カテゴリー: コラム Page 32 of 60

四谷大塚 第一回合不合判定はどんなテストだったのか

四谷大塚の第1回合不合判定テストが、4月12日に行われました。算数、理科を分析してみての感想を書き留めておきたいと思います。
 
■多彩な力を試される算数
 
算数の問題配列は、いわば順当といえるものでした。計算に始まり、大問2では小問集合、そして大問3以降は順を追うごとに難度が上がっていくようなつくりです。大問5くらいまでjは基本〜標準問題の内容なので、ここまでで大きく失点すると、高得点は望めません。
 
ポイントは大問2の図形の折り返し問題、大問4の集合の問題でしょうか。図形の折り返しは、折り返す前の図形と折り返したあとの図形を重ねあわせて考えること、集合の問題が線分図、ベン図、表などにまとめるのが定番の解き方ですが、このあたりの知識、解法を正しく使うことができたかによって、得点に違いが出てきます。
 
大問6は速さの問題。難問ではありませんから、ていねいに図を書けば解き切れるはずですが、焦りの気持ちから図がいいかげんになってしまったりすると、手こずるタイプの問題です。
 
大問7は、小さなタイルをたくさん使って大きな正方形を作るという、初見から倍数の問題とわかるものです。1辺の長さが違うAとB、2種類のタイルが登場しますが、単にA、Bワンセットとして考えてうまくいくという単純なものではないと考えて解けるか、ここは気持ちの余裕が大きく物を言います。
 
大問8、9は難問。この2問にがっちり取り組むことができる時間があった子どもは、かなり算数ができる子だと思います。大問8は、いわゆる「まるいち算(①解法)」を使いこなして解き切ることができますし、大問9は試行錯誤で規則性を見つけるタイプの問題。算数好きならテスト直しででもチャレンジしてみてほしいところです。
 
■過酷な問題配列の理科
 
一方、理科の問題配列はある意味で過酷でした。大問1は小問5問、生物、地学分野からです。大問2は昆虫の分類。易しい問題なので、大問1〜2での失点は、かなりの痛手になる可能性があります。
 
理科の最大のポイントは、大問3です。透明半球上の太陽の軌跡の長さから時刻、時間を比例配分で計算する問題ですが、受験生の予想以上に手間がかかり煩雑で、計算分野が苦手な子どもはもちろん、そこそこ得意だという子どもでも、かなり手こずったに違いありません。
 
この大問3が、その後の大問4(化学計算 難度低)や大問5(力学 難度低)の出来に大きく影響を与えた結果となった子どもが多かったでしょう。大問6は電流で難度が高く、あまり差がつかない問題であることを考えると、大問3で「どのくらい気持ちを揺さぶられたか」が大きく結果を左右した出題でした。
 
6年生になると、各塾のテスト問題は入試問題に近くなっていきます。実際に、入試問題の改題も多いです。難度の高い問題、手のかかる問題、時間を取られる問題を「捨てる」勇気や技術が必要な場面が多くなってくるのです。
 
そのことを春のうちに経験させてくれた、そんな問題だったと思います。1回1回のテストが勉強ととらえて、経験値を上げていきましょう。
 
 

ゴールデンウィークの使い方

■塾の講座、イベントは吟味する
 
ゴールデンウィークの連休への対応は、塾や学年によって何通りかあります。大きく分けると、以下の3つのいずれかになることが多いようです。
 
①通常通り授業を行う
②特訓授業やイベント授業、テストなどを行う
③塾の授業はなく、連休用の宿題が出る
 
大手の進学塾の場合、②か③の対応になる場合が多いですね。6年生のみ②で、5年生までの学年の子どもは③といった塾もありますね。
 
ここで注意しなければならないのは、「その講座やイベントは本当に必要か」という視点を持っておかねばならないということです。
 
たとえばゴールデンウィークに、これまでの総復習的な内容のイベント講座があるとしましょう。その講座では朝から夕方まで、テストとその解説授業があります。
 
今までの復習ができていい、と思われるかもしれませんが、苦手な単元や解決したいことが明白になっているお子さんにとっては、自分の課題を再認識する機会になるだけということもあります。
 
