2月に入り、東京、神奈川の6年生たちの受験本番がいよいよスタートしました。
1日に試験があったおもな学校の問題も、手元に集まりつつあります。
関西の学校については2月6日に開催する「入試分析セミナー」で詳しく解説することをお伝えしましたが、首都圏の学校についてももちろん開催します。
2月19日(水)に渋谷にて開催を予定していますが、それに先がけて名門指導会の講師たちも、早速問題を解き始めています。
私も開成中の算数を解いてみたのですが、昨年、一昨年とくらべて難度が上がっていると感じました。
関西の学校が、軒並み算数の難度を下げていたのとは、対照的でした。
よくよく文章を読んで、問題の条件を噛み砕いて整理すれば極端な難問ではないのですが「見るからに解きやすそう」な問題は一問もないため、ふだんから「パターン学習」に陥っているお子さんは「全滅」に近い結果になった可能性があるとも感じました。
たとえば大問1は速さに関する問題ですが、単純な旅人算などではありません。
いくつかの種類のカードに書かれた指示によって2つのロボットが進むのですが、その2つのロボットの間の距離をグラフに表している問題です。
いくつかの種類の指示によって様々なパターンの動きをするロボットと、その隔たり。
子どもたちにとっては非常に「とっつきにくい」タイプです。
このような問題への対応力をつけるには、普段からどんどん難問ばかりにチャレンジさせればいいのかといえば、単純にそうとも言えません。
難問を処理する力は一足飛びにつくわけではないので、手順を踏んで計画的に指導していく必要があるのです。
もちろん、塾の講座の受講や宿題のしかたなどについても「あれもこれも」ではなく取捨選択し、日常から「勉強の質」を上げるようにしていく必要があります。
その意味では、難度が下がった関西の中学校の算数に関しても目指すところは似ていて「ふだんから自分の頭で考えて勉強しているか」を問う出題を意図していたのではないかと、強く感じました。
国語の出題でも感じたのですが「普段からの勉強の質」を上げていかなければ対応できない出題が増えています。
特に難関校を目指すお子さんにとっては、これからの勉強の指針を示す入試だったのではないかと感じています。
6日(木)の関西、そして19日(水)の東京での入試分析セミナーでは、具体的な対策についてお話ししたいと考えています。