今、私が主催する家庭教師グループでは、今年度の入試問題を各教科の先生方が手分けして分析しています。

例えば、算数専科のある先生からは、
「今年の難関校の算数の問題の傾向を一言で表すと、塾などで学習するタイプの典型的な問題が増えて全体的に易化したと言えます。開成中や武蔵中では4題中3題が塾などで学習する定番タイプの問題が出題され、桜蔭中でも考えさせる問題よりも複雑な処理をきちんとできるかを試す問題が多く出されています。これは難しい問題にむやみに手を出すより、まずは足元をきちんと固めよという警鐘とも言えます。
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 この傾向が今年だけのものなのか、それとも来年以降も続くのかは何とも言えませんが、いずれにせよ典型的な解法を身につけて確実に使いこなせるようにするという学習は必須です。・・・・」
そうなんです。

今年の算数は、御三家ですら難問がほとんど無かったのです。一時期、算数オリンピックを意識したような難問が頻出した時期がありましたが、今年は基本に帰った出題と言えます。
もしかしたら、サピックスの合格者数の増加の理由の一つが、これかもしれません。
前回、サピックスのマンスリーが1年を通して易しかったと申し上げました。難しすぎない問題を確実に解く事が重要視される入試に変わりつつあるのかもしれません。

 今、作成中の入試問題分析は、「こんな問題でした」という報告もありますが、それ以上に力を入れているのが、「こんな勉強が必要ですよ」という内容です。何らかの方法で読んでいただけるようにしていきますので、今しばらくお待ちください。