お子さんの苦手な単元が「速さ」だとして、ゴールデンウィークの講座では、割合、比、図形や文章題とともに、速さの学習も予定に入っている。そんな場合、イベント講座で6時間算数をがんばるのと、家で速さだけを2時間がんばるのと、どちらが効果的かということです。
 
■5年生までなら、実体験も大切に
 
まだ6年生でないなら、ゴールデンウィークのようなときにしかできないことをする時間をとるのも大切です。理科や社会のフィールドワークのようなことをしてみるのもいいですね。
 
難関校の中には、あるテーマにそって歴史、地理、場合によっては公民を融合した総合問題を出題する学校が多くあります。まずは身近な地域でテーマを決め、ふだんとは違った視点で歩き、見て考えて記録するということを経験するのも大切です。
 
また理科でもフィールドワークは有効です。町中でも、注意深く観察しながら歩けば、テキストによく登場する植物をいくつも観察することができます。道路脇の植え込みや花壇の隅に、たくましく自生しているタンポポやオオバコを見つけたら、文字や写真だけでからでは得られない強い印象をお子さんに持たせられそうです。
 
旅行などで遠くに出かける場合も、事前にどんな土地なのかを調べて、しっかり準備しておくことをお勧めします。旅行の準備は楽しい作業ですから、お子さんも参加させ、家族で楽しむのです。
 
目的地までのルートを地図上で確認したり、おみやげとして買うべき名産品は何か、それはなぜかなど、調べられることはたくさんありますね。
 
ぜひ今年、オリジナルゴールデンウィーク計画にチャレンジしてみてください。

子どもがぐんぐんやる気になる 魔法の声かけ

 

■出版記念セミナーを行いました

 

先日、有隣堂武蔵小杉スクエア店さん、主婦と生活社さんの主催で、私の新刊「子どもがぐんぐんやる気になる 魔法の声かけ」の出版セミナーを行わせていただきました。

比較的少人数で、温かい会になったと思います。

 

質疑応答ではどんどん質問が出て、飛び入りで参加くださったゲストの辻義夫先生(「かしこい塾の使い方」主任相談員・個別指導教室SS-1副代表)とともに、より実践的な声かけの技術や家庭教師、個別指導教室の利用のしかたなどについてお話ししました。

 

■何のために受験するのか

 

「受験は親子の受験」と言われますが、まさに親の覚悟や姿勢が問われる受験といえるでしょう。進学塾で与えられる課題の量は、20年前とは比べ物にならないくらい多く、また整理と取捨選択が困難です。

 

何とかお子さんを支えて、うまく乗り切らせようとサポートするお母さん、お父さんの役割も非常に重要で、毎週のテスト、毎月のテストの偏差値、順位に翻弄されて視野が狭くなってしまうと、親子ともども疲れきってしまいます。

 

我が子が大切でしかたないからこそ悩み、もどかしい思いをし、手をかけるけれど、なかなかうまくいかない我が子を見て悲しい気持ちになったり、時には感情が爆発してしまう。

 

そんなこともあります。

 

「なんでこんなにがんばっているのに・・・」

 

そう思うことも多々あると思います。

 

そんなときは、ぜひこのことを思い出していただきたいのです。

 

そもそも、どうして中学受験をさせようと思ったのか。

 

もちろん、お子さんがそうしたいと言い出したということもあるでしょう。子どもは、ひたすら合格したいという一心でがんばればいいのです。一方で、お母さん、お父さんの願いは、単に合格することだけではなく、中学受験を通していろいろな力を身につけ、勉強の楽しさを知り、考えぬいて解決することの嬉しさを経験して、成長し、何よりも将来幸せな人生を歩んでほしいということだと思います。

