投稿者: 西村 則康 Page 26 of 60

数年先のお子さんは、どんな生活をしていますか?

定例の名門指導会の研究会にて、こんな話題がある先生から出ました。
いま小3のお子さんです。算数の指導に入っているそうなのですが、ご家庭の希望が以下の様なものとのこと。
この先、どんな道に進んでも大丈夫なように、なるべく頭をよくしてあげたい、
よくわかるご希望ですが、ちょっと漠然としていて、もうちょっと方向性を具体的にしたいですね。
 
いろいろな選択肢や可能性が浮かぶからこそ決められない、低学年のお子さんのご家庭では、ままあることです。
 
これについて、こうアドバイスしてみてはどうでしょうと伝えました。
「お子さんにどんな少年時代を過ごしてほしいか、まずご家庭の方針として考えてみてはどうですか。」
受験校を考えていくうえでも、
「将来どうしたいのか、子どもにどういう生活を渡してあげたいのか」
という問いかけを、お母さん、お父さんが常に考えるのです。
お子さんが言い出して始まった中学受験の勉強であっても、やはりすべてお子さんだけが決められるものではないのが中学受験。
大方針はお父さん、お母さんがリードしてあげなければ決まりません。
中学受験の方針を決めるということは、この先数年間のお子さんの生活を決めるということでもあります。
もちろん、お子さんも高学年になってくれば、ある程度自分でも自分の進路について考えられるようになってきます。
それまで、低学年のうちは、ご家庭の方針として、お子さんのどんなところを伸ばしてあげるかを考える、ということでいいのではないかと思います。
 

ミスが多い子への処方箋はあるか

私が運営する家庭教師「名門指導会」では、定期的に講師が集まり研究会を行っています。
先日の講師研究会では、「ミスが多い子への指導法」を研究議題に選びました。
 
そこで、顕著な例を算数科講師のY先生にあげてもらうと・・・。
 
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(Y先生)
計算ミスや写し間違いが多くて困っています。
小学4年生の男の子ですが、とにかく甘えん坊で、トイレに行くにもお母さんと一緒。
まったく自立できていないところも気になるところです。
第一志望の学校には合格できる力はあるとみているのですが。。。
素直で学力がそこそこあるだけに、そういう小さなミスが残念で、どうしたものでしょうか。
 
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色々と想像が働く事例なのですが、まさにこの回の研究会冒頭で、私から「心・技・体」の話をしていました。
 
この相談にも通じるところがありますので紹介したいと思います。
 
5年生以下の指導には、志望校合格という大きな目標のために心(=マインド)と技(=学力)、そして体(=健康)の視点が大切だといいます。
最上位ランクの学校に受かる子は心がしっかりしていて、行動において自問自答、つまり解答に正確にたどりつけるか、曖昧なところがないか、といった自答の段階で厳しく返答できる。
このレベルで受験校が決まるように感じられるそうです。
 
では、今回の相談にあった、甘えん坊でミスが多いお子さんのケースで、子どもを自立させるために、講師はどのようにご家庭に関わることができるでしょうか。
このことについては、算数科のベテラン、T先生からもアドバイスを頂けましたので併せてご紹介します。
 
まず、できる子の学習に向かう行動パターンをご家庭にお伝えして、子ども自身にひとつずつ行動させなければならない、といいます。
例えば、「4年生終わりで本人にできていてほしいこと」といったことをご家庭と共有し、そのなかで、子どもがやるべきことと、親がやるべきことの役割分担を伝えていけばいいと言います。
 
たくましさや達観視できる目が養われないまま学年が進んで、周りからの強制力でやらされるようになると、こういう子たちは、「やればいいんだろ」という姿勢で、余計にミスが増えます。
形は整っているのにミスがなくならないというのは、生活が実感を伴っていない軽さがある。
子どもをいかに自立させるか、ここを変えていかないと、ミスは減らない。
こういった、学力向上に不可欠な、「技」(=学力)以外の要素についての議論が交わされた、いい勉強会でした

理社の勉強がうまくいっていないなら

■できていない子にはできない理由がある

「できていない子には、その子なりの『できない理由』があります。

その理社がうまくいっていないのなら、その『理由』をつかみたいですね。

塾の宿題の取捨選択が必要なのか。一問に時間がかかりすぎるのか、算数に時間がかかりすぎて、理社の勉強時間が十分に取れていない場合、それは計算のスピードの問題なのか、そもそもやる気の問題なのか。

