投稿者: 西村 則康 Page 10 of 60

筑駒、開成の算数で感じた「難関校の算数トレンド」

今月、東京都と大阪で開催した「入試分析セミナー」でもお話ししたのですが、今年の難関校の算数で印象に残ったのが、「手を動かす」問題が多かったことです。
特に首都圏の中学校で、この傾向が顕著に感じられました。

「受験テクニック」を教え込まれてきた子の中には、能力が高いにもかかわらず、せっせと数えだしたり試行錯誤するような類のことに対してモチベーションが低い子がいます。

まるで、そんな子をはじくことを意図して作られたような問題が多かったのです。

もちろん、解法を知っていること、覚えていることは重要です。
しかし「便利な必殺技」を知っているだけでなんとかなる問題は、少なくとも難関校の入試からはなくなっています。

この流れは、今後も変わらないのではないかと思っています。

たとえば筑波大駒場中は、例年「解き方はわかるんだけど、正解を出すのは難しい」タイプの問題を出題します。
日々がんばって勉強に取り組んできたかを見るのに、知識の量ではなく「作業力」で測っているかのような問題です。

今年は開成中も(昨年は「易しすぎる」と話題になりましたが)じっくり読んで状況を整理、理解しないと合格点が狙えないような問題でした。

「知っているだけ」
「覚えているだけ」

でなんとかなる問題は、明らかに1問もなかったと言えます。

来年以降、難関校の受験を目指している受験生には、ぜひ「数えだす」「書き出す」「整理する」といった、算数の基本とも言える力に注目して勉強しておいていただきたいと思います。

そのためには、日々塾の宿題に忙殺されるような状態は避けねばなりませんね。

いつも色んなところでお伝えしていることですが、宿題は取捨選択して優先順位をつけ、順位の高いものから重点的に取り組むことです。

とはいえ、お母さんが優先順位をつけるのもなかなか難しいもので、そんなお手伝いをするのも私たち家庭教師の役割です。

まずは、塾の先生に「今週の宿題の中で特に大切な問題はどれですか?」と質問してみるのもいい方法だと思います。(塾の先生がどれくらい力になってくれるかによりますが・・・)

「宿題は何が何でも全部やる」という考え方から、まずは抜け出してみるのが重要です。

灘中合格者のお母さんがしていた3つのこと

2月ももう中旬。

1月の関西、そして2月の東京、神奈川の入試も一段落し、私達はその振り返りに入っています。

先週、そして今週は、私が主宰する家庭教師「名門指導会」の生徒で灘中に合格したお子さんと、そのお母さんたちにインタビューするという機会がありました。

■ 子どもたちは勉強を楽しんでいる

追って記事の形でみなさんにも御覧いただけるようにしたいのですが、入試までの勉強法や乗り切った困難など、とても興味深い内容になるはずですが、何よりも私が知りたかったのは、彼らが中学受験の勉強をどう捉えたかということです。

詳細は追っての記事に譲るのですが、彼らは受験勉強をいろんな形で「楽しんで」いました。

今までできなかったことができるようになるとこや、目標に近づいているという実感があることは、単純に子どもたちに自信を与え、勇気づけます。

また過去問の演習を単なる「合格できそうかどうかをみるリトマス紙」ではなく「過去問からどんどん学ぶ」という姿勢があるのも共通点です。

■ お母さんたちがしていたのは「環境づくり」

お母さんに共通することがあるとすれば、まず1つめは「環境を整える」ということでしょうか。

塾の課題はたくさんあり、全部やろうとすると睡眠時間まで短くなってきます。
そして塾は、できるだけ受験の不安をなくすために、あらゆる種類の講座を用意します。

それぞれの講座の宿題も出るし、模試やイベント等もあります。

すべてを受講し完璧にこなすことはできません。

だから受講すべき講座、力を入れてこなすべきテキストや問題を取捨選択しなければならないのは、どの塾に行かせていても起こってくることです。

灘に関していえば、「最高レベル」といった、その塾でもっとも成績がいい子が集まる講座は、受講するように促されるでしょう。
ゴールデンウィークやお盆には模試、日曜は前期(2月)から日曜特訓が始まり、灘中を目指す子を対象としたイベントもたくさんあります。

