カテゴリー: 親の役割 Page 3 of 11

お子さんのノート、ときどき見てあげましょう

私が主宰する家庭教師「名門指導会」では、定期的に東京、大阪で所属する講師を集めて研究会を行なっています。

 

教室という場所がある塾にくらべて、講師が直接ご家庭に訪問する家庭教師の場合、講師と講師が顔を合わせる機会がなく、他の家庭教師派遣センターなどでは、ほかの講師と会ったことがない、というようなことも多いようです。

 

ではなぜ名門指導会が定期的な研究会を行うのかというと、先生方のノウハウをシェアすることがとても有意義で重要だと考えているからです。

 

先日は、子どものノートについての話題でした。

 

学校や塾の授業で、お子さんたちがとるノート。

 

そもそも、いったいなんの目的でノートをとるのでしょうか?

 

①「書きながら授業を聞いたほうが、頭に入ってきやすい」

②「授業後、ノートを見ながら復習するため」

③「テキストに書かれていない重要なことを先生が言ったときに、メモをとるため」

 

おおまかには、これくらいの理由でノートをとるのではないでしょうか。

 

①が理由であれば、走り書きでも頭に入りさえすればよいでしょう。

でも②の目的もあるのだったら、ある程度「あとで見直す」ことを前提に、ノートをとる必要があります。

 

具体的には、日付やテーマ(単元名)テキストのページや問題番号などを書いておくなどの工夫です。

 

③の目的の場合、テキストのどの部分に関連することかがわからないと、後で見たときに一体何のためにとったメモなのかがわからなくなりそうです。

もしかすると、このような目的のメモはノートではなく、テキストに直接書き込むのがいいかもしれませんね。

 

まだまだたくさんの話題が出てきたのですが、ひとつ先生方のみんなが「確かに」とうなずいたのが「ノートがカラフルすぎ、美しすぎる子は成績が悪い」ということでした。

 

ノートを丁寧に取ることはいいことなのですが、あまり度が過ぎてそれが目的のようになってしまうと、本末転倒だということです。

 

でも、そんな癖がついてしまう子はもともと真面目な子が多く、「授業で習ったことをしっかり書いておきたい」という欲求から「美しすぎるノート」となってしまっている場合が多いので、ノートのとり方を変えさせる場合も、頭ごなしに伝えることはせず、ソフトランディングで変更していく必要があります。

 

そんな場合の対応も、ベテランの先生方にはそれぞれノウハウがあって、興味深いものです。

 

お子さんのノート、ときどき見てあげてくださいね。

 

もちろん上手にとれていたら褒めてあげましょう。

 

「あれ・・・」と思うような部分があれば、よければご相談いただければと思います。

 

小学4年生 早稲アカの宿題が回りません… ​

主任相談員を務めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」に、下記のようなご相談をいただきました。(相談内容は、個人の特定ができないよう一般化、アレンジしています)

「3年生2月から早稲田アカデミーに通わせていますが、毎週の宿題が多すぎてまわりません。毎回の授業の確認テストでも点が取れず、本人のモチベーションも下がってきています。どうすれば効率よく復習、宿題ができるでしょうか。

■塾の宿題をすべてやるという発想を捨てる

いろいろなところでお伝えしていますが、塾の宿題は全部やらなくても大丈夫です。
ただ、ではやらずに放置する、ということではありません。取捨選択が必要です。
まずは、担当の講師や校舎長に現状を相談し、やるべきことを絞ってもらうところから始めるとよいと思います。

早稲アカは「大量演習」「体育会系」などと評される塾ですが、相談すれば柔軟に対応してくれるという側面もある塾です。
親が連絡し先生に時間をとってもらうか、文書で相談し返事をもらうという形がよいでしょう。

理想は、「基本問題だけやりましょう」といった「問題難度」という視点だけでなく「この問題だけはマスターしてほしい」という問題パターンの指定(特に算数)をしてもらうことです。

■理社は暗記してから宿題?

