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算数の『裏ワザ』で隣の子を出し抜くのは楽しいのか

このところ、というか「近年」くらいのレベルで気になっていることがあります。
「先生、この図形の問題は、この辺の比を分数にして3つかけ算すると答えが1になるから、AF:FDは2対1だね。」
こんなことを言う子がいます。
「どうしてそんなことが言えるの?」
と聞くと
「塾の先生が『裏ワザ』って教えてくれたんだ。」
と言います。
「どうしてそうなるかは知ってる?」
と聞いてみると、
「知らない」
メネラウスの定理という高校数学で習う定理を言っているのですが、理由を教えないまま『裏ワザ』として教えてしまうことに不安を感じます。
小学生は高校数学を学んではいけない、ということではありません。
小学生でも中学、高校分野の数学を理解して使いこなせる子はいますし、そういう子に数学を学ばせることに関しては、特に反対の立場ではありません。
一方で、メネラウスがなぜ高校数学分野で教えられるのかを考えると、小学生の段階では多くの子が抽象的なことがらへの理解力が発達途上だからです。
だからまず小学生は、算数という分野で、面積比から辺の長さの比を考えるのです。
平たく言ってしまえば、年令にあった学習、ということです。
それでも中学受験の勉強は、一般の「小学生向け」の勉強よりはずいぶん抽象度の高い学習ではありますが。
では、どうしてそうなるかがわからない『裏ワザ』を使って算数を解いて楽しいのかというと、楽しくないはずです。
算数の本当の楽しさは、『裏ワザ』を使って楽に、早く答えを出し、隣の子を出し抜くといったところにはないからです。
入試で点を取り、合格するためには速く、正確に「正解」を出さなければならないじゃないか、という意見もあるのかもしれませんが、やはり考えずに当てはめて正解を出す「近道」は、受験生であっても取らせてはならない選択肢だと考えています。
子どもたちは「考える楽しさ」を存分に味わうための「素養」を持っています。
その素養を枯れさせてしまわないように、私たち大人は気をつけなければなりませんね。
やはり1つの大きなヒントは、幼少期だと感じています。
「どうして?」「なんで?」を連発する時期は親は手を焼くものですが、そんな時期にしっかり「?」に親が付き合ってくれた子は、安易に『裏ワザ』に頼り切ることなく、上手に付き合えるようになるものです。 

この春、お子さんとやってほしいこと

■4年生には何をさせればいいですか?
表題のような質問を受けることが多くなっています。
4年生から塾に通わせ始めたものの、意外に「空き時間」が多く、「何をさせればいいですか?」となるようです。
塾の復習や宿題の空き時間に何をさせればいいかは、お子さんそれぞれです。
しかし「しないでいいですよ」とお願いすることは「塾の宿題を何度も繰り返して、来週のテストに備えて完璧にする」ということ。
4年生のお母さんは、ついついやってしまいがちなことです。
これをやってしまうと、お子さんは「がんばって覚えることが勉強だ」と勘違いしてしまうことがあります。
もちろん勉強の中には「覚える」という要素は必要でとても大切なことでもあります。
でも「とにかく覚えることが勉強なんだ」となってしまって「考える」「納得する」といった要素が勉強の中に少なくなっていけば、おのずと勉強が楽しくなくなっていきます。
でも、その時点でも「勉強嫌い」には見えないお子さんもいます。
なぜなら頑張って覚えればいい成績が取れて、上位にいられるからです。
いい点をとったらお母さんだって喜びます。
これを1年間続けてしまうと、ちょっと危ない状態になってしまいます。
何度もお伝えしていることですが、5年生からの勉強では「とにかくがんばって覚える」という勉強法では通用しなくなるからです。
■お母さんは「楽天家」くらいがお子さんはのびる
特に、お子さんと過ごす時間が長いお母さんには気をつけていただきたいのですが、どうしても「できていないこと」「できないこと」に目が行き、焦ってしまいがちです。
大切なお子さんだから当たり前なのですが、子育てに不安はつきません。
「まわりの子はもうできるのにどうして?」とか「こんな調子で大丈夫かしら?」なんて、時間があると考えてしまいがちです。
でも、4年生の学習で大切なことは、宿題を繰り返して「範囲の決まったテスト」でいい点をとることではなく、5年生になっても通用する「勉強のしかた」の素地を作ることです。
それには勉強が「苦しくて辛くて嫌なもの」ではいけないのです。
塾の宿題がひととおり、直しまでできたら、今週学んだことでどんなことが面白かったか、どんなことに興味が湧いたか、聞いてみてあげてください。
お子さんが興味が持てることがあったなら、それについて一緒に考え、調べてあげるのです。
春になってカエルが冬眠から目覚めて産卵することに興味を持ったなら、そのことを掘り下げて調べてみる。
いつごろから冬眠に入ったのか。
カエルは何年くらい生きるのか。
それはすべてのカエルで同じなのか。
そうやって掘り下げた経験は、繰り返し「覚える」ことに費やした時間以上のものを高学年になったお子さんにプレゼントしてくれるはずです。
それは「勉強は楽しい」「知ること、わかることは楽しい」という気持ち。
この気持ちさえあれば、高学年の受験勉強も必ず乗り切っていけます。
春休み、ぜひお子さんといっしょに調べ物の時間を取ってみてください。

