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算数の『裏ワザ』で隣の子を出し抜くのは楽しいのか

このところ、というか「近年」くらいのレベルで気になっていることがあります。
「先生、この図形の問題は、この辺の比を分数にして3つかけ算すると答えが1になるから、AF:FDは2対1だね。」
こんなことを言う子がいます。
「どうしてそんなことが言えるの?」
と聞くと
「塾の先生が『裏ワザ』って教えてくれたんだ。」
と言います。
「どうしてそうなるかは知ってる?」
と聞いてみると、
「知らない」
メネラウスの定理という高校数学で習う定理を言っているのですが、理由を教えないまま『裏ワザ』として教えてしまうことに不安を感じます。
小学生は高校数学を学んではいけない、ということではありません。
小学生でも中学、高校分野の数学を理解して使いこなせる子はいますし、そういう子に数学を学ばせることに関しては、特に反対の立場ではありません。
一方で、メネラウスがなぜ高校数学分野で教えられるのかを考えると、小学生の段階では多くの子が抽象的なことがらへの理解力が発達途上だからです。
だからまず小学生は、算数という分野で、面積比から辺の長さの比を考えるのです。
平たく言ってしまえば、年令にあった学習、ということです。
それでも中学受験の勉強は、一般の「小学生向け」の勉強よりはずいぶん抽象度の高い学習ではありますが。
では、どうしてそうなるかがわからない『裏ワザ』を使って算数を解いて楽しいのかというと、楽しくないはずです。
算数の本当の楽しさは、『裏ワザ』を使って楽に、早く答えを出し、隣の子を出し抜くといったところにはないからです。
入試で点を取り、合格するためには速く、正確に「正解」を出さなければならないじゃないか、という意見もあるのかもしれませんが、やはり考えずに当てはめて正解を出す「近道」は、受験生であっても取らせてはならない選択肢だと考えています。
子どもたちは「考える楽しさ」を存分に味わうための「素養」を持っています。
その素養を枯れさせてしまわないように、私たち大人は気をつけなければなりませんね。
やはり1つの大きなヒントは、幼少期だと感じています。
「どうして?」「なんで?」を連発する時期は親は手を焼くものですが、そんな時期にしっかり「?」に親が付き合ってくれた子は、安易に『裏ワザ』に頼り切ることなく、上手に付き合えるようになるものです。 

解くこと自体がアクティブラーニング!?2017中学入試問題から感じたこと

2017年の入試について、主宰する家庭教師の名門指導会の講師と振り返る機会がありました。
ざっくりと言ってしまえは、いわゆる難関校、名門校と呼ばれるところは例年通り。
開成は開成らしく、麻布は麻布らしいテストでした。
「アクティブラーニング」という言葉が叫ばれ、やや一人歩きしているようなところもあるように感じていますが、一流と言われている学校には、出題傾向にもブレがないように思います。
まさに解く過程そのものが「アクティブラーニング」なのではと感じます。
麻布や渋幕の理科の問題を見ていると、このような問題を楽しんで解く子が集まってくれば、さぞ理科の先生も授業が楽しいだろうな、とも思います。
「何を知っているか」だけでなく、その知識をどう使うか考え、判断し、問題を解決する。
優れた入試問題はその指南役となり、問題を提起し、興味を持たせ、今持っているものをどう使えばその問題を解決できるか考えさせ、生徒に問いかけます。
自分たちのつけてきた知識を使うと、実は古代の昆虫が巨大だった理由も、恐竜が巨大だった利点と弱点も、説明することができる。そんなことに気づかせてくれるのです。
子どもたちは出題者の意図を考え、出題者の提起した問題を解決するために、今まで自分が得てきた知識、技能のうち何を、どう使えばいいのか、あたかも出題者と「対話」するようにしながら解き進めていきます。
こうして「問題の解決」という喜びを体験したとき「知識をつけていてよかった」と子どもたちは感じ、さらに知識をつけてもっと難しい問題を解決したい、と思うのです。
そんな喜びにあふれた入試問題が、今年もいくつもの学校で出題されている。
大げさではなく、そういう人の体験の積み重ねの先にあるのが、現在のこの世界だと思うのです。
道路も、巨大なビルも、数百人を乗せて長距離飛行する旅客機も、ロケットも人工衛星も、地上400kmに浮かんでいるサッカーコートほどの大きさがある宇宙ステーションも、人が作ったものです。
今年麻布中の問題を喜々として解いた子どもたちがおとなになる頃、どんなものを作っているでしょうか。
どんなことを実現しているでしょうか。
そんなことを考えると、ワクワクしてしまうのです。

