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私立入試と中高一貫校適性検査

本日8月30日、(株)日本教材出版 公中検模試センター様主催の、保護者対象特別セミナーで「中学受検 合格させる親はここが違う!」と題して講演をさせていただきました。

公立中高一貫校、やはり興味を持っている方は多いんですね。約100名のお父さん、お母さんにご参加いただきました。皆さん熱心に私の話を聞き、終了後もかなり突っ込んだご質問、切実なお悩みが出ました。

小学校高学年、いわゆる「反抗期」に入る子も多い年令での受検、お父さん、お母さんの悩みも多いですが、講演の中で、反抗期こそ成長の証であり、幼い我が子が大きく進歩しているのだと捉えてください、とお願いしました。

気持ち=感情と、論理的な考えの違いがわかり、それを使い分けようとし始める時期が十代の前半、小学校高学年から中学校くらいの時期ですが、公立中高一貫校の適性検査や再難関私立中学校の入学試験では、その変化を乗り越えていることを要求する場合があります。

そういう意味で反抗期はチャンス。うまく乗り切らせてあげてください。ポイントは「大人扱い」です。みなさんが家族以外の大人の方に話をするとき、いろんなことに気を遣うはずです。こういう言い方をしたら、相手はこう思うかな、といったことも様々考えるはずです。

家族にそんな気を遣うなんて、と思われるかもしれませんが、少し意識するだけで、コミュニケーションは大幅にスムーズになります。

こんなことを言いながら、私も過去のわが子への自分の接し方など、反省しきりなのですが、大切な家族だからこそ、意識したいですね。

9月スタートは、お盆の使い方から

夏休みの前半、お子さんの学習状況はどうだったでしょうか。
 
塾によって、夏期講習の内容は様々で違いがあるということは、色々なところでお伝えしている通りです。
 
日能研が復習中心のカリキュラムであるのに対して、サピックスは夏期講習中であってもどんどんカリキュラムが進んでいくというスタイルです。四谷大塚系の塾は、復習に加えて日程の一部に予習単元が入るというもの。
 
お子さんが通っている塾によって、これまでの夏期講習の結果の受け止め方は違います。
 
日能研の場合、夏期講習前半で、これまでわからない、できなかったという単元がどのようになったかに注意します。苦手が克服できたのなら万々歳ですし、そうなっていないのであれば、お盆の時期、夏休み後半に解決に向けた行動をとるなど、今から計画を練らなければなりません。
 
サピックスでの注意点は、ふだん1周間サイクルで進んでいく単元学習が、夏休みは約3日サイクルと短くなっていることです。理解が進んでいないままになっている単元がないか、お盆休みの機会にしっかりチェックしておきましょう。
 
「夏の成果」がどうだったかを具体的に知る材料になるのが、たとえばサピックスでは8月のマンスリーテストですが、それに先駆けて把握しておくにこしたことはありません。
 
6年生は夏が終わるといよいよ受験対策。学校別の特訓授業も各塾で始まります。9月によいスタートをきるためにも、夏休み、夏期講習の学習をひとまず「成功だった」と終えることは大切なことです。そんな意味での「中間見直し」の機会に、お盆を上手に使ってください。
 
6年生はさすがに長期旅行などは無理かもしれませんが、5年生までのお子さんは、旅行や家族でのお出かけを通してコミュニケーションをとることも心がけてほしいと思います。自由研究などにいっしょに取り組むのもひとつの方法ですね。家庭で気軽にできる実験などについては、近々このコラムでご紹介したいと思います。
 
8月の中盤をどのように使うかを、今からイメージしておいてください。それが9月スタートへのよい準備になります。

夏休み「あたふた学習」を克服しよう

とても急いで問題を解く子がいます。私は「あたふた学習」と呼んでいるのですが、問題文を読み始めるなり鉛筆が動き始め、そのまま鉛筆が止まることなく答えが出る、といった具合です。いっしょに問題を解いているときなど、私が問題文を読んでいる間に、すでに答えを出してまう子もいるほどです。
 
中には、かなり難度の高い問題でもそんな調子で正解してしまう子もいます。読むスピードも思考のスピードも速い子です。
 
しかし、大部分の子どもはそんなに速く問題を正確に解くことはできません。では一体どうしているのかというと、重要な決断のときに「思考停止」するのです。
 
ある問題を考える過程で、ふつうはいくつものポイントに遭遇するものです。ちょっと立ち止まってそれまでの思考を整理したり、ここからの方針の確認をしたりという作業が必要になる場面です。問題が複雑で難しくなるほど、このような場面は多くなります。
 
