■ なぜ成績が上がらないか
9月以降、東京、大阪で数回ずつ少人数の相談会を開催しています。
次は11月1日に大阪梅田で、7日に東京渋谷で行うのですが、それぞれ5回目の開催になります。
塾に言われた通りに宿題をやっているのに成績が上がらない、というご相談もあれば、勉強へのモチベーションが下がっている、なかなか勉強に取りかかれない、といったご相談もあります。
よくよく聞いてみると、勉強へのモチベーションが下がっているお子さんも、その原因は「がんばっているのに成果が出ない」ということが原因になっていることが多いのです。
では、なぜがんばっているのに成績が上がらないのか。
原因はお子さん、ご家庭によって様々ですが、簡単に言ってしまえば「成績が上がる勉強法を身につけられていない」ということになるでしょうか。
実は「がんばっているのに成績が上がらない」と悩んでいるお子さんは、もともと真面目な子が多いのです。
しかし、真面目に取り組むことで起こる弊害が2つあります。
これが成績アップ、クラスアップを阻んでいます。
■ 成績アップ、クラスアップを阻む2つの要因
これまで幾度となく、いろいろな場所で申し上げてきたことなのですが、塾の宿題、課題をすべてやろうとすると、多くのお子さんは「消化不良」になります。
「塾でしなさいっていっているくらいだから、やらなきゃ」と思っている親御さんもまだまだ多いのですが、重箱の隅まで完璧にやっておけば安心、というのが塾の宿題です。
逆に言えば、個人個人に特化せず、クラス全員の最大公約数的なものになっているということです。
お子さんにとって「今回の授業の内容と本人の理解度から考えれば、宿題の中でも最優先事項は○○」という部分が毎週の宿題の中にあるはずなのですが、それを個人別に示すことができないのが、一斉授業の限界です。
もう1つ、「上のクラスでは習っていることを、下のクラスでは習わない」という問題があります。
進学塾のカリキュラム進度は、いちばん上から下まで、全クラス共通です。
だから下のクラスでも上のクラスに遅れずに進んでいける、というのが共通カリキュラム進度のいいところです。
一方で、同じ進度で進むのはいいのですが、一回の授業の中では、上のクラスの方が速く授業が進みます。
だから、下のクラスでは解かない問題を解き、下のクラスの子は教えてもらえない解きかたを教えてもらいます。
宿題に出される問題も、上のクラスと下のクラスでは違います。
つまり、下のクラスでがんばっていても、クラス分けのテストでは習っていない問題、知らない解法を使う問題が出るのが普通です。
つまりクラスアップを狙うには、宿題を取捨選択して戦略的に勉強する必要があるのです。
■ この学年のうちに
もしも上記のような問題を感じている方がいれば、ぜひ個別指導や家庭教師に問い合わせてみてほしいと思います。。
実際に個別や家庭教師を利用するかは別として、「塾の論理」とは違う角度で意見をもらえる第三者の意見をもらうのです。
私たちが東京渋谷、大阪梅田で定期的に行なっている少人数の相談会もそうなのですが、
今でも「塾の宿題は全部しなければならない」と思っていらっしゃる方も多いです。
ぜひいろんな意見に耳を傾け、この学年のうちに成績、クラスを上げる現実的な方法を考えてみていただきたいと思います。