日経DUALセミナーで気づいたこと

■2月18日(土)、秋葉原にてセミナーを行いました。

 日経BP社「中学受験 基本のキ!」共著者の小川大介さんと講師を務めさせていただいた、日経DUALさん主催のセミナーだったのですが、いろんな発見がありました。

 あらかじめどんな話をしようかと、できるだけ綿密に打合せをするのですが、いざ現場で話すと、さらにどんどんお伝えしたいことが増えていきます。だからついつい2時間の時間内に収まりづらくなっていくのです(笑)。

 こんなに伝えたいことがあるなら、あらかじめもっと段取り良く話の構成を組んだのに、と我ながら反省するのですが、そんなことから気づいたことがあります。

 

■「伝えること」と「伝わること」は違う

 私は家庭教師としてご家庭に伺い、お子さん、お父さん、お母さんと毎日話をするのですが、たくさん話をすればするほど、「これは言わなくてもわかっているだろう」という過信がなくなっていくということを感じます。それは相手の様子、状態がわかるからで、「このことはこのレベルまで、この言葉で伝えないと伝わらないぞ」と感じながら話すので、あれも、これも伝えたいという欲求というか、必要性が出てくるのです。

 セミナーでは、塾に関してかなり突っ込んだことを話したのですが、塾の授業は「一方通行」になっている場合があります。講師が「伝えること」に夢中になりすぎて、受け取る側の都合、状態に目が配れなくなっているのです。授業の中でひとこと、ある言葉を端折っただけで、子どもはわからなくなるのです。いや、子どもだけではないですね。大人の目からはそういう状態の講師は「訳の分からないことを言っている人」と映るでしょう。

 

■端折らずに、具体的に伝える

 親子の会話ではそこまでひどい状態は少ないかもしれませんが、でもついつい「端折る」ということをしてしまいがちです。あまりにも近い存在なので「これくらいは伝えなくてもわかっているだろう」と考えてしまった経験は、私にも多々あります。

 今日のセミナーでは、一週間のスケジュールを立てるにも、志望校を決めるにも、お子さんとしっかり、時間をとって話をしましょうという話をしたのですが、話をすればするほどスケジュールは実行可能なものに近づいていきます。親のフラストレーションが溜まる原因は、実はお子さんのせいではなく、お子さんに伝えていないのに「やってくれるはず」と感じるところにあります。

 親子だけでなく、夫婦でも友人でも、具体的に伝えるというのは大切で、とても効果があることです。

 他人同士だとできることが、とても親しい存在の、本当に大切な人相手だと、ついつい相手に甘えてできなくなる。

家族ですからそういう優しさも心地よいものですが、ちょっと意識して「具体的に伝える」ということを実行すると、ちょっと生活が変わるかもしれませんね。

 

 