どんどん解き進めていきたいところだけど、急ぎすぎると混乱してしまうので、自分を落ち着ける意味でも立ち止まって整理することが必要かな、と自分を客観的に見る時間といってもいいかもしれません。」
 
ここで、ぐっと熟考するという習慣が大切なのです。
 
でも「あたふた学習」の子にはその時間がないのです。特に記号選択問題などで顕著で、選択肢が残り2つに絞られたときなどに「エイヤッ!」で選んでしまうようなところがります。
 
これは習慣のようなもので、大量の塾の宿題に毎週対応するうち、どんどんこなしていかなければ終わらない、という気持ちから、「あたふた学習」に陥ってしまっていることがほとんどです。
 

 

夏休み、夏期講習を受講している6年生は相変わらずの宿題量だと思いますが、一度立ち止まって勉強のしかたを見なおしてみるのもよいかもしれません。 「あたふた学習」で10やっていたのを、ていねいに5だけやることに変えただけでも、ずいぶん変化が出るものです。

マイナビ「ママフェス2015」

本日7月14日、マイナビ家庭教師様主催のイベントセミナー「ママフェス2015」に講師として参加させていただきました。
 
いろんな学年のお子さんのお母さんたちにご参加いただきましたが、みなさん非常に真剣な表情で私の話をお聞きいただいていました。
 
進学塾の模試では、入試が近づいてくると合格可能性が出されます。20%とか、80%というふうにです。今日お話ししたのは、80%だからもう安心、合格できるというわけではないし、今6年生でもう夏休みが始まる、というこの時期に20%でも、絶対に合格できないというわけではない、ということについてです。
 
では、80%の合格判定をより安心できるものにするために、そして20%の合格判定をよりきb王あるものにするために何をすべきか。
 
ひとつのヒントは「取捨選択」です。近年の進学塾の授業、宿題、講座数は20年前の約2倍。別の機会にもお話ししたことがありますが、塾のテキストやテストを積み上げたら、大人の身長をゆうに超えてしまうくらいの量になります。この大量の課題を「取捨選択」するのです。
 
その方法の1つが「◯△☓学習法」です。子どもが「これは簡単」と感じる問題、「難しくてぜんぜんわからない」と感じる問題はひとまず避けて、「難しいけど、ちょっとがんばれば解けそうな気がする」と感じる問題に集中するのです。
 
解くべき問題の判断を子どもの印象だけに任せていいんでしょうか、というご質問を受けることが多いですが、そのご質問への私の返答は「おおむね大丈夫」ということになります。もしも家庭教師や個別指導にお願いするなら、その判断の精度を高めてもらうというお願いのしかたがいいかもしれませんね。
 
お子さんにとって優先順位が高い問題、中学受験に頻出なのかどうかという視点で見たときに重要度が高い問題なのかという視点でアドバイスを差し上げることが私自身も多いのがこの時期。
 
暑い季節、元気に頑張るお子さんたちを、しっかり支えてあげてくださいね。夏が終わったとき「いい夏だったね」と親子で言い合える、そんな夏にしましょう。

塾でやったプリントやテスト、 教材などは全部とっておくって、ウソ?ホント?

7月9日18時より、新刊
「中学受験の常識 ウソ?ホント?」
の発売キャンペーンを
中学受験ポータルサイト「かしこい塾の使い方」で
開催していただいています。
 
http://www.e-juken.jp/20150709truth.html
 
今回の書籍は、中学受験の常識と思われていることで
「え?それってホント?」
なことに、どんどん◯・☓をつけていくというもの。
 
お子さんの年令が低い小学受験、中学受験では、お父さん、お母さんが正しいと思ってやっていること、そう教えてもらってやっていることでも、長い目で見れば「?」ということがたくさんあります。
 
あとで冷静に考えればわかることでも、そのとき当事者になっているときには気付かないことがたくさんあるのです。
 
後で後悔しないために、「今やっていることは長い目で見てどうなのか」を今考えるきっかけに本書をしていただければと思います。
 
たとえば1つ本書からご紹介すると
 
「塾でやったプリントやテスト、
教材などは全部とっておく」
 
さて、いかがでしょう?
 
◯だと思いますか?
それとも☓でしょうか?
 