親としてはどうしても「あれもこれも」という気持ちになってきます。
そして、みんなが受けている模試や講座を受けさせないというのは、とても勇気がいることなのです。

しかし、すべての講座やイベントをもれなく受けさせると、上記のように寝る時間がなくなってきます。

そこでお母さんたちがしている2つめのことは、子どもをよく観察することです。

■ 子どもをよく観察し、相談相手をつくること

やっていることは確実に身についているか。
やりっぱなしになっていることはないか。
体力的に無理が続いていないか。

考え始めたらきりがないと思いますが、それでも観察し、考えることは素早い改善につながります。

そのために3つ目として「相談相手がいる」のも大切なことです。
家庭教師である私たちは、この部分でお手伝いをさせていただいています。
お父さんや塾の先生が、こういった役割を担うケースも多いと思います。

なにか不安や問題を感じたときに、すぐに誰かに相談できる。
早く問題解決ができることはもちろん、お母さんの気持の安定という面でも重要なことです。

あらためてお話を聞いて感じるのは、受験生のお母さんの大変さです。

受験を終え「相談相手がいてよかった」と言っていただけるのは、家庭教師としてとても嬉しく、幸せなことだと感じています。

そんなインタビューの内容もふまえて、来月は関西で灘中合格セミナーを企画しています。
今のところ3月4日(水)の午前を予定しています、

関西で難関中合格を目指すご家庭のお父さん、お母さんは、よければご参加ください。

難問に回帰した開成中学校2020年算数

2月に入り、東京、神奈川の6年生たちの受験本番がいよいよスタートしました。
1日に試験があったおもな学校の問題も、手元に集まりつつあります。
関西の学校については2月6日に開催する「入試分析セミナー」で詳しく解説することをお伝えしましたが、首都圏の学校についてももちろん開催します。
2月19日(水)に渋谷にて開催を予定していますが、それに先がけて名門指導会の講師たちも、早速問題を解き始めています。
私も開成中の算数を解いてみたのですが、昨年、一昨年とくらべて難度が上がっていると感じました。
関西の学校が、軒並み算数の難度を下げていたのとは、対照的でした。
よくよく文章を読んで、問題の条件を噛み砕いて整理すれば極端な難問ではないのですが「見るからに解きやすそう」な問題は一問もないため、ふだんから「パターン学習」に陥っているお子さんは「全滅」に近い結果になった可能性があるとも感じました。
たとえば大問1は速さに関する問題ですが、単純な旅人算などではありません。
いくつかの種類のカードに書かれた指示によって2つのロボットが進むのですが、その2つのロボットの間の距離をグラフに表している問題です。
いくつかの種類の指示によって様々なパターンの動きをするロボットと、その隔たり。
子どもたちにとっては非常に「とっつきにくい」タイプです。
このような問題への対応力をつけるには、普段からどんどん難問ばかりにチャレンジさせればいいのかといえば、単純にそうとも言えません。
難問を処理する力は一足飛びにつくわけではないので、手順を踏んで計画的に指導していく必要があるのです。
もちろん、塾の講座の受講や宿題のしかたなどについても「あれもこれも」ではなく取捨選択し、日常から「勉強の質」を上げるようにしていく必要があります。
その意味では、難度が下がった関西の中学校の算数に関しても目指すところは似ていて「ふだんから自分の頭で考えて勉強しているか」を問う出題を意図していたのではないかと、強く感じました。
国語の出題でも感じたのですが「普段からの勉強の質」を上げていかなければ対応できない出題が増えています。
特に難関校を目指すお子さんにとっては、これからの勉強の指針を示す入試だったのではないかと感じています。
6日(木)の関西、そして19日(水)の東京での入試分析セミナーでは、具体的な対策についてお話ししたいと考えています。

2月6日の大阪での入試分析セミナーでお伝えすること

前回は、今年の灘中の算数が易しかったこと、またその結果受験者平均点、合格者平均点ともに高かったことをお伝えしました。

そんな印象のもと、昨日は大阪で名門指導会の関西の講師たちとともに、各学校の入試問題分析の時間を持ちました。

灘中以外の学校〜甲陽学院中、洛南校附属中、東大寺学園中、大阪星光学院中、神戸女学院中などです。

多くの学校に共通していたのは、算数の問題が易しかったこと、そして平均点が(公表されている学校に関して言えば)高くなっていたことでした。

2月6日(木)には大阪梅田で入試分析結果を発表する無料セミナーを開催する予定なので、そこで詳しくお伝えするのですが、多くの学校がまるで申し合わせたかのように問題を易しくしていたのです。

