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受験直前に慌てないために。 「小5までにやっておくこと」(3)

勉強法

□小6までに学習を計画的にこなす方法が身につける□

今、ほとんどの塾が、宿題が過剰です。特に小6になるとほとんどの塾で宿題が倍増します。

日曜日のオプション授業が始まり、中には土曜日の授業時間が長くなる塾もあり、それぞれの授業で宿題が出ますから、宿題は増える、でもやることが出来る時間は減る事になります。

6年生ともなれば、1週間をどうやりくりしても宿題が終わらない。それこそ、マシンのように、問題を解きまくっても終わらないのです。そんな状態で、やったことが身につくはずはありません。

とりあえず、今日中に仕上げる、不完全でも良いからこなす、このような気持ちになりがちですから、筋道を理解しようとか、納得しようという気持ちも起こら
ない状態に追い込まれます。でも、その状況下でも復習テストや合否判定などで『結果』をお子さんは求められることになります。

まずやってもらいたいのは、重要度を考えた優先順位付けです。

これは、納得ずくで時間を掛けて解く問題。これは解き方を思い出すぐらいでも大丈夫、これは、細かいところまで覚えきるところ、というように分けていきます。

それが、出来たら次は、1週間のタイムスケジュールに書き込んでいきます。

水曜日は、学校から早く帰ってくるから、塾に行く前に1時間は勉強が出来そうだとか、金曜日は、質問教室に行ってから帰ってくるから、塾から帰ってきてから勉強するのはちょっと無理だな、というように、1週間の生活をイメージしながら書き込んでいきます。

そして、実行です。

そのときに気をつけて欲しいことがあります。その時間は、その時間にやるべき事だけを考えて欲しいのです。これが終わったらすぐにあれもやらなくっちゃ、ああそうだ、これもあった。このように思い始めると、目の前の学習内容が頭に入ってこなくなります。

今は、これだけやればいいんだと自分に言い聞かせるような感覚でお願いします。

寝る時間が近づいたら、今日の振り返りをしてみましょう。「今日は頑張った。ぼくって偉い!」と感じるためです。その日にやりきれなかったことがあっても大丈夫です。数日先の空き時間に、その内容を書き込んで、「お休みなさい」です。

文章に書くと、非常に簡単な事のように感じられると思いますが、これを子供が実際にやるとなれば、なかなか大変です。

まず、優先順位付けです。どうしても声が大きく、怖そうな先生の宿題が優先されます。

実行の段階では、勉強を始める時に気になったことからどうしても始めてしまうことになります。3日前に決めたことよりも、昨日言われたことが気になるのが子供です。

子供自身の力で、計画作りと実行が出来るようになるまで、親御さんの協力がどうしても必要です。「うちの子、頑張って勉強しているのに、塾の成績が上がら
ない!」とお悩みの方が多いのですが、この計画作りとその実行をして、簡単に成績を上げたお子さんが大勢いらっしゃいます。

小4や小5の段階で、もう勉強だけで一杯一杯だという状況が見えているなら、早速始めてください。あと、3ヶ月、学年の変わり目でパンクすることは目に見えています。

受験直前に慌てないですむ、「小5までにやっておくこと」(2)

□本質を知りたいという知的好奇心が育っていないときには□

今いただいている相談内容の中で、下記のようなものについては、知的好奇心の不足や本質を知りたいという意欲の弱さに原因があります。

・「問題文を読まずに解いているようだ。」

・「文章の短い問題だと解けるのに、4行を越えると考える事が出来ない。」

・「表やグラフの問題については、算数でも理科でもほとんど点数が取れない。」

・「理科の暗記単元では点数が取れるのに、初見の問題や計算単元の問題には手がつけられない。」

小4や小5の通塾されている方からの相談の中に、

「算数を覚えるのに時間がかかり、他教科を覚える時間がありません。」

というものが少なくありません。この、「算数を覚える」という感覚で学習をしている限り負担は軽くなりませんし、成績は下がる一方になります。

小4から小5に上がるときや、小5から小6に上がるときには、急に覚えるべき内容が増えます。また、その1つ1つが難しくなりますから、お子さんの記憶
の器からあふれてしまうことになります。毎年、3月から5月にかけて、「成績が下がってしまいました。」というご相談が増える理由です。