 

そのためにチャレンジする中学受験で、毎日ケンカが絶えない生活になるのは本末転倒です。成績のこと、志望校のことなどで思い悩むことがあるにせよ、親子で前向きに、楽しく取り組んでいきたいものです。

 

そんな思いで、「どう声をかければ親子の関係が改善し、受験勉強がうまく進んでいくのか」をまとめたのが、この「子どもがぐんぐんやる気になる 魔法の声かけ」です。

 

ご興味のある方は手に取ってみてください。

 

http://www.e-juken.jp/20150325magic.html

フジテレビ「ノンストップ!」に生出演しました

本日、朝の情報番組「ノンストップ!」に
生出演させていただきました。
 
番組では、「勉強しない子にやる気を起こさせる法則」
について話をしました。
 
中でも皆さんが興味を持っておられたのが、本棚の話。
本棚に本をしまう作業は知識を頭の中にしまう作業と同じ、
という話です。
 
知識は単体ではなく、関連する他のことに紐づけて身につけておくと、
覚えやすく忘れにくく、そして忘れてしまったとしても思い出しやすいものです。
 
だからお子さんの本棚はお母さんが整理せず、
お子さん自身に整理させてみてください。
お子さんの本棚を見れば、お子さんの頭の中が
どうなっているかがわかります。
 
同じ種類のものが同じ場所に収納されているか、
関連するものや連想されるものが近い場所に収納されているかなど・・・。
 
これって、本棚だけでなく、実は机や部屋なども同じなのかもしれません。
 
関連付けて、意味づけて覚えた知識は生きた知識であり、
単に何度も唱えた知識に比べて圧倒的に役に立つものです。
 
たとえば、石灰水に二酸化炭素を吹き込むと、
白くにごります。
そして、そこに塩酸を入れると、その白いにごりは消えます。
 
入試問題にもよく出てくることがらですが、
上記のことだけを覚えていても、
問題にはなんとか答えられます。
 
しかし、その白いにごりが石灰石と同じ
「炭酸カルシウム」という物質であり、
炭酸カルシウムは塩酸と反応して
二酸化炭素を発生する、ということまで
関連付けて記憶している子どもとくらべて
記憶の消耗はひどく早いものです。
 
本棚の整理に加えて、覚えやすくて忘れにくい記憶法を
ぜひ春休みに探してみてください。

ヤフーニュースにとりあげられました

先日、渋谷にて行われセミナーがヤフーニュースにとりあげられました。

 

このセミナーは、私が主任相談員を務めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」という中学受験ポータルサイトと、私が主宰する「家庭教師 名門指導会」、そしていっしょに主任相談員を務めさせていただいている先生方が運営する「中学受験専門個別指導 SS-1」の共催でした。

 

私のパートは、多くのお母さんがお悩みになっている事柄に関して、その受け取り方や解決法をご紹介するというものでした。

 

そのお悩みの中には「宿題は全部やらせているし、本人もがんばっているのに、なかなか成績が上がらない。むしろ下がってきている」というようなものもあります。

 

お子さんを塾に通わせているお母さん、お父さんならよくご存知だと思うのですが、進学塾ではカリキュラムが決まっていて、一週間分の学習量が決まっています。塾によって異なりますが、高学年になるとかなりに量の宿題が出るのが普通です。

 

その宿題を全部、完璧に理解して習得すると成績が上がる・・・理屈ではそうなのですが、子どもによっては全部こなそうとすると睡眠時間を削らなければならない、ということが現実に起こります。

だから、塾の宿題は全部やるのではなく、取捨選択して「もうちょっとがんばったらできるようになる問題」に集中するのが、もっとも効果的な宿題のやり方なのです。でも、このことはあまり知られてはいません。塾の先生は「やらなくてもいい」とは言わないからです。

 

