カテゴリー: 小5向けアドバイス Page 4 of 10
■入試が近づいています
6年生はいよいよ入試直前期に入っていきます。
あと2ヶ月あまりで本格的な入試期間に入っていくということで、緊張感がみなぎっているのではないでしょうか。
例年受け持つお子さん、親御さんにを見ていて気づくのですが、入試直前になると「あれもできていない」「これもやらなくちゃ」と、できていないことばかりに目がいってしまうようになるケースがあります。
確かに、限られた残りの日数でできるだけ効率的に「できること」を増やしていきたいところです。
でも、ある時期(感覚的には12月初旬くらいでしょうか)からは、ことさら「できていないこと」に目を向けるのをやめ、「できていること」に注目するのが良いように感じています。
過去問や志望校別コースの問題を解けば、おのずと「できなかったこと」は出てきます。
それらを補充することでじゅうぶん、入試への対応力はついてきます。
だからことさら「あの単元ができていないから問題集を買ってきて…」といった対応に奔走しなくても(というかしないほうが)うまくいくことが多いのです。
どうしてもなんとかしたい単元などがあるなら、ピンポイントでプロの先生にお願いするのが良いと思います。
時間のない中での弱点克服は、短時間で効率よく、お子さんの自信が揺るがないよように行いたいものです。
■5年生も勝負は始まっています
5年生は、ちょうど1年後今の6年生と同じ状況になっているはずですね。
「まだ1年間ある」ではなく「もう勝負は始まっている」くらいに考えるのが良いと思います。
11月から1月にかけて、新学年の組分けの対象になるテストが行われますね。
4年生から5年生になったときもそうだったと思いますが、一度あるクラスに「定着」してしまうと、なかなかクラスアップするのが難しいものです。
他の場所でも度々お伝えしていますが、下のクラスでは上のクラスの子が授業で教えてもらっている問題を教えてもらわないことなどから、おのずとクラス同士の差が定着し、下のクラスの勉強をしていたらいつまでも上のクラスの学力に追いつけない、という状態になってしまうからです。
つまり、今のクラスで与えられている宿題だけをやっていては、いつまでも「上のクラスの子がやっている問題」を解くことができず、それがクラス分けテストに出題されたときに「埋められない差」となるということです。
学年代わりはいい機会です。
冬にかけての実力テストに向け、基本〜標準レベルの問題をしっかりやりこんでテストに臨んではいかがでしょう。
6年生スタートのクラスで、ある程度1年の成績推移が決まるようなところがあります。
ぜひこの冬がんばってみましょう。
■暗記も「単にことがらを覚える」のではなく
もちろん理科や社会の暗記も大切です。
しかし、ただ一問一答的にことがらや年号を覚えるだけの暗記は、実力テストでは(もちろん1年後に演習するであろう難関校の入試問題でも)あまり役に立ちません。
理科の暗記ならば、そのことがらが他のどんなこととつながっているか。
そんなことを知っていなければなりません。
たとえば、「塩酸に石灰石を入れると気体が発生しました」とあれば、当然発生するのは二酸化炭素です。
でも、これだけを覚えていてもあまり役には立ちません。
二酸化炭素→
・空気より重い(1.5倍の重さ)
・同じように空気より重い気体に塩化水素がある(1.4倍)
・空気より大幅に軽い気体にはアンモニアや水素がある
・二酸化炭素は温暖化の原因になる「温室効果ガス」の1つである
・重そう(炭酸水素ナトリウム)を加熱しても二酸化炭素が発生する(近年はこちらのほうがよく出題される)
・重そう(炭酸水素ナトリウム)は身近なところではベーキングパウダーに含まれる(発生する二酸化炭素で生地に気泡のすき間ができてふくらませる)
など、つながりが有機的に出てくるような暗記ができているのが理想です。
上記のように、あることがらについて思いつくままにどんどん話題を広げる(マインドマップという方法を使ってもいいですね。マインドマップの書き方はこちら)練習をしておくのもよいでしょう。
このように、実力テストで「武器」になる学習法が、11月20日(火)に渋谷で開催する、恒例の少人数相談会のテーマでもあります。