すべてのことに白黒つけるのは難しいのかもしれませんが、このことに関しての私の意見は「◯」です。
 
大手の進学塾ともなれば、配布されたテキストやテスト、プリントなどをすべて捨てずにおいておくということは、大変なことです。それだけで本棚やクローゼットがいっぱいになってしまうことも珍しくないくらいの量です。
 
それでもおいておくといいのは、やはり何かのときに復習したいとなった場合、質がよく使い勝手がよいからです。
 
そして何より、いよいよ受験の日が近づいたときに「あなたはこれだけのことをやり遂げたんだから、きっと大丈夫だよ」と言ってあげられることだと思っています。自分がやってきたことがしっかり目に見えるというのは、子どもにとって大きな自信になるものです。
 
 
 
 

 

「合格体験記」はマニュアルではない

■インターネットの情報は正しいとは限らない
 
新刊の執筆をしています。そんな中で、中学受験を検討しているご家庭のお母さんの持つ、受験に関する情報の多さと、誤った情報の多さをあらためて感じています。
 
ちょっとインターネットで検索すれば、本当に様々な情報を手に入れられる時代になりました。少し前には考えられなかったことです。
 
ただ、気をつけたいのは、それらの情報のすべてが正しいとは限らないということです。実はインターネットで検索してみると、意外に多く誤った情報が流通していることに気付きます。すべての個人が発信できる情報化社会では、しかたがないことなのかもしれません。
 
間違った情報でないとしても、自分にとってぴったりの情報でないということはよくあります。
 
各塾が発表する「合格体験記」もその一例で、情報としては正しい。実際に経験したご本人が書いているわけなので、多少の記憶違いがあるかもしれませんが、誤った情報ではないでしょう。しかし、それをそのまま自分の子どもに当てはめても、うまくいくとは限らないのです。
 
「算数が苦手だったので、5年生の夏は◯◯という問題集を購入して、毎日1ページやらせてみたんです。そしたら算数の成績がみるみる・・・」こんな体験記を読むと、「◯◯という問題集はそんなにいいのか。」という気持ちにもなります。でも、うまくいったのはそのお子さん一人だけで、同じように算数が苦手であったとしても、同じ方法が我が子にとってぴったりという保証はありません。
 
そういう意味では、情報が多い時代というのは、情報の取捨選択が難しい、大変な時代といえるでしょう。
 
■信頼できる情報源とその使い方は
 
そんな中、お子さんにぴったりの情報をどのように手に入れればいいのかというと、もっとも確かなのは、お子さんのことをよく知っている人からの情報。受験勉強に関しては、塾の先生や担当の家庭教師や個別の先生ということになります。
 
先生の過去の経験の中から、できるだけお子さんに近い条件だった事例を教えてもらう。今のお子さんに最も近い状態だったお子さんは、どんな勉強をして結果を出したのか。
 
こういった知識と経験のストックを多く持っているのが、スキルの高い講師の1つの特徴です。
 
塾の先生はたくさんの生徒を担当しているので、わが子のことだけを考えてくれるのか、と思われるかもしれませんが、ふだんからちゃんとコミュニケーションを取っていれば、相談に乗ってくれるはずです。
 
上手に塾と講師を使い、お子さんにとってもっとも効果的な学習とは何かを見つけ出していきましょう。

四谷大塚 第一回合不合判定はどんなテストだったのか

四谷大塚の第1回合不合判定テストが、4月12日に行われました。算数、理科を分析してみての感想を書き留めておきたいと思います。
 
■多彩な力を試される算数
 
算数の問題配列は、いわば順当といえるものでした。計算に始まり、大問2では小問集合、そして大問3以降は順を追うごとに難度が上がっていくようなつくりです。大問5くらいまでjは基本〜標準問題の内容なので、ここまでで大きく失点すると、高得点は望めません。
 
ポイントは大問2の図形の折り返し問題、大問4の集合の問題でしょうか。図形の折り返しは、折り返す前の図形と折り返したあとの図形を重ねあわせて考えること、集合の問題が線分図、ベン図、表などにまとめるのが定番の解き方ですが、このあたりの知識、解法を正しく使うことができたかによって、得点に違いが出てきます。
 
大問6は速さの問題。難問ではありませんから、ていねいに図を書けば解き切れるはずですが、焦りの気持ちから図がいいかげんになってしまったりすると、手こずるタイプの問題です。
 
大問7は、小さなタイルをたくさん使って大きな正方形を作るという、初見から倍数の問題とわかるものです。1辺の長さが違うAとB、2種類のタイルが登場しますが、単にA、Bワンセットとして考えてうまくいくという単純なものではないと考えて解けるか、ここは気持ちの余裕が大きく物を言います。
 
大問8、9は難問。この2問にがっちり取り組むことができる時間があった子どもは、かなり算数ができる子だと思います。大問8は、いわゆる「まるいち算(①解法)」を使いこなして解き切ることができますし、大問9は試行錯誤で規則性を見つけるタイプの問題。算数好きならテスト直しででもチャレンジしてみてほしいところです。
 
■過酷な問題配列の理科
 
一方、理科の問題配列はある意味で過酷でした。大問1は小問5問、生物、地学分野からです。大問2は昆虫の分類。易しい問題なので、大問1〜2での失点は、かなりの痛手になる可能性があります。
 
理科の最大のポイントは、大問3です。透明半球上の太陽の軌跡の長さから時刻、時間を比例配分で計算する問題ですが、受験生の予想以上に手間がかかり煩雑で、計算分野が苦手な子どもはもちろん、そこそこ得意だという子どもでも、かなり手こずったに違いありません。
 
この大問3が、その後の大問4(化学計算 難度低)や大問5(力学 難度低)の出来に大きく影響を与えた結果となった子どもが多かったでしょう。大問6は電流で難度が高く、あまり差がつかない問題であることを考えると、大問3で「どのくらい気持ちを揺さぶられたか」が大きく結果を左右した出題でした。
 
6年生になると、各塾のテスト問題は入試問題に近くなっていきます。実際に、入試問題の改題も多いです。難度の高い問題、手のかかる問題、時間を取られる問題を「捨てる」勇気や技術が必要な場面が多くなってくるのです。
 
そのことを春のうちに経験させてくれた、そんな問題だったと思います。1回1回のテストが勉強ととらえて、経験値を上げていきましょう。
 
 

ゴールデンウィークの使い方

■塾の講座、イベントは吟味する
 
ゴールデンウィークの連休への対応は、塾や学年によって何通りかあります。大きく分けると、以下の3つのいずれかになることが多いようです。
 
①通常通り授業を行う
②特訓授業やイベント授業、テストなどを行う
③塾の授業はなく、連休用の宿題が出る
 
大手の進学塾の場合、②か③の対応になる場合が多いですね。6年生のみ②で、5年生までの学年の子どもは③といった塾もありますね。
 
ここで注意しなければならないのは、「その講座やイベントは本当に必要か」という視点を持っておかねばならないということです。
 
たとえばゴールデンウィークに、これまでの総復習的な内容のイベント講座があるとしましょう。その講座では朝から夕方まで、テストとその解説授業があります。
 
今までの復習ができていい、と思われるかもしれませんが、苦手な単元や解決したいことが明白になっているお子さんにとっては、自分の課題を再認識する機会になるだけということもあります。
 
お子さんの苦手な単元が「速さ」だとして、ゴールデンウィークの講座では、割合、比、図形や文章題とともに、速さの学習も予定に入っている。そんな場合、イベント講座で6時間算数をがんばるのと、家で速さだけを2時間がんばるのと、どちらが効果的かということです。
 
■5年生までなら、実体験も大切に
 
まだ6年生でないなら、ゴールデンウィークのようなときにしかできないことをする時間をとるのも大切です。理科や社会のフィールドワークのようなことをしてみるのもいいですね。
 
難関校の中には、あるテーマにそって歴史、地理、場合によっては公民を融合した総合問題を出題する学校が多くあります。まずは身近な地域でテーマを決め、ふだんとは違った視点で歩き、見て考えて記録するということを経験するのも大切です。
 
また理科でもフィールドワークは有効です。町中でも、注意深く観察しながら歩けば、テキストによく登場する植物をいくつも観察することができます。道路脇の植え込みや花壇の隅に、たくましく自生しているタンポポやオオバコを見つけたら、文字や写真だけでからでは得られない強い印象をお子さんに持たせられそうです。
 
旅行などで遠くに出かける場合も、事前にどんな土地なのかを調べて、しっかり準備しておくことをお勧めします。旅行の準備は楽しい作業ですから、お子さんも参加させ、家族で楽しむのです。
 
目的地までのルートを地図上で確認したり、おみやげとして買うべき名産品は何か、それはなぜかなど、調べられることはたくさんありますね。
 
ぜひ今年、オリジナルゴールデンウィーク計画にチャレンジしてみてください。

前受け校 結果の受け止め方

本格的な受験シーズンに入りました。関西では岡山県、関東では埼玉県で入試が行われ、大阪や東京の受験生も1つ目の受験を終えた方が多いのではないでしょか。
 
現在の首都圏・関西圏の入試では、いわゆる「前受け」というのがある種常識となってきており、東京なら本命の2月1日受験校の前に埼玉の受験で、関西ならこの週末に行われる大阪、兵庫の入試の前に岡山県の入試で「本番に慣れる練習」を行なうのです。
 
第1志望校の入試の前に、1つ「合格」を確保し、自信をつけた状態で本命校の入試に臨むというわけです。そういう意味では、実力から考えて余裕を持って合格できる受験校を選ぶことが多いのですが、いろいろな理由でやや高めの学校を選択するご家庭も多いものです。
 