受験算数は、塾や出版社やそれに関わる多くの専門家によって分析され、パターンに分けられてきました。子供たちの学習から無駄を排除し、効率的に学習を
してもらうためです。解き方も、どんどんと進化しています。「裏技」を用いて短時間で解く方法も数多く作られてきています。これらの受験テクニックの果実
だけを覚えてそれを問題を解くときに当てはめる事が、今の受験の主流になりつつあるに感じられて、これでいいはずがないんだが、という危機感を持っています。

このような、覚えたことを機械的に当てはめるという条件反射の学習だけを重ねていけば、そこからは、「なぜ」や「だったらどうなるの」という疑問が消失してきます。そして、テストの結果だけを気にするような学習になっていきます。

本来、学習に備わっているはずの、「本質が分かって楽しい」とか、「知らなかった事が分かって楽しい」という快楽をそぎ落としてしまうことになります。
分からないことを一生懸命考えたり、調べたり、覚えたりという苦しい努力が継続できるは、その先に、「ああ、分かった!」という楽しさの予感があるからで
す。そして、分かったその瞬間の気持ちの高まりが記憶の定着を促進してくれます。

私が、算数や理科で大切にしたいのは、「ひらめき」ではありません。ひらめきとは、今あることから遠く離れた結果を直感的にとらえる力です。これは一部
の天才的な能力を持つものにしか出来ないことだと思っています。重要なのは「気づき」だと考えています。まだ、一般的な言葉になってはいませんから、すぐ
にはご理解いただけないかもしれませんからしばらくおつきあいください。

「気づき」とは、今あることの一手先を予想する力だと考えています。「今分かっていることから、次に何が分かりそうか」を考える力です。この能力は天才でなくても、誰にでも持つ事が出来る能力です。

例えば、受験問題で直角三角形が出てきたとしましょう。それが「30°三角形」なのか、「垂線を下ろしたときに現れる平方比」を利用すれば解けそうなのかを判断できる力だと考えています。そのような能力を身につけるために必要なのは、「生きた知識」です。

「30°三角形の斜辺と短辺の比は2:1」と丸暗記することではなくで、「正三角形を2つに切ったから、当然底辺は半分になるよな。」と感じた経験から自然に覚えてしまった知識です。

また、「この問題は、線分図を書けば、2つの線の長さの差から何かが見つかりそうだ」という予感も、「気づき」です。それは、「和差算」や「倍数算」や「年齢算」を線分図で解く方法が、習ったときの「なるほど!」という快楽と共に鮮明に記憶されているからです。

ここまでお読みいただいた方には、「算数を覚える」ことに反対しているわけではないことをおわかりいただけたのではないでしょうか。むしろ大賛成なのですが、課程というか心構えの違いをお話ししているわけです。

つまり、「気づき」とは、正解に近づくために頭の中の知識の引き出しから必要なものを探し出してくる力です。ですから、頭の引き出しに「生きた知識」を
収納するインプットと、問題を前にしたときに、必要な知識をサッと出してくるアウトプットの両方が大切になってきます。