春休みは学習サイクルの見直しを

■塾のある学習リズムがつかめていないのなら
春休みですね。
塾では春期講習などもあると思いますが、ご家庭なりに「やっておきたいこと」に手をつけるチャンスです。
2月に新しい学年を迎えて2か月。
たとえばこの2月、塾の新年度時から通塾を始めた場合は、「塾のある一週間」のサイクルがきちんとできたかを検証してみるのがいいですね。
今ひとつリズムが掴めていないというなら、春休みをその「調整期間」と捉えるのがよいように思います。
この2ヶ月間、一週間のうちで特にしんどかったのが何曜日なのか思い出し、その原因を探ってみるのもよいでしょう。
学校の授業がないぶん、塾の春期講習がありますから、それを学校の授業時間ととらえて生活サイクルを組んでみるのも一つです。
ポイントは、休みだからといってあまり夜更かしをしたりといったことが無いよう、できるだけふだんと同じ時刻に寝起きし、生活サイクルを大きく崩さないことです。
学校の長期休暇にふだんとまったく生活サイクルを変えると、休みが終わった時点で調子を崩しやすいのです。
■5年生2月から入塾した方に気をつけてもらいたいこと
5年生の2月から塾通いを始めたお子さんは「4年生の知識が空白」ということを意識して振り返りを行ってください。
たとえば理科や社会は、塾では4年生で「ざっくりと」習い、5年生で「詳細」を習います。
四谷大塚の「予習シリーズ」の単元名であげてみます。
4年生理科
「春のころ(1)(2)」
「いろいろなこん虫」
「植物の育ち方」
4年生社会
「ものを売る仕事」
「くらしやすい街」
「地図の見方」
「寒さのきびしい地方のくらし」
4年生にはこういった横断的な単元があるのですが、5年生になるとずいぶん詳細になります。
5年生理科
「気象の観測」
「物のあたたまり方」
「星の動き」
5年生社会
「日本の水産業」
「九州地方」
「関東地方」
4年生で学習したことをベースに、やや詳細を5年生で学習するという習い方になっており、4年生の「ベース」のあるなしで、ずいぶん5年生は学習の「楽しさ」の感じ方が違うのです。
5年生から入塾して「理科・社会の勉強のしかたがわからない」「理科・社会の勉強が面白くない」というご相談がこの時期多いのですが、春休みの空き時間に4年生内容を学習することで解決することも多いのです。
ふだんの学習でも、5年生の予習シリーズを補完する目的で「予習シリーズ 4年」を入手することも有効です(「予習シリーズを宣伝するわけではないのですが、他塾の5年生のお子さんにも有効です)。
■春期講習を休みにくいサピックス生は、講習会がない日を上手に使いましょう
何度かこのコラムでも言っていて、他のメディアでもお伝えしていることですが、サピックスのカリキュラムは基本的に「講習会でも進み続ける」というもの。
日能研や四谷大塚が復習中心のカリキュラムなのと対象的です。
だから「うまく回っていないな」と感じていても、春期講習を受講しないという選択が取りづらい塾です。
塾側も「受講するのが当然」という態度ですから、受講しないというご家庭は少数でしょう。
しかし日数は日能研などと比べても短いので、春期講習がない日に「気になる単元」を片付けることは可能です。
塾のない日をうまく使って片付けましょう。
もっとも手っ取り早いのは、マンスリーテストで間違った問題のうち、正答率が高いものを選んで、その単元をデイリーや基礎トレで復習する方法です。
もちろん市販の問題集を使ってもOKです。
もちろん春休みですから遊びや楽しみのメニューも入れていただきたいですが、バランスよく予定を組み立てたいですね。

