今週は私が主宰する家庭教師「名門指導会」の関西統括、都関靖治さんのコラムをご紹介したいと思います。

関西のみなさんはぜひ参考にしてみてください。

 

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皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

 

 

■12月16日に海陽中等教育学校(特別給費)と岡山中学(B方式)の入試がそれぞれ実施されました

 

前回のコラムでは12月の「前受け」についてお話しさせていただき、岡山中学の2017年度入試問題(一部)のご紹介もいたしました。

その岡山中学のB方式入試が今年も12月16日に実施されました。

 

また、愛知県の海陽中等教育学校でも同じ16日に特別給費生入試が行われました。

海陽中等教育学校特別給費生入試の本年度の出願者数は男子403名、受験者は402名、合格者は63名でした。

試験科目が昨年度の4科から3科となり社会がなくなったためか、昨年度よりも出願者数が約7%増加しました。

 

しかし、実質倍率は、昨年度が13.9倍(出願者377名、受験者376名、合格者27名)であったのに対し今年度はほぼ半分の6.4倍となり、前年よりは易しい入試であったといえそうです。

 

 

■近畿統一入試日の直前にある1月の「前受け」

 

さて、2018年度の近畿統一入試日は1月13日(土)ですが、その1月上旬にも「前受け」のできる学校があります。下の表は近畿統一入試日に行われる主な「前受け」校を抜粋したものです。

 

入試日

男女

区分

中学校名

科目数

浜学園公開

A判定

日能研R4

1月5日

共学

岡山白陵

3科目

非専願47

専願43

非専願54

専願48

1月5日

共学

香川誠陵(県外)

3/4科目

38

37

1月7日

共学

愛光(大阪会場)

3/4科目

57

62

1月7日

男子

北嶺(大阪会場)

3/4科目

50

57

1月8日

男子

函館ラ・サール(大阪会場)

3/4科目

57

62

 

四国や北海道のうち2校は合格可能性80%偏差値も高く、「前受け」とはいえ、受験生もかなり緊張する可能性があります。

また、岡山白陵中学についても、阪神間から通学が可能な学校ですし、1月5日の1回だけしか入試が行われませんので、岡山白陵中学を第一志望とする受験生と競うことにもなり、こちらも「本番さながら」の「前受け」となりそうです。

 

 

■1月校の「前受け」準備

 

自分の学力(持ち偏差値など)が「前受け」校の合格可能性80%偏差値より十分に高い場合でも、「初めて」あるいは「本当の入試」ということもあって本来の実力を上手く発揮することができないこともあります。

持ち偏差値と「前受け」校の合格可能性80%偏差値とが近い場合はなおさらです。

従って、12月以上に1月の前受け校対策は大切だといえるでしょう。

 

とはいえ、塾の冬期講習や近畿統一入試日に行われる第1志望校の準備の方が優先順位ははるかに高くなりますので、「大量の過去問」に時間を割くことは現実的ではありません。

実際、過去問2、3ヶ年分程度しかする余裕はないでしょう。

しかし、記述問題の有無やその量、頻出分野など、「前受け」をする受験校の出題傾向などは願書を出す段階で確認が完了していることと思いますので、直前の準備は「今、これだけのことができるようになっているので大丈夫。心配はいらない」とプラスの気持ちで「前受け」に向かえるようにすることです。

 

そのため、過去問に取り組むときはその年度の合格者平均点を獲得するためにはどの問題を正解すればよいのかを逆算し、そのレベルの問題であれば必ず正解できることを改めて確認するようにします。

また、可能であれば「試験コピー形式(本物と同じ書式)」を準備して、テスト自体の量感や余白の広さなどを合わせて確認できるとベターです。