投稿者: 西村 則康 Page 25 of 60

渋谷でセミナーを行います

2月8日(水)、渋谷でセミナーを行うことになりました。
■6年生になる前から不安を抱えるご家庭も
塾での新学年を迎えるこの時期、難度が上がる塾の授業、増える宿題などに不安を抱えているご家庭が多いからです。特に進学塾の6年生がやらなければならないことは膨大です。不安になるのも致し方ないといったところでしょう。
たとえばサピックスのカリキュラムは、基本的に「進み続ける」スタイルです。カリキュラムの呼称上、同じ単元は出てきますが、内容は確実に進んでいます。学習塾の中でもっとも「ムダがない」ともいえます。この「ムダがない」カリキュラムに、6年生になる前の段階で「すでにまわらない」と感じているご家庭も多く、そんな方たちのために「やるべきこと」の整理のしかたをお話しすることになったのです。
近年の中学受験では「選択と集中」を迫られることが多くなっています。あまりにも塾から与えられる課題の負担が多いからです。
サピックスでは「まわらない」のがふつうで、ラクラク乗り切っているお子さんはほとんどいません。
コツコツとがんばってマンスリーテストで点が取れるようになってきたものの、組分けテストでひどい成績をとってしまい、子どものモチベーションが下がってしまった、というご相談は枚挙に暇がないほどです。
なぜこんなにも中学受験はストレスの多いものになったのでしょう?
■塾テキストが「膨大」になる理由
1つの理由に、どうしても塾の教材は「あれもこれも」になってしまいがちだということがあります。
「これだけやっておけば大丈夫」
というものを作ろうとすると「一昨年開成で出題されたあの問題パターンも」「念のためにこっちの出題パターンも」と、重箱の隅を見てしまい、載せたい問題が次々と出てくるものです。
こうやって年々、塾のテキストの情報量は膨大になっていきます。
膨大な量の問題のうち、どの問題をセレクトするかはクラスによって決まります。
下のクラスは基本事項が中心となり、上のクラスは応用問題まで習います。
そして、実力テストは全クラス共通のものを受けることになります。
すると、どうしたって下のクラスの子は「できない問題」があるわけです。
最上位クラスのお子さんが、最大限そのメリットを享受できる仕組みになっているのです。
では、その「仕組み」の中でどうやって成績を、クラスを上げていくか。
ここで、「やるべきこと」を選んで優先順位をつける必要が出てくるのです。
セミナーでは、この部分に焦点を当ててお話ししようと考えています。
参加ご希望の方は、私が運営する名門指導会のメールマガジンをとってくださればご案内が配信されるはずです。
よければご登録ください。

灘中2017年理科

灘中の2017年理科を解いてみました。全体としては「わかりやすい」問題と感じました。
「わかりやすい」というのは「簡単」「易しい」というより(実際に例年にくらべて受験者平均、合格者平均ともに高かったですが)、「出題者の意図がわかりやすい」問題でした。平たく言ってしまえば「定番の問題が多かった」とも言えます。
大問1はヤマネの生態に関する問題。ヤマネはその季節にもっとも多く手に入るものを食べるとあるので、春は花粉、夏は昆虫ではないかと多くの受験生は考えたと思います。問5は生存率と生存数の計算問題ですが、まさに定番ですね。気持ちよくテストをスタートできたお子さんが多かったのではないかと思います。
大問2は塩酸と金属の反応で気体(水素)を発生する問題。1辺5mmの金属板を使う設定ですが、25mm2と面積で考えればそう手間のかかる問題でもありませんね。灘中受験者にとっては易しい問題だったと思います。
大問3は食物連鎖に関するもので、問題文を一読すると「難解な設定か?」と思わせるのですが、実際解いてみるとそうでもありません。問3はまさに「定番」の計算問題ですね。過去に灘も出している問題の類題です。
大問4は「北極星も実は動いている」という内容の問題。地軸が揺らぎながら回転しているという話題ですね。大問3まで順調に解いてきた受験生は、落ち着いて「明るくなると星は見えない。季節によっては・・・」と可能性を検討できたことと思います。
大問5は高度と気温に関する問題。フェーン現象などの話題で頻出の計算問題です。手強いのは問5のみ。受験生の皆さんはグラフを使って解いたでしょうか。
大問6、おもしろい問題です。円形の枠の円周部分におもりをつけ、その円形の枠を斜面に置くという設定。「やじろべえ」のつり合いをしっかり考えたことがあるお子さんなら、(円形の枠の重さは考えないという条件から)おもりが円形の枠と床の接地点の真上にあればつり合うと考えることができたのではと思います。
以上、「定番が多い」とは言いましたが、話題を理解し考える楽しみに溢れた灘の出題。受験生たちは「灘中の先生に教えてもらっているような気分」で問題に取り組んだのではないでしょうか。
さて、あと2週間ほどで東京、神奈川の統一日です。
首都圏の受験生も、全力を出し切りましょう。