サピックス組分けテストで点を取れるようにする対策は?

3月12日、サピックスで「3月度組分けテスト」が行われました。

サピックスの組分けテストというと、その前後にご相談などが集中するテストです。

 

■塾に通わせているのに、力がついていない?

 

「範囲が決まっているマンスリーテストでは点が取れるのに、組分けテストのような実力テストでは点が取れません。」

 「組分けテストの対策、どんなことをさせればいいですか?」

 「やっぱり今回も取れませんでした。力がついていないんでしょうか?」

 「転塾させたほうがいいのでしょうか?」

 

いろんなご相談を受けます。

 

ご相談への回答は、それこそ個人個人によって千差万別。すべての方に当てはまる、最大公約数的な解決策は(なくはないですが)個別にお話ししているときにはあまり意味がありません。

 

■多くの方に当てはまる解決法は「細かな復習のルーティン化」

 

しかしあえて「多くの方に当てはまる解決法」をお話しするとすれば、「細かな復習をルーティンにすること」がその答えかもしれません。

先日、「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している、辻義夫先生とお話ししているときにも話題に出たのですが、華々しい難関校の実績を出している塾ほど、カリキュラムに「無駄」がないのです。

カリキュラム上で復習に充てる回は最小限で、常に「進み続ける」イメージのカリキュラム。1年のカリキュラムの中で「繰り返し」は、見た目上はありますが、実質的には同じ単元の「よりレベルが上」の学習になっていることが多いのです。

 

大切なのは、塾の「スパイラル式のカリキュラム」を「1回習ってわからなくても、また繰り返し教えてくれるから大丈夫」と過信せず、復習のスケジュールを決めてルーティンにすること。

塾で習う単元は毎週目まぐるしく変わっていきます。

文章題を習ったかと思えば、次の週に図形を習い、次の週は数の性質。

大げさな話、そんなことも珍しくありません。

 

大人でもこのような習い方をすると、先に習ったものからどんどん忘れていくのがふつうです。

「忘れるのがふつう」という前提に立ち、1日後、1週間後、1ヶ月後に細かに復習の機会を設けるのが、組分けテストなど「実力テスト」への(地道ですが)最大の対策です。

 

■春のうちに学習サイクルの修正を

 

では、その1日後、1週間後、1ヶ月後のこまかな復習のサイクルを、お子さんに「復習しなさい」と言って「丸投げ」してうまくいくか?