毎週の宿題の様子、そしてテストも毎週あって、月に1回は大きなテストもある。偏差値だって出るし、順位も発表される。。。それを間近でずっと見ているお母さんは、ついつい視野が狭くなってしまいがちです。

 

近頃、宿題やテストのことでお子さんとケンカすることが多くなったな・・・と感じている方は、ふーっと深呼吸して、思い出してみてください。

 

そもそも、どうして中学受験をさせようと思ったのか。言い出したのはお子さんでも、決してそこにはお母さん、お父さんの思いが無いわけではないはずです。

 

中学受験を通して、考えるこ楽しさを経験したり、粘り強く問題を解決する力を、しいては生きる力をつけてほしい。将来、幸せで充実した人生を過ごしてほしい、という親の願い。

 

そこに立ち返れば、今すべきことが見えてくるように思うのです。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150317-00000002-resemom-life

3/5 本日フジテレビ「バイキング」に生出演します

本日(3月5日)放映のフジテレビ「バイキング」(午前11時55分〜放映)に生出演します。
 
番組では、私が司会のフットボールアワーさん、
そして薬丸裕英さん、有村昆さん、丸岡いずみさん、
鈴木奈々さん、アンガールズさんら出演者の皆さんの
勉強に関する疑問に答えるというものです。
 
果たしてどんな質問が飛び出すのか、
ちょっと緊張しています。
 
テレビに出させていただくことが増えてきて、
いろいろな方とお話しする機会も増えたのですが、
やはり子を思う親の気持ち、勉強に関する悩みなどは
皆同じなのだと感じます。
 
中でも、「がんばっているのに成績が上がらない」
という悩みはみなさん深刻で、
学習のしかたが間違っているのではと
不安に感じているお父さん、お母さんは多いのだなと
改めて気づかされています。
 
たとえば、毎週の塾の宿題はちゃんとやっていて、
毎週のテストならそこそこ点が取れる。
でも、公開テストなど大きなテストになると、
過去に習ったことを忘れてしまっていて解けない。
こんなことはよくあります。
 
毎週の学習が「暗記型」に落ち込んでいて
「なぜそうなるのか」を考えながら解くことが
できていないから起こることです。
 
進学塾はどこも一定量の宿題を毎週出すものですが
それらをすべてこなすことが成績を上げる
唯一の方法ではありません。
 
逆に、本当に必要なことに絞って、よく考えて
宿題の問題を解くことで、点がとれて、
成績が上がることも多いのです。
 
そういう学習ができるようになると、宿題を
する中にも「考える」という要素が大きくなるので
勉強自体が楽しくなります。
 
テレビや雑誌でもよくお話しするのですが
宿題を嫌がる、勉強がおもしろくないという場合
学習法やスケジューリングに問題があることが
ほとんどです。
 
 
今、私が主任相談員を務める中学受験ポータルサイト
「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」主催の
セミナーの募集をしているのですが
その中でも具体的にお話しするつもりです。
 
応募は本日3月5日の17時までです。
 
場所は東京・渋谷。
 
ご希望の方はぜひご応募ください。

2015年 麻布中学校 理科

私は理科を教える講師でもあるので、主要な中学校の理科の問題は入試が終わったら解きます。その中で、私が好きな問題に、麻布中学校の理科があります。
 
何が好きなのかというと、「覚えているだけ」「知っているだけ」というレベルの知識では解けない、子どもたちによく考えさせる問題で、理科好きの子なら、どんどん問題に引き込まれるような、非常に知的好奇心を喚起する問題を出題します。
 
リード文が非常に長く「読解」と言っても差し支えないような問題や、条件設定が複雑で整理して考えなければならない、そして「どうやって整理してやろう」と考えさせるような問題も多く、難関中を目指す受験生を唸らせる、まさに良問。
 