この「気づき」が本質を知る楽しさにつながり、知的好奇心の源になるものだと考えています。

それでは、この「気づき」を大切にした学習を小5までに身につけるために必要な事は何でしょうか。

1 塾で授業を聞くときに、本当に分かったのかどうかを自問自答する力を高める。

2 「当てずっぽう」の答えは決して言わないし書かない。

3 繰り返して覚え込むべき問題と、理解や納得が大切な問題を取捨選択する。

この3点が大切なのですが、これはお子さんだけのがんばりでは修正できるものではありません。どうしても親御様かスキルの高い第3者が必要になります。

親御様にお願いしたいのは、「正解が出たかでなかったかという結果だけではなく、思考の過程でも正しければ、認めてあげたり褒めてあげたりする」事です。

時には、お子さんの横に座り、

「頑張ってるね。なかなか難しそうな問題を解いているんだね。この問題の解き方をお父さん(お母さん)に教えてくれる。」

「この式を書いてから、次にいけなくて困っているみたいね。この式で何が出たの?」

「それが出たら、次に何が出せそうなの?」

「問題文をもう一度読み直して、使っていない数字や条件がないかを確認してご覧。」

というような、アドバイスが必要になりますし、質問にうまく答えることが出来なくても、

「惜しかったね、ここまでは考えられたんだからたいしたものだ。」

とか、

「ちゃんと納得出来るまで考えようとしているのね。感心ね。そういう努力は必ず実を結ぶわよ。」

という、ねぎらいや褒め言葉が必要です。なかなか褒めることが出来ないときでも、

「一生懸命お母さんに説明しようとしてくれたのね。そういう気持ちがうれしいわ。」

と、ねぎらってあげてください。

正解が出て○をもらったという結果だけではなくて、思考の過程も認めてもらったという経験を積み重ねていくことで、次の一手を見つけようとする気持ちが生まれてきます。そうしていくうちに、自然に当てずっぽうの答えは言わなくなってきます。

 

ところが、3の「繰り返して覚え込むべき問題と、理解や納得が大切な問題を取捨選択する。」は、スキルのある専門家にしか出来ないことなのかもしれませ
ん。現状のお子様の学力と志望校が大きくかけ離れている(偏差値で8点以上)場合は、切羽詰まる前に、個別指導や家庭教師の中で本物のプロの協力を得るこ
とも必要になってきます。

次回は、「学習を計画的にこなす方法が身についていない」場合にどうするべきかを書いていきたいと思います。

受験直前に慌てないために。 「小5までにやっておくこと」

近頃、小6の受験生を持つ親御様からの相談が急増しています。

「合不合判定テストが下がってしまった。」

「比較合判で志望校に足りない。」

「センター試験の偏差値が14も一気に下がった。」

「ここに来てミスが急増した。」

「問題文を読まないで解いているようだ。」

「合格のイメージが持てないようだ。」

「首都圏模試のような易しい問題が多い模試だと偏差値は良いのに、四谷の合不合だとそれから20も偏差値が下がる。」

「慶応志望なのに、ミスが減らないどころか増えている。」

「麻布志望なのに、式や図が書けない。」

「文章の短い問題だと解けるのに、4行を越えると考える事が出来ない。」

「表やグラフの問題については、算数でも理科でもほとんど点数が取れない。」

「理科の暗記単元では点数が取れるのに、初見の問題や計算単元の問題には手がつけられない。」

「社会の地理の知識を忘れてしまっていることに今気がついて、焦っている。」

上記のように、切実なしかも急を要するご相談ばかりです。

相談される状況はさまざまですが、これらの原因は意外にそんなに他種類ではないように感じるのです。

1 本質を知りたいという知的好奇心が育っていないこと。

2 学習を計画的にこなす方法が身についていないこと。

3 解答に到達する課程に興味が持てていない。

この3つに集約されると考えています。

小6生の場合は、原因を考えてその対策を講じていく余裕はありません。とにかく、目の前の入試での得点を高めるために、即効的な方法を真剣に考えさせていただく事になります。

このような相談をいただく一方で、一見受験勉強を楽しんでいるかに見えながら、ちゃんと合格するお子さんも多く見てきました。

この大きな違いは、小5までの学習において、少しの差がどんどんと広がってしまった結果だと感じています。

これからの数回は、「小5までに、何をどのようにやっておく方が良いのか」、また、「親御様が協力できる事は何なのか」を、書いていきたいと思っています。

理科好きな子にする方法(3)

前回は、理科が得意な、または得意になったお子さんの例を挙げました。

そこから垣間見られるのは、ご家庭全体のその知的好奇心です。

お父様かお母様、またはお二人ともが「なぜ」と思ったときに考えてみるとか、調べ習慣をお持ちであるように思います。

もうひとつ垣間見られるのは、子供がとりあえずやってみようとすることにたいして、ブレーキをかけない姿勢です。

小6の女の子が半田ごてを欲しがること事態珍しいことですし、そのようなことがあった時の、親御さんの常套句、

「そんな時間があったら勉強しなさい。」

をおっしゃらなかったことに驚きました。

子供は、体験を通じていろいろなことを学んでいきます。

それは、理科についても同じです。例えば、今、ほとんどの小学校の1年生は、春に、アサガオの種を学校から貰って帰ってきます。家で育てて観察させるという趣旨なのです。

中学入試問題の植物の単元で、アサガオの問題が他の植物に比べて多く出題され、しかも難しい理由は、日本の小学生のほとんどが、しっかりと観察をしているはずだという前提があるからです。