理社の勉強のしかたについては、なんとなくつかめないまま高学年まで過ごしてしまうお子さんがたくさんいます。
予習シリーズなど塾のテキストをひととおり暗記させてから宿題となると、それなりの時間と手間を取られます。塾から帰ったその日にやるのは難しいですね。

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員ご一緒している辻義夫氏との共著「いちばん得する中学受験」で辻氏も述べておられますが、塾からの帰り道や帰ってからの10分の使い方がポイントです。

たとえばお母さんが塾にお迎えに行くなら、その帰り道の「今日はどんなことを習った?」「先生がいちばん大切って言ってたことは何かな?」といった会話で、塾の授業を思い出させてあげましょう。
そして帰ってから、実際にテキストやノートを見ながら、どんなことを習ったかをお子さんに説明してもらうのです。これが「復習」です。

「復習=宿題演習」と考える方も多いのですが、復習と宿題演習は分けて考えましょう。塾から帰ったその日は(帰宅時間が早く余裕がある日は別ですが)、短時間の復習だけして寝かせ、翌日にあらためて宿題です。

■4年生は「少し手抜き」と感じるくらいでちょうどいい

「先生、テキストに書いてあることを全部完璧にやっているのに、テストではテキストに載ってないことが出るんです。どうなっているんでしょう?」
熱心な親御さんからの家庭教師のお問い合わせで、そんな質問を受けることがあります。

ずいぶん「暗記型」の勉強になってしまっているなぁ、と思うのですが、4年生のうちは「テキストを完璧に」という意識をそんなに強く持たなくても大丈夫です。
むしろしっかり塾を活用して「やるべきこと」の取捨選択を行うことが大切です。
4年生のうちに「勉強は辛くて苦しいもの」という感覚をつけさせないことです。

毎週、塾のテキストを丸暗記に近い学習でがんばって上位クラスにいる子は、5年生で成績が下がってきます。逆に、4年生のうちは取捨選択でやるべきことを絞って「そこそこ」の成績の子のほうが5年生でがんばれたりするものです。

4年生で、親子ともヘトヘトにならないような学習サイクルを作ることが大切ですね。

勉強の「目的」は?

■セミナーに登壇します
4月14日(土)、セミナーに登壇します。
日本経済新聞社主催の「「受験」で成功を収めるために!日経Wアカデミー「親御様のための中学受験スクール」と題するもので、講師は私を含め5名。
私のパートは14日(土)ですが、セミナー自体は2日間開催されます(14日と21日、いずれも土曜日です)。
私のパートは「結果につなげる 家庭学習&塾の活用法を徹底解説 ~親ができること 塾ができること~」というテーマでお話しします。
私以外の弁士の方々、啓明舎塾長の後藤卓也氏、水王舎代表取締役の出口汪氏、算数教育家の安浪京子氏などとご一緒できるのも楽しみにしています。
有料とはなりますが、内容の濃い2日間になります(私も自分のパート、かなり気合を入れて準備しています!)ので、興味のある方は以下のページを覗いてみてください。
https://www.nikkei4946.com/seminar/seminar.aspx?ID=2299&TYPE=
■「なぜそうなる?」「だったらどうなる?」
いろいろなところで話していることですが、勉強には「なぜそうなる?」を考えるアプローチと「だったらどうなる?」を考えるアプローチのバランスが大切だと、最近強く感じています。
問題を前にして考えるとき、「なぜそうなのか」を考えることは大切なことです。
なぜこの考え方で解けるのかを考えることは、問題解決には必須です。
これを考えることなく「公式をまる覚え」のような学習をしてしまうと、学ぶことの楽しさは感じられません。
受験勉強をするうち勉強嫌いになってしまうお子さんの多くは、このパターンです。
一方で、「だったらどうなる?」という思考も、実際の問題解決には必要です。
公式の根本原理である「なぜそうなのか」はおいておいて、「それが正しいのなら、問題解決にどのように活かせるか」と考える思考です。
根源的に正しいかどうかを自分が理解することも大切ですが、それを使ってどんな問題が解決できるか、という視点ももちろん大切です。
「テストで点を取る」という視点では大事なことです。
どちらも大切な思考で、バランスよく使いたいですね。
■目的は「問題を解決すること」
中学受験で合格を手にする、というのがもちろん当面の目標ではありますが、もちろんその先もお子さんの人生は続きます。
目の前にある問題をどうやって解決するか。
そんなシチュエーションに、お子さんは今後どんどん直面するでしょう。
その時その時にお子さんが対応できるように、ということを考えると、「暗記型」で解き方を暗記するような勉強は避けるのがよさそうですね。