6年生 入試に臨むとき大切なこと

いよいよ明日から東京、神奈川の入試が始まりますね。
御三家など主要中学校の出願数は、昨年の最終とくらべると微減くらいの学校が多いようですが、厳しい戦いであることは変わりませんね。
さて、入試を控え、テストを受けるときの注意点を、あらためて整理しておきたいと思います。
■当日焦らないため、万全の準備を
受験票、筆記用具など「絶対に忘れてはならないもの」以外にも「あると便利なもの」「学校によって必要となるもの」にも注意が必要ですね。
試験会場は多くの受験生が集まるため、体調が悪い子も中にはいるということで、マスクがあると良いとはよく言われます。
コンパスや分度器は学校によって必要なところもあります。入試期間中は1つの入れ物に入れ、カバンの中に常備すると良いと思います。
学校によって上履きが必要な場合もあります。注意しておきましょう。
ハンカチやミニタオル、ポケットティッシュなども役に立ちます。多くの親御さんは使い捨てカイロを持たせるようですね。
教室の中の温度は予想ができません。着脱しやすい服装を、というのも定番です。
服装や持ち物に関しては、私も主任相談員を務める「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」のこちらの記事が詳しいので、ぜひ参考にしてください。
■テストの「受け方」も再度チェック
得点につながりやすいテストの「受け方」に関しても再度チェックです。
以前も述べましたが、テストの「注意事項」をしっかり読むこと。学校によって算数の円周率なども問題ごとに示されていたり、表紙に1箇所だけ示されていたり、いろいろです。円周率は3.14が多いですが、違った数値が指定されていることもあります。
また、裏表印刷かそうでないのか、冊子のようになっているのかいないのか、過去問でチェックはしていることと思いますが、テスト開始時に確認するよう、お子さんに教えてあげてください。
私はよく学習について「納得」「考える」ということが大切とお伝えしていますが、入試本番ではそれらと並んで「点を取ること」が重要です。わからない問題も、空白のままて出してはいけません。
空白の解答欄を残してはいけない理由はいくつかありますが、最大の理由はもちろん「空白の解答欄は得点になる可能性がない」ということです。特に選択問題などは絶対に空白で出してはいけません。わからなくても最後には何かを書いて出す、というのが鉄則です。
空白の解答欄がいけない理由は、答えを書く位置をずらしてしまう可能性があることです。わからない問題を空白にして、その欄に次の問題の答えを書いてしまうことがあるのです。問題数の多い学校では要注意です。
その他気持ちの面でのアドバイスとしては「緊張しているのは自分だけではない」と考えることです。みな、自分と同じように緊張している、そう考えて「条件は同じだ」と思うようにしましょう。深呼吸は気持ちを落ち着かせるのに効果があります。深呼吸では吸うことばかり意識しがちですが、逆に息をしっかり吐くことを意識すると良いでしょう。
■最悪「何か」あってもなんとかなる
何よりいけないのは親が焦ってしまうこと。親の焦りは子どもに伝染するものです。最悪「何か」があってもなんとかなる、くらいに考える落ち着きが親には必要です。そのためにしっかり準備しておきましょう。
試験会場、学校の近くのコンビニの場所もチェックです。最悪の場合でも、筆記用具や防寒、飲み物、大抵のものは揃います。
普段は水曜日か木曜日に更新することが多いのですが、明日に備えて1日早くの更新です。
受験生の皆さん、色んな要素で受験の結果は決まりますが、何より信頼できるのは過去の皆さんの努力にほかなりません。逆に、どんなに努力してきていても「もう少し努力すればよかった」と思ってしまうのも受験です。
みんなそうなのです。
自分のこれまでの努力を信じて、乗り切りましょう!

渋谷でセミナーを行います

2月8日(水)、渋谷でセミナーを行うことになりました。
■6年生になる前から不安を抱えるご家庭も
塾での新学年を迎えるこの時期、難度が上がる塾の授業、増える宿題などに不安を抱えているご家庭が多いからです。特に進学塾の6年生がやらなければならないことは膨大です。不安になるのも致し方ないといったところでしょう。
たとえばサピックスのカリキュラムは、基本的に「進み続ける」スタイルです。カリキュラムの呼称上、同じ単元は出てきますが、内容は確実に進んでいます。学習塾の中でもっとも「ムダがない」ともいえます。この「ムダがない」カリキュラムに、6年生になる前の段階で「すでにまわらない」と感じているご家庭も多く、そんな方たちのために「やるべきこと」の整理のしかたをお話しすることになったのです。
近年の中学受験では「選択と集中」を迫られることが多くなっています。あまりにも塾から与えられる課題の負担が多いからです。
サピックスでは「まわらない」のがふつうで、ラクラク乗り切っているお子さんはほとんどいません。
コツコツとがんばってマンスリーテストで点が取れるようになってきたものの、組分けテストでひどい成績をとってしまい、子どものモチベーションが下がってしまった、というご相談は枚挙に暇がないほどです。
なぜこんなにも中学受験はストレスの多いものになったのでしょう?
■塾テキストが「膨大」になる理由
1つの理由に、どうしても塾の教材は「あれもこれも」になってしまいがちだということがあります。
「これだけやっておけば大丈夫」
というものを作ろうとすると「一昨年開成で出題されたあの問題パターンも」「念のためにこっちの出題パターンも」と、重箱の隅を見てしまい、載せたい問題が次々と出てくるものです。
こうやって年々、塾のテキストの情報量は膨大になっていきます。
膨大な量の問題のうち、どの問題をセレクトするかはクラスによって決まります。
下のクラスは基本事項が中心となり、上のクラスは応用問題まで習います。
そして、実力テストは全クラス共通のものを受けることになります。
すると、どうしたって下のクラスの子は「できない問題」があるわけです。
最上位クラスのお子さんが、最大限そのメリットを享受できる仕組みになっているのです。
では、その「仕組み」の中でどうやって成績を、クラスを上げていくか。
ここで、「やるべきこと」を選んで優先順位をつける必要が出てくるのです。
セミナーでは、この部分に焦点を当ててお話ししようと考えています。
参加ご希望の方は、私が運営する名門指導会のメールマガジンをとってくださればご案内が配信されるはずです。
よければご登録ください。