アサガオの種を、指の第2関節の深さに置く理由は、発芽した時に分かります。伸び始めた根によって、種が持ち上げられ、地上に頭をもたげた種子は二つに分かれ双葉になります。浅く植えると倒れてしまいますし、深すぎると頭を出すことが出来ません。

昔、学校の先生に、「第2関節の深さに植えなさい」と言われ、それを忠実に実行した子供の多くは、双子葉植物の発芽を受験レベルで習ったときに、「なるほど、そういう理由だったのか」と気づくことになります。

受験勉強を始める前や始めてからの豊富な経験があることと、まずやってみようという実行する意思が大切だと言えると思っています。

ただ、上記の観察にしても、子供の観察眼や注意力だけでは気付かないことがあります。周りの大人の手助けや一言も大切になってきます。

このように考え始めると、実は親御さまと同様に理科を教える立場の者の責任も非常に大きいと言えます。理科の担当の先生によっては、下のクラスの生徒のテストの平均点を上のクラス以上にあげることが可能です。そのような先生を何人も見てきました。そのような先生に共通するのは、「話が面白い」、「表情が豊
か」、「身振り手ぶりなどの動きが大きい」、「いろいろなことを知っている(博識である)」という事です。

良い指導者に全ての子供が恵まれれば良いのですが、それがほとんど不可能な事ですから、どうしてもご家庭の理科力が必要になってくるとも言えるのです。

近頃、◯◯理科実験教室が大はやりです。ほんの数日前にも、「今後の理科のために◯◯実験教室に行かせる方が良いでしょうか?」というご相談をいただきま
した。理科が、いろいろな現象に結びついていますし、目に見える現象出ある事が多いものですから、経験を増やす意味において、有効です。

ここでご注意いただきたいのは、「お客さんにならない」事です。お友達がやっているのを横で見ているだけではお客さんになってしまいます。視覚、手触りや
匂いの感覚を総動員する事で、お子さんの脳に印象深く記憶されるのですから、引っ込み思案で参加するのは大きな損になります。「自分からいろいろやってみ
ると面白いものよ」と言って送り出してあげて下さい。

また、日常的にお子さんにいろいろなことをやらせる事はもっと大切だと考えています。

草に水をやる。

重いものを移動させる。

細かい物を摘む。

いろいろな物の匂いをかぐ。

お湯を沸かす。

これら全ての事が理科の経験につながる可能性があります。

理科好きな子にする方法(2)

前回は、理科が苦手なお子さんの例を書いてみました。今回は、得意になったお子さんの例をお知らせして、その理由を考えてみたいと思います。

 

□A君□

印象的だったのは、お母さんが理科好きだったことです。ちょうど私が「生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)福岡 伸一著」を読み終わったころの話です。

 

 この書物で、生物学研究者の葛藤を垣間見ることが出来ました。

そのことは、他の生物学の書物とは大きく異なる点でした。

また、私がまだ高校生だった頃
に、奈良女子大出身のおばあちゃん先生(この先生には本当にお世話になったのですが)の生物の授業で、「ワトソン・クリックのDNA二重らせん構造」の話
を聞いた事を思い出しました。

生物学のすばらしさと、近年に発見された画期的な成果を興奮気味に話してくださった授業を、林に囲まれた木造校舎と共に思い
出したりしていました。

 

 A君は、理科で記述問題を多く出す学校を第1志望としていました。

お母さんから、「この学校は、理科の幅広い素養や雑学がある方が有利だと思うので、何
か良い本があれば教えて欲しい」と聞かれたものですから、ちょうど読み終わった「生物と無生物のあいだ」を、小6生にはちょっと難しいんだけれど、と思い
ながら紹介しました。