「問題を解く」と聞くと、なんだか「机の上の勉強」と考えてしまいがちですが、将来の「問題解決」の予行演習をしていると考えると、いかに勉強が大切かがわかります。
私たち大人が「勉強する意味」をしっかりお子さんたちに伝えていきたいものです。


中学受験で身につける「学ぶ楽しさ」

関西ではほぼ入試が終わり、首都圏でも始まっています。

東京、神奈川の入試も約1週間後に始まりますね。

 

ご家庭ごとに、それぞれの受験プランで臨んでおられることと思います。特に首都圏は学校が多く、受験計画も他の地域に比べると複雑になりますね。3校、4校、あるいはそれ以上の受験校を予定しているご家庭も多いでしょう。

 

 

■「不合格」を経験する初めての機会になる場合も

 

小学校受験を経験したことがないお子さんの場合、本格的な受験はこれが初めて、ということになりますね。

東京都のお子さんの場合、1月に千葉、埼玉の学校を「前受け」し、2月1日から始まる第一志望校の受験に備えます。

 

いくつかの学校を受験するのが今の中学受験。

考えたくはないですが、受験する学校の中には、「不合格」という結果になる学校ももちろんあります。

実力相応の学校を受験校として選択しているはずではありますが、やはりそういうこともあるのが受験です。

 

中学受験がお子さんにとって初めての受験の場合、生まれて初めての「不合格」経験となるかもしれません。

 

 

■親がうろたえるのはよくない

 

たとえ本命校、第一志望校でなくても「不合格」という結果を突きつけられるとお子さん同様親もショックです。

しかし、私が毎年親御さんたちにお伝えしているのは「親がうろたえるのがもっとも良くない」ということです。

 

自分が受けたテストの結果で親が打ちひしがれること・・・これがもっともお子さんの勇気を奪い、モチベーションを下げる行動です。

当たり前ですが、お子さんがもっとも信頼し、絶対に自分の味方でいてくれると信頼しているのがお母さん、お父さんです。

その親御さんが試験結果で打ちひしがれるほど、お子さんにとっては辛いことはありません。

 

「前受け校」でもしも不合格になったのなら「残念な結果になったのが練習(扱いでの受験だったと断じてください)でよかった、2月1日当日はこれを教訓に●●に気をつけて取り組もうね」

くらいに、親がどんと構えておくことです。

 

 

■「合格」は「ゴール」ではない

 

私が主宰する家庭教師「名門始動会」でお伺いしているご家庭のお父さん、お母さんには(というよりこれまで関わったすべてのご家庭に)お伝えしているのですが、中学受験はゴールではありません。

進学校が決まったら、またそこでの学びが始まり、それは高校、そして大学まで続きます。

 

もちろん社会に出たら勉強は終わりではなく、そこからこそがほんとうの学びの期間です。

 

大人になっても常に学びの連続だ、と大人はわかるのですが、ついつい辛い受験勉強をさせてきたという思いからか「もうがんばらなくても大丈夫」というメッセージをお子さんに送ってしまうご家庭があります。

 

学びは一生続くことですし、学びは辛いことや苦行ではありませんよね。

 

中学受験を通してお子さんに学んでほしいこと、知ってほしいことはまさにこのことです。

 

考えることが楽しい、知ることが楽しい、と感じて中学受験を乗り切ったお子さんは、必ずそれ以降の勉強でも楽しさや嬉しさを学びの中に感じて過ごしていくはずです。

 

お子さんが受験を乗り越えた先に「学ぶ・考える楽しさ」を中学、高校以降も経験していくスタートとなる中学受験になりますように。

お子さんが小さい頃に心がけていただきたいこと

近頃、未就学、低学年のお子さんの親御さんからのご相談が増えています。

低学年から、あるいは未就学の時期から(小学校受験をする、しないに関わらず)たくさんの習い事で週のスケジュールを埋め尽くしてしまうようなご家庭もあるのですが、親子の信頼関係、絆を育む時期と捉えて過ごしていただくようお伝えしています。

 

 

■子どもは褒められたいからがんばる

 

習い事もいいのですが、陥っていただきたくないのは「結果だけを褒める」という状態です。

大好きなお父さん、お母さんに褒められればお子さんは嬉しいのでがんばります。

 

しかし、評価の対象が常に結果だと、お子さんは「結果さえよければいい」と考えがちになります。

もちろん結果も大切ですが、そこに至るまでに学びの楽しさや驚きを経験することが大切なのです。

 

