夏期講習が始まっています。
今年は学校の夏休みよりも、塾の夏期講習のほうが先に始まる、という異例の夏です。
早い塾では、6年生のこの時期から過去問の演習が始まります。
サピックスでは例年「全国有名中入試問題集」(通称「銀本」)の中から指定された学校の問題を家庭学習で演習するよう指示が出ます。
サピックス以外の日能研や四谷大塚、浜学園などでも9月からは本格的な志望校別特訓が始まりますから、そこではどんどん過去問に取り組むことになります。
サピックス、その他多くの塾でも同じように特訓はあるのですが、特訓で扱う過去問はおもにちょっと古い年度のもの。
それらを年度ごとではなく、分野ごとにまとめたテキストを使って演習します。
そして近年の過去問を1年分ずつやるのは家庭学習で、というスタイル。
つまり塾の平常授業と日曜日の特訓の宿題以外に、過去問演習の時間を確保しておく必要があるのです。
この過去問演習に、かなり時間がとられることをあらかじめ知っておかねばなりません。
首都圏のお子さんの場合、第一志望校以外にもいくつか受験予定校があると思います。
たとえば東京のお子さんで、2月1日に「本命」の学校を受験するなら、まずは1月に埼玉や千葉の学校を「お試し受験」するケースは多いと思います。
そして2月1日以降に5〜6校受験、というパターンも珍しくはないですね。
第一志望校以外の学校も、やはり過去問は演習しておきたいと思うものです。
やはり学校によって傾向は違うし、だいたいどれくらいの時間で問題数はどれだけあるのか、など知っておきたいことはたくさんあります。
また偏差値と問題の難度も、必ずしも比例しません。
どういうことかというと、偏差値が低い学校だからといっ問題が易しいかというと、必ずしもそうではないのです。
またその逆もあり、開成中の理科や社会のように、偏差値から考えると問題が易しく非常に平均点が高い(つまりミスできない)入試もあります。
そんなことをいろいろ考えると、第一志望校は5年以上、それ以外の学校でも2年分くらいは演習しておきたいのではないでしょうか。
その時間を、9月からの家庭学習の中にとっていかなければなりません。
4科目、1年分の過去問を演習してその答え合わせと直しまでと考えると、数時間はかかります。
半日とられるくらいのボリュームになるのです。
受験する学校と科目数をあらかじめリストアップし、どこに組み込めそうか、夏の間に大まかにでも「青写真」を描いておきたいですね。