そうしたら、お母さんが、「この本ですか?まだ読んでいないんですがおもしろそうだと思って数日前に買ってきたんです。」といいながら、まさにその本を机に置かれたのです。

お母さんは、大学の文系学部出身ですが、理科分野への興味を持ち続けていらっしゃったようです。

本箱には、生物学や球物理学の読み物が何冊も収まっていました。

 

翌週伺ったときには、お子さんはまだその本を読んでいませんでしたが、お母さんは読み終わっていらして、「冒頭部分の野口英世の話と、内の内は外の話がおもしろかったですね」とおっしゃっていました。

理科の授業をしていると(私の授業は、基本的にはダイニングテーブルで行っています)、生徒以上にお母さんが熱心に聞いていらっしゃいます。

お子さんも、私の脱線だらけの授業に食らいついてきます。

フロンガスによるオゾン層の破壊の単元で、オゾンから活性酸素が出る話や、活性酸素はお肌に悪いこと、そ
のような活性酸素は過酸化水素からも出ること、その活性酸素が殺菌作用や漂白作用を持つ事まで話を広げていっても、興味深げな生き生きとした表情がか崩れることがなく、ますます熱を帯びてきます。

 

 このお子さんに対しては、考え方の正確さだけに注意しておくだけで大丈夫でした。

 

□B君□

 私の授業は、A君の所でも書いたように、どんどん脱線していきます。

出来る限り知識のつながりやネットワークを作ってもらうことを意識しているからなのですが、場合によっては簡単な実験が宿題になることがあります。

B君は、そのような実験を本当に楽しんでくれたという実感があります。お母様の協力も無視
できません。

 「牛乳にレモンを半分搾って入れてかき混ぜてから飲む」という宿題を出しました。

タンパク質は酸によって固まる事を確認するための実験です。

「ヨーグルトみたいでなかなかおいしかったよ。でも酸っぱすぎたから途中から砂糖を入れたらもっとおいしくなった。」という感想が聞けました。牛乳の実験
の後、お母さんの方から「じゃあ刺身だったらどうかな?」という発案がお子さんにあり、しめ鯖、サーモンのマリネを一緒に作られたそうです。

 

 重曹を使ってドーナッツを作るという宿題を出したこともあります。重曹をたくさん使ってドーナッツを作ると、大きく膨らんでおいしそうにできあがります
が、食べてみると苦くってとても食べられたものではありません。

炭酸水素ナトリウムがアルカリ性の強い炭酸ナトリウムに変わってしまうからなのですが。

お母さんは、笑いをこらえてそのドーナッツ作りに協力されたそうです。

その実験の後、B君から、「無理して苦いドーナッツを食べると、むかむかして食欲
がなくなってしまって、夕飯が少ししか食べられなかったんだ。

何でなの、先生?」という質問がありました。

そこで、家にある胃薬を持ってこさせて、その成
分表示を読ませてみました。その中に、「重曹」を見つけたB君は、まるで鬼の首を取ったように大喜びです。

「なぜ、胃薬に重曹が入っているの」(私)

「?????」(B君)

「じゃあ、胃液には何があるの?」(私)

「ペプシン」(B君)

「それだけ?」(私)

「あと、塩酸も。」(B君)

「あっ!塩酸を中和するためだ」(B君)

「良く気がついたね。強すぎる胃酸を弱めるためだね。重曹入りのドーナッツを食べ過ぎて胃酸が弱くなりすぎたんだね」(私)

「ところで、ドーナッツを食べ過ぎたとき、ゲップが出なかった?」(私)

「出たよ。」(B君)

「それて何かな?」(私)

「重曹と塩酸だから、二酸化炭素!」(B君)

B君は得意満面です。

このような会話が頻繁にありました。

そして、「なぜなの?先生」が口癖のようになっていました。

このB君、小学校低学年までの愛読書は、「子供の科学」と「朝日小学生新聞の科学欄」だったそうです。

子供の科学に書いてあった実験は欠かさずやったということをお母様からお聞きしました。

カブトエビを死なせてしまって大泣きしたこともあるそうです。

 