・・・いかないですね。

お子さんはまだ生まれてからせいぜい10年、11年です。長期の学習プランを自分で立てられるのは、お子さんたちのうち、ほんの数%でしょう。

 

だから、中学受験においてはその部分は大人が担当する。

それが上手にできたご家庭が、中学受験で成功する。

そういった傾向があります。

 

中学受験が

「親の受験」

「家庭の受験」

と言われるのは、そういう意味です。

 

今回の組分けテストで

 

「実力がついてないんじゃないか」

「ふだんの『復習テスト』ではとれるのにどうして?」

 

などと感じたご家庭は、具体的な「1週間、1か月後の復習サイクル」を検討してみることをお勧めします。

 

「塾の毎週の宿題が大変なのに、1週間、1ヶ月後の復習なんて・・・」

と感じられる方もいるかもしれませんね。

私たちもそういう学習計画を作り上げるお手伝いをすることが多いのですが、塾の宿題は「言われたとおりにそれだけやっておけば成績が上がる特効薬」ではありません。

 

今回の結果がイマイチだったら、一度学習サイクルに関して考えてみるのがよいでしょうね。

「まだ春だから」と思っているとすぐに夏が来ます。

そのとき慌てないように、今から準備しておきましょう。

 

 

解くこと自体がアクティブラーニング!?2017中学入試問題から感じたこと

2017年の入試について、主宰する家庭教師の名門指導会の講師と振り返る機会がありました。
ざっくりと言ってしまえは、いわゆる難関校、名門校と呼ばれるところは例年通り。
開成は開成らしく、麻布は麻布らしいテストでした。
「アクティブラーニング」という言葉が叫ばれ、やや一人歩きしているようなところもあるように感じていますが、一流と言われている学校には、出題傾向にもブレがないように思います。
まさに解く過程そのものが「アクティブラーニング」なのではと感じます。
麻布や渋幕の理科の問題を見ていると、このような問題を楽しんで解く子が集まってくれば、さぞ理科の先生も授業が楽しいだろうな、とも思います。
「何を知っているか」だけでなく、その知識をどう使うか考え、判断し、問題を解決する。
優れた入試問題はその指南役となり、問題を提起し、興味を持たせ、今持っているものをどう使えばその問題を解決できるか考えさせ、生徒に問いかけます。
自分たちのつけてきた知識を使うと、実は古代の昆虫が巨大だった理由も、恐竜が巨大だった利点と弱点も、説明することができる。そんなことに気づかせてくれるのです。
子どもたちは出題者の意図を考え、出題者の提起した問題を解決するために、今まで自分が得てきた知識、技能のうち何を、どう使えばいいのか、あたかも出題者と「対話」するようにしながら解き進めていきます。
こうして「問題の解決」という喜びを体験したとき「知識をつけていてよかった」と子どもたちは感じ、さらに知識をつけてもっと難しい問題を解決したい、と思うのです。
そんな喜びにあふれた入試問題が、今年もいくつもの学校で出題されている。
大げさではなく、そういう人の体験の積み重ねの先にあるのが、現在のこの世界だと思うのです。
道路も、巨大なビルも、数百人を乗せて長距離飛行する旅客機も、ロケットも人工衛星も、地上400kmに浮かんでいるサッカーコートほどの大きさがある宇宙ステーションも、人が作ったものです。
今年麻布中の問題を喜々として解いた子どもたちがおとなになる頃、どんなものを作っているでしょうか。
どんなことを実現しているでしょうか。
そんなことを考えると、ワクワクしてしまうのです。

うまくいっていなのなら「取捨選択」を

うまくいっていないのなら「取捨選択」を

 ■年度を通して多いご相談は・・・

 年度を通して多いのは「がんばって宿題をしているのに成績が上がらない」というものです。

 このお悩みには、学習塾の過剰ともいえる「サービス」も関係していると思っています。

 入試、特に難関校の入試には、毎年「初見」の問題が数多く出されます。

暗記に頼った学習ではなく、因果関係などをもとに論理的に考えることができるかといったことを見るには、パターン問題では不十分だからです。

 学習塾は、そのような問題をどんどんテキストに収録していき、テキストは年を追うごとに肥大化していきます。

いわゆる平常授業だけではそれらを網羅しきれず、講習会、GWの特訓などすべての「オプション講座」が必修化されていく。

 受験生とそのご家庭には休む暇がありません。

 

