■「研究会」を開催しています
主宰する家庭教師「名門指導会」の先生方と、関西も含め月3〜4回研究会を実施しています。
その研究会の中で今月話題にあがったのが、奇しくも東西の「トップ塾」の話題です。
御三家、灘中などの多くの合格実績を出し、「難関中に行くなら◯◯塾」と多くの親御さんから認知されている塾。
その「定番塾」に、若干疑問が湧いてきているのです。
ある最難関中学校に特化した模試を長年行い続けてきたことで、子どもに演習させる「◯◯中対策問題」には事欠かない塾。
合格者数も全国一を保っています。
でも、それを実際やっているお子さんは「これは◯◯中で出る頻出パターンだから覚える」という学習パターンになっている・・・。
よくある話です。
中学校側としても「過去問の『パターン』をすべて暗記している」というお子さんに来てほしいのではなく、初めて見る問題にも臆することなくチャレンジしてくれるお子さんを求めているのですが、塾のデータベースが完璧すぎてミスマッチが起こっているのではないか、と感じるのです。
興味深いのは、首都圏でも関西でも同じような現象が起こっていることです。
塾に行って勉強していることが、結果として「暗記型」になって「自分で考える」というスタイルになっていないのです。
■最上位の子は対応するのですが…
早い時期から頭角を現し、塾の最上位クラスを突っ走って最難関中に合格、という子も中にはいます。そんな子は、塾で与えられる大量の問題にも対応します。なんならもっと精神年齢の高い子なら、さっさと自分で取捨選択して、自分に必要のない問題は切り捨ててしまうでしょう。
でも「遅咲き」の子に、今の進学塾のトップクラスの内容を小さいうちから与えてしまうと、早い時期に潰れてしまうのです。
もっとゆっくり受験勉強を進めてあげれば、勉強自体がもっと充実感に満ちたものだったろうし、結果も良かったはずなのにな、という例が目立っているということです。
■中学受験は「またとない機会」
私は、中学受験は子どもたちにとって「またとない機会」だと思っています。
なぜなら、中学受験は若干11才、12才の子が高度な思考の鍛錬を積むことで大きく成長する機会であり、しかも多くの大人が持つ「子どもにこんな高度なこと考えるの無理でしょ?」という先入観はいい意味で裏切られることを知っているからです。
中高一貫都立校なども多くなってきた今、私立中も「思考力」「判断力」「表現力」を問う問題をさらに出題するようになってきています。
私たち「受験サポート」を行う立場の人間も、しっかり対応していかねばと考えているこの頃です。
2018年3月14日「2018年入試からわかる 2019年入試までにすべきこと」セミナー後。
急遽お母さんたちとの座談会になりました(^^)