□Cさん□

 理系の大学を最終目標にして、上位の私立中学を目指している女の子です。

電磁気の単元で、簡易モーターがどうしても解けません。次週までの宿題として、「エナメル線・クリップ・紙やすり・消しゴム2つ・丸い磁石・電池と電池ボックス」を東急ハンズで買ってきて作るという宿題を出しました。

紙やすりを使って、エナメル線を半分だけはがす方法は事前に教えておきました。

 翌週、「先生回ったよ、これこれ!」とやってみてくれたのですが、前日まで回っていたモーターが回りません。

乾電池を新しいものに換えてもダメです。C
さんは今にも泣きそうです。

電池ボックスやクリップに巻き付けた銅線がさび始めていて電流が流れにくくなっていたことが原因です。

「ここを半田付けすれば、こんな事にならずにすむんだけれどね。」と慰め、簡易モーターが回る理由の説明を始めました。

 

翌週です。「先生早く早く。」

ダイニングテーブルに行くと、半田ごてと半田、そして先週うまく回らなかった簡易モーターが置いてあります。

「半田で止めると、錆びないからうまく回ると先生が言ったから、半田ごてを買ってもらったの。」

Cさんはうれしそうです。

私自身、学生の頃からのオーディオマニアで、真空管アンプなどを自作していましたから、半田付けは得意中の得意です。

数分で半田付けを終わり、電池を入れると簡易モーターが回り始めました。

「やったー!先生ありがとう。」

その後、Cさんは電磁誘導やモーターの単元では完璧な出来を示すようになってくれました。

 

このように、私が知っている理科が得意な子供は例外なく、やってみることに強い興味を示します。このあたりにヒントがありそうです。

次回はそれをもう少し深く考察してみたいと考えています。

理科好きな子にする方法(1)

□理科を得意な子にするために(1)□

 

「理科や社会は暗記教科だから、いざとなれば6年の2学期から集中的に覚えさせれば何とかなる」という意見を、いまだに聞くことがあります。

 

確かに、中学受験の社会だけは、並列知識の暗記でとりあえず何とかなる部分が大きいのです。

 

関西圏の難関校の多くが3教科入試(算数・国語・理科)を続けているのは、考える力を重視しているからなのかもしれません。

 

だからでしょうか、お寄せいただく相談メールの中で、「丸暗記の算数になっていて、成績が伸びない」というご相談は、首都圏が圧倒的に多いのです。

 

理科は、知的好奇心が重要な教科です。暗記だけでは何ともしがたい部分がある教科だとも言えます。

 

「そんなことはない」と思われる方は、麻布や渋々の入試問題をご覧ください。

 

大人でも、「なぜなんだろう?」とか「へ?そうだったんだ!」という驚きを持って問題文を読み進めることになると思います。そして、その疑問に対する答えが、文章の中に控えめに書かれています。

 

「なぜなんだろう?」という疑問を感じていないとなかなか見つけることが出来ないように書かれているのです。これが、答えを見つけるヒントになります。

 

思いつくままでも、「海嶺での堆積物の変化」「カーボンマイクの仕組み」「元素の半減期」「自転車の進化」などなど、小6生が知っているはずがないことが出題されています。

 

それらの知識を持っていることが要求されているのではなく、始めて見聞きする知識や事象に出会ったときに、因果関係や原因に興味を持ち、論理的な思考が出来ることを要求しているのです。

 

 このように、要求されている物が知識でない以上、そのお子さんが積み上げてきた経験が試されているも言えます。見た物、触れた物、聞いた物、そしてそのときに感じたことや考えたことなどの経験値がものを言ってきます。

 

それでは、どのようなお子さんが理科を得意になるのでしょうか。

 

 

私の経験からは、下に書いたような子供が理科を得意になることが多いように感じます。

 

1 「なぜそうなるの?」とすぐに聞ける子。

2 「ということは、○○と言うことね」と自分なりの言葉に置き換えることが

  出来る子。

3 手先が器用な子。(夏休みの工作が大好き)

4 お父様かお母様のどちらかが理科好き。

5 いろいろな物を見たり、聞いたり、触ったりした経験の多い子。

 

 