今回もまた募集開始後数時間で定員に達してしまったようですが、定期的に開催しているので、気になる方は参加を検討してみてください。
■図形が苦手にならないために
算数の図形の分野についてはよく「センスが必要」「小さい頃からの積み重ね」「親も苦手だから」といった声をお聞きします。
たしかに、小さい頃から積み木や色板、定規を使って図形に親しむことを繰り返した子とそうでない子の間には、図形への親しみや身近さ、感覚などに違いが若干出るように思います。
たとえば立方体の展開図を頭の中で組み立てられる子と、それができない子がいます。
折返しの様子や立体ができあがる過程を想像できるかどうかは、小さな頃に折り紙などの手遊びをたくさんしたかも影響してきます。
お子さんが就学前ならクレヨンや鉛筆でまっすぐ線を引いたり、お母さんがひいたお手本のラインをなぞったり、たくさん書く練習をさせてあげてください。
また、折り紙で図形の力をつけるための書籍なども発売されていますね。
■高学年で図形が苦手なら「合言葉」を
もうすでに小学校高学年、受験勉強も始まっているという場合は、あまり基礎練習ばかりに時間を費やすことができません。
そんなお子さんは「合言葉」をできるだけたくさん知っておくと良いと思います。
「合言葉」とはどんなものかというと
「円の問題の補助線を引くときは、中心から」
「台形が直線で分割されていたら、相似比・面積比を使え」
といった「こんな問題へのアプローチは、こうなることが多い」という知識のことです。
塾の先生やプロの家庭教師ならたくさん知っていると思います。
教えてもらって知識をつけ、その知識の総体として「センス」を磨けばいいですね。
■感覚が追いつかないときは、知識で補う
私は平素から「暗記型学習に陥るのはよくない」と提唱しています。
中学受験の勉強はそれでなくても量が多く、次の週までにやるべきことが盛り沢山です。
その結果、考えることなく「習ったとおりに暗記して当てはめる」の繰り返しになってしまうのが「暗記型」の勉強。
こうなると、考えるという要素が少ないから勉強が面白くなく、「勉強嫌い」にさせてしまいがちなのです。
しかし、高学年になって「図形が苦手」というお子さんに「センスを磨け」というアプローチばかり押し付けると、結果が出るのに時間がかかってしまうのです。
だから上記のような「合言葉」も使って、センスと知識の両方で勝負しようということです。
前田昌宏氏が著者で、私も監修者として関わらせていただいた「中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 算数・図形問題編」(実務教育出版)にはそんな「合言葉」がたくさん散りばめられています。
よかったら手にとってみてください。
お盆が終わりましたね。
お子さんたちは、また夏期講習の毎日に戻ったでしょうか。
忙しかったとはいえ、夏期講習の最終タームが終わったら、数日間のお休みがあるお子さんが多いと思います。
この休みを大切に使って、学校の宿題(の残り)はもちろんですが、夏期講習でできなかったこと、9月に向けて準備しておきたいことをやりたいですね。
今回は各学年、9月からのことを少し見通しておきましょう。
■6年生は、9月から塾の志望校別特訓が本格的に始まります
サピックスのSS(サンデーサピックス)、日能研の後期日特といった講座です。
徐々に、平常授業からそれらの志望校別講座に、学習の中心を移していきましょう。
希望する学校の志望校別コースに入れたのなら、そこで行われる授業を最大限に活用し、コース内での順位を上げていく努力をするのです。
お通いの塾で、お子さんの志望校に合格できるのは何人くらいか。
塾の模試の順位から考えて、合格ラインに達しているのか。
各塾で行われる学校別の模試、志望校判定模試などの結果を参考にしましょう。
ただ、皆が万全の準備で9月を迎えているとは限りません。
たとえば、希望する志望校講座のコースに入れなかった、というお子さんもいるでしょう。
また、希望する学校のコースがお通いの塾にない、というお子さんもいると思います。
希望する志望校講座のコースに入れなかったのなら、その目標をいつまでに達成するのか。
それができなければ、いつの時点で方向修正をするのか。
そういったことを現実的に考える必要があります。
希望する学校のコースがお通いの塾にないのなら、代替案として個別指導教室や家庭教師を利用するのか。
特に6年生のお子さんの親御さんは、現実的に考えることがたくさんあって大変ですが、今から考えておきましょう。
■4年生・5年生は秋から「ギアチェンジ」ですが・・・
4年生・5年生は、秋から学習内容が1ランクアップすると考えておきましょう。
学年のカリキュラムも中盤にさしかかり、春・夏と学んできたことを応用、発展的に使う単元がどんどん出てきます。
一方、9月、10月といえば、学校行事。
運動会、音楽会、学芸会、社会見学・・・
行事やその準備でヘトヘト、という日もあると思います
そんな中で、これまでより難しい単元もどんどん出てくるわけです。
宿題がうまく回らない、そんな週もあると思います。
「難しい単元なのに、こんな調子じゃクラスが・・・」
気が気じゃないとは思いますが、9月・10月はちょっと我慢です。
秋の「積み残し」を何とかする時間は、必ず冬にやってきます。
まずは「秋は学校が忙しくて、ちょっと我慢が必要になるかも」と心づもりをしておくことが大切です。
さあ、秋に備えましょう。
お盆ですね。
お子さんたち、夏の勉強の振り返りはできているでしょうか。
6年生以外のお子さんたちは、家族旅行を楽しんでいるところかもしれませんね。
お盆とは、先祖の霊が戻ってきて、またあの世に旅立っていくという日本古来の先祖供養の儀式。
ご飯、餅、キュウリで作った馬やナスで作った牛などを飾って先祖を迎えるなど、地域や宗派によっても違う供養の方法などをお子さんに教えてあげるのも、大切なことですね。
■9月からの勉強の「心づもり」を
ほっと一息、というお盆の時期かもしれませんが、一方で9月からの勉強に関して「心づもり」をしていただきたい時期でもあります。
各学年、9月からの塾の勉強は、ギアが一段上に上がります。
サピックスの5年生では「志望校診断サピックスオープン」が実施され、日能研のカリキュラムも「ステージⅣ」に入ります。
算数では夏に学習した割合や比を使った応用単元がどんどん出てきます。
これらをどんどんこなしていくためにも、夏の学習を充実させておくことは大切なことです。
ここまでの勉強が「夏期講習の宿題をこなすだけ」になっていなかったか見直し、残る半月の過ごし方を変えることで、9月の新学期をいい形で迎えたいですね。
■「学校がある時間帯」で8月末を過ごす
8月末の数日、多くの塾では夏期講習が終わり、お休みになります。
その数日、夏期講習の復習や総括、8月末や9月のテスト対策、そして学校の宿題にあてる時間など、お子さん、ご家庭によって時間の使い方、予定はさまざまだと思います。
おすすめなのは、その数日は学校がある日と同じ時間帯で過ごすことです。
夏休みということで、夏期講習があるとはいえ「ふだんの平日」とは違った毎日を過ごしてきたと思います。
夏休みを終え、また学校が始まります。
時間感覚を「ふだんの平日」に戻す意味で、8月末の数日は朝8時から午後3時くらいの間に勉強を済ませるようなスケジュールで動いてみるのです。
実際には、9月に学校が始まると行事なども多く忙しい毎日になります。
8月末の数日から体を慣らしておくことで、よい2学期のスタートを切ってください。
■思い切って取捨選択を
ここまでの夏の学習がうまく進んでいないと感じるなら、思い切って残りの夏期講習の宿題は取捨選択するのも一つの手です。
「絶対に必要なもの」だけに宿題を絞り、残った時間でここまでに習った単元の復習、夏期講習中に行われたテストの直しなどにあてるのです。
夏のがんばりの結果は、9月にすぐに出ないと以前にも書きましたが、お子さんが「夏にこれだけがんばった」と感じることも重要で、それをお父さん、お母さんがこの8月の後半にプロデュースしてあげるのです。
夏休み終盤、上手に過ごしていい形で9月を迎えたいですね。
早くも8月。お盆が近づいていますね。
連日の猛暑ですが、お子さんたちは体調を崩していないでしょうか。
■お盆はこれまでの「総括」を
長い夏休みですが、すでに二週間が過ぎました。
今週末くらいからはお盆の期間が始まりますね。
塾によって、また学年によっても違いますが、少しまとまったお休みになる子が多いと思います。
もうすべきことは決まっているでしょうか?
夏期講習は数日間の塾の日と1日のお休み、の繰り返しであることが多いですが、「やりきれなかったこと」はあるでしょうか。
数日間ぶんの復習や宿題、1日の休みで処理しきれたでしょうか。
そして何より、「あたふた学習」になっていなかったでしょうか。
「あたふた学習」というのは、やるべきことが多すぎて「とにかく宿題をこなすだけ」の学習で、これに陥ってしまうと「がんばった割には成果が出ない」という結果になりがちなのです。
ここまでの二週間を総括し、お盆にやることを具体的に決めましょう。
日能研は何日かに1回テストがあったと思います。その結果も復習の参考になりますね。
お盆休みの初日に、ここまでで気になった単元、問題などを再度解いてみて、自力でどれくらい解けるか確認し、お盆の予定を決めるのもいいですね。
■「取捨選択」できているかを再度確認
「あたふた学習」になっていたなと感じるなら、やるべきことが多すぎる可能性があります。
夏期講習の宿題も平常時と同じく(平常時よりもさらに入念に)取捨選択すべきです。
毎日授業があり「明日までの宿題をとにかくやらなくちゃ」という思考になっているなら、一度お盆休みにリセットしましょう。
何度も繰り返しになりますが、最優先は「もう少しがんばればできるようになる問題」です。
夏期講習前半の授業で「○△×学習法」は実行できたでしょうか。
○・・・もう楽々解ける
△・・・ちょっと難しかった
×・・・わからなかった
問題をこの3種類に分類し、△の問題が○になるよう集中する、というのが「○△×学習法」です。
ここまでの問題を分類してみて、お盆の計画を立ててもいいでしょう。
こういったワンポイントを家庭教師の先生と、というニーズで「名門指導会」に問い合わせてこられる方も、毎年多くいます。
■6年生は「勉強一色」ですが・・・
6年生は文字通り「勉強一色」の夏を過ごしている子が多いと思います。
ただ、お子さんがそれ以前の学年なら、意識的に「夏休みらしい」イベントも用意してあげたいですね(6年生でもしっかり「遊びメニュー」は用意する!というご家庭もありましたが)。
そういえば、中学受験ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」で主任相談員としてご一緒している辻義夫先生が、おもしろいイベントを行うようです。
星の動きの授業を、本物のプラネタリウムを使ってやってしまおうという企画のようで、ふだん経験するプラネタリウムとはまったく違う天球の使い方をするのだとか。
こういったイベントを親子で楽しむのもいいですね。
詳しくは
http://www.shibu-cul.jp/news/3623.html
私は今でも家庭教師として現役で、ご家庭に授業に、あるいは家庭訪問という形で(そういうサービスが有るのです)伺っています。
基本的に移動は電車など公共交通機関で、駅からご自宅までは(よほど遠いということでなければ)歩きます。
だから、同じ年齢の方と比べると、よく歩いているほうではないかと思います。
しかし、やはり運動不足は感じていて、最近はちょっとした筋トレなんかをするよう心がけています。
■中学受験する子は太りやすい?
経験的に、受験期にやや太る子が一定数いる、という感覚がなくはありません。
でも、ふつうの小学生における肥満率(一説には10%を少し超えるくらいだそうです)を大きく上回っているかというと、実はそうでもないのです。
しかし、運動不足の子が多いということは、よく感じることです。
私が子どもの頃はゲームも何もなく、遊びといえば外で走り回るくらいしかありませんでした。
そんな時代と比べて「今の子どもは…」などというつもりは毛頭ないのですが、どうしても運動不足になりがちなのは、現代の大人も子どもも同じです。
特に受験勉強がもっとも忙しくなる6年生は、夏を境に日曜もほとんどふさがり、遊ぶ時間がどんどんなくなっていきます。
「体を動かすのは学校の体育だけ」
そんな生活が普通になってくるのです。
おのずと運動不足にもなります。
■体を動かすことで、集中力も高めやすい
それでも学校があるときは、体育の授業という形で週に何時間かは運動の時間があります。
しかし夏休みなど長期休暇中は、意識的に体を動かさないと、どうしても運動が不足します。
激しい運動でなくていいので、ちょとした筋トレや体操、ランニング程度でもいいので、体を動かす時間を意識的にとりましょう。
体を動かすことには、様々な効果があります。
血流が増すこと、勉強しているときとは全く違った脳の部分を使うので、脳が活性化されること、眠気などをコントロールできること、運動することで良質な睡眠が期待できることなど、得られることが多いのです。
私もちょっとした筋トレを始めたと書きましたが、体を動かして始めた1日は、朝から集中できることが多く、ミスもロスも少ないのです。
あっという間に梅雨明けし、夏が迫っています(というかもう真夏の気温ですね)。
勉強はもちろん大切なのですが、それを支えるのは健康、睡眠といった生活の基盤部分です。
体も動かして、しっかり乗り切りましょう。
■この夏「計算」「知識」「思考」を鍛えよう
監修者として関わらせていただいた、前田昌宏氏の著書「中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 算数・計算問題」(2018年6月27日発売)と辻義夫氏の「中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 理科・知識 思考問題」(2018年8月8日発売)の新刊発売キャンペーンが行われています。
