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2学期志望校別日曜特訓 資格テスト対策の追い込み

小6生は、このGWが終われば各塾で保護者会が開かれ、その後7月には2学期志望校別日曜特訓の資格試験が実施されます。
 これまで何度かお話ししてきましたが、上位校合格に向けて、2学期日特つまり志望校別日曜特訓で志望校の該当コースに入れるかどうかが大切なのです。御三家合格者数の50%以上も占めているサピックス生でさえも、コース資格が取れなかったお子さん方の合格数はほとんどありません。しかも、同じコースで複数以上のクラスがある場合、クラスによる合格率は明らかに差があります。
 開成1組での合格率はは70%、開成2組では20%ということが普通です。つまり1組は1軍、2組は2軍ということになってしまっています。同じコースならば1組の資格を確保して頂きたいのです。
 この資格テストは公開テストと同様全範囲からの出題となりますから、復習が欠かせません。少なくとも6年生はじめ(5年の2月)からの総復習が必要になります。
下記に各塾の資格試験に向けてのポイントをあげておきますので参考にして頂ければと思います。

サピックス ・算数ではCランクを完璧に。(DEランクは余裕があれば)
              (開成・桜蔭ではCDランクを完璧に)
            ・国語の記述問題の練習(何とか書いて空欄にしない練習)
            ・理科、社会は、マンスリーの復習が有効

日能研   ・算数では過去半年(2月以降)のカリテ共通問題の取りこぼしの復習が有       効
      ・理科、社会はカリテの見直し。苦手単元の問題練習は栄冠テキストで。

四谷    ・週例テストの取りこぼしを見直した後で、月例テスト過去問題集で6月7       月分を解く。

早稲アカ  ・志望校の過去問を2年分は解いておく。
       (NN志望校別の資格試験は、過去問から半分は出題される)

 このような学習の追い込みはGWが明けたら早速始めてください。また、GW特訓が無い日能研生の場合は、GWこそが学習のチャンスだと言えます。

サピックス生が点数を上げる方法

東日本巨大地震の被害に遭われた方々、またお亡くなりになられた方々に対し、心から深くお悔やみ申し上げます。
 こんな時こそ、一人一人が気持ちを強く持って、利己主義に陥ることなく利他の気持ちで行動していきたいと、強く思っています。

 

□サピックス生が点数を上げる方法□

(算数)
一生懸命勉強をしているにも関わらず、なかなか成績が上がらずに困り切っているサピックス生のお子さんが多くいらっしゃいます。お母さん方に聞いてみますと、基礎トレは毎日確実にこなし、デイリーサポートからの宿題もちゃんとやり、デイリーサポートの問題では、(★★★)までを欠かさずにやっているそうなのです。
 これ以上やるものがないほどに頑張っていらっしゃるのです。算数に時間が取られすぎて、ほかの教科の勉強に時間が割けない程なのです。そんなにがっばっても成績が上がらない理由は、その頑張り方にあります。
 デイリーサポートは、表に授業用の問題が、裏には全く同じ問題が復習用に印刷されています。表に授業中に書いた解き方を当てはめて何となく解けてしまった、ということを繰り返している事が多いのです。短期記憶に優れているお子さんの場合は、答えまで覚えている例があります。これでは、頭を使って考えるどころではありません。
 このようなときには、親御様の方で、デイリーサポートの類題をデリーサピックスから探し出してやらせることから始めてください。
 サピックスの授業は、スピーディーです。先生が板書した図やグラフや表をノートに写し取ろうとしているうちに、次の問題になってしまう事が多いのです。そのせいでしょうか、式だけをノートに写してくるお子さんが多いのです。
ご家庭で解く場合は、図・グラフ・表など、解き方の糸口を見つけるための作業を必ずさせるようにしてください。その上で、「その式で何が出たの?」「その数字の単位は?」「次に何が出せそう?」という言葉かけをお願いします。
 