 

□どんな子が理科が苦手なの□

反対に、理科が苦手だったお子さんの例を書いてみたいと思います。

 

 小6の2学期に、理科の問題を解かせているときのことです。

「その植物は単子葉を選べばいいの、双子葉を選べばいいの?」(私)

「単子葉。」(生徒)

「そうだよね。じゃあ、選択肢の中にある単子葉は?」

「????」(生徒)

「単子葉というのは、葉っぱが広いの?それとも細長いの?」(私)

「細長い。」

「そうだよね。よく勉強しているね。じゃあ、イネの葉っぱはどう?」

「わからない。」(生徒)

「田んぼに植えられているイネだよ。」(私)

「見たこと無いからわからない。」(生徒)

 

 

このお子さんは、イネも、オオバコも、ナズナも知っていませんでした。

 

入試によく出る草花を、双子葉と単子葉に分けて丸暗記をしてもらうことで、入試を乗り切ってもらいました。

 

 

別のお子さんの例です。

 

 燃焼の単元をやっているときでした。

 

燃え方を選択肢から選ぶ問題をほとんど間違っていました。

「木炭って、何かわかる?」(私)

「わからない。」(生徒)

「炭だよ。バーベキューのときに使う真っ黒いやつ。知ってる?」(私)

「バーベキューしたことないもん。」(生徒)

「そうか、見たこと無いんだ。じゃあ覚えておいてね。木炭のように個体がそのまま燃える場合は、炎をあげずに赤くなって燃えるんだよ。気体が燃えて出来るのが炎だからね。台所のガスコンロは、都市ガスつまり気体が燃えるから炎が出るだろ。」(私)

「わからない。だって家の台所のコンロは火が出ないもの。」(生徒)

 

そう言えば、このおうちはオール電化になっていました。

 

次回は、どうすれば理科好きになるのかを考えてみたいと思います。

そろそろ受験校を決める時期

小6生にとっては、天王山の夏が終わり、志望公合否判定で一喜一憂する季節になってきました。

 

得点力を高める事とともに、「うちの子にあった学校を選ぶ」こともこの時期の大切な事です。

 

今回は、学校選びで注意していただきたい事を書いていきます。

 1 学校偏差値だけで志望校を決めない。

 

偏差値が高いことがその学校の良さを証明しているわけではありません。

 

本来なら、その学校の授業内容をチェックして、うちの子に合う指導がなされるのかどうかを見ることが出来れば理想なのですが、それは不可能です。

 

私たちのように中学受験後も指導を継続し、各先生方の情報を共有している場合は、ある程度その学校の内情がわかっています。

 

たとえば、

 

・校名を変更し、大学受験指導に邁進し始めたという評判の学校では

「校長先生のかけ声とは裏腹に、現場の先生方の力量が疑問。どうも授業の工夫が無い。騒がしくて授業になっていない教科もあるようだし。特に問題なのは、
主要教科の日々の宿題だな。カリキュラム進度だけは最上位の進学校とそろっているんだが、これで大学合格実績が上がるんだろうか。」(N講師談)

 

・女子中としては珍しく理系に強い都内の学校の場合

「まじめな先生が多いし、生徒も概してまじめ。宿題量も多すぎず少なすぎず、よく考えられている。数学の公式丸暗記から始まる授業ではなくて、考えさせる授業をしているのは立派。学校内順位を上げることが大学受験成功の近道だと自信を持って言える。」(M先生談)

 

・スパルタ学習で有名な都内の男子中では

「まるで、あまり良くない予備校か塾の授業だな。基礎を理解させずに無闇に難問ばかりをやらせる。宿題も極端に多いから、生徒に「じっくりと考えろ」と強
制しにくい。どうしても解き方の丸暗記に走る。校内試験でほどほどの点数は取れるだろうが、2次が難しい国立大学の数学には対応できないんじゃあない
か。」(T講師談)

 

・歴史のある有名女子中では

「毎日学校に行くのが楽しいようだ。クラブ活動も盛んだし、先輩との関係も良好。英語と国語を頑張って、上位私立大学を狙う作戦が成功しそうだ。遊びほう
ける子は噂ほどには多くはないようだ。まじめに勉強をしている。6年間の楽しい学校生活を送って、しかも、文系大学に進学するには最適な学校だという印象
は変わらないな。」(N講師談)