「魔法ワザ」シリーズは昨年発売となり、早くも「定番」となっているようですが、昨年の「算数・図形問題」「理科・計算問題」に続いて「算数・計算問題」「理科・知識 思考問題」と、充実してきました。
算数・理科のエキスパートのお二人のノウハウがぎっしり詰まっています。
この夏、受験生たちのお役に立ちそうで、感想など楽しみです。
興味のある方はこちらへ。
■「ほんとうにわかっているか」が偏差値60の壁
数週あいてしまいましたが、今回は「偏差値60のお子さんはどんな勉強のしかたをしているか」をテーマにお話しします。
「偏差値60」と一口に言っても、サピックスの偏差値60と日能研の偏差値60は違うのではないか、と思われる方もおられると思います。
ここでは「上位クラスに常駐できる実力」といったイメージでお話ししたいと思います。
さて、偏差値がなかなか50台から上がっていかないというお子さんの最大のテーマは「ほんとうにわかっているか」です。
「ほんとうにわかっているか」というのは、なぜそのような考え方で解くのか、この計算は何を求めようとしているのか、といったことが説明できるかということです。
多くの塾で、平常授業のテキストの内容についてこの状態にあれば、偏差値60に達するようなつくりになっています。
サピックスなら、デイリーのすべての内容が完璧に説明できればよい、ということになります。
60の壁を超えられないということは、どこかに「穴」があるはずです。
■類題演習を「作業」にしていないか
ほとんどの塾のテキストは「例題」「類題」の組み合わせになっています。
「例題」を使って先生が単元の考え方、解き方などを説明し、理解できたかどうか「類題」を解いて確認する、という作業の繰り返しです。
宿題も同じです。授業で習った問題と同じような問題を解いてみて、理解度を確認し、自分で解けるようにするのが宿題ですね。
「当たり前じゃないか」
そう思われるかもしれません。
しかし、この演習の精度、意味合いの捉え方が「偏差値60の壁」ともいえるのです。
上位クラスに常駐できる実力の子というのは、宿題が「作業」ではないことを経験的に知っています。
「どうしてこういう考え方で解くのか」「なぜこの問題にはこの解法がいいのか」をつねに考え、過去の記憶と照らし合わせながら解いているともいえます。
これが単に「習ったのと同じように作業する」という状態になってしまうと、なかなか成績は上がっていきません。
毎週忙しく塾に通い、宿題しているお子さんは、どうしてもこのような「作業」のサイクルに陥ってしまいやすいのです。
ひとまずは、塾から帰ってきたお子さんに「今日習ったことをお母さんに教えて」といくつか教えてもらってみましょう。おかあさんにわかるようにうまく説明できれば、非常によく理解できていると考えていいでしょう。
もうすぐ夏です。残念なことに夏に学習のペースを崩して成績が下がってしまう子がいるのですが、これは上記のことと関係しています。
ふだんは「どうしてこの考え方で解くのか」を1週間かけて理解すればよかったのが、夏にはそのペースが変わるからです。
夏期講習は、1日単位で目まぐるしく単元が進んでいきます。
今日習ったことを明日までに理解、定着させなければなりません。
ふだんは「なぜ」「どうして」と考えられている子でも、夏にはその余裕がなくなり「当てはめる」「習ったとおりに作業する」になりやすいのです。
夏休み、この悪循環に陥らないためにどうすればいいか、をテーマに6月15日、新宿でセミナーを行います。
■6月15日、新宿セミナーの募集を開始しました。
今回のセミナーは、私が主任相談員を務めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」と、その立ち上げ時に監修として協力させていただいた「マイナビ家庭教師」との共催となります。
「あんなにがんばったのに、夏の最後のテストがボロボロでした・・・」
そんなご相談を例年多く受けるのですが、ほとんどの原因は上の項目で述べたように「忙殺されて勉強が『作業』になってしまう」ことによります。
そんな夏にならないよう気をつけておきたいこと、ご家庭でできること、プロである私達ができることなどを、詳しくお話しします。
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【セミナー概要】
日時:2018年6月15日(金)午前10時ー11時30分
11時30分から12時30分まで、弁士をはじめ「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」の主任相談員の先生方、「マイナビ家庭教師」の現役家庭教師の先生方に個別に相談できる個別相談会があります。
会場:新宿ミライナタワー12F マイナビルーム12F‐B
弁士:西村則康(中学受験情報局 主任相談員)・大塚洋介(「マイナビ家庭教師」事務局 運営主任)
対象:中学受験を目指すお子さんのお父さん・お母さん
参加費:無料
セミナーのご案内・お申込みはこちら(マイナビ家庭教師「中学受験ナビ」内のページになります。
↓
https://katekyo.mynavi.jp/juken/event/5400