 基礎トレーニングの使い方
 アルファベットクラスのはじめの方に所属するお子さん方は、毎日一ページやっていくことをお勧めします。当然、計算は読みやすい字で、図は残し・・・と、丁寧な学習が必要です。ところが、アルファベットの上位クラスやαクラスのお子さん方が、毎日やっていく効果はあまり大きくないと考えています。大切な基礎ですから、無視するわけにはいきませんが、同じ種類の、しかも同じ配列の問題を繰り返す必要はあまりないと思います。
 これまでにやってもらって効率的で効果的だったのは、「最初の二日間を満点に出来たら、その後の同じ内容の部分はやらなくて良い。もし、少し間違えたら、その後のページは、間違った問題と同じ番号の問題だけをやっていく」というものです。
 確実に解いていこうという気持ちになれますし、時間の短縮にもなります。是非お試しください。
 

SAPIXと日能研

 遅ればせながら、首都圏の大手4塾の合格者数を分析してみました。
そんなことをするまでも無く、サピックスの一人勝ちだろうと思われるかもしれませんが、下記の表をご覧ください。
早稲田アカデミーと四谷大塚は偏差値上位の学校の合格者数しか発表していませんから、とりあえず、サピックスと日能研の比較をしてみたいと思います。

                              │校数      │定員合計(人)  │日能研(人) │サピックス(人)│     
│四谷偏差値65以上 │13校     │   2620            │    857         │  1638          │     
│四谷偏差値55~64│42校     │   6743            │  3032         │  2932          │     
│四谷偏差値45~54│62校     │  10511           │  4433         │  2213          │     

 

 上記の表の偏差値は、四谷大塚の合不合第4回の偏差値表を使いました。

この結果からまずわかるのは、以下の2点です。
・御三家レベルはさすがにサピックスは強い。
・偏差値64以下のボリュームゾーンでは、日能研の合格者数がぐっと増える。

このことから、次のことが予想できます。
・御三家を受験する場合、その合否予想は、サピックス内の成績だけでからかなりの確度で行うことが出来る。
・日能研からも多くの御三家合格者を出している事から、勉強のやり方や塾の使い方次第で、合格することは十分可能。
・御三家以外を受験する場合は、受験者数や合格者数が多い日能研内のテスト成績だけで、かなりの確度で合否予測が出来る。

サピックスは、どちらかと言えば、最上位校受験を念頭に置いたカリキュラム構成とテスト構成だと言えます。マンスリーテストは、全員が1種類のテストを受けることになります。偏差値が25のお子さんから75のお子さんまでが同じ問題を解くことになっているわけです。
一方、日能研は「共通問題と基礎問題」を解くクラスと、「共通問題と発展問題」を解くクラスに分かれます。実質2つのレベルの問題があることになります。四谷大塚(早稲アカも)は、学力に応じてA・B・C・Sと4つのレベルのテストが存在します。

学力が非常に高いお子さんが、切磋琢磨するにはサピックスが向いていると言えますが、これから成績を上げていこうとか、途中から受験勉強を始めるような場合には、他の塾の方が対策を立てやすいと言えるでしょう。

 

SAPIX躍進の理由

 ここ1週間で、予想通りとでも言いましょうか、「サピックスへ転塾する方が良いのでしょうか?」というご相談が増えています。
 このブログで、少しお話ししたいと思います。

□サピックスの実績は何が原因か?□
 サピックスの合格実績が多い一番の理由は、「成績のよい子がたくさん集まっている」事です。
 サピックスの合格者数をご覧になっている方は、もうお気づきのことでしょうが、上位校の合格者数に比べて、中堅校やそれ以下の学校の合格者数が少ないことです。また、一方、サピックスから御三家やそれに準ずる学校を受ける生徒は、ほとんどがαクラスかまたはアルファベット上位クラスです。総クラス数の約25%~30%の生徒が合格の可能性があるということになります。四谷大塚あたりですとSコースですから、約15%程度が御三家合格可能ラインと言うことになりますから、サピックスのこの数字は、他の大手塾に比べてかなり高くなっています。
 また、日能研や早稲アカのお子さんが、サピックスの公開試験を受けると、軒並み偏差値を5から8ポイント下げます。これは、お子さんの学力がその試験の時だけ下がったのではなくて、サピックスには出来る子が多く集まっていることを表しています。この傾向は、小4でも小5でも小6でも変わりません。
 ですから、この合格者数は入試前から予想されていたことです。

 このような御三家について、一人勝ちの状況を作り出したのは、サピックスの現場の先生方や管理部門の人たちの長年の努力のたまものです。でも、この実績だけで、「うちの子にサピックスが合う」とは限らないのです。

