新学期が始まりましたね。
相変わらず多くの都府県では緊急事態宣言下のまま気の抜けない日々が続いています。
子どもの感染者も増えており、大手塾のホームページでも新型コロナウィルス感染症陽性者発生についてのお知らせが目立つようになりました。
海外の臨床試験結果を踏まえ、ワクチンは6月1日より接種対象者が拡大されましたが、それでも現時点では12歳未満の皆さんは接種対象外です。
うがい·手洗い·こまめなアルコール消毒·3密の回避など、基本的な感染予防対策は引き続きしっかり行いましょうね。
気になる症状がある場合はなるべく早く保健所や病院に連絡し、必要とみなされた場合はきちんと検査を受けましょう。
多くの病院では有症時のPCR検査は15歳以上のみを対象としていますが、小児科専門病院などでは、ホームページに記載されていなくても検査を実施している場合があります。
発熱や咳がある、味や匂いを感じないなど、不安な症状がある時はあきらめず確認してみましょう。
心も身体も疲弊しがちな日々ですが、皆さんがこの困難を乗り越え見事合格を勝ち取った暁には、頼もしい学力と同時にたくましい精神力が備わっていることでしょう。
楽しい中学校生活を想像しながら、最後まで一緒にがんばっていきましょうね。
さて、そんなわけで、何があっても受験までのカレンダーは進み続けています。
特に6年生の皆さんは、9月から「四谷大塚/合不合判定テスト」「SAPIX/合格力判定サピックスオープン」「日能研/合格判定テスト」「首都圏模試/合判模試」「早稲田アカデミー/筑駒中オープン模試」などなど、一気に志望校判定模試が目白押しになりますね。
ここからは毎月のように模試を受け、自分の実力と志望校の位置を照らし合わせながら、本番へ向けて様々な調整を行っていくことになります。
そして、模試だけではなく、9月からは授業でもSS(サンデーサピックス)特訓や、後期日特、本格的な過去問演習が始まり、学習サイクルも8月までとはガラリと変わります。
簡単に言えば、8月いっぱいまでの
学習→演習→定期的なテストで現状確認
というサイクルから、
9月以降は
定期的なテスト(模試)で現状確認→弱点を把握し学習し直す→演習
という順序に変わるのです。
模試はいうまでもなく点数や偏差値に一喜一憂するためのものではありません。
模試は「まだ抜けている部分·弱い部分」をあぶりだし、その不足を補い、強化するための重要な情報源です。
結果に喜んだり落ち込んだり騒いだりするだけでは意味がありませんし、
「国語がまだいまいちだなぁ。もう少しがんばらないと」
などと適当な感想を持つだけでは何も変わりません。
大切なのは、各科目でどの分野がまだ抜けているのか、弱いのか、細かく丁寧に分析することです。
たとえば
「物語文は毎回8割を超えているけれど、論説文は平均点に届いていない。特に要旨をまとめるタイプの問題が弱いな」
となれば、
論説文の読み方·解き方がそもそも身についているか確認しましょう。
読む際は何に注目し、どこに線を引いたりチェックを入れたりしながら読むのか。
解く際、特に要旨をまとめる問題では、本文のどういう部分を重視して、どのようにまとめるのか。
「自分の言葉で」「文中の言葉を使って」などの指示は守れているのか。
「60字程度で」と言われたら何字から何字程度が許容範囲か。
マス目の最後に句点(「。」)が来た時、作文の場合はどうする?字数指定の記述の場合はどうする?
などなど······。
読み方·解法·ルール·表記の知識などがしっかり身についているか確かめ、抜けがあれば補い、次回は確実にアウトプットできるよう演習しておきます。
模試の結果を分析する際はなるべく、そのデータを客観的に読み取り、的確に分析することが出来る第三者の力を借りましょう。
できれば長年中学受験指導にあたっている塾の先生や家庭教師、中学受験の専門家に見てもらい、残された時間の中で、あなたの場合はどの部分を、どのレベルから、どのように学習·演習し直すべきかアドバイスを受けてください。
ここから本番までの5ヶ月間は、残された時間の使い方も重要になってきます。
今月から始まる志望校模試を十分活用した上で必要な部分にスポットを当て、最も効率的と思える学習を選択·実行していきましょう。