 ■がんばっても結果が出ないから、やる気が出ない

 そして、最初の質問、ご相談になるのですが、このようなご相談をくださるご家庭のお子さんは、多くの場合やる気をなくしています。

やってもやっても宿題は終わらず、成績にも結びつかないためですが、親としては「そんなやる気がないんじゃ、ますます成績が下がる」と必死でやらせようとする。

 ケンカが絶えなくなり、勉強時間にムダな時間がどんどん多くなっていく、という悪循環に陥っていきます。

 一度、立ち止まって考えてみましょう。

 

「ほんとうにこんな量の勉強が必要なのか?」

 

■うまくいっていないのなら取捨選択を

 多くの場合、宿題を整理してやるべきことを最小限に絞ったほうが、結果は出ます。

宿題の取捨選択は専門家以外では難しいのが現実ですが、「基本ができていないのに応用なんて・・・」と感じているなら、いっそ応用問題はカットして、基本的な問題をきちんとマスターすることに主眼を置くのが良いことも多いものです。

 その際気をつけていただきたいのは「解き方の丸覚え」をさせないということです。

どうしてそのように考えるのか、なぜその解法で解くのかという因果関係を説明させるようにしてください。

せっかく時間ができても、それを「丸覚え」に費やしてしまうと意味がありません。

 

うまくいっていないと感じるなら、ちょっと根気は必要ですが、宿題の量と質を調整し、問題を解くのに付き合ってみてあげてください。

 

日経DUALセミナーで気づいたこと

■2月18日(土)、秋葉原にてセミナーを行いました。

 日経BP社「中学受験 基本のキ!」共著者の小川大介さんと講師を務めさせていただいた、日経DUALさん主催のセミナーだったのですが、いろんな発見がありました。

 あらかじめどんな話をしようかと、できるだけ綿密に打合せをするのですが、いざ現場で話すと、さらにどんどんお伝えしたいことが増えていきます。だからついつい2時間の時間内に収まりづらくなっていくのです(笑)。

 こんなに伝えたいことがあるなら、あらかじめもっと段取り良く話の構成を組んだのに、と我ながら反省するのですが、そんなことから気づいたことがあります。

 

■「伝えること」と「伝わること」は違う

 私は家庭教師としてご家庭に伺い、お子さん、お父さん、お母さんと毎日話をするのですが、たくさん話をすればするほど、「これは言わなくてもわかっているだろう」という過信がなくなっていくということを感じます。それは相手の様子、状態がわかるからで、「このことはこのレベルまで、この言葉で伝えないと伝わらないぞ」と感じながら話すので、あれも、これも伝えたいという欲求というか、必要性が出てくるのです。

 セミナーでは、塾に関してかなり突っ込んだことを話したのですが、塾の授業は「一方通行」になっている場合があります。講師が「伝えること」に夢中になりすぎて、受け取る側の都合、状態に目が配れなくなっているのです。授業の中でひとこと、ある言葉を端折っただけで、子どもはわからなくなるのです。いや、子どもだけではないですね。大人の目からはそういう状態の講師は「訳の分からないことを言っている人」と映るでしょう。

 

■端折らずに、具体的に伝える

 親子の会話ではそこまでひどい状態は少ないかもしれませんが、でもついつい「端折る」ということをしてしまいがちです。あまりにも近い存在なので「これくらいは伝えなくてもわかっているだろう」と考えてしまった経験は、私にも多々あります。

 今日のセミナーでは、一週間のスケジュールを立てるにも、志望校を決めるにも、お子さんとしっかり、時間をとって話をしましょうという話をしたのですが、話をすればするほどスケジュールは実行可能なものに近づいていきます。親のフラストレーションが溜まる原因は、実はお子さんのせいではなく、お子さんに伝えていないのに「やってくれるはず」と感じるところにあります。

 親子だけでなく、夫婦でも友人でも、具体的に伝えるというのは大切で、とても効果があることです。

 他人同士だとできることが、とても親しい存在の、本当に大切な人相手だと、ついつい相手に甘えてできなくなる。

家族ですからそういう優しさも心地よいものですが、ちょっと意識して「具体的に伝える」ということを実行すると、ちょっと生活が変わるかもしれませんね。

 