次回以降、塾の使い方や選び方を、志望校レベルに分けて書いていきたいと思っています。

 

難問が少なかった御三家の入試問題

 今、私が主催する家庭教師グループでは、今年度の入試問題を各教科の先生方が手分けして分析しています。

例えば、算数専科のある先生からは、
「今年の難関校の算数の問題の傾向を一言で表すと、塾などで学習するタイプの典型的な問題が増えて全体的に易化したと言えます。開成中や武蔵中では4題中3題が塾などで学習する定番タイプの問題が出題され、桜蔭中でも考えさせる問題よりも複雑な処理をきちんとできるかを試す問題が多く出されています。これは難しい問題にむやみに手を出すより、まずは足元をきちんと固めよという警鐘とも言えます。
・・・・・・
 この傾向が今年だけのものなのか、それとも来年以降も続くのかは何とも言えませんが、いずれにせよ典型的な解法を身につけて確実に使いこなせるようにするという学習は必須です。・・・・」
そうなんです。

今年の算数は、御三家ですら難問がほとんど無かったのです。一時期、算数オリンピックを意識したような難問が頻出した時期がありましたが、今年は基本に帰った出題と言えます。
もしかしたら、サピックスの合格者数の増加の理由の一つが、これかもしれません。
前回、サピックスのマンスリーが1年を通して易しかったと申し上げました。難しすぎない問題を確実に解く事が重要視される入試に変わりつつあるのかもしれません。

 今、作成中の入試問題分析は、「こんな問題でした」という報告もありますが、それ以上に力を入れているのが、「こんな勉強が必要ですよ」という内容です。何らかの方法で読んでいただけるようにしていきますので、今しばらくお待ちください。

サピックス、御三家で大躍進  SAPIXの上手な使い方1

サピックス、御三家で大躍進

2011年の中学入試結果が出そろいました。
大手進学塾の合格者数もほぼ集計を終えているようです。その中でやはり目立つのは、サピックスの御三家での躍進です。
開成中(定員300名)221名というのは、驚異的な数字です。定員の70%以上ですから、入学式後のクラスメイトとの会話は「どこの塾に行っていたの?」ではなくて、「どこの教室に行っていたの?」になってしまいそうです。
麻布中学(定員300人)でも181人(定員の60%)、桜蔭中(定員の240人)では138人(定員の56%)となっています。
 難関校を目指す子供たちは、サピックスへという流れが今年も継続しそうです。

そこで、ここ数回は、サピックスのシステムに上手に乗っていくためのコツをお話ししたいと思います。

・サピックスは淡泊。これが長所であり使いようによっては短所にもなります。
 サピックスの基本方針は、質の保たれた授業を子供たちに提供することにあるようです。 家庭学習や各個人の学習スケジュールは、家庭に任されています。ですから、お子さんがスランプに陥って、サピックスの先生に相談に行かれたとしても、お子さんの特性に応じたアドバイスはあまり期待できないようです。
 お子さんの、心身のコンディション管理や、学習状況の管理はご家庭に任されているわけですから、弱点対策が組みやすい事になります。拘束時間が長く、復習すら教室でやらせると塾がありますが、その対極にあると言えます。拘束時間が長く、何から何まで面倒を見ることを売り物にしている塾の場合、実はお子さんの特性に応じた対応ではなく、量をこなさせることに主眼が置かれることが多く、労力の割に効果が少ないことも往々にしてあります。
 サピックスの場合は、心身のコンディション管理や、学習状況の管理がご家庭に任されているわけですから、まさに”家庭力”が要求されている事になります。