4・5年生は冬休みに1年の総括をしよう

■4、5年生は冬休みにこの1年の総括を
いよいよ冬休み、冬期講習です。6年生は直前特訓ですね。4年生、5年生は新しい学年に向け、この学年の総括をしておきたいですね。お正月が明けたらすぐ2月、新年度です。やるなら冬休みです。
5年生は、どうだったでしょう?この学年で成績が上り調子だった、あるいは上位をキープできたというお子さんは、5年生になったときに勉強法をうまく切り替えられた、あるいは4年生のときにすでに切り替えられていた、ということかと思います。
要注意なのが、5年生で急激に成績が下がったという場合です。しかも4年生までは成績が良かった、というならかなり深刻です。なぜなら、4年生までの勉強はどの科目も量(純粋な1単元あたりに必要な勉強量と1年間で学習する項目数)が少なく、覚えることが中心の学習法でも対応できますが、5年生ではそれが通用しなくなったため成績が下がった、という可能性が高いからです。
幸い4年生、5年生の冬期講習は、日程的にはやや余裕があります。空き時間でぜひ「学習のしかたの見直し」をしてほしいのです。お子さんがサピックスにお通いだと、冬休み後の目標になるのは、1月9日に行われる「新学年組分けテスト」でしょう。日能研なら冬期講習の最後に行われるまとめテスト、そして1月の公開模試(実力判定テスト)ですね。
それらのテストに向け、今年習った内容でもっとも優先度が高いもの、つまりこの冬やるべきことを意識して復習しておいてほしいのです。
■単に「作業」としての勉強にならないよう意識して
復習する際は、勉強が「単なる作業」にならないよう気をつけたいですね。「解き方を覚える」ということも大切ですが、その手前で、そもそも「なぜその解き方を使うのか」を意識することがより大切なのです。
あとひと月ちょっとで、また塾の学年が上がります。学年が変わると勉強量が増えます。そうすると、知らず知らずのうちに「勉強=宿題」「宿題=作業」になってしまいがちです。お子さんがサピックスに通う5年生で、8月末のマンスリーテストで(直近の夏期講習内容の出題が大半であったにも関わらず)散々な成績だったという記憶がある方もいるかもしれませんが、それが夏の間に「作業」に忙殺された結果です。
冬休みに同じことを繰り返してはいけません。
量を減らしてでも「考える」という時間を学習の中に増やす最後のチャンスが冬休みです。
そのとき、お子さんに声かけをするなら、
「どうしてその解き方で解くのがいいの?」
といった感じでしょうか。お父さん、お母さんが「なるほど」と思うような返答がお子さんから返ってくるとベストです。しかしうまく返せなくても「どうしてこの解き方で解くのか」を考える機会を持ってもらうこと自体が価値あることです。
ぜひこの冬、やってみてください。

考える力を伸ばす3つの質問

12月3日(土)、東京ミッドタウンで行われた【WOMAN EXPO TOKYO 2016 Winter】のトークセッション「本番で勝てる中学受験生の育て方」に登壇させていただきました。
セッションでは、近年の入試問題で学校は何を求めているのか、特別な対策は必要なのか、2020年の教育改革では何が起こるのか、そしてそれを見据えて、これからの学習に求められているものは何かなど、様々な話題でお話しさせていただきました。
セッションの中でも出た話題なのですが、私が学習の2本柱と考えているのが「何をやるか」と「どうやるか」です。
■「何をやるか」「どうやるか」が大切
学力の2本柱「何をやるのか」と「どうやるのか」で注目したいのは「どうやるか」です。
学習プランを作って欲しいという依頼は多いです。1日1日「やること」を示すことはできますが、プランづくりで大切なのは、「何をやるか」もそうですが、「どうやるか」がもっと大切なのです。
ノートをどう使うかとか、必ず図をかいてやりましょうというのもそうですし、「どういう気持ちでやるのか」というのも「どうやるか」には入ってきます。たとえば、6年生が受ける日曜日の志望校別特訓のテキストの問題は所見のものが多い。そんな場合に「絶対最後まで解き切ってやる」と考えながら解くのかそうでないのかで、出来は違ってきます。
■理解が進む具体的な行動と声かけを考えてみる
「これさえできれば問題を正解できる」という計算で間違う子どもは多い。気持ちが切れてしまうというか、やはり気を抜いているわけです。諭してもなかなかなおるものではないですが、「最後の計算の前に、椅子に座りなおす」「最後の計算の前に、ちょっとテスト問題を目から遠ざけて俯瞰してみる」など、具体的な動作ですぐに試せることから始めるのがよいでしょう。
問題を一瞥しただけで、ろくに読まずに解いているお子さんも多いです。小さい頃から塾通いをしていたこに多いのですが、一瞥しただけで「わかったつもり」になってしまう。お子さんがろくに問題を読んでいないなと感じたら、以下の質問をお子さんにするようにしましょう。
「何がわかっているの?」
「何が聞かれているの?」
これにすぐに答えることができないということは、考えているように見えても思考が止まっているということです。
答えられたなら、次の質問は
「何を書けば答えが出そうな気がする?」
です。この3つの質問で、子どもの理解はずいぶん進みます。
ふだんの勉強にとり入れてみてください。

テアトルアカデミーにてセミナーを行いました

11月21日(月)、総合芸能学院「テアトルアカデミー」様にてセミナー講師を務めさせていただきました。対象は3年生までのお子さんのお父さん、お母さん、ともに講師として登壇されたのは、「中学受験情報局」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生です。

子役のお母さん、お父さんたちの中には中学受験を意識している方も多く、対象はお子さんが低学年の方だったのですが、みなさんとても熱心にお話を聞いてくださいました。

辻先生の軽妙なトークで会場が笑いに包まれるシーンもあり、とても和やかな会になりました。

今回、低学年のお子さんのお父さん、お母さんたちの話を聞いて改めて思ったのは、私たちがふだんあちこちでお伝えしている「低学年のうちは塾通いよりも基礎学習を」といったことも、少し意外なこととして受け取られたことでした。

我が子に中学受験をさせようと考えた場合、少しでも早く「受験勉強」を初めて「先取り」するのが有利と考えてしまいがちですが、先取りできることとそうでないことがあり、意外に先取りできることは少ないのです。

計算や漢字など、反復練習によって上達していくことは先取りできるのですが、受験の合否を左右する思考力や判断力、整理力などは、年令とともに発達していくところがあり、小さい頃に高度な内容のことを習っても、腑に落ちないのです。

小学校低学年の子どもに速さや割合、つるかめ算などの文章題を教える塾があります。こういった単元は、程度の年令にならないと「ピンとこない」部分があるのです。でもやり方、計算のしかたを覚えてしまえば答えは出るし、次の週のテストでいい点も取れ、塾のクラスも上がります。そして、大好きなお母さんだって喜んでくれる。

だから、つるかめ算は「かけて、ひいて、わる。」と覚えるようになってしまう。

これが低学年の学習でもっとも陥ってはいけない状態です。

1つ1つ理解、納得し、「ああ、なるほどな」と思いながら学習をすすめる習慣を低学年のうちにつけ、高学年ではそれを速く、ふだんの学習の中で繰り返せるようになっておかなければならないのに、いわばそのまったく逆のことを行っているわけです。

こんな注意点をお父さん、お母さんがちょっと知っているだけで、お子さんの数年後は大きく変わります。

お子さんがまだ低学年なら、「どうして?」に気長に付き合ってあげると、数年後大きく伸びるはずです。

4年生で算数が苦手なのはなぜ?