 

芦田愛菜さん合格でフジテレビ「直撃LIVEグッディ!」にコメントさせていただきました

■2/13 フジテレビ「直撃LIVEグッディ!」でコメントさせていただきました。
子役の芦田愛菜さんが芸能活動をセーブして半年間猛勉強、なんと偏差値70を超える難関私立中学校に合格していたことを受け、番組にコメントを求められたのでした。
たった半年の受験勉強でいわゆる「最難関」中学校に合格するなんて、可能性としてはほぼ不可能に近いはずですが、幾つかの要素が奇跡的に揃ったのではないかと思います。
まず、「1日12時間勉強した」という並外れた努力。
受験勉強の期間が短い分、どうしても1日の勉強時間は長くなってしまいます。
長時間の学習では集中を保つのが(特に小学生にとっては)難しいのですが、流石に女優さんだけあって、集中力が高いのでしょう。
■「地アタマ」「才能」だけじゃない
また、地アタマと呼ばれるいわば「才能」の部分と精神年齢の高さもあったのではないでしょうか。
芦田愛菜さんは、「子役としては珍しく自分の実年齢よりも上の年令の子どもを演じ切ることができる」という話を聞いたことがあります。
中学受験では精神年齢の高さを求められます。
国語の文章では、両親が離婚した子どもの気持ち、兄弟と離れ離れにならざるをえない戦後すぐの子どもの心情を考え、想像し、出題者の意図を汲みながら問題に最適な回答を作り上げなければならない、という状況だってあります。
精神年齢の高いお子さんは、それだけで有利なのです。
子役として様々な場面、状況を経験する中で、芦田愛菜さんは受験勉強につながる「素地」を鍛えていたのではないかと思うのです。
だから驚くほど短期間で、学力を一気に伸ばせたのではないかと想像します。
「1日12時間勉強」が大きくクローズアップされがちですが、これまでの実体験が勉強に大きく役立っていたのでは、という部分にも注目したいと思います。

開成中2017算数と理科はどうだったか

■算数の大問2でうろたえなかったか

算数の大問2は、受験生にとっては題意の把握がやや難しく感じられた問題でした。しかもボリュームがあり「けっこう配点が高そう」と焦った受験生も多くいたのではないでしょうか。解いていくと(1)さえうまく乗り切ればOKだったのですが、入試当日、緊張の中難しかったかもしれませんね実際には大問1・3・4が標準的な問題だったので、ここでの失点がなかったが合否の境になったのではないかと思います。

85点満点で、開成中が発表している合格者平均点が54.8、受験者平均点が40.1と、14.7点もの点差がありました。「大問1・3・4が標準的な問題」と書きましたが、それは「開成受験者にとって」ということで、やはり難関校に対応できる受験対策をしっかり身につけてきたかどうかで合否が決まる、いわば「実力通りの結果が出る」問題だったと言えるでしょう。

■理科で合格することはなくても、落ちることはある

一方、理科はどうだったかというと、例年通りの「高得点勝負」となりました。開成中の場合「理社で合格することはなくても、落ちることはある」と言われるくらいで、理科社会の失点が命取りになる場合があるのです。

70点満点で受験者平均が56.8点、合格者平均は61.5点と、より配点が高い算数や国語よりも受験者平均、合格者平均ともに高いという、ある意味開成らしいテストでした。

大問1は燃焼に関する問題ですが、特に計算などもなく、大問2は地層と流水に関するもの。珍しく写真を問題に掲載していますが、地層に傾きはなく、内容は標準的。大問3は動植物の誕生と発生に関する問題。選択問題がやや紛らわしいものもありますが、開成受験者にとってはそ大きな問題ではなかったはずです。大問4はてこと浮力の組み合わせ問題。問7では「棒の左右どちらかの端を支点と考える」と合格者の多くが気付いたのではと思います。

■2018年受験に向けて

ざっくりと言うと、

算数、国語:受験者平均5割・合格者平均6割

理科:受験者平均8割・合格者平均9割(!)