フジテレビ「フルタチさん」に出て感じたこと

■フジテレビ「フルタチさん」に出演しました
一昨日放送のフジテレビ「フルタチさん」の「古舘伊知郎がニッポンの今を考える!2017年もひっかかるSP!!」のコーナーに参加させていただきました。
放映されたのは、先日古舘伊知郎さんとともに、IQ130以上の子どもたちが通うという聖徳学園小学校にお邪魔した取材VTRです。
校舎の階段に1から無量大数までの数の単位が順に書かれていたり、元素の記号と名前が書かれていたり、様々なところに工夫がされている学校でした。
授業も独特で、公式が成り立つそもそもの理由を考えたり、立体の見え方やパズルなどを取り入れるなど、とてもユニークだと感じました。
■家庭でできるちょっとした工夫はたくさんある
私立の小学校は公立の学校にはない独自の工夫をしているところが多いですが、ご家庭でも意識して取り入れれば効果がありそうな工夫はたくさんあります。私は家庭教師という職業柄、お子さんがいるご家庭に毎日のように伺うわけですが、「これはいいなぁ」と思う工夫にたくさん出会います。
壁に日本地図を貼るのは定番ですが、立体のものを貼っておられるご家庭があるのです(しかもカレンダーとしても使える)。山地、山脈が正確に再現されていて、山地によって隔てられた太平洋側と日本海側の気候や環境の違いや平野部の広さ、地形そのもののダイナミックさ(あるいは平坦さ)などがリアルに感じられます。
また、資料やすべき事の整理法もご家庭それぞれ。ファイリングのしかたをお子さんに教え、分類したりファイリングしたり自分でさせているご家庭もあれば、1日の「今日やるべきこと」リストはお母さんがつくり、それにそってお子さんが済ませたものを「消し込み」していくという工夫をしているご家庭もあります。この「消し込み」がずいぶんお子さんに達成感を感じさせていたようです。
大切なのは、その子に合った方法、楽しくできる方法を見つけて続けること。
これができれば、中学受験にとどまらず「学び方」全般を身につけることができ、達成感や充実感から自己肯定感、自信を育むことができます。
2017年、「家庭学習にもひと工夫」をテーマにしてみてはいかがでしょう。

入試直前に思うこと

■この時期はとにかく過去問を解くことが大切
 
近頃の入試傾向として、ちょっと「ひとひねり」がある問題が増えています。たとえば直前期「問題集を一冊、入試までに終わらせよう!」は構わないのですが、これだけでは最後の一線を超えられません。使い回しのテキストではなく、最近の入試問題や、志望校と同じ傾向の類題を解くことで、「ひねり」に強くなることが求められます。
 
そういう意味でも、6年生はこの時期はとにかく過去問を解くことです。解くことで教科の実力を本番に向けて充実させるのはもちろんですが、ペース配分などの練習にもなります。塾でも指導されているとは思いますが、「テストの受け方の技術」の向上も大切な視点です。
 
たとえば、基本的なことなのですが意外にできていない子が多いのが「空白の解答欄を残さない」ということ。わからない問題でも、最終的に何か答を書くということは大切なことです。特に選択式回答の問題などで空欄を残すのはもっての外。空白の解答欄は得点になる可能性はゼロですが、何か書いておけば点に繋がる可能性が発生します。
 
最終的には「すべて埋める」のがテストの点につながる解答用紙に関する考え方です。
 
 
■合格につながる親の行動とは
 
首都圏では程なく「1月受験校」の入試が始まります。埼玉・千葉の学校などです。市川や栄東など人気校は、もちろん第一志望校として受験する子も多いですが、東京・神奈川の子どもも「お試し受験」的に受験することが多い学校です。
 
ここで注意していただきたいのですが、大切なのは「1月受験校に対するスタンス」をはっきりさせておくこと。「2月1日以降の入試に活かす」というのが、東京・神奈川の多くのご家庭のスタンスだと思います。
 
第一志望校に合格するためのステップとして1月受験校を捉えているなら、1月受験校の結果が合格でも不合格でも、2月1日以降の入試にプラスの結果を生み出すようにするのです。親としては「合格でも浮かれすぎず、不合格でも落ち込みすぎない」態度が大切です。
 
合格なら「よし、実力はついている。これで第一志望校の入試も大丈夫だ」とお子さんが考えて前向きに2月を迎えられればいいし、不合格なら「失敗したのが練習でよかった。今回の失敗を第一志望校の入試への教訓として参考にすれば、次はうまくいきそうだ」と思えればいいわけです。そういうふうに親は「もっていく」ことを心がければいいのです。
 
 
■不合格だったときのことも考えておく
 
縁起でもないと言われそうですが、実は「合格だったら」を考えるより「不合格だったら」を考えることが親には重要なのです。お子さんにはもちろん「合格のイメージ」をもって当日を迎えてもらいますが、「万一のとき」のことをシミュレートしておくのは親の役割です。
不合格を次の合格につなげる、という考え方を親が持っていないと、いざというとき「共倒れ」になってしまいます。入試シーズンに入ると、数日間はあっという間です。落ち込んでいても次の日また入試に出かける、そんなシチュエーションもあり得るわけです。そこをどう乗り切るかで、受験結果は大きく変わってきます。いざという時の役割分担を、塾の先生も含めて決めておきましょう。
親が「気持ちのタフさ」を要求されるのが中学受験。でも、それも後で振り返れば「親子で目一杯頑張った数日間」という懐かしい記憶になります。
しっかり歩んでいきましょう。

4・5年生は冬休みに1年の総括をしよう

■4、5年生は冬休みにこの1年の総括を
いよいよ冬休み、冬期講習です。6年生は直前特訓ですね。4年生、5年生は新しい学年に向け、この学年の総括をしておきたいですね。お正月が明けたらすぐ2月、新年度です。やるなら冬休みです。
5年生は、どうだったでしょう?この学年で成績が上り調子だった、あるいは上位をキープできたというお子さんは、5年生になったときに勉強法をうまく切り替えられた、あるいは4年生のときにすでに切り替えられていた、ということかと思います。
要注意なのが、5年生で急激に成績が下がったという場合です。しかも4年生までは成績が良かった、というならかなり深刻です。なぜなら、4年生までの勉強はどの科目も量(純粋な1単元あたりに必要な勉強量と1年間で学習する項目数)が少なく、覚えることが中心の学習法でも対応できますが、5年生ではそれが通用しなくなったため成績が下がった、という可能性が高いからです。
幸い4年生、5年生の冬期講習は、日程的にはやや余裕があります。空き時間でぜひ「学習のしかたの見直し」をしてほしいのです。お子さんがサピックスにお通いだと、冬休み後の目標になるのは、1月9日に行われる「新学年組分けテスト」でしょう。日能研なら冬期講習の最後に行われるまとめテスト、そして1月の公開模試(実力判定テスト)ですね。
それらのテストに向け、今年習った内容でもっとも優先度が高いもの、つまりこの冬やるべきことを意識して復習しておいてほしいのです。
■単に「作業」としての勉強にならないよう意識して
復習する際は、勉強が「単なる作業」にならないよう気をつけたいですね。「解き方を覚える」ということも大切ですが、その手前で、そもそも「なぜその解き方を使うのか」を意識することがより大切なのです。
あとひと月ちょっとで、また塾の学年が上がります。学年が変わると勉強量が増えます。そうすると、知らず知らずのうちに「勉強=宿題」「宿題=作業」になってしまいがちです。お子さんがサピックスに通う5年生で、8月末のマンスリーテストで(直近の夏期講習内容の出題が大半であったにも関わらず)散々な成績だったという記憶がある方もいるかもしれませんが、それが夏の間に「作業」に忙殺された結果です。
冬休みに同じことを繰り返してはいけません。
量を減らしてでも「考える」という時間を学習の中に増やす最後のチャンスが冬休みです。
そのとき、お子さんに声かけをするなら、
「どうしてその解き方で解くのがいいの?」
といった感じでしょうか。お父さん、お母さんが「なるほど」と思うような返答がお子さんから返ってくるとベストです。しかしうまく返せなくても「どうしてこの解き方で解くのか」を考える機会を持ってもらうこと自体が価値あることです。
ぜひこの冬、やってみてください。

過去問から学べること(開成中2016年理科)

あっという間に年末です。
受験生たちは、いよいよ、あとひと頑張りですね。
この時期は、もう過去問演習が中心というお子さんも多いかもしれません。
さて、その過去問、どのように演習しているでしょうか。さすがに「やりっぱなし」のお子さんはいないと思いますが、過去問からもいろいろ学んでほしいと思います。
■過去問演習から得られる「プラスワン」とは
時間をはかって解くのはもちろん、なおしや「解いてからの学習」も大切にしてほしいのです。
時間をはかって解き、答え合わせをする。そして、忘れていたことや覚えていなかったことなどを、みなさん確認すると思います。そして覚え直しなどするでしょう。工夫をする子なら、「正解でなかった選択肢」にも目を向け、そこから学べることはないか考えているでしょう。
どういうことかというと、問題の正解は「ア」のアブラナだったとして、残りの選択肢「イ」〜「エ」の中に知らないもの、覚えてないものはないか確認するのです。
こうやって小まめに「知識の抜け漏れ」を過去問演習(に限らず問題演習全般)で行っている子は、この時期にどんどん知識の厚みが増します。ぜひそういった「プラスワン」を演習にとり入れてください。
これが「解いてからの学習」の1つ目です。
■出題者はなぜこの問題を出したのか?
そして「解いてからの学習」の2つ目は、「出題者の意図」を考えることです。出題者がその問題を出題したのには、理由があるはずです。それを考えてほしいのです。
たとえば、2016年の開成中学校の理科の問題、大問1は天体(星座早見盤)についてでした。問1から問5までは、星座早見盤のつくりや使い方をひと通り覚えていれば、難なく答えられる問題なのですが、問6では「図1は、北緯35度、統計140度の場所で使う星座早見です。もしも、北緯35度、東経135度の場所で使う星座早見に作り変えるとしたら、・・・」という問題です。
「天体のこと、星座早見のこと、机の上の知識だけではなく、ちゃんとわかってる?」
という開成の先生の声が聞こえてきそうです。
東経135度といえば、日本の標準時子午線が通っている関西地方。経度が1度変わると太陽の南中時刻は4分ずれる、という知識は子どもたちにはあるのですが、それは太陽だけではありません。経度にして5度のずれ(20分)は、夜空に関してもそうなのです。
つまり関西地方の人たちは、20分前の東京の星空と同じものを眺めているわけです。塾のテキストで「覚えるべし」となっている知識を頭に入れれば対応できる問題ばかりは出さないのが難関校。このあたりの問題をしっかり考え抜いて入試に備えたいものです。
「超難問はとばせばいい」という考え方もありますが、受験者平均点が8割を超える開成では、「捨て問題」の選び方も難しいですね。

「集中力」と「基礎学力」が高学年での伸びしろになる

■「暗記型学習」になっていないか

 
サピックス、日能研、希学園といった大手の進学塾で高学年時に、特に5年生あたりで中位のクラスで伸び悩む典型的なタイプが「暗記型学習」タイプの子どもです。4年生くらいまでの単純な問題では、繰り返しパターンを暗記することで好成績をとれてしまいますが、5年生になると一気にパターンが複雑化するので、思うように点数が取れなくなります。
 
この暗記型の学習に決定的に欠けているのは「考える力」です。「考える力」というのは、何を問われているのかを正確に理解した上で、求められている答えまで、自分の中にある知識のストックを組み合わせながら筋道立てて考え、答えへ至る力のことです。
 
こういった「考える力」を養わずにきた暗記型の子は、今まで自分が見たことがない、解いたことがない問題を極度に恐れます。高学年になると学習内容はだんだん複雑になり、パターンも多様になってきます。暗記で全てのパターン網羅していくのは非常に非効率になり、ましてや難関中学で出題されるレベルの問題パターンを全て暗記していくのはほぼ不可能です。
 
 
■高学年は「考える力」をつけるチャンスでもある
 
しかし「考える力」がある程度身についている子であれば、初めて見る問題だったとしても、恐れることなく立ち向かっていけます。例えば、数列の1000番目の数字を求める問題で、公式のような解き方が分からなかったとしても、1000個の数字を間違えずに書くことができれば答えに到達できるというように考えます。そして2030個の数字を書いているうちに、簡易な計算で答えに到達する方法をみつけてしまったりします。
 
「暗記型」の勉強方法の子たちが、伸び悩んだり、成績を落としていく高学年の応用学習は、逆に考えると「集中力」と「基礎学力」をしっかりと身につけている子どもであれば、「考える力」をつけていく絶好のチャンスになるのです。

考える力を伸ばす3つの質問

12月3日(土)、東京ミッドタウンで行われた【WOMAN EXPO TOKYO 2016 Winter】のトークセッション「本番で勝てる中学受験生の育て方」に登壇させていただきました。
セッションでは、近年の入試問題で学校は何を求めているのか、特別な対策は必要なのか、2020年の教育改革では何が起こるのか、そしてそれを見据えて、これからの学習に求められているものは何かなど、様々な話題でお話しさせていただきました。
セッションの中でも出た話題なのですが、私が学習の2本柱と考えているのが「何をやるか」と「どうやるか」です。
■「何をやるか」「どうやるか」が大切
学力の2本柱「何をやるのか」と「どうやるのか」で注目したいのは「どうやるか」です。
学習プランを作って欲しいという依頼は多いです。1日1日「やること」を示すことはできますが、プランづくりで大切なのは、「何をやるか」もそうですが、「どうやるか」がもっと大切なのです。
ノートをどう使うかとか、必ず図をかいてやりましょうというのもそうですし、「どういう気持ちでやるのか」というのも「どうやるか」には入ってきます。たとえば、6年生が受ける日曜日の志望校別特訓のテキストの問題は所見のものが多い。そんな場合に「絶対最後まで解き切ってやる」と考えながら解くのかそうでないのかで、出来は違ってきます。
■理解が進む具体的な行動と声かけを考えてみる
「これさえできれば問題を正解できる」という計算で間違う子どもは多い。気持ちが切れてしまうというか、やはり気を抜いているわけです。諭してもなかなかなおるものではないですが、「最後の計算の前に、椅子に座りなおす」「最後の計算の前に、ちょっとテスト問題を目から遠ざけて俯瞰してみる」など、具体的な動作ですぐに試せることから始めるのがよいでしょう。
問題を一瞥しただけで、ろくに読まずに解いているお子さんも多いです。小さい頃から塾通いをしていたこに多いのですが、一瞥しただけで「わかったつもり」になってしまう。お子さんがろくに問題を読んでいないなと感じたら、以下の質問をお子さんにするようにしましょう。
「何がわかっているの?」
「何が聞かれているの?」
これにすぐに答えることができないということは、考えているように見えても思考が止まっているということです。
答えられたなら、次の質問は
「何を書けば答えが出そうな気がする?」
です。この3つの質問で、子どもの理解はずいぶん進みます。
ふだんの勉強にとり入れてみてください。

テアトルアカデミーにてセミナーを行いました

11月21日(月)、総合芸能学院「テアトルアカデミー」様にてセミナー講師を務めさせていただきました。対象は3年生までのお子さんのお父さん、お母さん、ともに講師として登壇されたのは、「中学受験情報局」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生です。

子役のお母さん、お父さんたちの中には中学受験を意識している方も多く、対象はお子さんが低学年の方だったのですが、みなさんとても熱心にお話を聞いてくださいました。

辻先生の軽妙なトークで会場が笑いに包まれるシーンもあり、とても和やかな会になりました。

今回、低学年のお子さんのお父さん、お母さんたちの話を聞いて改めて思ったのは、私たちがふだんあちこちでお伝えしている「低学年のうちは塾通いよりも基礎学習を」といったことも、少し意外なこととして受け取られたことでした。

我が子に中学受験をさせようと考えた場合、少しでも早く「受験勉強」を初めて「先取り」するのが有利と考えてしまいがちですが、先取りできることとそうでないことがあり、意外に先取りできることは少ないのです。

計算や漢字など、反復練習によって上達していくことは先取りできるのですが、受験の合否を左右する思考力や判断力、整理力などは、年令とともに発達していくところがあり、小さい頃に高度な内容のことを習っても、腑に落ちないのです。

小学校低学年の子どもに速さや割合、つるかめ算などの文章題を教える塾があります。こういった単元は、程度の年令にならないと「ピンとこない」部分があるのです。でもやり方、計算のしかたを覚えてしまえば答えは出るし、次の週のテストでいい点も取れ、塾のクラスも上がります。そして、大好きなお母さんだって喜んでくれる。

だから、つるかめ算は「かけて、ひいて、わる。」と覚えるようになってしまう。

これが低学年の学習でもっとも陥ってはいけない状態です。

1つ1つ理解、納得し、「ああ、なるほどな」と思いながら学習をすすめる習慣を低学年のうちにつけ、高学年ではそれを速く、ふだんの学習の中で繰り返せるようになっておかなければならないのに、いわばそのまったく逆のことを行っているわけです。

こんな注意点をお父さん、お母さんがちょっと知っているだけで、お子さんの数年後は大きく変わります。

お子さんがまだ低学年なら、「どうして?」に気長に付き合ってあげると、数年後大きく伸びるはずです。

4年生で算数が苦手なのはなぜ?

小4の女の子のお母さんから相談がありました。

4年になって文章題でまったく点が取れなくなったとのこと。

計算はよくできるのですが、筋道をたてて論理的に考えることが苦手だそうです。

また、図をまっすぐ書くのも苦手ということです。

 

習い事に忙しく、塾の勉強は親御さんが側について教えています。

4年生の段階では、問題はまだ易しくて親でもなんとか教えられるから、家庭教師の先生に頼むのは5年生か6年生のいよいよ困る時期になってからにしようとお考えのご家庭がとても多いのですね。

 

それが間違いだというわけではないのですが、4年生という学年は、5年生、6年生とは違ったとても重要な役割を持った学年だということは、知っておいてほしいと思います。

 

どういうことかというと、4年生から始まる中学受験の3年間カリキュラムの中で、4年生の一年間は学習のやり方、学び方、塾との付き合い方を身につけていく学年なのです。

問題がそれほど難しくなく、量も限られているのは、「学び方を学ぶ」余裕を作るためです。

 

今回は、そのことをご存知でない様子だったので、この学年の残り2ヶ月を大切に過ごしてくださいねとお願いしました。

 

図がまっすぐに書けないという心配についても、時間をとって話しました。

算数科の講師が集まるとよく話題になるのですが、線がまっすぐに書けない子どもが最近ほんとうに増えているんです。

ぐにゃぐにゃ描いたり、斜めに傾いていたり。

これには、えんぴつの持ち方が正しくない子が多いことも関係していると私は考えています。

 

かく図の長さのバランスがおかしい場合もあります。

 

これは、五感を大切にした基礎学習ができていないからで、量の感覚を身体感覚として落とし込めていないことが原因なのですね。

 

問題の本質は、「これくらいの大きさは、これくらいの長さに書けばイメージに近くなるはず」という「量の感覚」「量のイメージ」がしっかり身についているかということ。

 

量の感覚が身についていないと、「2に対して3はどれくらいの長さで表せばいいか」が感覚的にわからず、図が形だけ、教えられたからそう書いている、というふうになりがちです。

 

 

こうなると、いくら「図をかいて考えなさい」と教えても、「なぜそのように図示すればわかりやすいのか」が腑に落ちず、図を書くことの恩恵を得ることができみくいのです。

 

お子さんの現状はどうなっているか、改めて見つめなおす機会がとれるといいですね。

 

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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