習の時間のやりくりが難しいですから、テストの現状分析と対策が必要かもとお感じになるようでしたら、急ぎお通いの塾や中学受験の専門家にご相談されることをお勧めいたします。

残りの夏の過ごし方〜テスト直しについて〜

お盆の時期に合わせるかのように、大型台風が日本に上陸しました。
この時期、楽しみにしていたイベントがあったお子さんも多いのではないかと思いますが、楽しめたでしょうか。
首都圏は台風の影響も限定的ですが、それでも突然の強風でドキッとする瞬間もあります。
さて、お盆が終わると夏期講習もいよいよ終盤。
8月19日〜の週で夏期講習は終了、という塾も多いようです。
8月の最終週にテストがあるサピックスのような塾もありますが、できれば最後の週は夏期講習の総まとめと9月からの準備をしておきたいですね。
忙しかった夏期講習会、カリキュラムに追われるようにして過ごしたお子さんも多いと思います。
講習会の主要な単元の復習を、ぜひ8月のさいごにやっておきましょう。
日能研や四谷大塚のように、講習会の途中に数回のテストがある塾なら、そのテストの直しがよい復習になります。
すでに1学期に塾で習ったことの復習内容で、夏期講習のテストでも間違ったわけですから、しっかり復習して身につけておくす必要があります。
ただ、何でもみんな復習内容だからできなければならないかというと、お子さんそれぞれにとって身につける必要のある問題は違ってきます。
私は、テスト直しについてはよく「100−目標偏差値」とおすすめしています。
たとえば、ふだんは偏差値が50くらいで、目標は偏差値60をクリアすること、というお子さんの場合。
「100−目標偏差値」つまり 100−60=40
と計算して、
テストの正答率表で、40%を超える正答率の問題を中心にとき直しをするんです。
ザックリとした目安ですが、「超難問まで、すべての問題を直す必要はない」ということを覚えておいていただきたいのです。
このとき注意いただきたいのが、目標をあまり高く設定しすぎないことです。
「今は偏差値が40台だけど、ゆくゆくは御三家に合格したいので、目標偏差値は70」
といった目標設定には無理があります。
いまお子さんが偏差値40くらいなのだったら、正答率30%の問題をとき直すことに大きな意味はありません。
まずは、安定して50くらいの偏差値を出せる状態を目的としましょう。
「今ちょっとがんばれば達成できそう」という目標を立て、その小さな目標を達成し続けることが大切で、お子さんもモチベーションを維持しやすいのです。
だから第1段階は、テストで正答率が50%を超える問題を中心に、テスト直しをしましょう。
偏差値50がとれるようになったら、次はさらに少し上を目標にします。
このように、徐々にステップアップを目指してみましょう。
「必死でがんばっているんだけど、どうしても偏差値が40台(ときには30台)から一向に上がらない」
というケースでは、多くの場合勉強のしかたを変える必要があります。
上記のようなご相談が増えるのが、実は9月から新しい学年にかけてなのですが、親御さんたちも「こんなにがんばっても成績が上がらないということは、何かを根本的に変える必要がある」ということには気づいているのですが、具体的に「何を」「どのように」はなかなか判断しづらいものです。
塾の先生に相談されることはもちろん、場合によっては家庭教師や個別指導教室などのセカンドオピニオンを求めることも検討されるとよいと思います。
私が主任相談員を務める「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」でも9月初旬に「少人数相談会」という形で、塾の成績でお困りの親御さんたちのご相談をお受けする機会を設けていますので、必要な方は告知をお待ちください。
さて、6年生は、いよいよ志望校別特訓が始まる9月が近づいています。
過去問演習もそろそろです。
(「11月くらいから」と指示される塾もあるようですが、遅すぎです!第一志望校から併願校、そしていわゆる「前受け校」まで、しかも3科目〜4科目演習する津用があることを考えると、そろそろ計画を立てて取りかかるのが得策です。)
次週はその過去問についてお伝えしようと思います。
夏の残りの日々、充実したものにしていきましょう。

各塾の夏期講習は〜準備を始めましょう〜

こんにちは、西村です。

 

5月、首都圏、関西で少人数の相談会を開催しました。

 

毎回、募集人数が10名未満という小規模で行っている相談会ですが、だからこそ講師がマンツーマンで参加者の皆様のご相談に、長い時間とエネルギーをかけられる機会になっています。

 

その相談会で話題に上るのは、すでに夏期講習のお話です。

季節外れの真夏日、猛暑日が各地で観測されていますが、受験勉強においてはすでに夏の準備は始まっています。

 

次回の少人数相談会・セミナーの開催は、

首都圏・・・6月11日(火)

関西・・・6月13日(木)

の予定です。

 

メルマガでお知らせしますので、ご希望の方はチェックしていてください。

 

 

■大手進学塾の夏期講習の受付がスタート

 

サピックスや早稲田アカデミー、日能研など首都圏の大手進学塾のホームページには夏期講習の案内が掲載されています。

一方、関西エリアの大手進学塾でも塾生には夏期講習や夏期の進学説明会、夏期イベントの案内が配布され始めました。

この小学校の夏期長期休業中に行われる「夏期講習」には、次の3つのタイプがあります。

 

(Aタイプ)夏期講習と関連イベントや特別講座だけが行われる塾

(Bタイプ)夏期講習と基幹講座など平常の授業が併行して行われる塾

(Cタイプ)基幹講座などの平常授業が時間帯を変えて夏期講習として行われる塾

 

首都圏系の日能研やサピックスはAタイプ、関西エリアがメインとなる浜学園や希学園はBタイプ、馬渕教室はCタイプに属します。

 

 

■夏期講習の受講資格がある塾とない塾

 

また、カリキュラムだけでなく、夏期講習の受講方法も大手進学塾によって異なっています。

日能研の場合、どの学年であっても夏期講習の受講は原則として申し込みだけで可能ですが、同じ首都圏系のサピックスでは、夏期入室テストまたは第2回志望校判定サピックスオープン(6年生対象)で入室基準に達することが必要です。

 

また、関西エリアがメインの希学園の場合、1~5年生は受講申し込みだけでOKですが、6年生は「5月から7月までの公開テスト、または随時実施する特別入塾テストを受験し、合格」(希学園ホームページ)することが受講の条件となっています。

 

タイプ

テストを受けて受講する

申し込みだけで受講できる

夏期講習のみ

サピックス

日能研

夏期講習+平常授業

浜学園・希学園(6年生)

希学園(1~5年生)

平常授業のみ

馬渕教室

 

 

■受講資格・夏期講習のスタイル

 

サピックスの夏期講習は、基本的に「進み続ける」というのが特徴です。

学年、そして科目によっても違いますが、「講習会で初めて習う」といった単元も多いため、夏期講習を受けないという選択肢が選びづらい塾です。

このスタイルは関西の馬渕教室も同じです。(こちらは平常授業が夏の間もずっと続くスタイルですが、やはり「受けない」という選択はできませんね)

 

そして上記のように、サピックスの夏期講習を外部生が受講する場合は、まず入室テストを受ける必要があります。

ただ、6年生は校舎によっては募集していない場合もあり、注意が必要です。

※渋谷校・白金高輪校ではすでに6年生の募集がないことが、ホームページ上で告知されています。

 

関西エリアの大手進学塾である浜学園の夏期講習の受講方法は、学年が1~5年生か6年生かでやや異なってきます。

1~5年生の場合は「塾生および受講資格を取得された方」(浜学園ホームページ)となっており、公開学力テスト、土曜入塾テスト、特別扱い入塾テスト、無料オープンテスト、講習会受講資格判定テストのいずれかのテストで資格を得ることが必要です。

 

しかし6年生の場合は夏期講習と日曜志望校別特訓が連動しているため、夏期講習も「志望校別夏期講習」という名称となっており、受講資格の他に志望校別のコース基準が設けられています。

そのコースは、M灘コース、男子最難関コース(Mコース)、女子最難関コース(Lコース)、男女難関コース(RDコース)の4つに区分されており、M灘コースは62、男子最難関コースは56、女子最難関コースは55という受講基準がそれぞれ設定されています。

 

コース

主眼校

実施教室

受講基準

M灘

灘・東大寺・洛南高校附属・西大和

西宮・上本町

62

男子最難関

灘・東大寺・洛南高校附属・西大和・甲陽・星光・洛星

西宮・上本町・西大寺・JR京都駅前・神戸元町・枚方・千里中央・堺東・岡山・名古屋

56

女子最難関

神戸女学院・西大和・洛南高等学校附属・須磨学園・清風南海・四天王寺・高槻

西宮・上本町・豊中・四条烏丸・神戸元町

55

男女難関

六甲・関学系列・神大付属・同志社系列・関大系列など

西宮・上本町・豊中・四条烏丸・西大寺・天王寺・西神中央他

※2018年5月の配付資料より

 

 この「受講基準」というものは、4月実施の公開学力テスト、第1回合否判定学力テスト、5月実施の公開学力テストのいずれかのテストにおける3科または4科の平均偏差値のことで、どれか1つのテストでクリアできればOKとなっているものです。

(注:Mコースは算出方法が他コースとは異なります)

また、この3回のテストでクリアできなくても、6月実施の公開学力テストで基準を満たせば受講可能という救済措置もあります。

 

 このように大手進学塾の夏期講習は、実施内容、受講方法に違いがあります。

そのため、受講をするためにテストを受けることが必要な大手進学塾の夏期講習を検討されている場合、夏期講習の実施内容だけでなく、受講資格を得るためのテストの実施時期や基準などを早めに確認して、夏の学習計画の準備をすることが必要になってきます。

 

あと2か月足らずで夏休み。

しっかり準備を進めていきたいですね。

夏まで2か月、日々の復習の工夫が大きな差になります

ゴールデンウィークが終わって、サピックスの5年生はマンスリーテストが行われましたね。
10連休のあとのテスト、連休の過ごし方によっても結果は様々だったのではないかと思います。
私が主宰する家庭教師「名門指導会」の先生方も連休中、多くのお子さんの指導にあたってくれていました。
お子さんの受験を控えたご家庭、特に6年生のお子さんがいるご家庭では「連休どころではない」という気分が家に充満している、というケースも多いものです。
塾によってはイベントや特訓授業などもあったかと思います。
さすがに10日間の休み、オンとオフのバランスを調整するのが難しかったかもしれませんね。
■ノンストップの2か月間です
7月の夏休みまで、祝日などがなく単調な日々が続きます。
お子さんそれぞれの学年での学習も佳境に進み、難度も高くなっていきますね。
ここからの2か月間は、特に毎週の学習サイクルに気をつけていただきたいと思います。
「消化不良」の単元が残らないよう、あるいは残ってしまったらそれがどの単元なのかを把握しておくよう意識する必要があります。
「夏期講習は総復習」という塾(日能研などが代表的)では、ある程度の積み残しは講習会で解決できる可能性があります。
しかしサピックスのように「進み続ける」カリキュラムの塾(関西の馬渕教室なども同じ)では、一度わからなくなった単元を挽回するのが極端に難しいのが現実です。
毎週の授業の理解度をしっかり把握しながら進んでいきたいものですね。
■復習としての「家庭内ミニ授業」を
私はこれまでさまざまな書籍やメディアなどで「塾の復習と宿題は違う」ということをお伝えしてきました。
塾で授業を受けたら宿題をして復習をする、あるいは宿題をすることが授業の復習になる、と思っているお子さん、親御さんが多いのですが、授業の復習と宿題は別物と考えていただきたいのです。
復習とは、その週の授業でどんなことを習ったか、何がポイントだったのかなどを思い出すこと。
これは、特に問題を解いたりしなくてもできることです。
たとえば塾でとったノートを見返しながら「このとき先生はどんなことが大切って言ってた?」「そもそもこういう解き方、考え方をするのはどうしてなんだろうね?」「今日の授業でいちばん大切なポイントって、先生は何だって言ってた?」といったことを思い出し、反芻するのです。
お子さん一人でもできなくはないですが、ぜひ上記のように親御さんが質問を投げかけて上げてほしいと思います。
お子さんに授業の内容を再現してもらい、親御さんが教えてもらうのです。
このとき、親御さんが「教えてあげる」というスタンスではなく、できれば「できの悪い生徒」としてお子さんに教えてもらうのがポイントです。
これを私は「家庭内ミニ授業」と呼んでいて、これまでさまざまなご家庭におすすめして実行してもらっています。
誰かに伝わるように説明するには、説明する本人がしっかり理解していなければできません。
またわかっているつもりでも、いざ説明しようとするとわかっていなかったことに気づけることもあります。
このような効果がある「家庭内ミニ授業」ぜひ試してみていただきたいと思います。
夏までの2か月間、ともすれば単調に感じてしまいがちですが、毎週の復習に工夫をこらしてみてください。
ただなんとなく過ごしてしまうのとは、全く違った結果が待っているはずです。 

9月からを見通しましょう

お盆が終わりましたね。

お子さんたちは、また夏期講習の毎日に戻ったでしょうか。

忙しかったとはいえ、夏期講習の最終タームが終わったら、数日間のお休みがあるお子さんが多いと思います。
この休みを大切に使って、学校の宿題(の残り)はもちろんですが、夏期講習でできなかったこと、9月に向けて準備しておきたいことをやりたいですね。

今回は各学年、9月からのことを少し見通しておきましょう。

■6年生は、9月から塾の志望校別特訓が本格的に始まります

サピックスのSS(サンデーサピックス)、日能研の後期日特といった講座です。
徐々に、平常授業からそれらの志望校別講座に、学習の中心を移していきましょう。

希望する学校の志望校別コースに入れたのなら、そこで行われる授業を最大限に活用し、コース内での順位を上げていく努力をするのです。

お通いの塾で、お子さんの志望校に合格できるのは何人くらいか。
塾の模試の順位から考えて、合格ラインに達しているのか。

各塾で行われる学校別の模試、志望校判定模試などの結果を参考にしましょう。

ただ、皆が万全の準備で9月を迎えているとは限りません。

たとえば、希望する志望校講座のコースに入れなかった、というお子さんもいるでしょう。
また、希望する学校のコースがお通いの塾にない、というお子さんもいると思います。

希望する志望校講座のコースに入れなかったのなら、その目標をいつまでに達成するのか。
それができなければ、いつの時点で方向修正をするのか。
そういったことを現実的に考える必要があります。

希望する学校のコースがお通いの塾にないのなら、代替案として個別指導教室や家庭教師を利用するのか。

特に6年生のお子さんの親御さんは、現実的に考えることがたくさんあって大変ですが、今から考えておきましょう。

■4年生・5年生は秋から「ギアチェンジ」ですが・・・

4年生・5年生は、秋から学習内容が1ランクアップすると考えておきましょう。
学年のカリキュラムも中盤にさしかかり、春・夏と学んできたことを応用、発展的に使う単元がどんどん出てきます。

一方、9月、10月といえば、学校行事。
運動会、音楽会、学芸会、社会見学・・・
行事やその準備でヘトヘト、という日もあると思います

そんな中で、これまでより難しい単元もどんどん出てくるわけです。

宿題がうまく回らない、そんな週もあると思います。

「難しい単元なのに、こんな調子じゃクラスが・・・」

気が気じゃないとは思いますが、9月・10月はちょっと我慢です。

秋の「積み残し」を何とかする時間は、必ず冬にやってきます。

まずは「秋は学校が忙しくて、ちょっと我慢が必要になるかも」と心づもりをしておくことが大切です。

さあ、秋に備えましょう。

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

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▼2022年9月10日(木)

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▼2022年8月5日(金)

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▼2022年7月21日(木)

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▼2022年6月24日(金)

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▼2022年5月26日(木)

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▼2022年4月22日(金)

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▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

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▼2022年2月25日(金)

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▼2019年10 月11日(金)

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