■春休みはどうでしたか?
春休みが終わり、学校での新学年が始まろうとしています。春休みの「出来」はどうだったでしょうか。
「けっこういろんなことができた」
「やりたいことはあったけど、あまりできなかった」
「やっぱり短くて、思うようには過ごせなかった」
様々ではないかと思います。。
普段から私たちが訪問しているご家庭であれば、あらかじめ春休みに塾でどんな授業が行われるか、今お子さんが最優先で取り組むべきことは何かなど、いろいろ前もって話し合ってから春休みに臨むのですが、春休み明けに初めてご相談に来られるお母さんは、「やろうと思っていたことはあったのにできなかった」という方もいれば、「なんとなく塾の春期講習会に行かせただけで過ごしてしまった」という方もいます。
塾の春期講習会が悪いと言っているのではありません。
塾は塾で、この時期お子さんたちに何をしてもらえば一番いいだろうかと、必死で考えて春期講習会のカリキュラムを組んでいるはずです。
・・・でも、なんだか流しただけで、身についている、何かが大きく前進したという感じがしない、とお感じの方が多いのです。
■塾は春期講習会で何を身につけさせようとしていたのか
お子さんが通われている塾の春期講習会のカリキュラム、受講前にご覧になって、どんなことを考えたでしょうか?
お子さんが日能研にお通いなら、春期講習のカリキュラムを見て「2月と3月に習った単元が扱われているから、この日の授業は復習ね」などと感じられたかもしれません。サピックスなら「この単元は5年生で一度習った単元だから、その復習なのかしら」と思われた方もいるでしょう。
でも、そもそもこの二人のお母さんの勘違いは「塾では純粋な『復習』の授業はない」ということです。復習のように見えても、前に習ったときとまったく同じレベルのことをするのではなく、復習をしつつもよりレベルの高い問題を習うのです。
だから、前に習ったときにわかりにくかった単元は、ここでもわかりにくかったり、「苦手単元」になってしまったりするのです。私が春休みや夏休みの前の時間があるとき(小学校が「短縮授業」になるところもありますね。しっかり活用しましょう)に、苦手克服をすべきだとお伝えしているのは、そんな理由からなのです。
しっかり苦手単元の克服を済ませずに講習会に臨むと、「消化不良感」が残るのは、以上のようなことが原因になっています。
■次のチャンスは夏休み、ではありません
春休みはもう終わってしまいました。では次のチャンスは夏休みかというと、そうではありません。ゴールデンウィークです。
ゴールデンウィークには、サピックスではGS(ゴールデンウィーク・サピックス)特訓という授業があります。これはいわゆる「テストゼミ」形式の授業で、お子さんがどんどん問題を解いて、その解説が行われる「問題演習とその解説」の授業です。
このような授業は、もうある程度学習が仕上がっているお子さんには最適です。しかし、苦手分野があるとか、知識の拡充がまだまだ必要という段階のお子さんには、ちょっと無駄が多いように思います。
また、ゴールデンウィークに大量の宿題を出して塾は休み、というタイプのところもあります。当然、自宅での大量演習、そして大半の場合は塾に提出して終わり、というタイプの宿題に効果が見込めるかというと、残念ながらそうではありません。
春の満足感が低かったというご家庭は、ここから1ヶ月の間、お子さんのここまでのテストを検証し、「我が子にとって,
ゴールデンウィークに何をするのが本当にいいのか」を考えてみてはいかがでしょう。 
きっと考える価値があることだと思いますよ。