投稿者: 西村 則康 Page 20 of 60

中学受験で身につける「学ぶ楽しさ」

関西ではほぼ入試が終わり、首都圏でも始まっています。

東京、神奈川の入試も約1週間後に始まりますね。

 

ご家庭ごとに、それぞれの受験プランで臨んでおられることと思います。特に首都圏は学校が多く、受験計画も他の地域に比べると複雑になりますね。3校、4校、あるいはそれ以上の受験校を予定しているご家庭も多いでしょう。

 

 

■「不合格」を経験する初めての機会になる場合も

 

小学校受験を経験したことがないお子さんの場合、本格的な受験はこれが初めて、ということになりますね。

東京都のお子さんの場合、1月に千葉、埼玉の学校を「前受け」し、2月1日から始まる第一志望校の受験に備えます。

 

いくつかの学校を受験するのが今の中学受験。

考えたくはないですが、受験する学校の中には、「不合格」という結果になる学校ももちろんあります。

実力相応の学校を受験校として選択しているはずではありますが、やはりそういうこともあるのが受験です。

 

中学受験がお子さんにとって初めての受験の場合、生まれて初めての「不合格」経験となるかもしれません。

 

 

■親がうろたえるのはよくない

 

たとえ本命校、第一志望校でなくても「不合格」という結果を突きつけられるとお子さん同様親もショックです。

しかし、私が毎年親御さんたちにお伝えしているのは「親がうろたえるのがもっとも良くない」ということです。

 

自分が受けたテストの結果で親が打ちひしがれること・・・これがもっともお子さんの勇気を奪い、モチベーションを下げる行動です。

当たり前ですが、お子さんがもっとも信頼し、絶対に自分の味方でいてくれると信頼しているのがお母さん、お父さんです。

その親御さんが試験結果で打ちひしがれるほど、お子さんにとっては辛いことはありません。

 

「前受け校」でもしも不合格になったのなら「残念な結果になったのが練習(扱いでの受験だったと断じてください)でよかった、2月1日当日はこれを教訓に●●に気をつけて取り組もうね」

くらいに、親がどんと構えておくことです。

 

 

■「合格」は「ゴール」ではない

 

私が主宰する家庭教師「名門始動会」でお伺いしているご家庭のお父さん、お母さんには(というよりこれまで関わったすべてのご家庭に)お伝えしているのですが、中学受験はゴールではありません。

進学校が決まったら、またそこでの学びが始まり、それは高校、そして大学まで続きます。

 

もちろん社会に出たら勉強は終わりではなく、そこからこそがほんとうの学びの期間です。

 

大人になっても常に学びの連続だ、と大人はわかるのですが、ついつい辛い受験勉強をさせてきたという思いからか「もうがんばらなくても大丈夫」というメッセージをお子さんに送ってしまうご家庭があります。

 

学びは一生続くことですし、学びは辛いことや苦行ではありませんよね。

 

中学受験を通してお子さんに学んでほしいこと、知ってほしいことはまさにこのことです。

 

考えることが楽しい、知ることが楽しい、と感じて中学受験を乗り切ったお子さんは、必ずそれ以降の勉強でも楽しさや嬉しさを学びの中に感じて過ごしていくはずです。

 

お子さんが受験を乗り越えた先に「学ぶ・考える楽しさ」を中学、高校以降も経験していくスタートとなる中学受験になりますように。

中学受験勉強で得られる大きな財産とは

関西で受験が始まり、志望校の合格が決まったお子さんも多いと思います。
もうあとひと踏ん張り、というお子さんもいるでしょう。
首都圏では埼玉、千葉方面の学校で入試が始まりました。
東京、神奈川の受験まであと半月ですね。
この話は受験生ご本人よりも、お母さん、お父さんにすることが多いのですが、とても大切な話です。
■ 中学受験で得られる大切なもの
受験真っ只中、もちろん目指すは志望校合格ですね。
これまでがんばってきた成果を、当日出し切ってほしいと、どのお母さん、お父さんも思っているでしょう。
お子さんも全力で取り組んでいることと思います。
そんな受験を乗り切ったあと。
もちろん、いよいよ中学校進学ということで、ワクワクドキドキという気持ち、頑張るぞという意気込み、いろんな希望に溢れていることと思います。
さて、そこで思い出していただきたいことがあるのです。
中学受験で得られるもっとも大切なことの1つは「志望校合格」ですが、お子さんたちはその後中学、高校生活で非常に役立つことも、受験を通して身につけているのです。
それは「学習習慣」です。
■ 学習習慣が何よりの財産
とにかく毎日机に向かうという習慣、これは受験を通して得られる非常に大きな財産です。
受験を経験しなかった子どもたちの中には、この財産を持たずに中学生になる子も多くいるのです。
「勉強は毎日するものだ」という「常識」を身につけていることは、中学生や高校生にとって物凄く大きな財産です。
しかし残念ながら、受験が終わってから中学校生活が始まるまでの間に、この財産をすっかり失ってしまう子がいます。
受験が終わって「これで楽ができる」と思ってしまったお子さんです。
辛い(?)受験勉強を「これさえ終わったら楽ができるから」とがんばるお子さんは、実はそう多くありません。
受験勉強、塾での厳しい勉強も、辛いことばかりではないのです。
お子さんたちは、それなりに勉強を楽しんでいます。
塾の友達との切磋琢磨についてもそうです。
もちろん「合格」を目指して努力を続けること自体にも、達成感や充実感があります。
そうやって得た大きな大きな財産が、学習習慣です。
■ 受験が終わったら、親が評価と継続を
「受験が終わったら、一週間くらいはゆっくりさせてあげましょう」
私たちは親御さんに、こうお伝えしています。
また一方で、こうもお伝えします。
「一週間もすると、毎日勉強していない自分に『これでいいのかな』と感じるはずです。そのときが中学準備の勉強を始めるタイミングです。」
これはあながち嘘ではなく、実際そうなのです。
「あれだけ毎日勉強していたのに、毎日学校の宿題だけで友だちと遊んでいていいの?」
そんな気持ちにふとなるものです。
そのときにうまく親が評価と継続の促しをしてあげることが大切です。
「そうね。あれほど頑張ってきたんだものね。えらいね。でも勉強は中学校に入っても続くから、少しずつ準備を始めようか。」
そんなひとことで、中学への準備を後押ししてあげましょう。
学習習慣のリズムを、完全には絶やさないことです。
まずは受験をしっかり乗り切りましょう。
親としては、その後の中学校生活へのランディングもイメージしておきたいですね。 

中学受験 前受け校の合否をどう受け止めればいい?

みなさんあけましておめでとうございます。

受験生はいよいよですね。

■「前受け校」も真剣勝負

関西の受験生は、この週末が大阪・兵庫の入試日。
いわゆる「前受け校」が岡山の岡山中学校、岡山白陵中学校の場合、もう試験がありましたね。
四国の土佐塾中学校、北海道の函館ラ・サール中学校の県外入試も1月8日(月・祝)に行われたばかり。

いよいよ13日の入試に向けて、関西の受験生の皆さんは最後の追い込み、という状態ですね。

一方、首都圏は2月1日が東京、神奈川の統一入試解禁日ですが、今から1月下旬くらいの期間に千葉県、埼玉県の学校の入試日が集中しています。

前受け校に関しては、
・練習のつもりで受け、進学する予定はない
・受験結果によっては進学を検討する
などいろんな考え方で受験するご家庭があると思いますが、ぜひとも色んな面で受験から多くのものを得てほしいですね。

「前受け」と呼んでいるとはいえ、生半可な気持ちで受験に臨んでいる受験生はいないはずです。
受けるからには「合格」の2文字を得たいと思います。
どんな学校の入試でもそうですが、真剣勝負です。

中学校側から「うちに入学してください」というオファーがもらえるかどうか、という大切なプレゼンの場です。
入試の雰囲気、厳しさ、その他いろんなことを感じると思います。
もちろん合否という結果もそうです。
入試ですから、合格という結果もあれば不合格という結果もあります。

多くの場合、前受け校として選ぶのは「順当にいけば合格という結果を得られる可能性が高い学校」だと思います。
そんな受験でも、当日緊張して力が出しきれなかった、といった理由で不合格という結果になることもあります。

そんな結果の受け止め方として、少しお話しします。

■「前受け校」の合否の受け止め方

合格だった場合、ひとまずは「ひと安心」です。
このときあまり子どもを舞い上がらせず、「よし、この調子で第一志望校も受験しようね。当日の試験でポイントだったのはどんなことだったと思う?」と「勝因」を思い出させてあげてください。
それは「落ち着いて受験できた」かもしれないし「思ったより(思った通り)問題が易しかった」かもしれません。
勝因がどんなことだったとしても、その中から第一志望校の受験に活かせることは見つかるはずです。

「落ち着いて受験できた」のが勝因だったら、「●●中学校の受験生たちも、あなたと同じくらいの実力の子たちだから、焦らず落ち着いて問題に集中すれば良さそうね。」といった具合です。

さて、前受け校で不合格だった場合はどうでしょう。
第一志望校の受験日までに「気持ちのたて直し」が必要となる場合もあります。
「失敗したのが前受校でよかった」と一度気持ちに区切りをつけさせ、前を向かせるのもひとつの方法です。
前受け校として選んだ中学校の方には悪いのですが、本来は第一志望校に合格したかったのだから、と気持ちを前に向かせるのです。

わずか11才、12才の子どもの受験、大人以上に気持ちが結果に現れるものです。
これまででいちばん、お父さん、お母さんの支え、言葉がお子さんにとってありがたい数日、数週間になります。

親子でしっかり乗り切っていきましょう!

関西で中学受験開始 『前受け』に備えよう

今週は私が主宰する家庭教師「名門指導会」の関西統括、都関靖治さんのコラムをご紹介したいと思います。

関西のみなさんはぜひ参考にしてみてください。

 

========

 

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

 

 

■12月16日に海陽中等教育学校(特別給費)と岡山中学(B方式)の入試がそれぞれ実施されました

 

前回のコラムでは12月の「前受け」についてお話しさせていただき、岡山中学の2017年度入試問題(一部)のご紹介もいたしました。

その岡山中学のB方式入試が今年も12月16日に実施されました。

 

また、愛知県の海陽中等教育学校でも同じ16日に特別給費生入試が行われました。

海陽中等教育学校特別給費生入試の本年度の出願者数は男子403名、受験者は402名、合格者は63名でした。

試験科目が昨年度の4科から3科となり社会がなくなったためか、昨年度よりも出願者数が約7%増加しました。

 

しかし、実質倍率は、昨年度が13.9倍(出願者377名、受験者376名、合格者27名)であったのに対し今年度はほぼ半分の6.4倍となり、前年よりは易しい入試であったといえそうです。

 

 

■近畿統一入試日の直前にある1月の「前受け」

 

さて、2018年度の近畿統一入試日は1月13日(土)ですが、その1月上旬にも「前受け」のできる学校があります。下の表は近畿統一入試日に行われる主な「前受け」校を抜粋したものです。

 

入試日

男女

区分

中学校名

科目数

浜学園公開

A判定

日能研R4

1月5日

共学

岡山白陵

3科目

非専願47

専願43

非専願54

専願48

1月5日

共学

香川誠陵(県外)

3/4科目

38

37

1月7日

共学

愛光(大阪会場)

3/4科目

57

62

1月7日

男子

北嶺(大阪会場)

3/4科目

50

57

1月8日

男子

函館ラ・サール(大阪会場)

3/4科目

57

62

 

四国や北海道のうち2校は合格可能性80%偏差値も高く、「前受け」とはいえ、受験生もかなり緊張する可能性があります。

また、岡山白陵中学についても、阪神間から通学が可能な学校ですし、1月5日の1回だけしか入試が行われませんので、岡山白陵中学を第一志望とする受験生と競うことにもなり、こちらも「本番さながら」の「前受け」となりそうです。

 

 

■1月校の「前受け」準備

 

自分の学力(持ち偏差値など)が「前受け」校の合格可能性80%偏差値より十分に高い場合でも、「初めて」あるいは「本当の入試」ということもあって本来の実力を上手く発揮することができないこともあります。

持ち偏差値と「前受け」校の合格可能性80%偏差値とが近い場合はなおさらです。

従って、12月以上に1月の前受け校対策は大切だといえるでしょう。

 

とはいえ、塾の冬期講習や近畿統一入試日に行われる第1志望校の準備の方が優先順位ははるかに高くなりますので、「大量の過去問」に時間を割くことは現実的ではありません。

実際、過去問2、3ヶ年分程度しかする余裕はないでしょう。

しかし、記述問題の有無やその量、頻出分野など、「前受け」をする受験校の出題傾向などは願書を出す段階で確認が完了していることと思いますので、直前の準備は「今、これだけのことができるようになっているので大丈夫。心配はいらない」とプラスの気持ちで「前受け」に向かえるようにすることです。

 

そのため、過去問に取り組むときはその年度の合格者平均点を獲得するためにはどの問題を正解すればよいのかを逆算し、そのレベルの問題であれば必ず正解できることを改めて確認するようにします。

また、可能であれば「試験コピー形式(本物と同じ書式)」を準備して、テスト自体の量感や余白の広さなどを合わせて確認できるとベターです。

冬休みには理科・社会の用語に強くなろう

 
中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生、馬屋原吉博先生の新刊が発売になるようで、見本をいただきました。 
 
「楽しくおぼえてアタマに残る 謎解き理科用語」 
「楽しくおぼえてアタマに残る 謎解き社会用語」 
 
という書名で、中を拝見したのですが、とてもよく考えられたつくりの書籍でした。 
 
理科・社会で構成は違うのですが、どちらも受験勉強で出てくる用語に関して、お子さんの興味が湧くような 
つくりになっていると感じました。 
 
たとえば理科は、4ページが1ユニットとなっており、1ユニットで入試によく出る項目1テーマを掘り下げています。クイズのようにエッセンスだけを抽出された入試問題を考え、そのトピックについての周辺知識を4ページの中で学ぶ、そんなつくりです。
 
たとえば、地球温暖化の原因の1つとされている温室効果ガス、二酸化炭素。悪者のように扱われることも多いのこの気体ですが、もしも二酸化炭素がなかったら、地球の平均気温は氷点下になることをご存知でしたか?
 
いい理科の先生の授業には、こんな話題が随所に盛り込まれ、参加している子どもたちは「もっと知りたい」という気持ちになります。そんな要素が散りばめられた書籍です。
 
なによりいいと思ったのは、理系科目がデキる子がどう考え、どんな頭の使い方をしているかを再現している点。(この点は非常に重視したとまえがきにもありました) 
 
社会は、いくつかのヒントを順に与えられ、そのヒントから「何県のこと?」「歴史上のどの人物、ことがらのこと?」を推測する、社会科版「連想ゲーム」。 
 
ヒントはレベル1〜5まであるのですが、5から順に、つまり難解なヒントから出てきます。
できるだけ初めのほうでわかった子がエライというわけです。
 
たとえば、次の県は何県でしょうか?
 
ヒント:
レベル5:ノルマントン号事件
レベル4:本州最南端
レベル3:高野山金剛峯寺
レベル2:熊野古道
レベル1:みかんの生産量全国1位
 
なかなかマニアックなヒントもあり、私も「ふむふむ、なるほど」と楽しんでしまいました。
2時間で日本の古代〜現代の歴史を語るというCDつき書籍も出されている馬屋原氏、さすがの充実度です。
 
今回も前作「頭がよくなる 謎解き理科ドリル」「頭がよくなる 謎解き社会ドリル」のときに続き、推薦者として名を連ねさせていただきました。 
 
今発売記念プレゼントキャンペーンを行っているようですので、この冬理科社会のテコ入れをと考えている方はキャンペーンページを覗いてみてください。 
 
※ちなみに上記の問題の答えは「和歌山県」でした!

西村からの特別なお知らせ 〜名門指導会の人気講師 2018年度優先予約〜

☆★☆★☆★☆★☆★

「志望校合格」のために「最速で成績アップ」をお手伝いできるプロ家庭教師の2018年度優先予約の大切なお知らせです。

☆★☆★☆★☆★☆★

西村からの特別なお知らせ 〜名門指導会の人気講師 2018年度優先予約〜

☆★☆★☆★☆★☆★

「志望校合格」のために「最速で成績アップ」をお手伝いできるプロ家庭教師「名門指導会」の2018年度優先予約の大切なお知らせです。

☆★☆★☆★☆★☆★

現在小3・小4・小5のお子さんと中学受験を目指しておられるお母さん、お父さんへ。

私が主宰する家庭教師「名門指導会」より、本物のプロ家庭教師を他のご家庭よりひと足先に予約いただける方法をご案内します。


私、西村をはじめ当会の講師たちはこの時期、受験直前期の6年生の指導もあり、受講のご希望、指名が重なってしまいます。

しかしそんな人気講師たちも、2月になり受験生を志望校に送り出した後は、今お待ちいただいているお子さんたちの指導が可能になります。

今回のお知らせは、そんな人気講師を今のうちに優先予約していただくことで、来年2月の新学年から確実に、お待ちいただくことなく指導を開始させていただくためのご案内です。

  • 今すぐなんとかしたいと思っていらっしゃる方へ

「授業は2月からでいいけど、今の学年のうちに解決したいことがある」

という方もいらっしゃると思います。そんな方へ、私が主任相談員として中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」でご一緒している小川大介先生、辻義夫先生が直接アドバイスを差し上げます。

お二人はともに中学受験指導のプロフェッショナルで、教育誌や書籍などでもおなじみです。


小川大介氏 プロフィール

受験国語の指導25年のキャリアを持つ。
情緒的、感覚的な教科だと思われやすい「国語」という科目を、論理的にわかりやすく読み解き、なおかつどう学べば楽しいかという視点を常に意識した指導やコメントに定評があり、各メディアで解説や評論、指導技術提供などを精力的に行っている。
著書に『SS-1メソッドで国語の点数を一気に上げる』『小川式「声かけ」メソッド』『頭のいい子の家のリビングには辞書・地図・図鑑がある』(すばる舎)などがある。


辻義夫氏 プロフィール

1968年生まれ。神戸市出身。
中学受験理科のスペシャリスト。その指導は「知らない間に理科が得意になる」「いつの間にか理科が大好きになっている」というもので「わくわく系中学受験」と評されるほど。2012年より活動の拠点を東京に移し、執筆・講演活動なども行っている。
著書に『頭がよくなる 謎解き理科ドリル』(かんき出版)『中学受験 理科のツボ』(青春出版社)『中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 理科・計算問題』(実務教育出版)などがある。


 

受験生を最大限、授業という形で応援してあげたい一方で、学年がわりのこの時期、4年生、5年生の親御さんからの真剣なご相談も多くなるものの、実際のところそんなご相談にじゅうぶんお答えできていない現状がありました。

そんな名門指導会の窮状を見かね、「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」でご一緒しているお二人が協力を申し出てくださったのです。

  • お二人にしていただけること

・状況を詳しくお聞きします

・今すぐできることをアドバイス差し上げます

・2月以降に行われる授業について「何を」「どのように」やればいいかのアドバイスを差し上げます

※また、そのアドバイスは名門指導会の担当講師にフィードバックされます

プロ家庭教師「名門指導会」の2018年度優先予約は、以下のフォームよりお申し込みください。

こちらをクリック

中学受験 入塾前にしておくべき国語の準備とは

お子さんが低学年で、4年生(正確には3年生の2月)から塾に通わせたいが、それまでにどんなことをさせておけばいいか、という若いお父さん、お母さんからのご相談を多くいただくようになりました。

そこで、入塾前に意識しておきたい国語の勉強について考えます。

 


 

■親も子も準備が必要

 

集団塾の国語の授業は、四年生でも学校の教科書では扱わないような長文が扱われます。

入塾までに、長い文章に抵抗がないようにしておくと、いざ集団授業が始まっても、すんなり授業に入ることが出来るでしょう。

そのために、たくさんの読書をしておきましょう。

入試では物語文だけではなく、理科や社会の分野に関わるもの、哲学や心理学に関わるものなど、様々な種類の文章が扱われます。
入塾までの読書でも、小説ばかりではなく、ありとあらゆるジャンルの文章に触れましょう。

百科事典や、様々な雑学やテーマについて、子ども向けにまとめている『なぜ?どうして?シリーズ』なども、おすすめです。
親子で読んで、それぞれの題材についてお互いの感想や意見を伝え合うのも、自分の考えを言葉にしたり、物事を多面的に見る良い練習になります。(このような練習は、特に中高一貫校を狙う方の作文対策において大いに役立ちます。)

入塾後の受験勉強は、親子一丸となっての共同作業ともいえます。
こうしてコミュニケーションを深めておくことは、お互いを分かり合い、これから一緒に荒波を越えていく、いわば「同志」として絆を深めておく意味でも、とても良い時間になりますね。

 

■身につけておくべき知識

入塾試験対策として、基礎的な知識はしっかり身につけておきましょう。

基礎的な知識というのは、以下のものです。

●漢字
難関校を狙うのであれば、入塾の時点までに、小学校で習う全ての漢字を覚えておければベストです。
難しい場合は、せめて四年生までで習う漢字は全て覚えておきましょう。

つまり「1年の先取り」です。
※この時、へんやつくり、書き順まで正しく覚えるのが大切です。

 

●ことばの知識

文法や敬語、表現技法のあれこれなどは、入塾してからでもよいので、四字熟語、語句、ことわざ・慣用句をできるだけ覚えましょう。

「ちびまる子ちゃんのことわざ教室」など、漫画やイラストがあるものも、低学年からでもことばの知識に楽しんで親しめるのでおすすめです。

 

※その他のアドバイス

集団塾に入塾する際は、出来るだけ初めから「上位クラスでの入塾」を目指してください。

というのは、入塾後、下位クラスから上位クラスに上がっていくのはかなり難しいものだからです。

同じ塾・同じテキストでも、下位クラスでは問題も易しいものしか扱わなかったり、上位クラスでは逆に、テキストには書いていない知識まで教えて貰えたりします。

授業内容のレベルが大きく異なるのに、クラス分けテストは(当然ではありますが)全クラス共通の問題なので、下位クラスで入塾してしまうと、そこから上位クラスに這い上がることは想像以上に困難です。

 

入塾テストは、多くの塾で過去問を公開・販売していますから、それらをよく研究・対策し、万全の状態で入塾テストに臨みましょう。

 

 

以上、中学受験の国語の学習に備えて低学年でするべき準備に関して考えてきました。

読書や親子でのコミュニケーションの中で得られるものも、たくさんあります。

ぜひしっかりと準備して中学受験に臨んでください。

4年生・5年生は来年に備えて準備を始めよう

■学年の終わり、つまずきに注意

 

6年生はもう受験間近、過去問の演習などに力が入っていることと思います。

4年生、5年生も学年の終盤、12月〜1月は算数の重要単元が目白押しです。

 

サピックスの4年生は、規則性・速さ・平面図形・文章題など次々に重要単元が出てきます。

そして速さに関しては日能研、四谷大塚とも4年生のこの時期に学習することになります。

 

「速さ × 時間 = 距離」

という、いわゆる「は×じ=き」の公式を覚えて当てはめる子も多いのですが、公式を覚えることよりも「速さの感覚」を身につけることのほうが重要です。

「同じ速さで進み続けたら、2倍の時間進めば2倍の距離進む」

「同じ距離を進むんだったら、速さが速いほどかかる時間は短くなる」

といったことを感覚的にわかっていなければ、応用問題に対応できるようにはなりません。

 

大人にとっては「当たり前」のことですが、子どもにとってはそうでもないのです。

「『駅から徒歩10分』とか書いてるけど、このときの歩く速さは分速80mくらいで計算してるんだよ。徒歩10分ってことは、駅から何mくらい?」と聞いてみたり、クルマなどでお出かけする際に「今時速80kmで走っているから、この調子で行くと何時間くらいでつきそう?」など声かけするなどして、身の丈の速さの感覚を育ててあげることはとても重要です。

 

そして多くの塾で、この時期4年生は図形を習います。

立体図形、中でも表面積などでは計算力の弱いお子さんは「やり方は分かるけど答えが合わない」となって苦手意識が芽生えがちです。

この冬計算力を今一度見直してみるのもいいですね。

 

 

■5年生は本格的な難度の問題

 

サピックスの5年生は、この時期に「N進法」「ニュートン算」といった全く新しい単元の学習があります。

入試頻出ではないのですが、抽象度が高く苦手とするお子さんの多い単元です。

うまく自分の中に落とし込みたいところです。指導する先生の力量によっても、理解度が大きく変わる単元です。

 

一方で、各塾とも図形の学習は最重要事項の1つです。グラフを扱った問題なども出てきて「グラフが折れ曲がっている=何か変化が起こっている」という、グラフを読み取る上での基本的な感覚を身につけることが重要になります。

 

目まぐるしく重要単元を学習する12月〜1月ですが、6年生を控えたこの時期、どれもしっかり身につけておきたいものばかりです。

 

 

■冬のテーマを決めよう

 

特に5年生は、来年さらに目まぐるしくなると考えておくのがいいと思います。

社会(公民)以外の科目は、多くの塾ですでにすべての学習単元を5年生までで終えてしまいます。

だからこんなに目まぐるしいのですが、そこまで速い進度で塾がカリキュラムを組んでいるのは、6年生をまるまる1年間、受験対策に費やしたいから。

 

6年生は、「気がついたら夏になっていて、入試対策が始まったかと思ったら直前期になっていた」という感覚で毎日が過ぎていきます。

苦手単元がたくさん残っていても、なかなか埋め合わせをするための時間も取れない、となると思います。

 

冬休みも含めて12月〜1月、もう一度お子さんの手薄な単元は何かを確認し、復習の時間を意識的に取るようにしたいですね。

 

来年、万全のスタートを切れるよう、着々と準備していきましょう!

 

中学受験 関西での12月入試に関して

今回のコラムは、名門指導会の関西統括、都関靖治氏のコラムを掲載したいと思います。関西では12月から始まる中学入試。

そのあたりの実際はどうなのでしょうか。

===========

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■岡山県の中学入試は12月からスタート

名門指導会は、関西エリアの場合、主に大阪府、兵庫県、奈良県、京都府で指導を行っていますが、この2府2県で行われる2018年度の中学入試は、2018年1月13日の土曜日から始まります。この入試本番でも本来の実力が発揮できるように、いわゆる「前受け」と呼ばれる併願受験をする受験生が、関西大手進学塾の指導もあり、決して少なくはありません。この「前受け」の対象となるのは、大阪や神戸などで県外受験を実施する岡山県、香川県、愛媛県、長崎県、北海道などの中学ですが、その中でも岡山県には、今月12月に入試を行う学校があります。

入試日 男女区分 中学校名 科目数
12月3日 共学 朝日塾 3科目
12月3日 共学 岡山学芸館清秀 3科目
12月9日 共学 岡山 4科目
12月10日 共学 就実 3科目
12月16日 共学 岡山 3/4科目
12月17日 女子 ノートルダム清心 3/4科目
12月17日 共学 就実 2科目
12月23日 女子 ノートルダム清心 2科目
12月23日 共学 岡山学芸館清秀 3科目

1月にも入試を実施しますが、いわゆる「2次募集」の意味合いが強く、メインの入試はこの12月です。

■岡山中の入試問題

入試日が大阪府や兵庫県よりも約1ヶ月早いということは、岡山県の受験生にとってはそれだけ受験の準備期間が短くなっているということを意味します。そのような受験生でも取り組むことができるようになっている岡山県の中学入試問題はどのようなものでしょうか。昨年行われた「平成29年 岡山中学 B方式」を見てみましょう。

5 図のような、たてが10cm、横が15cmの長方形の外側に円A、内側に円Bが接しています。この円A、Bがそれぞれ長方形の各辺に沿って転がりながら1周しました。次の問いに答えなさい。

(1) 省略

(2) 円Aの中心が移動した距離と円Bの中心が移動した距離の差が47.4cmになりました。円A、Bの半径がともに整数になるとき、円A、Bの半径はそれぞれ何cmですか。(円周率は3.14)

近年よく出題されている作図力を問う問題です。作図力を問う問題を解くためには、知識に基づいた正確な作図と計算力が必要ですから、受験生の実力を測るのに適しているためでしょう。

【解答例】

作図をすると下の図のようになります。

図より、

円Aの中心の移動距離=長方形の周りの長さ+円Aの円周、

円Bの中心の移動距離=長方形の周りの長さ-円Bの半径×8

とわかります。

円Aの中心が移動した距離と円Bの中心が移動した距離の差が47.4cmなので、

円Aの円周+円Bの半径×8=47.4cm となり、

円Aの円周は小数第一位までの数で、その小数第一位は4となることもわかります。

従って、

円Aの半径が5cmのとき、5cm×2×3.14+円Bの半径×8=47.4cm より、

円Bの半径×8=2cm

のようにして、答えを求めることができます。

■12月校の「前受け」について

この問題からもわかるように、準備期間が短くなる12月の前受け校の入試問題は、「基本がどれだけできているか」を測る問題が多くなりがちです。ですから12月に「前受け」をする場合、まずは、受験予定校の直近2ヶ年程度の過去問に取り組んでどのような問題が出題されているかを知っておくとよいでしょう。さらに11月に塾で行われた公開学力テストなどの模擬テストで、正答率の高い問題の解き直しとその問題に関連した周辺知識の再チェックに取り組み、本番入試にも必要とされる基本問題が正解できる力をより確実なものにしておくことが望ましいと考えられます。

Page 20 of 60

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト