名門指導会と、私が主任相談員を努めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」との共催で、オンラインの個別相談会を続けているのですが、もともと東京、大阪で会場を借りて開催していた個別相談会のときとくらべて、いろいろな地方からのご相談が増えています。

もちろん以前から、メールなどでのご相談はありましたが、やはりオンラインとはいえ対面で、しかもマンツーマンで1時間以上詳しくお話を聞くという事ができるようになったのは、とても嬉しいことです。

また新型コロナウィルスの感染拡大により、オンラインの授業に関しても件数も増え、それにより指導や運用に関するノウハウもたまってきていると感じます。

「小学生に通信での授業は難しい」
「やはり指導は対面でないと…」

いろいろな意見があり、私も過去には上記のように感じていた時期もありましたが、今は「学びの形は多様であっていい」と思っています。
外出、訪問できないという状況で「背に腹は…」で一気に広まったオンライン授業ですが、オンラインにはオンラインのいいところ、対面には対面のいいところがああることも分かってきました。

一方で「コロナによる自粛が、受験勉強に与えたよかったこと、悪かったことは?」というご質問をメルマガのユーザーの方たちに聞いたところ、やはりこちらも長短さまざまあったようです。

「時間ができたので、これまで理解できていなかったところをじっくりと復習できた。おかげで成績が上がった」

というご家庭もあれば、その逆もありました。

「塾の授業がオンラインになってから、子どものモチベーションも下がって、勉強のリズムが狂ってしまった」

というご家庭です。

では前者、後者のご家庭それぞれに今後の不安はないのかというと、それぞれに不安はあるようです。

前者のご家庭は「また塾と学校が始まって忙しくなったら、成績が下がってしまうのでは」との不安があり、後者のご家庭には「すっかり下がってしまった子どものモチベーションを、再びもとに戻すことはできるのか」という不安があります。

このコロナ禍で私たちがあらためて気づいたことが、2つあります。

1つは、どうしたって「学校+塾の課題全て」は量や負担が多すぎるということ。

だから塾が再開されて忙しくなった今、あらためて「取捨選択」という視点が必要だということです。

もう1つは、オンラインという新たな選択肢が現実的なものになったということです。

日能研や早稲田アカデミーのように、対面授業を復活させた後もオンライン授業を残している塾もあります。

私が主催する家庭教師「名門指導会」も、訪問授業と並行してオンライン家庭教師を続けています。

2021年の受験生は、これまでにない「例外」ばかりで大変ですが、なんとか上記のような気づきも利用しつつ、乗り切っていきましょう。