・マンスリーテストは、ここ1年易しくなっています。
 一昨年やそれ以前には、マンスリーテスト算数の平均点が、50点という時がありました。150点満点ですから、問題が極端に難しかったことになりますが、昨年の1年間ではそれがありませんでした。「そろそろ難しくなるかな」と、その対策をして待ち構えていても、ついにその時がこなかったという印象です。
 この傾向が続いたとすると、御三家レベルを目指すお子さん方は、130点(150点満点で)程度を目標にする事が必要になってきます。130点をコンスタントに取るためには、ほとんどミスは許されません。読み取りミスや計算ミスが数問あるだけで、その点数を下回ってしまいます。一語一句を読み飛ばさないように、しかも素早く読み取る練習と、素早く計算しても間違えない計算力をつけておく必要があります。今年の合格者数の増加は、そのような訓練を、マンスリーテストの度に繰り返してきた子供たちの成果だと感じます。(今年の開成中や桜蔭中の躍進は、入試問題が難しくなかったことも原因のように感じています。)
 一方、御三家レベル志望ではないお子さん方の場合には、100点(150点満点で)を目指す学習が必要です。大問の3番までの正答率を上げる学習です。通常は、易しい一行問題が並んでいるはずの大問の2番にも、サピックスでは少しひねった問題が出題されています。デイリーサポートやデイリーサピックスの問題にそっくりに見えて、何か1つの条件を変えたり付け足したりしている問題が多いのです。解き方の丸暗記だけでやっている子供たちに、注意を喚起するためなのだろうと私達は解釈しています。
 「ミスが多くて点数が取れない。家に帰ってきてから解き直しをさせると、もっともっと良い点数になるのに。」ということが繰り返されているのならば要注意です。

夏休み直後の組分けテスト

□夏休み後の小6組分けテスト□

 

 

サピックスでも、四谷大塚でも既に組み分けテストが実施されました。

 

夏の学習の成果は現れていますでしょうか。

 

 

■あんなに頑張ったのに、点数があがっていない■

 

 

実はこのようなお子さんが多いのです。

 

夏休みの学習は、体調や気力を考慮して、日々の学習を微調整して行くことが大切です。今年のように暑過ぎる夏はなおさらでした。

 

夏に、あんなに学習を頑張ったのに点数が上がっていない理由の多くは、テスト当日のコンディション調節の失敗です。

 

 

下記の内容をチェックしてみてください。

□前日はしっかりと睡眠時間をとった。

□夏期講習の後半は、どっしりと落ち着いて学習出来た。

(あたふたした学習から抜け出せた)

□テストの数日前から、問題文をしっかりとよむ練習を取り入れた。

□テストの数日前から、丁寧な字で計算をする練習を取り入れた。

 

いかがでしょう。

 

各塾共に、夏期講習では、多量の問題をスピーディーに解く練習を重ねてきました。

 

パターンの確認に重きをおいた学習だったはずです。

 

早稲田アカデミーや日能研、四谷大塚(Sコース以外)は、テキストの構成もそのようになっています。

 

これが落とし穴です。

 

一方、今回の組み分けテストは、例年どおり入学試験を意識した文章の長い問題や、パターンから少し外した問題が多かったのです。

 

問題をながめた瞬間に、頭の引き出しからその問題の解き方を探し出して、素早く解くという条件反射的な学習をしてきたのに、実際の組み分け問題は、問題文
を丁寧に読んで、わかっていることは何か(条件整理)・聞かれている事は何か、の2点を正確に捉えて解く問題が多かったという事になります。

 

 

まず、テストの問題用紙に残った計算のあとや、メモ書きをしっかりと見てあげてください。

 

「あっ、こんな引き算をまちがっている」とか「こんな雑な考え方をしている」、また「あんなに学習をした事をちゃんと思い出せていない」というような事に気付かれるはずです。それを今後の学習に生かしていただきたいのです。

 

こんなミスをして!と叱るのではなくて、

「もっと丁寧な数字で計算をしていればどうだったと思う?」

「後5秒でもいいから、思い出す努力をしていたらどうだったと思う?」

というように、お子様自信が改善すべき点に気付くように話しかけてあげて欲しいのです。

 

そして、

「夏がんばったのに、思ったような点数がとれない子って多いんだって。そこで諦めずに、欠点を修正出来た子は必ず次のテストで、夏の頑張りの成果が出るそうよ。」と言ってあげて下さい。

 

これは、長年生徒の指導をやってきた私の実感です。

 

あと、数週間で四谷大塚の合不合判定テストやサピックスの合否判定テストがあります。

 

それにむけて、今から心身のコンディション調節をはじめてあげてください。

夏期講習の使い方2 小4・小5編

小6生がハードな夏を過ごすのに比べて、小4・5年生は緩やかです。授業時間も4時間程度です。小学校に通って、その後塾に行っていた1学期中に比べて時
間が充分に取れますね。でも、サピックスと日能研・四谷・早稲アカでは使い方が大きく違いますから注意が必要です。

□日能研・四谷大塚・早稲アカの生徒□

夏期講習カリキュラムのほとんどが、一学期の復習です。そのカリキュラムに従って勉強をしていくと、大まかな弱点補強が出来ます。

 そこで、提案です。

・ この夏休みに、得意単元を作ってしまいましょう。

というのはいかがでしょう。

 「この単元が出たら、テストでは必ず得点が取れる」というお子さんの自信は、今後の学習への大きな励みになりますし、テスト時のミスを防ぐための心の持ちようにも良い影響があります。

1 まずプラン作りです。

 一学期のカリテや月例で、点数が取れていない単元をピックアップします。たくさんの単元で悪い点を取ってしまっているお子さんでも、3?4単元にとどめておきましょう。

 その単元を、日能研テキストや予習シリーズを使って、完全に解き直すのです。その際に、注意いただきたい事があります。それは、難問は省く事です。×をつけて、これはやってはいけない問題ということにしてください。

 やることが決まったら、それを日程表に書き込んでいきます。チェック欄もあればいいですね。くれぐれも、無理をさせないようにしてください。三日坊主を防ぐためです。

2 実行させるときに。

 復習用の新しいノートを用意してください。式や図をノートに書くのは当然ですが、計算もそのノートに書くように指導してください。

「見直しが出来るくらいの丁寧な字で書く」がポイントです。見直しが出来る数字で式や計算が書いてあれば、見直す必要が無いぐらいに、計算間違いは減っています。

□サピックスの生徒□

 夏の間も、どんどんとカリキュラムが進みます。復習や弱点補強に大きな時間は割けません。

 サピックス生の夏の目標は下記の2つのうち1つだけにしてください。

1 夏に習う内容を完全に理解する。

 時間に余裕があるために、復習のやり方に一工夫が出来ます。

その日習ったことの復習だけではなくて、3日前に習った内容の復習も同時にやるのです。

お裁縫で言うと、「半返し縫い」のイメージです。ある日に習ったことは、その日に解き直すだけではなくて、3日後にも解き直すのです。

特に、デイリーチェック
は良いのにマンスリーが悪い、マンスリーは良いのに組み分けが悪い、というお子さんに有効です。

 普段、サピックス生は、デイリーサポートのテキストに直接書き込む事が多いのですが、問題は、裏表の2つしか印刷されていませんから、2回目の復習が出来ません。

この時期は、ノートにやらせるようにしてください。

2 一学期に習った内容の中で、特に苦手な項目を復習する。

夏期の内容の復習は、いつも通り行ってください。

それ以外に、苦手になってしまった単元に十分な時間を割いて勉強するわけです。

一学期のマンスリーで、点数が取れていない単元をピックアップします。

たくさんの単元で悪い点を取ってしまっているお子さんでも、3?4単元にとどめておきましょう。

 その単元を、デイリーサポートを使って、解き直していきましょう。

表、裏ともに書き込みがある場合には、問題のコピーを取って切り貼りしたノートを作る事をお勧めします。

サピックス・日能研の小5 割合の学習が開始

サピックスと日能研で割合の学習が始まりました。どちらも、「割合の3用法」を使えるように考えられたテキスト構成です。

1 (割合)=(比べられる量)÷(元になる量)

2 (比べられる量)=(元になる量)×((割合)

3 (元になる量)=(比べられる量)÷(割合)

という、おなじみのものです。

 

ある、サピックスの小5生の、デイリーサポートには、数ページにわたって大きなバッテンがついていました。このバッテンはどんな意味?と聞いたところ、

「サピックスの先生は、これをそのままやっていると割合がわからなくなるから、やるなと言ったから。」

という返答でした。

初めのバッテンは、第1用法の「(割合)=(比べられる量)÷(元になる量)」だけを使う10問です。次のバッテンは、第2用法だけを使う10問、その次のバッテンは第3用法だけを使う10問です。

 

 思わず、

「おっ!その先生は割合の教え方をよく知っているね。良い先生に教えてもらっていて良かったね。」

と言ってしまいました。

 

割合は、今後、「売買損益」「濃さ」と続き、その後「比」に発展していきます。割合と比を合わせると、入試問題における出題配点の40?60%を占めま
す。割合は、入試算数の肝なのです。その割合の学習の初めに、子供の納得を伴わない公式の利用だけに陥るのを避けるための指示だと、私は理解しました。

 

割合の理解には、2つの納得が必要です。

 

第1番目は、「何が何の何倍か?」という納得です。

 たとえば、「□gの25%は200gです。」という問題は、「200gは□gの0.25倍」と理解する事です。そして、頭の中に、「200=□×0.25」という式が頭の中に同時にできることが大切です。

 

第2番目は、線分図上での大きさの判断です。

 これまでは、何倍かするとほとんどの場合大きくなっていました。でも、これからは、1より小さい数字をかけることになりますから、「掛けたら小さくなっ
ちゃった」というのは、子供にとっては不思議なことなのです。ですから、線分図に表して、その数字に比べて、これから求めようとする数字がどのくらいなの
かを予測させる事が大切です。

 

今週来週は、お子さんが割合で困っていたら、「何が何の何倍なの?」と聞いてあげてください。

サピックスのお子さんがスランプになりやすい時期

3月に、「ご相談シリーズ」として、”勉強しているのに成績が上がらない”を数回に分けて書かせていただきました。

それを読んでいただいた方からの相談が、近頃急に増えいます。

 特に社会科脳の話は、「まるでうちの子を観察して書いてあるみたい」というお声をたくさんいただいています。

 

そして、「うちの子はこの暗記だけの勉強になっている事がよくわかりました。でどうすれば良いのでしょう?」というご相談もたくさんいただいています。

 この「どうすれば」は、これまでに何度か書かせていただいているのですが、それを大幅に加筆訂正させていただいたものを数週間後には読んでいただけるようにしたいと考えています。

 

 今回は、サピックス生が暗記だけ勉強に陥りやすい時期について書いていきます。

 

その時期はいつでしょうか?

実は、いつもです。

 

サピックス生は、いつも「暗記だけ学習」に陥る危険性をはらんでいるのです。(他塾は大丈夫だという意味では決してありません)

 

算数の授業用のテキストは、表と裏に全く同じ問題が印刷されていますね。授業中には表を使って解きます。そして宿題のメインは、授業中に説明を受けた問題を、裏を使って解くことです。

この方法は、頭をしっかりと使って、授業を思い出すようにして解き直すことが出来れば、他塾以上に大きな効果があります。サピックスの算数テキストは、見
事に解き方のパターン事に細かく分類され、難易度順に整然と並べられています。もれている解法のパターンがほとんど無い言っても良いぐらいです。

 

 でも、解き方の順序だけをとりあえず覚えて帰ってきて、それを当てはめて解く勉強を始めてしまうようになると、「暗記だけ学習」が始まります。それがスランプの大きな原因です。

 「危険性はいつもある。」と言いましたが、特にそうなりやすい時期があります。

1 運動会シーズンで疲れやすい時期。

2 学年替わりで、内容が急に難しくなる時期。

3 クラスが上がって授業が難しく速くなるとき。

この3つが要注意です。

 

 どの時期も、「授業内容をしっかりと理解する事が出来ない」事が共通しています。

体が疲れて眠いときには頭が働かずに、理解力が働きません。急に難しくなると、当然わからない問題が増えます。

 このわからない問題を、子供なりに何とかしようとして、「とりあえず、解き方を覚えておこう」となってしまうからです。

 

 お子さんが、塾から帰ってきたときに、「今日の授業はよくわかった?」と、お聞きになっていると思いますが、そのときのお子さんの「ウン」という語調や
表情に注意をお願いします。そして、時には”C”または”☆☆”の問題から数問を選んで、お子さんに解き方を説明してもらってください。これは、スランプ
を見逃さない方法として、非常に有効です。

 また、「この問題は数週間前に出来ていたはずなのに、もう忘れてしまったの!」と親御さんが思われる回数が増えたときも要注意です。

 一度「暗記だけ勉強」になってしまうと、正しい勉強方法に戻すのに数週間から数ヶ月はかかってしまいます。特に、暗記することに「快適感」を持ってし
まっている場合は長期戦になります。 しかも、暗記する能力が高いお子さんほど、その発見が遅れがちになることもお知らせしておきます。

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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