優しいとはいっても、上に上げたような学校は最難関と呼ばれる学校であり、一定レベルの学力以上でなければ合格圏に入ることはできない学校です。

しかし、最上位で合格するお子さんを別とすれば、今年のような算数の出題であれば合格のチャンスがおおくの子たちに広がるとも言えるでしょう。

逆に、これらの学校を第一志望にして対策、勉強してきたお子さんたちにとっては、問題が平易だと戸惑ってしまうような部分があったのではないかという意見も出ました。

「こんなに簡単に答えが出るのはおかしいって、不安になった」というようなことを言うお子さんがいたというのです。

入試問題は、年度によってその難度に大きな変化がある場合があります。
今年のように、学校によっては満点のお子さんが続出するような結果になることもあるのです。

だから、どのような難しさの問題が出てもそれ相応の結果が出せるように準備しておくことも、とても大切なことです。
(問題が易しい年度こそ「番狂わせ」が起こりがちです)

2月6日(木)セミナーでは、「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している先生方、そして名門指導会の現役講師陣とともに、今年の関西入試を詳しくレポートしたいと思います。

関西の難関校を目指すご家庭のみなさんは、ぜひ参加してください。

https://seminarw2020-01.peatix.com

大阪での入試分析会の1コマ

2020年の灘中入試は/2月に関西で入試分析会を行います

先週末から始まった、阪神間の入試。
すでに合格を手にしたお子さんもいることと思います。
また、これからさらに試験があるというお子さんは、もうひとがんばりです。
暖冬とはいえ1年で一番寒い季節、体調に気をつけてしっかり乗り切りたいですね。
さて、土曜、日曜には大阪、兵庫の主要な難関校の入試が行われましたが、中でも最も注目を集める学校の1つが灘中学校です。
灘中の入試は、結果が非常に詳しくホームページ上で発表されるのも特徴です。
今年も問題とともに結果を見てみました。
算数は、1日目も2日目も2019年にくらべて受験者平均点が高く、問題が易しかったことがわかります。
(1日目は2019年が38.5点、2020年が55.4点 2日目は2019年が44.5点、2020年が55.4点)
理科は計算分野の問題が難しかったので、これに苦しんだ受験生も多かったでしょう。
結果を見ても受験者平均(57.3点)、合格者平均(66.7点)とも、ここ5年の中で最も低い点数になっています。
志願者、受験者が多く、倍率も高かっった今年の灘中入試。
やはり日本有数の難関校だけあって、かなり厳しい入試だったと思います。
名門指導会では例年通り、関西の中学校の入試問題の分析を進めていて、私も灘をはじめ東大寺学園や大阪星光学院など、主要な学校の問題を解き始めています。
2月には結果を発表できるでしょう。
来年以降の受験生、親御さんにとっては、傾向や難度はとても気になるところだと思います。
楽しみに待っていてください。

新学年 学習サイクルはトライアンドエラー

塾での新しい学年が目前に迫っています。
学年もクラスも、テキストも新しくなりますね。
担当の先生が変わるかもしれません。
2月から3月、春休みくらいまでの期間で、新たに学習サイクルを作り直す必要があります。
学年が上がれば授業数や通塾日数が増える場合もあります。
また一習う内容もレベルが高くなり、宿題などの量も増えるでしょう。
そこで、新しく家庭学習のサイクルも作り直す必要があるのですが、学習予定は変更を前提に立てるようにしましょう。
立てた予定通りにすべてを進められればいのですが、多くの場合そうはいきません。
予定通りに事が運ばないと、お子さんもそうですが親もストレスを感じます。
もちろん塾にはカリキュラムがあって、お子さんや親御さんがストレスを感じようが構わずに、毎週授業は進んでいきます。
だからなんとか、それに合わせるように努力はするのですが、それでもうまくまわらないことが多々あります。
そんなときは、早めに開き直るべきだと私は考えています。
努力はしたけれど、できないものはできない、いったんそう開き直るのです。
そもそも宿題が多すぎる。これを一週間で完璧にやろうなんて、無理。
そう割り切りましょう。
そうすると、こんな思いが沸き起こってくるかもしれません。
「…でも、ちゃんとやりきっている子もいるんだよね…。成績を上げる子は、そんな子なんだよね…」
でも、その考えはひとまず封印しましょう。
塾の宿題を楽々こなしている子は少なく、多くの子、多くのご家庭が「まわらない」と感じている現状を解決するために工夫をしています。
ごくごく一部の(あるいは想像上の)楽々こなす子を標準と考えるのは、得策とはいえません。
2月に新学年が始まったら、まずは新しい学習サイクルを立ててみてスタートする。
で、数週間試してみたら、うまくいっている部分とそうでない部分が見えてくると思います。
そうすると、その時点で予定を組み直す。
この繰り返してです。
3月末の春休み、春期講習くらいにサイクルができあがっていればいいですね。
4月には学校の予定も変わり、そこでまた見直しが必要にはなりますが。
そうやって、常に予定は「見直し前提」でトライアンドエラー。
時期により、学校行事の有無などによっても予定は変わりますね。
「こうあらねば」という思いが強すぎると、親も子も気持ちが苦しくなってきます。
常にベターな方向に変えていく、そんな学習計画を意識して、学年がわりを上手に乗り切っていきましょう。