 

■ついつい他の子と比べてしまう

 

「そんなこと言われなくてもわかってるよ」と思うかもしれませんが、いざ当事者になるとわからなくなるものです。

何せ、周りには他のご家庭の子がいて、あの子はできているのにうちの子は・・・と気になり始めてしまうからです。

 

幼児期の習い事、低学年の塾は、お子さんにとっては「勉強が楽しい!」というきっかけになりうるものですが、親にとっては「他の子に比べてどうかしら・・・」という不安もつきものなのです。

親にとって、子どもが無事育ってくれるかというのは最大の関心事であり、だからこそ他の子と比べてしまうことも多いのです。

 

 

■褒めるのは結果ではなく過程

 

お母さんによっては、お子さんへの声かけが苦手という方もいます。

どのように声をかけてやればいいのか、考え込んでしまうのです。

でも、そんなに肩肘を張る必要はありません。

 

気に留めておきたいのは、「結果ではなく過程を褒める」ということです。

「褒める」というと「褒めるところを探さなくちゃ」と身構えてしまう方もいますが、「認める」と置き換えると気が楽になるのではないでしょうか。

 

ありのままのお子さんを、ただ認めることを心がけると、お子さんはすくすく育っていくものです。

 

「今日は幼稚園で○○くんと遊んだんだね。」

「転んじゃったね。痛かったね。」

「○○ができて嬉しいね。」

 

こんなありのままの姿を認める言葉で、子どもは「自分はかけがえのない存在なんだ」ということを学んでいくものだと思っています。

中学受験 各塾の志望校別特訓 注意点など

東京、そして大阪でも定期的に主宰する家庭教師「名門指導会」の先生方との勉強会を開催しています。
毎回興味深い話がたくさん出るのですが、やはり今の季節、大きな話題は6年生の入試対策です。
■成績中位以下のお子さんにとってSSは…
SS(サンデーサピックス)がサピックスの日曜志望校別特訓ですが、良くも悪くも「上位校偏重」なのは間違いありません。
志望校が「中堅校」と呼ばれる学校だと、適したコースがなく、志望校と傾向が違う問題を解くことになったり、無駄が多くなってしまいます。
これはサピックスに限ったことではなく、塾ごとに強みと弱みはそれぞれ。
うまくお子さんに必要なものをチョイスしたいところです。
名門指導会の生徒さんの中にも、SSは休んでその分志望校対策を家庭教師で、という方がいます(SSのテキストはもらえるので、必要なもののみ指定して使うようにしています)。
逆に日能研では「芝中コース」「吉祥女子コース」といった上位〜中堅校のコースも豊富にありますが、成績上位者はサピックスのSSや早稲アカのNNコースを受講したりもします。
志望校に合わない日曜特訓は勉強時間のロスになるだけでなく、志望校よりも大幅に難度の高い問題で自信を失う原因になる場合もあります。
希望すれば基本的に受講はさせてもらえることが多いですが、学校別オープンなどの結果から、遅くとも11月くらいには現実的な受験校、受験計画をいったん立ててしまいたいですね。
■武蔵・早稲田が第一志望なら早稲田アカデミーのNNコース?
内容も充実していて結果(合格実績)も伸ばしているのが、早稲アカのNN(なにがなんでも)コース。
他塾の日曜特訓を休んでNNに通う子も多くいます。
特に武蔵中と早稲田中には力が入っていて、学校の傾向に徹底して合わせた問題が大量に用意されています。
ただ、学校別の傾向に特化するあまり、併願校対策にやや難しい面が出てくることもあるので注意が必要です。
「武蔵傾向の問題は得意だけど他は…」のようなことが起こりやすいのです。
また、外部生に対して(当たり前かもしれませんが)通っている塾との「兼ね合い」は一切考えてくれません。
お通いの塾とNNそれぞれの宿題から、必要なものをチョイスして「オーバーワーク」にならないよう注意しなければなりません。
当然、自塾の日曜特訓を受けずに他塾に通うお子さんに、今お通いの塾の先生も配慮はしてくれない可能性がありますから、量の調整などは家庭の仕事となりますね。
■「毎日通塾」が良い結果を生む場合も
町の個人塾、あるいは四谷大塚準拠の小さな塾などでは、様々な学校の専用コースを設置できません。
おのずと受験対策は各々が過去問を持ち寄り、毎日のように通塾、演習してわからないところを先生に教えてもらう、といったスタイルになりがちです。
大手塾の志望校別特訓とくらべて不利な面が多いですが、いくつかの条件が揃えば良い結果を期待できます。
私もそのような環境で指導にあたっていた時期が遠い昔にありましたが、そんなときこそ先生のスキルが結果を大きく左右します。
6年生の入試前の時期、はっきり言ってもう新しく習うことはないのです。
いかに習ってきたことを最大限発揮させるか。
そのことを理解し、上手に演習させてくれる先生なら最高です。
また、その地域の多くの子が目指す私立中学校が1〜2校といった地方都市などの受験では、地域密着型の個人塾がその学校の情報に精通している場合があります。
これから受験塾を探そうという方は、そのような視点も持って塾選びに臨んでください。
6年生はいよいよ受験生らしい顔つきになってき始めたでしょうか。
受験の成功を目指し、着実に進んでいきましょう! 

中学受験 親の不安を取り除くための視点

■お母さんの気持ちをざわざわさせるのは・・・
「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」の記事で、勉強したがらないお子さんのことを書きました。
お子さんが勉強を嫌がる、なかなか宿題に取り掛からない、最後には親子喧嘩になって、無駄に時間が過ぎていく・・・。
そして、感情的になった自分に自己嫌悪。。。
そんなお母さんからの相談もよく受けます。
お母さんが、なかなか勉強しない我が子を見て感じるのは、たとえば
「自分が『中学受験したい!』っていい出したんだから、頑張ってよ!」
という、我が子の不甲斐なさへの腹立たしい気持ち。
でも、それだけならまだいいのです。
同時に感じるのが、
「他の子はがんばっているのに、こんなところで足踏みしてちゃ、どんどん差がついてしまう・・・」
という焦り。
これが余計にお母さんの気持ちをざわざわさせてしまうのです。
■他の子はがんばっているのか
「うちの子は、受験までもう1年もないのに、まだ『本気モード』にならなくて・・・」
この『本気モード』はお母さんや地域によっては『目が三角』『キレッキレ』などいろいろですが、『超真剣な状態』みたいな感じで仰っているようです。
つまり、「うちの子がのんびりしている間に、他の子は『本気モード』で頑張っているから、どんどん差をつけられるのではないか」というのが先ほどの言葉のもとになっている不安ではないかと思います。
中学受験するお子さんが本当に真剣になるのは、もちろん直前期。
その次に真剣なのは冬休み。
その次に真剣なのは12月。
もうちょっとさかのぼって、6年生の9月や10月はどうかというと、少なくとも「焦っているようには見えない」のがふつうです。
お母さんから見ると「なに呑気にやってんのよ」くらいにしか見えない(笑)。
念のために申し上げますが、お子さん本人は(『超』ではないかもしれませんが)真剣です。
のらりくらりする(そのようにしかお母さんからは見えない)お子さんに気持ちがざわついたときは、このことを思い出していただくといいかもしれませんね。
■お子さんと「真剣勝負」してみる
以前、私のところに「電流を教えてください」と頼みに来られたお母さんがいました。
理由を聞くと「息子に勝ちたいから」というのです。
なんでも「自分はできないくせに、うるせえクソババア」と言われて腹を立て、なんとしてもギャフンと言わせてやると、息巻いてこられたのでした。
「私ももとリケジョですから」と鼻息の荒いお母さんに、できるだけ丁寧に電流の単元をお教えしたのですが、結果は惨敗。
そのときは素直に「あんたすごいね・・・」という言葉が出たそうです。
それ以後勉強面での「不毛な親子喧嘩」が減ったようです。
もしもお父さんやお母さんが、お子さんの勉強の内容まで把握している場合、一度勉強で「真剣勝負」してみるのもいいかもしれませんね(^^)
結果はどうあれ、相手への見方、接し方が変わるのではないでしょうか。 