その子どもの問題ごとに対策を取りつつ、理科と社会のやり方をちゃんと教えてあげる必要があります。

■家庭学習が「まず宿題から」は間違い

時間をかけてやっているのにテストでは点数が取れない。

一般的に、そういう子は毎週の勉強を宿題からやり始める傾向にあります。

でも、それは間違いです。理科・社会の宿題は、その項目についてちゃんと覚えたかどうかの確認テストの意味合いがあるからです。にもかかわらず、覚える時間を取らずに問題を解いて、分からないから解説を確認して書く、

という作業の繰り返しでは、知識が入っていないまま問題ごとに当てずっぽうで当てにいくのと同じ。

それではテストのたびに出来るかどうか、いつも「一か八か」のままです。

受験でイニシアチブを取るには、理科と社会の現状と到達度への目配りが

とても大切です。うまくいっていないときはその原因と、いつまでにどういう状況にしてあげたいのかを常々考えておく必要がありますね。

■「理社は直前の追い込みで」という言葉を信じてはいけない

 現時点での理科社会の到達度について、塾の先生は詳しい目配りもなしに、「理社は直前の追い込みに期待しましょう」と親に伝えがちです。お母さんも、塾の先生が言うならそうなのかなと、何となく先送りにしてしまいます。

しかしそれは、子どもにとっては非常に酷な話で、「できない理由」が解決されていないのに直前になって知識を詰め込もうとしても、思うようにはいきません。

いま勉強の仕方を間違っている子には、いま修正をかけてあげなければ、入試の最後の最後まで苦労が続いてしまうものです。

現状にぜひ目配りをしてあげてください。

受験勉強は将来の「生きる力」になる

■書籍が2冊発売になりました
監修させていただいた池田書店さんの「算数が好きになる 小学生のナンプレ どんどんとける」が発売になりました。ナンプレシリーズはこれで3冊目、レベル別に揃ったことになります。みなさん、頭の体操によかったらどうぞ。
またなんと数日前には、「中学受験情報局」で主任相談員としてご一緒させていただいている、個別指導SS-1代表の小川大介さんとの共著「日経DUALの本 中学受験 基本のキ!」の新板が発売になっていました。こちらは「中学受験情報局」のほうで発売キャンペーンをしていただけるそうで、みなさん購入されるならそちらがよさそうです。
参加方法など、またこのブログでもお伝えします。
■書籍を執筆していて感じること
私は中学受験の世界で「塾ソムリエ」として塾の使い方や塾での成績の上げ方などをお教えしている、現役の家庭教師でもあるわけですが、おかげさまで最近は中学受験にとどまらず、より広い範囲の書籍のお話をいただくようになってきました。
もちろん中学受験しようがしまいが、勉強することは必要だし、その勉強は将来につながるものになって欲しいと考えています。勉強していい学校に入っていい大学に行って・・・ということではなく、勉強することは「生きる力」をつけることだと、長年お子さんたちを教えているとそう思うようになったのです。
問題を解く、というと机の上の勉強だけのように思われがちですが、我々大人こそ、日々「問題を解き続けている」と思うのです。この難題をどうやったら解決できるだろう、と試行錯誤し、工夫し、集中して考える。私にとっては担当のお子さんの成績を上げる、ということもその1つです。できるだけ皆さん位わかりやすく伝わるように書籍を執筆するのもそうです。
きっと皆さんが日々の生活の中で、仕事でされていることも、大なり小なり「問題を解決する」ということではないでしょうか。
そういう意味では「勉強なんて、将来何の役に立つの?」という質問への答えは、「算数は使わないかもしれないけど、算数で学んだ問題解決の考え方を使って、将来いろんな問題が解決できるんだよ」とでもなるでしょうか。
■6年生に伝えておきたいこと
「将来につながる勉強」もいいんだけど、あと数ヶ月で受験です、という6年生のお子さん、親御さんももちろんいらっしゃるでしょう。私自身も今年も何人か6年生を担当しています。もちろん目の前の目標は第一志望校合格です。
でも、まだ直前期でない今だからこそお伝えしているのは、実は受験後の話です。受験勉強を通して身につけた「毎日机に向かう」という大切な財産である、学習習慣。これこそが将来につながるもののはずです。これを受験後、中学校が始まるまでに手放してしまう子がいます。
親もついつい「こんなにがんばってきたんだから」と思ってしまうのかもしれませんが、どれほど大きな財産か、お子さんにもきちんと話してあげればわかります。数日間、勉強から離れるくらいならいいですが、学習習慣を失えば、困るのは学校が始まってからのお子さんです。
今からちょっとずつ、伝えていってあげたいものです。

受験の成功と勉強の目的

10月も半ばになり、やっと秋らしい気候になってきました。秋に運動会を行う学校も多いようですが、お子さんの学校ではもう終わりましたか?