2020年になりました

2020年になりましたね。
1月〜2月にかけて受験生たちを入試に送り出すという立場上、私は「お正月=めでたい」とのんびり思えず過ごすことが多いのですが、ご家庭ではひとときの団欒を楽しまれたでしょうか。
■ 中学受験は変化している?
昨年を思い返せば、春先に「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生との共著「つまずきやすいところが絶対つまずかない-小学校6年間の図形の教え方」が出て、12月の末には「難関校合格のすごい勉強習慣」が出版となりました。
その間を縫って、さまざまなメディアで発信させていただきましたが、直近で印象に残っているのは「日本初 答えがない問題も?スマホ持ち込みOK入試」というテーマで「羽鳥慎一モーニングショー」に出演させていただいたことです。
私も実際に問題に取り組んでみたのですが、中学受験の問題はここ近年で大きくバリエーションが広がっています。
既存の2科目(算数/国語)、4科目(算数/国語/理科/社会)での受験問題の中での新傾向問題というのももちろんありますが、入試区分自体が新しいという試みも多く見られます。
この流れのきっかけの1つとなったのは、まぎれもなく大学入試改革ですが、そちらがどのような結果を迎えるにしても、中学入試の近年の変化は好ましいものだと私は感じています。
教科のテストで測れるもの以外に目を向けた入試が、今後どのように定着していくかはまだわかりませんが、今は各学校が試行錯誤している状況です。
今後なくなる入試区分ももちろんあるでしょうが、多面的な目で受験生を見る視点は、今後さらに増えていくでしょう。
■ 「勉強の王道」を目指せ
一方で、以前もお伝えしましたが「変わらない入試」というのも厳然と存在します。
教科の勉強はもちろん大切なのですが、ただ単に知識がある、たくさんのことを覚えているだけでは太刀打ちできないのが一流校の入試であり、過去からすでに「思考力・表現力」などを問うものです。
受験生のみなさんには、ますます「勉強の王道」を目指してがんばってほしいと思います。
「勉強の王道」と私が表現するのは、限られた手がかりから問題解決の方法を模索し、仮定や試行を重ねて正解にたどり着く過程を大切にする勉強です。
「覚えて、答えたら丸がもらえる」という勉強が難関校の入試で役に立たない(将来世の中に出てもです)ことは明白だということは、多くの方がすでに感じていることだと思います。
■ 「長文化」「読ませる出題」を意識しよう
たとえば開成中学校の入試問題をみたとき、近年明らかに文字が多く、しっかり読まなければならないという傾向が強まっていることがわかります。
これは国語ではなく、算数の話です。
「解き方を知っている」ということだけではなんともならない問題なのです。
算数や理科社会の問題にも読解力を要求する。
そんな出題は開成に限らず増えています。
そして、この傾向は続いていくのではないかと私は考えています。
いわゆる「パターン問題」というのはさらに減っていくでしょう。
始まりつつある2020年の入試問題がどうなるのか、興味深く見ています。