たとえば今年、2015年の問題は、大問1は生物分野です。サンゴとゾーザンテラの共生関係と、深海でのチューブワームの共生関係の共通点、相違点に関する問題で、麻布中対策をしっかりと行ってきた受験生からすれば、予測の範囲内。「ここで大きな失点をしたら、合否に影響するぞ」と気を引き締め直したのではないでしょうか。
 
続く大問2は、磁石です。すべての磁石を「小さな磁石の集まり」と考え、その小さな磁石の向きが揃ったときに強い磁石になるという誘導に従えば、無理なく解ける作りになっています。ここでも大きな失敗は許されません。
 
そして大問3。地層の問題ですが、山を上から見た図を横から満た図に置き換えるということができた受験生は、順調に取り組めたはずです。後半では地震波の進む速さが問題になっています。よく読んで問われていることが理解できれば、求められていることはそんなに難解ではありません。理科が得意な子はだんだん調子が出てきたのではないでしょうか。
 
そして大問4。光の屈折、色と波長に関する計算と思考の問題です。絶対に小学校では習わないレベルと内容の問題を、読み、理解し、与えられた条件に従うことでその理解が深まっていくような問題。最後まで解ききったら、かなり優秀な受験生でもフーっと息をついたのではないでしょうか。
 
そして、「あぁ、いい問題だな。」と味わったかもしれません。
 
麻布を目指す新6年生。そんな試験後の感想になるよう、しっかり備えていきましょう。
 

中学受験 失敗しない家庭教師選び

2月10日に関西でセミナーを行いました。
「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で一緒に主任相談員をさせて頂いている、個別指導のSS-1の代表、副代表の先生たちとです。
 
セミナー内でも触れたのですが、家庭教師でも個別でも、ほんとうの意味でのプロと言われる講師は、扱うのが勉強だけではありません。
 
 
本物のプロの講師は、問題の解き方だけを教えるだけでなく、どんな悩みでも、学習に影響を与える可能性がある悩みは解決しようとします。全てを解決できるという話ではありませんが、お子さんの成績を伸ばすために、解き方だけではなくて環境やことばのかけ方の解決策も提示するのがプロの講師です。
 
問題の解き方を解りやすく教えるのは、プロ講師の名乗るのであればできて当たり前。もちろん目の前の子どもの成績を何とかするためにどうすればよいのかが最も大切なことです
 
その解決策として、授業だけではなくご家庭での会話の問題を解決して、お子さんのやる気を引き出す事もできるのがプロの講師です。
 
そのような力があるか、そのような視点でお子さんの学習に関して考えているかは、講師としっかり話をしなければわかりません。
 
親と講師が話をする機会や時間がちゃんと用意されているか、お願いする前の段階で、深く、詳細に話を聞いてくれるかなどがポイントとなります。
 
そして、これもプロ講師と名乗る以上当然ですが、指導がわかりやすく、お子さんの成績が実際に上がること。授業を受けているお子さんが「なるほど!」という反応をしているか。
 
そのようなことを知るには、実際に授業を見るのがもっとも確実です。だから、子ども部屋ではなく、リビングで指導してもらうことを私はお勧めしています。
 
家庭教師選びの際は、このようなことをちょっと思い出してみてください。
 

父親の役割

関西で本格的な中学入試シーズンに入り、東京・神奈川の入試も直前のこの時期ですが、取材の申込も多くなっています。
 
先日出演させていただいたTIKYO FMさん「docomo LOVE FAMILY」という番組では塾選びやお父さんの受験勉強への関わり方についてお話させていただきましたが、内容を詳しくホームページにも掲載していただき、皆さんにも番組内での様子を知っていただけるようになっているようです。
 
 
番組内でもお話ししたのですが、中学受験生に対するお父さんの関わり方についてです。
 
小学校高学年のお子さんのお父さんというと、年齢的には30代〜40代の方が多く、ビジネスマンであれば部下もいて、バリバリ仕事をしていらっしゃる年代です。
 
当然仕事の世界では、達成すべき目標があり、それに向かって細かな業務までアクションプランが組まれており、納期や価格など含めて必ず達成されるべきものとして取り組まれるのがプロジェクト。
 
この感覚をお子さんの受験勉強に当てはめると、ずいぶん戸惑うのではないでしょうか。
 
なぜなら、子どもは予定通りには動かない、動けないものだからです。しっかりしてきてはいても、まだまだ小学生。予定通りに動けることもあれば、気分しだいで全く集中できなかったりもします。
 
それが子どもです。
 
でも、ふだん「大人の世界」でバリバリ仕事をこなしているお父さんからすると、なかなか集中できなかったり、結果を出せなかったりするお子さんが歯がゆく、ついつい「どうして予定通り進んでないんだ?」となってしまいがちなのです。
 
子どもは気分がいいときにもっとも集中でき、学習もはかどるものです。
 
お父さんは、お子さんの学習に直接関わるより、お子さんのそばでスケジュールや体調の管理をするお母さんのケアをしてあげて欲しいのです。
 
「いつもありがとう。」
 
たったこれだけでも、お母さんは癒やされるものです。
 
このままで志望校に合格できるのかしら、塾の成績がなかなか、◯◯くんはクラスが上がったらしいのに、今度のテストはうまくやってくれるかしら・・・
 
日々お母さんはお子さんのことで悩み、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。そんなときにお父さんが話をちゃんと聞いてくれる。それだけでお母さんの疲れは吹き飛びます。
 
中学受験は家族の受験といいますが、家族がそれぞれ役割分担し、協力して乗り切ることで、家族の絆が強くなり親子とも大きく成長できる絶好の機会でもあるのです。
 
お父さん、ぜひご家族をうまくリードしてあげてください。

 

 

前受け校 結果の受け止め方

本格的な受験シーズンに入りました。関西では岡山県、関東では埼玉県で入試が行われ、大阪や東京の受験生も1つ目の受験を終えた方が多いのではないでしょか。
 
現在の首都圏・関西圏の入試では、いわゆる「前受け」というのがある種常識となってきており、東京なら本命の2月1日受験校の前に埼玉の受験で、関西ならこの週末に行われる大阪、兵庫の入試の前に岡山県の入試で「本番に慣れる練習」を行なうのです。
 
第1志望校の入試の前に、1つ「合格」を確保し、自信をつけた状態で本命校の入試に臨むというわけです。そういう意味では、実力から考えて余裕を持って合格できる受験校を選ぶことが多いのですが、いろいろな理由でやや高めの学校を選択するご家庭も多いものです。
 
この「前受け」受験ですが、「合格しても気を緩めず、合格しなくても気を落とさず」を意識してほしいと思います。
 
もちろん「合格を1つもらう」のが目的ですから、合格をもらったらほっと安心ですが、本命校の受験はこれから。気を緩めないようにしなければなりません。
 
逆に「合格を1つもらう」というよりは、実際に進学する可能性を見据えて実力相応の難関校を選んで「前受け」を受験する場合もあります。この場合、やはり不合格になるリスクもそれなりに大きくなります
 
いずれにしても「合格」の場合はいいのですが、大切なのはそうでない場合の受け止め方です。
 
まだこれから、本命校、第一志望校の入試が控えているわけです。「練習」(そう言い切ってしまいましょう)で失敗したからこそ、その失敗を本命受験校、第一志望校の入試に活かすことができるのです。
 
結果は受け止め方次第で毒にも薬にもなります。結果と同じくらい大切なのは「結果の受け止め方」です。これはお子さんだけでなく、まずはお母さん、お父さんが「結果の受け止め方」のお手本をお子さんに見せてあげることです。
 
まもなく大阪・東京でも本格的な入試が始まります。
 
しっかり前向きに乗り切っていきましょう。

Page 32 of 60

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト