■お母さんの気持ちをざわざわさせるのは・・・
「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」の記事で、勉強したがらないお子さんのことを書きました。
お子さんが勉強を嫌がる、なかなか宿題に取り掛からない、最後には親子喧嘩になって、無駄に時間が過ぎていく・・・。
そして、感情的になった自分に自己嫌悪。。。
そんなお母さんからの相談もよく受けます。
お母さんが、なかなか勉強しない我が子を見て感じるのは、たとえば
「自分が『中学受験したい!』っていい出したんだから、頑張ってよ!」
という、我が子の不甲斐なさへの腹立たしい気持ち。
でも、それだけならまだいいのです。
同時に感じるのが、
「他の子はがんばっているのに、こんなところで足踏みしてちゃ、どんどん差がついてしまう・・・」
という焦り。
これが余計にお母さんの気持ちをざわざわさせてしまうのです。
■他の子はがんばっているのか
「うちの子は、受験までもう1年もないのに、まだ『本気モード』にならなくて・・・」
この『本気モード』はお母さんや地域によっては『目が三角』『キレッキレ』などいろいろですが、『超真剣な状態』みたいな感じで仰っているようです。
つまり、「うちの子がのんびりしている間に、他の子は『本気モード』で頑張っているから、どんどん差をつけられるのではないか」というのが先ほどの言葉のもとになっている不安ではないかと思います。
中学受験するお子さんが本当に真剣になるのは、もちろん直前期。
その次に真剣なのは冬休み。
その次に真剣なのは12月。
もうちょっとさかのぼって、6年生の9月や10月はどうかというと、少なくとも「焦っているようには見えない」のがふつうです。
お母さんから見ると「なに呑気にやってんのよ」くらいにしか見えない(笑)。
念のために申し上げますが、お子さん本人は(『超』ではないかもしれませんが)真剣です。
のらりくらりする(そのようにしかお母さんからは見えない)お子さんに気持ちがざわついたときは、このことを思い出していただくといいかもしれませんね。
■お子さんと「真剣勝負」してみる
以前、私のところに「電流を教えてください」と頼みに来られたお母さんがいました。
理由を聞くと「息子に勝ちたいから」というのです。
なんでも「自分はできないくせに、うるせえクソババア」と言われて腹を立て、なんとしてもギャフンと言わせてやると、息巻いてこられたのでした。
「私ももとリケジョですから」と鼻息の荒いお母さんに、できるだけ丁寧に電流の単元をお教えしたのですが、結果は惨敗。
そのときは素直に「あんたすごいね・・・」という言葉が出たそうです。
それ以後勉強面での「不毛な親子喧嘩」が減ったようです。
もしもお父さんやお母さんが、お子さんの勉強の内容まで把握している場合、一度勉強で「真剣勝負」してみるのもいいかもしれませんね(^^)
結果はどうあれ、相手への見方、接し方が変わるのではないでしょうか。