【関西】新6年生の志望校別特訓について

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■新6年生の学習

大手進学塾では新6年生としての学習が、5年生(学校学年)の2月から始まります。

この新6年生の学習の大きな特徴は、5年生までに行われてきた基幹講座の学習の他に、志望校合格に向けた特別講座がある点です。

塾  名

基 幹 講 座

特 別 講 座

浜 学 園

マスターコース 灘中合格特訓

最高レベル特訓

女子トップレベル

日曜錬成特訓

希 学 園

ベーシック 最高レベル演習

実戦レベル演習

志望校別特訓

馬渕教室

通常授業 灘スペシャル特訓

HIレベル特訓

定着レベル演習

志望タイプ別特訓

5年生以下でも「○○レベル特訓」という特別講座(学年や目的により講座名が異なるものもあります)の一部は実施されていますが、6年生になると、上の表のように「志望○○特訓」といった特別講座が、これまでの学習に加わってきます。

そして、以前にもお伝えしたように、これらの「志望○○特訓」の一部には受講するための条件が設定されていることに注意が必要です。(詳しくは2019年9月25日付けの西村コラムをご覧ください。)

■2月からの受講条件をクリアすれば志望校に合格できる?!

新6年生の2月から始まるこの「志望○○特訓」は、多くの場合、学校別のコース編成となっています。

大手進学塾によって学校別コースの受講条件は異なりますが、原則として、5年生時に受けた公開テストなどの偏差値や順位が基準となっています。

従って、現時点では、どのコースで受講できるかがすでに決まっていることと思いますが、この受講条件が6年生の途中で定期的に見直されていくことにも注意が必要です。

下の表は、関西エリアの大手進学塾のひとつ、希学園の志望校別特訓の受講条件をまとめたものです。

※希学園 2019年配付資料より

希学園の場合、「コース在籍下限値」については、志望校別特訓の第Ⅰ期と第Ⅱ期は「コースの授業内容に対応できるであろうと考えられる最低ライン」と資料にあるように、受講の目安として設定されています。

しかし、第Ⅲ期以降は、「コース在籍下限値を下回る場合、そのコースでの受講は認められません」とあり、「コース在籍下限値」が受講の資格に変ります。

ですから、2月に志望校別特訓の受講条件を満たしていても、その数値は上がっていきますから、3ヶ月間の公開テストの偏差値も上げていくことが第Ⅱ期以降の受講のために必要となっていきます。

■「志望校○○特訓」と志望校の偏差値

新6年生の2月から始まる「志望○○特訓」の受講条件が、学習が進むにつれて厳しくなっていくことは上の表の通りですが、「志望○○特訓」の受講条件と志望校の合格可能性80%以上の偏差値との関係はどのようになっているのでしょうか。

引き続き、希学園のケースを例に見ていきましょう。

上のグラフは、大阪府の男子のトップ校大阪星光学院中学と、女子のトップ校四天王寺中学について、志望校別特訓の「コース在籍下限値」と2020年の予想N85偏差値表(合格可能性85%以上)の数値をまとめたものです。

大阪星光学院中学の場合、志望校別特訓の最終期である第Ⅳ期の「コース在籍下限値」は53、N85偏差値59ですから、その差が6あります。

また、四天王寺中学の場合、第Ⅳ期の「コース在籍下限値」は42、N85偏差値54(英数Ⅱ)、61(医志)ですから、その差はそれぞれ12、19と非常に大きなものとなっています。

このことからわかるように、「コース在籍下限値」はその志望校に向けた学習をしていくのに「ギリギリ無理がない」条件を示しているに過ぎず、「志望校別特訓が受講できる=志望校に合格できる」ということではないのです。

ですから、5年生の現時点で志望校の合格可能性80%(あるいは85%)以上の偏差値に達している場合は、現在の学習方法を油断なく継続していけばよいといえるのですが、「志望校○○特訓」を受講する条件をクリアしていても志望校の合格偏差値との差が大きく隔たっているときは、学習方法について至急に見直しをすることが必要でしょう。

そのため、まずはここ3ヶ月の公開テストなどについてどこで点数を取り損なっているのか、基幹講座や特別講座の宿題について計画的に仕上げることができているか、テストや宿題のまちがい直しの仕方は適切なのかなど、日々の家庭学習とその結果であるテストの両方について課題を洗い出し、その対策に優先順位をつけて取り組んで行くことが大切だいと思います。

できる子の筆箱は…

いろいろなところで、鉛筆の持ち方のお話をしているのですが、これは単に「正しい持ち方をすべし」というだけのことではありません。
正しい持ち方は言い換えると「普遍的に速く、無理なく書くために考えられてきた結果としての持ち方、とも言えるかもしれません。
子どもたちに鉛筆を正しく持ってほしいのは、その持ち方がいちばん書きやすく、疲れにくい持ち方である可能性が高いと思うからです。
自分の考えていることを書いて表す、ということは大切です。
誰かに伝えようというときにも大切ですが、そうでなくても自分で書きながらそれを見ることで、今何をしているかを意識できるし、その次の思考へとつながっていくと思っています。
デジタル機器が便利に発達して、書かなくても問題を解き進められるツールも出てきているようには思いますが、やはり「自分で書く」ということは「考える」ということに直結しています。
経験上、思考力がどんどん伸びる子というのは、たくさん書くことができる子が多いです。
どんどん書けるから思考も広がり、新たな糸口が見つかったりひらめいたりする。
そしてたくさん書くということを考えると、シャープペンシルよりも鉛筆のほうが疲れが少ないと考えて、小学生の子どもたちには鉛筆をすすめています。
また、たくさんのシャープペンシルや蛍光ペンなどで筆箱がお弁当箱のようになっているお子さんがいますが、私の感覚では文房具で満杯の大きな筆箱を持っているお子さんというのは、成績の伸びがよくありません。
一斉授業の塾で教えていたときによく目にしていましたが、文房具を選んでいる時間が結構長いのです。
学校や塾の先生が黒板(あるいはホワイトボード)に書くときに使う色は、せいぜい3色とか4色です。
それを写すのに、何十本ものペンは必要ありませんね。
できる子は、先生が何色を使ったら何色のペンで写すかなどが決まっていて、文房具を選んでいる時間が無い子です。
冬休み、基本的な勉強のしかたを見直してみるいい機会かと思います。
ぜひお子さんの書く様子を観察し、より「できる子の書き方」に導いてあげてください。
ちなみに12月21日に新刊「難関校合格のすごい勉強習慣」が発売となっています。
上記のような話よりも更に突っ込んで「できる子の勉強法」を解説しています。
興味がある方は、手にとってみてください。
https://www.e-juken.jp/amacam/20191220/meimon.html

入試直前期の乗り切り方について

12月も半ば、いよいよ受験生である6年生は直前気に入っています。
この時期にはもう「苦手をなんとかしよう」ということは、ことさら考えなくてよいと思います。
とにかく1点でも2点でも積み重ねるにはどうすればいいか、そんな視点で「できること」を探してみてください。
そうすると、苦手科目や苦手単元を何とかするよりも、得意な分野で得点アップを狙うほうが分が良さそうとか、いろいろやれそうなことが浮かんでくると思います。
また1分でも1秒でも多く勉強したい、そんな気持ちになるお子さんもいますが、睡眠時間は削らないのが賢明です。
1時間余分に勉強するより、1時間寝たほうが得点力が増す場合も多いのです。
経験上、この時期には学力的にずいぶん仕上がってきているお子さんが多いので、じゅうぶんに睡眠時間を取ると計算の正確性やスピードが上がり、過去問の点数がぐんと上がる子も多いと感じます。
親子ともにプレッシャーを最も感じるのが、ここから入試までの1ヶ月あまり。
もちろん難しいことですが、まずは親御さんから、視野が狭くならないような意識を持っておくことが大切です。
これまで頑張ってきた受験勉強ですが、頭のどこかに「通過点に過ぎない」「もし万一うまくいかなくても、きっと我が子の糧になる」という冷静な考えを持っておくことも、受験生の親としては大切なことです。
考えたくないことですが、もしも不合格だったときのことを考えておくのも、同じように大切です。
受験結果は、予想はできてもすべてのお子さんにとって楽観はできないものです。
その意味で、万一に備える受験計画を立てておくことは重要です。
具体的には、ギリギリの偏差値の学校ばかりを受験校に選ばない、ということです。
この学校はチャレンジ、この学校は比較的に高い確率で合格を見込める、といったふうに、様々なレベルの学校を受験校に入れておきたいですね。
もちろん通うことになった場合、どの学校も親子ともに納得できる進学先であることが望ましいです。
入試が近づいてくると、お子さんが不安になってしまうこともあるでしょう(親御さんもそうかもしれません)。
そんなときは、これまでやってきたたくさんの問題集やテキストを眺めたり、たくさん書き記してきたノートをパラパラとめくって「こんなにがんばってきたんだから、きっと大丈夫」と考えるようにしましょう。
ラストスパート、親子でしっかり乗り切っていきましょう。

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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