小4の女の子のお母さんから相談がありました。

4年になって文章題でまったく点が取れなくなったとのこと。

計算はよくできるのですが、筋道をたてて論理的に考えることが苦手だそうです。

また、図をまっすぐ書くのも苦手ということです。

 

習い事に忙しく、塾の勉強は親御さんが側について教えています。

4年生の段階では、問題はまだ易しくて親でもなんとか教えられるから、家庭教師の先生に頼むのは5年生か6年生のいよいよ困る時期になってからにしようとお考えのご家庭がとても多いのですね。

 

それが間違いだというわけではないのですが、4年生という学年は、5年生、6年生とは違ったとても重要な役割を持った学年だということは、知っておいてほしいと思います。

 

どういうことかというと、4年生から始まる中学受験の3年間カリキュラムの中で、4年生の一年間は学習のやり方、学び方、塾との付き合い方を身につけていく学年なのです。

問題がそれほど難しくなく、量も限られているのは、「学び方を学ぶ」余裕を作るためです。

 

今回は、そのことをご存知でない様子だったので、この学年の残り2ヶ月を大切に過ごしてくださいねとお願いしました。

 

図がまっすぐに書けないという心配についても、時間をとって話しました。

算数科の講師が集まるとよく話題になるのですが、線がまっすぐに書けない子どもが最近ほんとうに増えているんです。

ぐにゃぐにゃ描いたり、斜めに傾いていたり。

これには、えんぴつの持ち方が正しくない子が多いことも関係していると私は考えています。

 

かく図の長さのバランスがおかしい場合もあります。

 

これは、五感を大切にした基礎学習ができていないからで、量の感覚を身体感覚として落とし込めていないことが原因なのですね。

 

問題の本質は、「これくらいの大きさは、これくらいの長さに書けばイメージに近くなるはず」という「量の感覚」「量のイメージ」がしっかり身についているかということ。

 

量の感覚が身についていないと、「2に対して3はどれくらいの長さで表せばいいか」が感覚的にわからず、図が形だけ、教えられたからそう書いている、というふうになりがちです。

 

 

こうなると、いくら「図をかいて考えなさい」と教えても、「なぜそのように図示すればわかりやすいのか」が腑に落ちず、図を書くことの恩恵を得ることができみくいのです。

 

お子さんの現状はどうなっているか、改めて見つめなおす機会がとれるといいですね。

 

数年先のお子さんは、どんな生活をしていますか?

定例の名門指導会の研究会にて、こんな話題がある先生から出ました。
いま小3のお子さんです。算数の指導に入っているそうなのですが、ご家庭の希望が以下の様なものとのこと。
この先、どんな道に進んでも大丈夫なように、なるべく頭をよくしてあげたい、
よくわかるご希望ですが、ちょっと漠然としていて、もうちょっと方向性を具体的にしたいですね。
 
いろいろな選択肢や可能性が浮かぶからこそ決められない、低学年のお子さんのご家庭では、ままあることです。
 
これについて、こうアドバイスしてみてはどうでしょうと伝えました。
「お子さんにどんな少年時代を過ごしてほしいか、まずご家庭の方針として考えてみてはどうですか。」
受験校を考えていくうえでも、
「将来どうしたいのか、子どもにどういう生活を渡してあげたいのか」
という問いかけを、お母さん、お父さんが常に考えるのです。
お子さんが言い出して始まった中学受験の勉強であっても、やはりすべてお子さんだけが決められるものではないのが中学受験。
大方針はお父さん、お母さんがリードしてあげなければ決まりません。
中学受験の方針を決めるということは、この先数年間のお子さんの生活を決めるということでもあります。
もちろん、お子さんも高学年になってくれば、ある程度自分でも自分の進路について考えられるようになってきます。
それまで、低学年のうちは、ご家庭の方針として、お子さんのどんなところを伸ばしてあげるかを考える、ということでいいのではないかと思います。
 

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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