お盆の時期に合わせるかのように、大型台風が日本に上陸しました。
この時期、楽しみにしていたイベントがあったお子さんも多いのではないかと思いますが、楽しめたでしょうか。
首都圏は台風の影響も限定的ですが、それでも突然の強風でドキッとする瞬間もあります。
さて、お盆が終わると夏期講習もいよいよ終盤。
8月19日〜の週で夏期講習は終了、という塾も多いようです。
8月の最終週にテストがあるサピックスのような塾もありますが、できれば最後の週は夏期講習の総まとめと9月からの準備をしておきたいですね。
忙しかった夏期講習会、カリキュラムに追われるようにして過ごしたお子さんも多いと思います。
講習会の主要な単元の復習を、ぜひ8月のさいごにやっておきましょう。
日能研や四谷大塚のように、講習会の途中に数回のテストがある塾なら、そのテストの直しがよい復習になります。
すでに1学期に塾で習ったことの復習内容で、夏期講習のテストでも間違ったわけですから、しっかり復習して身につけておくす必要があります。
ただ、何でもみんな復習内容だからできなければならないかというと、お子さんそれぞれにとって身につける必要のある問題は違ってきます。
私は、テスト直しについてはよく「100−目標偏差値」とおすすめしています。
たとえば、ふだんは偏差値が50くらいで、目標は偏差値60をクリアすること、というお子さんの場合。
「100−目標偏差値」つまり 100−60=40
と計算して、
テストの正答率表で、40%を超える正答率の問題を中心にとき直しをするんです。
ザックリとした目安ですが、「超難問まで、すべての問題を直す必要はない」ということを覚えておいていただきたいのです。
このとき注意いただきたいのが、目標をあまり高く設定しすぎないことです。
「今は偏差値が40台だけど、ゆくゆくは御三家に合格したいので、目標偏差値は70」
といった目標設定には無理があります。
いまお子さんが偏差値40くらいなのだったら、正答率30%の問題をとき直すことに大きな意味はありません。
まずは、安定して50くらいの偏差値を出せる状態を目的としましょう。
「今ちょっとがんばれば達成できそう」という目標を立て、その小さな目標を達成し続けることが大切で、お子さんもモチベーションを維持しやすいのです。
だから第1段階は、テストで正答率が50%を超える問題を中心に、テスト直しをしましょう。
偏差値50がとれるようになったら、次はさらに少し上を目標にします。
このように、徐々にステップアップを目指してみましょう。
「必死でがんばっているんだけど、どうしても偏差値が40台(ときには30台)から一向に上がらない」
というケースでは、多くの場合勉強のしかたを変える必要があります。
上記のようなご相談が増えるのが、実は9月から新しい学年にかけてなのですが、親御さんたちも「こんなにがんばっても成績が上がらないということは、何かを根本的に変える必要がある」ということには気づいているのですが、具体的に「何を」「どのように」はなかなか判断しづらいものです。
塾の先生に相談されることはもちろん、場合によっては家庭教師や個別指導教室などのセカンドオピニオンを求めることも検討されるとよいと思います。
私が主任相談員を務める「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」でも9月初旬に「少人数相談会」という形で、塾の成績でお困りの親御さんたちのご相談をお受けする機会を設けていますので、必要な方は告知をお待ちください。
さて、6年生は、いよいよ志望校別特訓が始まる9月が近づいています。
過去問演習もそろそろです。
(「11月くらいから」と指示される塾もあるようですが、遅すぎです!第一志望校から併願校、そしていわゆる「前受け校」まで、しかも3科目〜4科目演習する津用があることを考えると、そろそろ計画を立てて取りかかるのが得策です。)
次週はその過去問についてお伝えしようと思います。
夏の残りの日々、充実したものにしていきましょう。