この春、お子さんとやってほしいこと

■4年生には何をさせればいいですか?
表題のような質問を受けることが多くなっています。
4年生から塾に通わせ始めたものの、意外に「空き時間」が多く、「何をさせればいいですか?」となるようです。
塾の復習や宿題の空き時間に何をさせればいいかは、お子さんそれぞれです。
しかし「しないでいいですよ」とお願いすることは「塾の宿題を何度も繰り返して、来週のテストに備えて完璧にする」ということ。
4年生のお母さんは、ついついやってしまいがちなことです。
これをやってしまうと、お子さんは「がんばって覚えることが勉強だ」と勘違いしてしまうことがあります。
もちろん勉強の中には「覚える」という要素は必要でとても大切なことでもあります。
でも「とにかく覚えることが勉強なんだ」となってしまって「考える」「納得する」といった要素が勉強の中に少なくなっていけば、おのずと勉強が楽しくなくなっていきます。
でも、その時点でも「勉強嫌い」には見えないお子さんもいます。
なぜなら頑張って覚えればいい成績が取れて、上位にいられるからです。
いい点をとったらお母さんだって喜びます。
これを1年間続けてしまうと、ちょっと危ない状態になってしまいます。
何度もお伝えしていることですが、5年生からの勉強では「とにかくがんばって覚える」という勉強法では通用しなくなるからです。
■お母さんは「楽天家」くらいがお子さんはのびる
特に、お子さんと過ごす時間が長いお母さんには気をつけていただきたいのですが、どうしても「できていないこと」「できないこと」に目が行き、焦ってしまいがちです。
大切なお子さんだから当たり前なのですが、子育てに不安はつきません。
「まわりの子はもうできるのにどうして?」とか「こんな調子で大丈夫かしら?」なんて、時間があると考えてしまいがちです。
でも、4年生の学習で大切なことは、宿題を繰り返して「範囲の決まったテスト」でいい点をとることではなく、5年生になっても通用する「勉強のしかた」の素地を作ることです。
それには勉強が「苦しくて辛くて嫌なもの」ではいけないのです。
塾の宿題がひととおり、直しまでできたら、今週学んだことでどんなことが面白かったか、どんなことに興味が湧いたか、聞いてみてあげてください。
お子さんが興味が持てることがあったなら、それについて一緒に考え、調べてあげるのです。
春になってカエルが冬眠から目覚めて産卵することに興味を持ったなら、そのことを掘り下げて調べてみる。
いつごろから冬眠に入ったのか。
カエルは何年くらい生きるのか。
それはすべてのカエルで同じなのか。
そうやって掘り下げた経験は、繰り返し「覚える」ことに費やした時間以上のものを高学年になったお子さんにプレゼントしてくれるはずです。
それは「勉強は楽しい」「知ること、わかることは楽しい」という気持ち。
この気持ちさえあれば、高学年の受験勉強も必ず乗り切っていけます。
春休み、ぜひお子さんといっしょに調べ物の時間を取ってみてください。

春休みは学習サイクルの見直しを

■塾のある学習リズムがつかめていないのなら
春休みですね。
塾では春期講習などもあると思いますが、ご家庭なりに「やっておきたいこと」に手をつけるチャンスです。
2月に新しい学年を迎えて2か月。
たとえばこの2月、塾の新年度時から通塾を始めた場合は、「塾のある一週間」のサイクルがきちんとできたかを検証してみるのがいいですね。
今ひとつリズムが掴めていないというなら、春休みをその「調整期間」と捉えるのがよいように思います。
この2ヶ月間、一週間のうちで特にしんどかったのが何曜日なのか思い出し、その原因を探ってみるのもよいでしょう。
学校の授業がないぶん、塾の春期講習がありますから、それを学校の授業時間ととらえて生活サイクルを組んでみるのも一つです。
ポイントは、休みだからといってあまり夜更かしをしたりといったことが無いよう、できるだけふだんと同じ時刻に寝起きし、生活サイクルを大きく崩さないことです。
学校の長期休暇にふだんとまったく生活サイクルを変えると、休みが終わった時点で調子を崩しやすいのです。
■5年生2月から入塾した方に気をつけてもらいたいこと
5年生の2月から塾通いを始めたお子さんは「4年生の知識が空白」ということを意識して振り返りを行ってください。
たとえば理科や社会は、塾では4年生で「ざっくりと」習い、5年生で「詳細」を習います。
四谷大塚の「予習シリーズ」の単元名であげてみます。
4年生理科
「春のころ(1)(2)」
「いろいろなこん虫」
「植物の育ち方」
4年生社会
「ものを売る仕事」
「くらしやすい街」
「地図の見方」
「寒さのきびしい地方のくらし」
4年生にはこういった横断的な単元があるのですが、5年生になるとずいぶん詳細になります。
5年生理科
「気象の観測」
「物のあたたまり方」
「星の動き」
5年生社会
「日本の水産業」
「九州地方」
「関東地方」
4年生で学習したことをベースに、やや詳細を5年生で学習するという習い方になっており、4年生の「ベース」のあるなしで、ずいぶん5年生は学習の「楽しさ」の感じ方が違うのです。
5年生から入塾して「理科・社会の勉強のしかたがわからない」「理科・社会の勉強が面白くない」というご相談がこの時期多いのですが、春休みの空き時間に4年生内容を学習することで解決することも多いのです。
ふだんの学習でも、5年生の予習シリーズを補完する目的で「予習シリーズ 4年」を入手することも有効です(「予習シリーズを宣伝するわけではないのですが、他塾の5年生のお子さんにも有効です)。
■春期講習を休みにくいサピックス生は、講習会がない日を上手に使いましょう
何度かこのコラムでも言っていて、他のメディアでもお伝えしていることですが、サピックスのカリキュラムは基本的に「講習会でも進み続ける」というもの。
日能研や四谷大塚が復習中心のカリキュラムなのと対象的です。
だから「うまく回っていないな」と感じていても、春期講習を受講しないという選択が取りづらい塾です。
塾側も「受講するのが当然」という態度ですから、受講しないというご家庭は少数でしょう。
しかし日数は日能研などと比べても短いので、春期講習がない日に「気になる単元」を片付けることは可能です。
塾のない日をうまく使って片付けましょう。
もっとも手っ取り早いのは、マンスリーテストで間違った問題のうち、正答率が高いものを選んで、その単元をデイリーや基礎トレで復習する方法です。
もちろん市販の問題集を使ってもOKです。
もちろん春休みですから遊びや楽しみのメニューも入れていただきたいですが、バランスよく予定を組み立てたいですね。

うまくいっていなのなら「取捨選択」を

うまくいっていないのなら「取捨選択」を

 ■年度を通して多いご相談は・・・

 年度を通して多いのは「がんばって宿題をしているのに成績が上がらない」というものです。

 このお悩みには、学習塾の過剰ともいえる「サービス」も関係していると思っています。

 入試、特に難関校の入試には、毎年「初見」の問題が数多く出されます。

暗記に頼った学習ではなく、因果関係などをもとに論理的に考えることができるかといったことを見るには、パターン問題では不十分だからです。

 学習塾は、そのような問題をどんどんテキストに収録していき、テキストは年を追うごとに肥大化していきます。

いわゆる平常授業だけではそれらを網羅しきれず、講習会、GWの特訓などすべての「オプション講座」が必修化されていく。

 受験生とそのご家庭には休む暇がありません。

 

 ■がんばっても結果が出ないから、やる気が出ない

 そして、最初の質問、ご相談になるのですが、このようなご相談をくださるご家庭のお子さんは、多くの場合やる気をなくしています。

やってもやっても宿題は終わらず、成績にも結びつかないためですが、親としては「そんなやる気がないんじゃ、ますます成績が下がる」と必死でやらせようとする。

 ケンカが絶えなくなり、勉強時間にムダな時間がどんどん多くなっていく、という悪循環に陥っていきます。

 一度、立ち止まって考えてみましょう。

 

「ほんとうにこんな量の勉強が必要なのか?」

 

■うまくいっていないのなら取捨選択を

 多くの場合、宿題を整理してやるべきことを最小限に絞ったほうが、結果は出ます。

宿題の取捨選択は専門家以外では難しいのが現実ですが、「基本ができていないのに応用なんて・・・」と感じているなら、いっそ応用問題はカットして、基本的な問題をきちんとマスターすることに主眼を置くのが良いことも多いものです。

 その際気をつけていただきたいのは「解き方の丸覚え」をさせないということです。

どうしてそのように考えるのか、なぜその解法で解くのかという因果関係を説明させるようにしてください。

せっかく時間ができても、それを「丸覚え」に費やしてしまうと意味がありません。

 

うまくいっていないと感じるなら、ちょっと根気は必要ですが、宿題の量と質を調整し、問題を解くのに付き合ってみてあげてください。

 

Page 3 of 11

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト