カテゴリー: 小6向けアドバイス Page 7 of 13
皆さん、こんにちは。
塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。
西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えします。
■これからの受験対策
さて、間もなく10月です。
6年生にとってはいよいよ学校別の傾向対策が気になる時期ですね。
関西の大手進学塾である浜学園では、7月から「小6日曜志望校別特訓」という各中学校の出題傾向、問題の特色、難易度なども掴めるように傾向と対策を行う講座を開講しています。
この「小6日曜志望校別特訓」は、夏期講習と連動した7月・8月期、9月~12月期のように指導期間を2期に分け、「基礎力の充実と応用力の錬成」、「受験校の傾向と対策」の順で段階的な受験対策を行っています。
■9月~12月の「小6日曜志望校別特訓」
現在は、「小6日曜志望校別特訓」の第2期にあたり、次のようなコース構成(一部抜粋)となっています。
コース |
主眼校 |
受講基準 |
M灘コース | 灘・洛南・東大寺・西大和 |
63 |
M東大寺・西大和コース | 東大寺・西大和・星光 |
56 |
M甲陽コース | 甲陽・西大和・東大寺・洛南 |
56 |
M星光・東大寺コース | 星光・東大寺・西大和 |
56 |
M洛南・洛星コース | 洛南・洛星・西大和 |
56 |
L洛南コース | 洛南・西大和・高槻・四天王寺・須磨学園・清風南海 |
57 |
L神女コース | 神戸女学院・西大和・高槻・清風南海・須磨学園 |
57 |
L四天・清南コース | 四天王寺・西大和・清風南海・高槻・須磨学園 |
53 |
R六甲コース | 六甲・高槻 |
52 |
R清風理Ⅲプレミアムコース | 清風・西大和・清風南海 |
52 |
R白陵コース | 白陵・須磨学園・淳心・滝川第二・岡山白陵 |
50 |
Eコース | 関西学院・関大系列・啓明・甲南・同志社系列 |
43 |
Dコース | 四天王寺・神戸海星・大阪女学院・大阪桐蔭 他 |
43 |
Rコース | 高槻・清風・明星・帝塚山・開明 他 |
43 |
(2017年度の場合)
上の表にあるように、浜学園の「小6日曜志望校別特訓」では、最難関中や難関中を対象としたそれぞれのコースに「受講基準」が設けてあり、原則としてこの基準を満たすことが受講の条件となっています。(上記以外のコースの中には受講基準のないコースもあります)
「受講基準」の値は、浜学園が実施する「公開学力テスト」「小6合否判定学力テスト」(どちらのテストも浜学園の塾生であるなしにかかわらず受験可能です)の3科あるいは4科の平均偏差値です。
9月~12月期の場合ですと、6、7月に行われた上記のテストが対象となっています。(8月以降であっても基準を超えた場合は途中から希望コースでの受講が可能です)
■「受験校の傾向と対策」に向けて
「小6日曜志望校別特訓」は、2期に分けて開講されていますが、受験生が最も気になる「受験校の傾向と対策」は概ね11月~12月に行われます。
ですから、現在、希望のコースで受講できていないお子様の場合、10月のテストが非常に重要なものとなってきます。
冒頭で「まもなく10月です」と書いたのは、もし9月までのテストで受講基準をクリアできていなければ、この10月のテストでクリアしなければならず、その準備期間があと3週間しかないからです。
その10月に実施された公開学力テストは、2016年の場合、以下のような結果でした。
|
100 |
99-90 |
89-80 |
79-70 |
69-60 |
59-50 |
49-40 |
39-30 |
平均点 |
国語 |
0 |
34 |
153 |
288 |
376 |
441 |
428 |
314 |
52.3 |
算数 |
11 |
81 |
126 |
223 |
331 |
363 |
367 |
391 |
49.8 |
理科 |
2 |
56 |
166 |
329 |
405 |
459 |
419 |
317 |
55.6 |
(単位:人)
平均点の10点上のゾーン、20点上のゾーンにおよそ300~400人の受験生(受験者数:2304人)がいます。
いわゆる「団子状態」ですから、ゾーンを1つ上げるだけで大幅な偏差値アップが期待できます。
浜学園の公開学力テストは満点が100点で、10点アップには、算数の場合は2~3問、国語の場合は3~5問、理科の場合も3~5問、「マル」を増やすことが必要な配点となっています。
9月までのテストで受講基準をクリアできていない場合は、8月、9月に受けたテストを振り返り、どの問題を正解すれば10点の上乗せが可能だったかを調べてみてください。
その結果、知識のあいまいさが失点の原因であったのであれば、まちがえた問題に必要な知識とその関連事項を、この3週間を利用して補っておくという対策が考えられます。
しかし、原因がよくわからない場合や対策が立てにくい場合は、塾の先生など専門家に3週間の学習計画を相談してみることも必要でしょう。
小学校によっては行事の多い季節ですが、限られた時間を上手く使って、希望するコースで「小6日曜志望校別特訓」が受講できるような準備がすすめられるといいですね。
(都関靖治)
■次のテストこそ・・・
6月になりました。
お子さんを浜学園に通わせているお母さんの中には、今ちょっと落ち着かない気分の方も多いのではないでしょうか。
なぜなら、浜学園の6年生は、7月から志望校別特訓が始まるからです。この志望校別特訓には、コース別に資格審査があります。
男子・女子それぞれに「最難関中コース」というコースが設定され、このコースの受講資格は偏差値が一定以上でないととることができません。「最難関中コース」の資格が取れなければ、男女混成の「難関中コース」を受講するしかありません。
この2つのコースの学習内容、レベルには大きな違いがあります。
上位校を目指すお子さんの場合、なんとしても「最難関中コース」に在籍したいのですが、その資格審査の対象になるテストが、もうあと少ししか残っていないのです。
6月の公開学力テストで資格が得られなかったら、ひとまず7月の日曜特訓は「難関中コース」で受講を始めるしかありません。
だから、今度の日曜の公開テストではなんとしても・・・という気持ちのお子さん、お母さんも多いのです。
■テスト結果より、結果を出せる実力が大切
浜学園に限らず、夏を控えて、非常に大切なテストが控えているのが6月、7月です。サピックスでは6月にサピックスオープン、7月組分けテストの結果が夏以降の学習に大きな影響を及ぼすことになります。四谷大塚系の塾では、7月10日に第2回合不合判定テストがありますね。
「夏は受験の天王山」と言われますが、夏に伸びるというよりは、夏からのがんばりが形になる「下地」ができていてこその「天王山」なのです。
だから、6月を迎えた今から夏期講習が始まる7月下旬までの数十日の過ごし方は、非常に大切です。テストで結果を出すことも大切ですが、テストで結果を出せる力をつけておくことが何より大切なのです。
■夏までに「仕上げる」つもりで
夏期講習の内容、カリキュラム、クラス編成などは塾によって違います。しかし、6年生の授業では共通していることがあります。
それは、6年生の授業は「すでに習ったことが前提」で進められるということです。ひととおり受験に必要なことは学習し終わっているという前提で、授業が進められます。
すべてのことがらが「わかってるよね?」とう前提で行われると考えて差し支えありません。だから「塾の夏期講習で復習しよう」と考えていてはいけません。
夏期講習で復習して定着できるよう、6月のうちに準備しておくのです。
「なんとかしなきゃ」と漠然と引っかかっている単元、分野はありませんか?
テストの答案と正答率表を用意し、ある正答率よりも高い正答率の問題で間違っているものをチェックしましょう。ようするに「みんなできているのにお子さんが間違った問題」をリストアップするのです。
1つでも2つでもそういった問題を解き、夏期講習ではそのような問題を復習して身につけられるよう、準備するのがここからの数十日です。
がんばりましょう。
■もうすぐ春休みが始まります。
他の長期休暇も同じなのですが、休みに入る前に準備し、知っておかなければならないものがあります。
まず、お子さんが通っている塾の講習会の日程とカリキュラムです。
サピックスの6年生の場合、約2週間の春休みのうち、6年生の春期講習会は6日間、1日あたり4時間の授業です。サピックスは講習期間中もどんどんカリキュラムが進んでいく(講習会はそれまでの復習ではない)塾なので、2月・3月に習ったことを復習したい場合や、苦手単元を強化したいといったときには、ご家庭で計画を立て、実行していかなければなりません。また「春期講習を受けない」という選択が非常にしづらい塾です。
一方、日能研の講習会はそれまでの復習が中心の内容で、一部他の単元の学習も入ります。
2月・3月の学習内容でわかりづらかったところがあったなら、春期講習会で身につけてしまいたいものですね。その他苦手単元の補強や5年生の復習がしたい場合は、日程を確保しましょう。
日能研の春期講習(6年生)は、1日の拘束時間が長いので注意が必要です。
四谷大塚の春期講習会は、これまでの復習に、一部予習単元の学習が入ります。
四谷大塚も拘束時間が長く、朝9時から夕方5時くらいまでふさがってしまいます。
■「この春やりたいこと」は決まっていますか?
いずれにしても、春期講習会のカリキュラムに「この春やりたいこと」がすべて含まれているとは限りません。
もう直前ですが、「この春やりたいこと」は決まっているでしょうか。塾の春期講習のカリキュラムにその「やりたいこと」が含まれていなければ、講習会以外の時間でしなければなりません。
塾の春期講習と並行して行ってもいいのですが、各塾とも拘束時間が長く宿題も出るでしょうから、チャンスは終業式〜春期講習開始までの期間と、春期講習終了から始業式までの期間になりそうです。
以前もお伝えしましたが、春が終わると塾の6年生の学習は「アウトプット型」に変わっていきます。もしも弱点単元や苦手分野があるなら、春の間にある程度の手を打っておかねばなりません。いつ、何を使ってやるか。それだけは決めておきましょう。お子さんだって、自由時間も確保したいでしょうから、あらかじめ予定を共有しあって、スムーズに復習が進むようにしておきましょう。
■ゴールデンウィークまでを見通して
春休みが終わったら、次にまとまった休みがあるのはゴールデンウィークです。ここでサピックスではGS(ゴールデンウィーク・サピックス)特訓がありますね。この講座は典型的な「演習型」「アウトプット型」授業です。「アウトプット型」の授業は、一通り学習が「完成」した前提で、どんどん問題を解いて細かな課題を明らかにする効果がある反面、まだ未完成、つまり「インプット型」の授業が必要なときに受けても効果が薄いのです。
だから、春にどれくらい今の課題が解決したかによって、受講すべきかどうかを判断しなければなりません。
GS特訓に関しては、「まだインプットすべきことがある」と感じたらスパっと受講しないという選択をするのでいいでしょう。6年生が本格的な「アウトプット型」の授業に入るのは、各塾のカリキュラムを考えても、やはり夏くらいからが妥当と感じます。
春休み〜ゴールデンウィーク、上手に乗り切っていきましょう。