この「前受け」受験ですが、「合格しても気を緩めず、合格しなくても気を落とさず」を意識してほしいと思います。
 
もちろん「合格を1つもらう」のが目的ですから、合格をもらったらほっと安心ですが、本命校の受験はこれから。気を緩めないようにしなければなりません。
 
逆に「合格を1つもらう」というよりは、実際に進学する可能性を見据えて実力相応の難関校を選んで「前受け」を受験する場合もあります。この場合、やはり不合格になるリスクもそれなりに大きくなります
 
いずれにしても「合格」の場合はいいのですが、大切なのはそうでない場合の受け止め方です。
 
まだこれから、本命校、第一志望校の入試が控えているわけです。「練習」(そう言い切ってしまいましょう)で失敗したからこそ、その失敗を本命受験校、第一志望校の入試に活かすことができるのです。
 
結果は受け止め方次第で毒にも薬にもなります。結果と同じくらい大切なのは「結果の受け止め方」です。これはお子さんだけでなく、まずはお母さん、お父さんが「結果の受け止め方」のお手本をお子さんに見せてあげることです。
 
まもなく大阪・東京でも本格的な入試が始まります。
 
しっかり前向きに乗り切っていきましょう。

やる気がでないのは本人の問題?

■「最後はご本人のやる気の問題ですから」

 
こんなことを言う方がいます。いますというか、多いです。一度や二度は塾の先生に言われたことがある方がいるかもしれません。
 
このことばは「いろいろがんばったけど、なんともならないから成績が上がらないのはやる気がないあなたのお子さんのせいです」と言っているのと同じです。
 

なぜお子さんはやる気をなくしているのでしょう?

 

理由はさまざまですが、中学受験を目指す子の場合、はじめからやる気がなかった、勉強が嫌いだったということはほとんどありません。

 

むしろ逆ではないでしょうか。

 

しかも、やる気がないといっても、平均的な小学生とくらべれば、勉強時間も長いはずです。

 

やる気がないから成績が悪いのではなく、頑張っても思うように結果が出ないからモチベーションが下がっているのです。

 

■成績が上がらない本当の原因

 

本当はどうして成績が悪いのか。本当の原因は何なのか。この問いの答えを子どものやる気に求める講師には、相談しても何ら解決しないでしょう。残念ながらスキルや経験が足りないということです。

 

たとえば過去に身に付けておくべき知識がないとか、計算力に問題があるとか、その小さな原因が授業の理解を少しずつ妨げ、結果として大きな差がついてしまうことはよくあります。

 

この成績不振の原因を解決すれば、成績はよくなります。逆に、原因を解決することができなければ、その場はわかったように感じられても、またどこかでつまずきます。

 
塾の授業はよくわかると感じているのに成績が悪い子が多いのは、そのためです。
 
でも、成績が上がっていない原因を解決することは、そうたやすいことではありません。原因を突きとめることも、それを解決することも難しいです。
 
なぜかというと、その原因を直視することが非常に怖いことだからです。
 
たとえば、「お子さんは低学年から高学年になる中で身につけておくべき「整理して考える」という習慣があまり身についていません。だから問題が複雑になったときに対応できないのです。」
 
とお母さんに告げるのは、ある意味残酷なことです。でももっと残酷なのは、その原因を解決しようとしないことです。そして子どものモチベーションの問題にすり替えてしまうこと。
 
ぜひ、先生を探すなら、「よく分かる先生」にとどまらず「成績を上げてくれる先生」を探してください。実はそういう先生は、厳しい先生でも、怖い先生でもありません。
 
■理想の先生
 
その先生はいつも明るくてひょうきんで、子どもを楽しませ、その先生が次に何を言うんだろうと、子どもはワクワクしながら授業を受けています。もちろんそばで見ているお母さんもそうです。
 
そしてその授業の中には「どうして?」が多用されるのです。「なんでそう思ったの?」「どうしてその解き方がいいと思うの?」「こんな問題を考えるとき、どんなふうにまとめたら考えやすいと思う?」「それはどうして?」
 
ワクワクしながら授業を受けていたら、「考える」という習慣がつき、いつの間にか成績が上がってしまう・・・。
 
その先生は子どもができるようになっても、大げさに褒めることはありません。その代わり、すごく嬉しそうな顔をするのです。
 
心底喜んで、感動していたりします。
そして、こんなことを言うのです。
 
 
「こんなことができるようになるなんて、すごいね。」
 
 
これが、私が目指す理想の講師だったりします。
 
 
 
 

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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