社会:受験者平均7割・合格者平均8割

という結果になった2017年度の開成中学校の入試。理科の高得点化が際立っています。

特に理科社会に苦手分野や意識があるお子さんは、早急に解決して全方位隙のない状態を、受験までに整えなければなりませんね。

6年生 入試に臨むとき大切なこと

いよいよ明日から東京、神奈川の入試が始まりますね。
御三家など主要中学校の出願数は、昨年の最終とくらべると微減くらいの学校が多いようですが、厳しい戦いであることは変わりませんね。
さて、入試を控え、テストを受けるときの注意点を、あらためて整理しておきたいと思います。
■当日焦らないため、万全の準備を
受験票、筆記用具など「絶対に忘れてはならないもの」以外にも「あると便利なもの」「学校によって必要となるもの」にも注意が必要ですね。
試験会場は多くの受験生が集まるため、体調が悪い子も中にはいるということで、マスクがあると良いとはよく言われます。
コンパスや分度器は学校によって必要なところもあります。入試期間中は1つの入れ物に入れ、カバンの中に常備すると良いと思います。
学校によって上履きが必要な場合もあります。注意しておきましょう。
ハンカチやミニタオル、ポケットティッシュなども役に立ちます。多くの親御さんは使い捨てカイロを持たせるようですね。
教室の中の温度は予想ができません。着脱しやすい服装を、というのも定番です。
服装や持ち物に関しては、私も主任相談員を務める「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」のこちらの記事が詳しいので、ぜひ参考にしてください。
■テストの「受け方」も再度チェック
得点につながりやすいテストの「受け方」に関しても再度チェックです。
以前も述べましたが、テストの「注意事項」をしっかり読むこと。学校によって算数の円周率なども問題ごとに示されていたり、表紙に1箇所だけ示されていたり、いろいろです。円周率は3.14が多いですが、違った数値が指定されていることもあります。
また、裏表印刷かそうでないのか、冊子のようになっているのかいないのか、過去問でチェックはしていることと思いますが、テスト開始時に確認するよう、お子さんに教えてあげてください。
私はよく学習について「納得」「考える」ということが大切とお伝えしていますが、入試本番ではそれらと並んで「点を取ること」が重要です。わからない問題も、空白のままて出してはいけません。
空白の解答欄を残してはいけない理由はいくつかありますが、最大の理由はもちろん「空白の解答欄は得点になる可能性がない」ということです。特に選択問題などは絶対に空白で出してはいけません。わからなくても最後には何かを書いて出す、というのが鉄則です。
空白の解答欄がいけない理由は、答えを書く位置をずらしてしまう可能性があることです。わからない問題を空白にして、その欄に次の問題の答えを書いてしまうことがあるのです。問題数の多い学校では要注意です。
その他気持ちの面でのアドバイスとしては「緊張しているのは自分だけではない」と考えることです。みな、自分と同じように緊張している、そう考えて「条件は同じだ」と思うようにしましょう。深呼吸は気持ちを落ち着かせるのに効果があります。深呼吸では吸うことばかり意識しがちですが、逆に息をしっかり吐くことを意識すると良いでしょう。
■最悪「何か」あってもなんとかなる
何よりいけないのは親が焦ってしまうこと。親の焦りは子どもに伝染するものです。最悪「何か」があってもなんとかなる、くらいに考える落ち着きが親には必要です。そのためにしっかり準備しておきましょう。
試験会場、学校の近くのコンビニの場所もチェックです。最悪の場合でも、筆記用具や防寒、飲み物、大抵のものは揃います。
普段は水曜日か木曜日に更新することが多いのですが、明日に備えて1日早くの更新です。
受験生の皆さん、色んな要素で受験の結果は決まりますが、何より信頼できるのは過去の皆さんの努力にほかなりません。逆に、どんなに努力してきていても「もう少し努力すればよかった」と思ってしまうのも受験です。
みんなそうなのです。
自分のこれまでの努力を信じて、乗り切りましょう!

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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