 

■そろそろ第一志望校決定の時期ですが

 

秋が深まってくると、いよいよ6年生は受験モード。各塾で学校別の模試も行われ、そろそろ第一志望校として受験する学校を確定する時期になってきます。

 

サピックスにお通いの6年生なら、9月に首都圏の主な難関校の「学校別サピックスオープン」が行われたので、その結果と10月マンスリーテストなどの結果も合わせて、11月の学校別オープンの受験校、つまり限りなく第一志望校に近い学校の選定に入っているのではないかと思います。

 

渋谷教育学園幕張・渋谷などはまさに今週、学校別オープンがありましたね。

 

日能研では毎月の公開模試が「合格判定」と銘打ったものになっていますから、そろそろ合格の可能性が数値として見えてきていると思います。

 

浜学園の第4回合否判定学力テストは10月の23日、この結果と志望校別特訓のコース資格を取れているかで、現実的に「第一志望校として受験する学校」が絞られてくると思います。

 

単なる「第一志望校」ではなく「第一志望校として受験する学校」と言っているのは、この時期以降しっかり持っておかなければならないのが、志望校に対するスタンスだからです。どういうことかというと、可能性が低くても第一志望港は変えないのか、あるいは、少しでも現実的に合格の可能性が高い学校の中から、第一志望校を選びなおすという選択肢はあるのか、というスタンスのことです。

 

 

■受験を「成功」させるために

 

どちらがいいかと尋ねられたら、私は「どちらもあり」と答えます。

 

なぜかというと、そこがまさにご家庭の方針だからです。第一志望校を目指してこの3年間、一生懸命がんばってきたんだから、可能性は低くても受験するというのもご家庭の方針、あるいは現実的に合格可能性が高そうな学校の中から、お子さんにとってベストな選択をする、というのもご家庭の方針です。

 

大切なのは、その方針が家族できちんと共有できていることです。ここがズレていたり、うやむやなまま受験を迎えてしまうと、のちのち「僕はそんなつもりじゃなかった」みたいな気持ちの溝ができる原因になるからです。現状の第一志望校の合格可能性が低いなら、

 

「可能性は高くなさそうだけど、どうする?」

 

とお子さんに聞いてあげてもいいでしょう。自分の受験ではありますが、もちろんお父さん、お母さんが期待しているということはお子さんだってわかっています。自分から「志望校を変えたい」とはいいにくいのかもしれません。

 

中学受験の成功とは、もちろん志望校合格もそうですが、それのみではないと私は考えています。

 

中学受験を通して、勉強するということは自分にどんな変化をもたらしてくれるのかを知ることができます。自分よりある能力が高い子がたくさん存在すること、そしてその子達と競うことで自分の能力も伸ばすことができることもわかります。

 

「◯◯中学校に合格できなければ、やってきたことがすべて無駄になる」

 

これがもっとも不幸な受験に対する考え方です。受験勉強は(いや、すべての勉強は)無駄になんかなりません。

 

 

■1年後、2年後の受験生たちへ

 

5年生も丸1年後には第一志望校、受験校について、それを現実の問題として考えることになります。

 

「がんばって算数なんかやったって、将来役になんかたたない」

 

勉強が面白くなくなってきたお子さんが、ちょくちょく言うことです。

 

そんなことはないと私は思っています。どうにもならないと思ったときに、視点を変えてみると「なんだ、そんなことが問題だったのか」と気づくことは、社会に出てからもよくあります。その「視点を変える」という技術は算数で習っています。

 

「合わせてみる」「なくしてみる」「比べてみる」「何か法則はないか」「勘違いをしていないか」「思い込んでいないか」

 

人生の問題解決の方法の基礎は、あらかた受験算数で習うといってもいいくらい、算数は「地アタマ」を育ててくれます。

 

「相手が何を考えているのか考える」「相手の立場になる」「なぜそうなのか理由を考える」「そもそも◯◯って何のことかを考える」「相手に伝わるように表現を変える」

 

これらは国語や理科で身につけることです。人の気持ちや物の道理を考え、想像する。コミュニケーションで無くてはならない想像力も、受験勉強を通してたくましくすることができます。

 

4年生、5年生は受験までまだ1年、2年という時間があります。お子さんが「勉強がつまんない」と感じることがあれば、「なぜつまらないのか」を親子でしっかり話し合ってみるといいかもしれません。

 

「どうしてこうなるんだろう」

「なぜこの出題者はこんな問題を出すんだろう」

「この考え方を最初に考えついた人は、どんな気持ちだっただろう」

 

勉強の中に、そんなことを考える余裕やユーモアがある子は、勉強がつまんないとは言わないものです。

 

中学受験 実力テストへの対策方法はあるの?

■実力テストの対策は
あっという間に10月です。
サピックスの4年生は「実力診断サピックスオープン」がありますね。実力テストで範囲のないテストですから、対策しようにもどうすれば、とみなさん思われるかもしれません。四谷大塚の「公開組分けテスト」や日能研の「実力判定テスト」などはいちおうの範囲がありますが、広い範囲となるため、やっぱり対策には独特の難しさがあります。
実力テストに対しては、対策というよりは準備と確認を前もってしておいてほしいのです。
こんな表現のしかたはちょっと乱暴かもしれませんが、「山を張る」こともよくお勧めしています。
算数なら、計算は必ず出ます。その中でも多くの子が間違うのは、ふつうの計算ではなく逆算。式の途中に□がある計算です。あるいは虫食い残などが出たら、やはり正答率は低くなります。そのような問題を少し解いておくことで、テストに少し自信を持って取り組めるかもしれません。
理科なら実験器具の問題は「テストの中のどこかに必ず出る」というくらいよく出ます。よく出るということは重要だということです。実験器具の問題でもっともよく問われるのは「実験器具を使うときの注意」です。「安全に実験する」ということがテーマであることが多いですが、実際に実験する上でも大切なことです。
そろそろ涼しくなってきます。秋の植物や渡り鳥の話題が出るかもしれませんね。
「山を張る」ということには「当てにいく」というよりは、このテストの対策でいくつかの「しばらく手付かずだった単元を思い出すことができる」という効果があります。
■むしろ大切なのはテストなおし
実力テストに限らずですが、テストの直しは重要です。テスト(特に実力テスト)では、「今自分に何ができるか」「何ができないか」がわかります。
主宰する家庭教師「名門指導会」にも「先生、塾の実力テストで習っていない問題が出るんです。どうすれば満点がとれますか?」というご相談が多くなる時期ですが、正直なところ出題者でなければ、普通の子には満点が取れないテストもあります。
でも、それでもいいんです。
北海道にはエゾリスとシマリスという2種類のリスがいて、エゾリスは冬の間も活動しますが、シマリスは冬眠します。
このことがテストに出たとして、それが知らないことだったら「へーそうなんだ」と思えばいいのです。一方のリスは活動を続けるため体温が下がらず、もう一方は体温が下がるはず、と考えられればいいし、今はその「出題者の意図」を読み取れる段階にないかもしれません。
もう一度書きますが、テストは「今自分に何ができるか」「何ができないか」がわかるものです。できていないなら、できるように練習することもできるし、何らかの対策が考えられます。
こうやって、「テストから学ぶ」というなおしができれば、お子さんはテストのたびに成長していきます。
■結果だけに振り回されてはいけない
「テストなおしが大事」と書きましたが、「できないこと」ばかりに注目することにならないようにしましょう。ちゃんとできていることにも目を向け、努力が実ったという部分は大いに褒めてあげたいものです。
テストの結果が悪かったときに「どうしてこんな結果だったの?」とお子さんに質問してもいいことはありません。お子さんは答えようがないでしょう。そんな質問をお子さんにすると、お子さんは親が満足する「答え」を考えた挙句「僕(私)ががんばらなかったから」という「嘘」をつくかもしれません。
いずれにしてもいいことはないのです。
結果には必ず原因があります。その原因のことを考えなければなりません。もちろんお子さんのモチベーションが下がっているのが原因かもしれません。でもそうだったら、モチベーションが下がった原因があるはずです。そちらを解決するのが結果近道です。
秋の実力テスト、お子さんの現状を把握して新しい学年(もう4ヶ月を切ってしまいましたね!)に備えて「結果を次に活かす」題材にしたいものです。

5年生の算数のレベルが上っていきます

■5年生は塾の算数が難しくなっていく

 

各塾、5年生の算数の学習内容は佳境に入っていきます。

 

サピックスでは「総合(速さ)」を終えるといろいろな種類の文章題の学習に入ります。「仕事算」「倍数算」「相当算」などです。いずれも割合や比の考え方が絡むので、夏休み前に学習した「割合(1)〜(4)」そして夏の「比と割合(1)(2)」で不安があったなら、これらの単元の前に復習しておくとよいのですが、その時間がとれるかがポイントです。

 

ただ、基礎が不安定なところに応用を学習しても、効果はあまり上がりません。ちょっとやりくりして時間を捻出することをおすすめします。

 

日能研では10月は比の学習を重点的に行います。そして11月は速さ。中学受験の算数の中でも最重要単元にあたるものの学習になります。ここで苦手になってしまうと確実に不利です。比で重要なのは、面積図やてんびん図をしっかり理解できているかということ。特に日能研では面積図を多用します。

 

食塩水などの濃度も「食塩水の重さ×濃さ=とけている食塩の重さ」という公式で考えるのではなく、長方形の面積に置き換えて計算することで、逆比が便利に使える面積図。てんびん図も逆比を使った解き方です。これがちゃんと使える、使えないで、今後様々な場面で差が出てきます。

 

私が運営する家庭教師「名門指導会」でも、5年生のこの時期から後は割合や比と速さ、そしてそれらに関する文章題でつまずいたという問い合わせ、ご相談がもっとも多くなります。「今日は塾でどんなこと習ったの?」という質問で、お子さんがどんな説明をするか聞いてみてください。

 

今ひとつ理解できていないようなら、特にこれらの単元は授業の復習と解き直しを通して「公式まる覚えになっていないか」注意して見てあげてください。割合、速さともに、理解が浅いと子どもは公式をまる覚えしようとします。「そうしてその式になるの?」という質問で、理解度を知ることができます。

 

 

■四谷大塚の5年生も、やはり秋は比と速さ

 

四谷大塚の5年生も、10月は比の1ヶ月です。これまで習ってきた比の考え方を、速さや平面図形の問題で使う、より実戦的なものです。

 

「速さと比」ではダイヤグラム(グラフ)を使います。実際にグラフを書いたり、示されたグラフを使って問題を解くことももちろん大切なのですが、もっと大切なのは「状況図(動きを線分図のような図で表したもの)ではなく、ダイヤグラムを使って考える問題にはどのようなものがあるのかを知ること。

 

ダイヤグラムを使った解き方を知っていても、それをどんな問題に使えばいいかがわかっているかということです。速さの問題だからなんでもダイヤグラムを使えばいいかといえば、そういうわけではありません。ダイヤグラムを使うのがよい問題も、状況図を使ったほうが解きやすい問題もあるのです。

 

ダイヤグラムを使って解くのに適しているのは、時間の経過が大きな比重を占めているもの。状況図の中に「時間の経過」を表すのは難しいですが、ダイヤグラムならグラフの横軸が時間を表すので、「時間がたつ=グラフが横に伸びる」というふうに表せるからです。

 

「解き方」と同じくらい「その解き方をどのようなタイプの問題で使うのがいいのか」を知ることが大切なのです。

 

 

■「志望校判定テスト」で点が取れないということは

 

9月22日、四谷大塚で5年生対象の「志望校判定テスト」が実施されました。このテストに限らずですが、「ふだんの復習テスト、小テストなら点が取れるのに、大きなテストになると点が取れません」というお悩みの原因は、上記の「その解き方をどのようなタイプの問題で使うのがいいのか」がわかっていないことです。

 

毎週塾に通い、さまざまな問題の様々な解き方をお子さんたちは習っています。テストで解き方がわからなかったのに、先生にして質問に行くと、「なんだその解き方だったのか」と気づくことも多いのです。つまり、解き方を知らなかったのではなく、その解き方を使うということに気づかなかったのです。

 

5年生はこれからテストのレベルが上がるという話も以前しましたが、レベルの高いテストの問題というのは「この問題は今までに習ったどの解き方を使うのか」がわかりにくいようになっているのです。問題の条件を整理していくとだんだん解法が見えてきたり、幾つかの解法を組合せて使うと解けるようになったり、といったつくりになっています。

 

「大きなテストで点が取れない」という悩みがあるなら、ふだんの学習から「どうしてこの解き方なのか」を意識して勉強させるようにしてみてください。

この時期から5年生のご家庭からのご相談も増えますが、6年生の受験に向けての相談も多くなる時期ですので、ご相談があれば早めにお願いできればと思います。

お子さんのテンションが上がらないときの対処法

なかなか宿題に取りかからないわが子を見て、あるいは勉強をイヤイヤやっている姿を見て、「もう、それなら受験なんてやめちゃいなさい!」なんてことを言ってしまったというお話を、初めてご相談に来られたお母さんから聞くことがあります。

 ご家庭により様々ですが、中学受験をすることに決めた発端は、お子さん自身であることも多いようです。

 特に男の子は、純粋というか気まぐれというか、ほんのちょっとしたことがきっかけで「僕◯◯中学校に行く!」と盛り上がったりするわけです。

 それが悪いというわけではありません。男の子の親御さんならよく分かるのではないかと思うのですが、小学生の男の子というのはそんなものです。

 

 ■「自分で決めたんだから、やりなさい!」ではなんともならない

 「それにしたって、自分で受験するって決めたんだから、さっさとやんなさいよ!」

お母さんがそんな気持ちになるのもわかります。「僕◯◯中学校に行く!」で始まった受験、だったらと協力し始めたお父さん、お母さんの心配をよそに、さっぱりテンションの上がらない様子を見せることがあるのも子どもです。

 特に、6年生になってから受験することを決めて塾に通いはじめたお子さんは、塾の授業についていくのが大変で「やってもやっても結果が出ない・・・」という気持ちになりがちです。そのためテンションが上がらないことも多いようです。

 中学受験の進学塾は、4年生、遅くとも5年生くらいには受験勉強を始めるものとしてカリキュラムを組んでいます。塾での5年生の「ベース」がない状態での6年生の勉強は、想像以上に大変なのです。さらに4年生のぶんまで抜けているとなれば、かなり地頭のいいお子さんでもずいぶん苦戦するはずです。

 勉強のテンションが上がらないのがこのような理由だったら、「自分で決めたんだからやんなさい」では解決しません。

 

・志望校の偏差値と今のお子さんの偏差値にはどれくらいギャップがあるか

・塾の授業スタイルはお子さんの理解のスピード、レベルにあっているか

 

の2点をチェックしてみて、著しく無理がありそうなら志望校の変更、塾の課題量の調整や、場合によっては転塾の検討もしなければなりません。

 

 ■うまくいっているのにテンションが上がらない事例は少ない

 塾の授業もよくわかって、成績も取れているのにテンションが上がらない、という事例はあまりありません。塾の授業がわかれば面白いですし、成績が取れれば嬉しいでしょうから、珍しい事例といえます。

 このような場合は勉強面での問題というよりは、塾の友達とうまくいっていないなど、人間関係のトラブルなどが原因になっていることが多いようです。

 やはり家庭学習のテンションが上がらない場合は、勉強面で何かの問題点を抱えていることがほとんどで、その原因を突き止めて解決することが大切です。

 お母さんが感情的にならずに現状を把握するには「なぜ?」という質問ではなく「何?」という質問を心がけるのがよいでしょう。

 「どうして宿題をやらないの?」

 という質問はどうしても感情が先に立ってしまうし、お子さんもそう受け取りがちです。

感情でぶつかり合っても(ときには必要かもしれませんが)、お互い摺り減るばかりです。

 「何があったの?」

という質問で、事実として何が起こっているのかを冷静に聞くようにしたいものです。冷静に聞いてみると、予想もしなかった事実がわかってきたりもするものです。

 

夏休みが終わり、日も短く忙しい毎日が戻ってきました。

目標を共有し、しっかりコミュニケーションをとりつつ2学期を乗り切っていきましょう。

 

新年度までの4ヶ月あまり、どう過ごす?

「先生、お友達はみんながんばっているのに、うちの子はぜんぜん必死になってなくて、困っているんです。」
謙遜混じりによくお母さんたちからご相談(?)を受けます。
さて、6年生はともかく(もうかなり「必死」モードのお子さんも多いと思います)、5年生のお子さんだったら、これはちょっと「求めすぎ」かもしれません。
■5年の9月に「必死」になれないとダメか
この4日にサピックスでは「小5志望校診断サピックスオープン」の第1回が行われ、22日には四谷大塚でも5年生対象の「志望校判定テスト」が行われます。いよいよ「志望校」という言葉を冠したテストが実施され、テストの難度もあがることはお伝えしてきました。
・・・でも、今5年生のお子さんがお母さんから見て「必死」かというと、ほとんどのお子さんは親がヤキモキするくらい「のんびり」して見えると思います。これはしかたがないと割り切りましょう。
子どもが先を見通す力は、まだまだ大人に比べるとつたないものです。
お母さんが「6年生まであと5ヶ月もないのに・・・」と焦る気持ちは、残念ながらお子さんはあまり実感していません。だからこそテストでも平常心で受けられるのかもしれませんが。
だからといって、ここからの4ヶ月あまりば大切でないというのではありません。次々とやってくる大きなテストも、そのテストなおしもとても大切です。
ここから数ヶ月、うまくお子さんをリードしてあげたいものです。
■4年生も次の学年に備えて準備を
下の問題を見てください。
9月4日に行われた四谷大塚の4年生組分けテスト、大問6です。正方形アの面積を求めるのが問題(1)、そして問題(2)では、3点P,Q,Rを結んでできる三角形の面積を求める問題です。
(1)は、正方形アとイの1辺の長さの合計が31cmで、その差が3cmという「和と差」に着目し、和差算で解く問題です。和差算の考え方、やり方は知っていても、この図形の問題を「和差算の考え方で解けばいい」と考えついたでしょうか。
5年生、6年生に比べるとまだまだ易しいですが、「問題を見抜く力」を要求する問題です。
このような問題がだんだん4年生にも求められ始めます。5年生に向け、お子さんに「問題を見抜く力」がついているかどうかチェックしてみるといいですね。 

受験生のご家庭に意識しておいてほしいこと

■6年生は「入試モード」
9月、各塾の6年生は一斉に「入試モード」に入っていきます。
サピックスでは「学校別サピックスオープン」が、早稲田アカデミーでもNN志望校別コースの学校別オープン模試が行われます。日能研も公開模試の表題が「合格判定テスト」になりますね。いよいよ学校名のついた模試や判定の出るテストがどんどん行われるわけですが、これらの模試を受けていく中で、「志望校」と「受験校」をはっきりさせていく段階に入っていきます。
第一志望校の関する考え方は、ご家庭によりそれぞれです。実力相応のところを、と考えているご家庭もあれば、第一志望校はチャレンジなんだけれども、それ以外の学校でしっかり「押さえる」という考え方もありです。
■用意したい「押さえの学校」
意識しておいていただきたいのは、この「押さえる」という感覚です。私たち講師はよく「押さえの学校」と呼んだりしますが、お子さんの実力なら合格できる可能性がまずまず高く、「ここなら通わせてもOK」と親御さんも思えるような学校です。
早々と第一志望校をあきらめる、というのではありません。入試が近づいてくればくるほど、お子さんも親御さんも気持ちの余裕はなくなるし、視野も狭くなってしまうのがふつうです。
「何が何でも◯◯中学校」
という気持ちはわかるのですが、お子さんはさておき親御さんは一歩引いて「受験戦略」を考えるべきです。
一番危ないのが、「実力よりもちょっと上」の学校ばかりで受験計画を立ててしまうこと。最良の場合は「さて、どの学校に通わせようか」という嬉しい悩みになりますが、最悪の場合は・・・と考えると、お勧めできません。
せめて1つは「押さえ」を用意してください。
今すぐにでなくても大丈夫です。ここから学校別の模試を受けてその結果が出る中で、考えていけばいいのです。
■入試問題の「共通点」「違い」をチェック
特に首都圏は学校が多く、受験校選びも難しいのですが、受験する可能性のある学校に関しては、過去問をしっかり見ておくようにしましょう。「解く」よりもまず「見る」ことからです。
過去問を「見る」というのは、たとえば国語は記述が多いのか、選択式回答が多いのか、算数はパターン問題中心か、高度な思考を要する問題が中心なのか、解き方は書かなければならないのか、理科の計算は多いのか、といったことをまずはチェックするのです。
受験校が多くなりがちな首都圏で、受ける学校が全部タイプの違う問題ばかりだと、対策に手が回りません。まずは解答用紙を親御さんがチェックするところから始めましょう。受験校の過去問の「共通点」「違い」を把握することで、受験戦略の修正ができるわけです。
残り5ヶ月足らず、冷静に過ごしていきましょう。 

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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