 

 

このような、具体的な細部の情報を親御様が得ることはほとんど不可能なのですが、校風や子供たちの様子、そして先生方の雰囲気を知る方法はあります。

 

 2 先生情報を大切に。

今の時期から12月までは学校説明会のシーズンです。

 

また、近年体験授業を実施する学校も増えてきました。これらのイベントは、学校側の「建て前」を聞かされるだけという冷めた意見もありますが、なかなかどうして内情が垣間見えるものです。

 

先生方の熱意や先生方同士のコミュニケーション、勉強や学問への探求心を充分に感じ取れるものです。

 

また、その学校がどのようなお子さんを欲しがっているか、どのような生徒にしていきたいと考えているのかは、明確にわかります。

 

 それと、どんな子が通っているのかが気がかりですよね。それを見る良い方法があります。

 

それは、下校時間に生徒たちのグループと一緒に歩いてみることです。

 

悪ふざけもしているでしょうし、先生の悪口もしているかもしれません。

 

そのような普段の生徒たちの様子を知ることが出来ます。

 

そのグループに「うちの子がいたら」、親御さんが嬉しいと感じられるか、嫌だと感じられるかが大切な事です。

 

 3 親御さんが、お子さんの将来像をイメージすることから学校選びをスター

   ト。

 

親御さんが、お子さんの将来の幸せのイメージをお持ちになることは常に必要なことなのです。そして、志望校を決める段階では、そのイメージをより明確にしていく必要があります。

 

 ・医学部を出てお医者さんになって患者さんに感謝されている。

 ・留学後、英語がぺらぺらになって世界中を飛び回るビジネスマンになって

  いる。

 ・ロボットや機械類が好きだから、世界で通用する技術者になって欲しい。

 ・ピアノをこのまま続けて、芸大のピアノ科に進ませ、その道で一本立ちさ

  せたい。

 ・6年間を楽しく過ごして、良いお友達を一杯作りながら、自分のやりたい

  ことを見つけてくれれば。

 

 

いろいろな幸せイメージがあるはずです。

 

そのイメージは、ある程度お子さんと共有されている必要があります。

 

この機会に、お子さんと充分に話し合われる事が必要です。

 

 

 その話し合いの中で、○○中は、なんとアメリカの一流大学に10名も合格したんだって、とか、勉強が特別にハードでもないし音楽クラブが充実しているか
らピアノの練習が思いっきり出来そうね、また、理系教科の指導に定評があるからあなたに向いていそうね、などの情報も与えてあげてください。

 

学習意欲の面でも良い影響があります。

 

 

 親御さんとお子さんの将来の幸福イメージに合う中学校を選んでいくことになります。

 

 4 入試問題との相性で決める

 

 

この詳細は、次回にお書きしますね。

夏休み直後の組分けテスト

□夏休み後の小6組分けテスト□

 

 

サピックスでも、四谷大塚でも既に組み分けテストが実施されました。

 

夏の学習の成果は現れていますでしょうか。

 

 

■あんなに頑張ったのに、点数があがっていない■

 

 

実はこのようなお子さんが多いのです。

 

夏休みの学習は、体調や気力を考慮して、日々の学習を微調整して行くことが大切です。今年のように暑過ぎる夏はなおさらでした。

 

夏に、あんなに学習を頑張ったのに点数が上がっていない理由の多くは、テスト当日のコンディション調節の失敗です。

 

 

下記の内容をチェックしてみてください。

□前日はしっかりと睡眠時間をとった。

□夏期講習の後半は、どっしりと落ち着いて学習出来た。

(あたふたした学習から抜け出せた)

□テストの数日前から、問題文をしっかりとよむ練習を取り入れた。

□テストの数日前から、丁寧な字で計算をする練習を取り入れた。

 

いかがでしょう。

 

各塾共に、夏期講習では、多量の問題をスピーディーに解く練習を重ねてきました。

 

パターンの確認に重きをおいた学習だったはずです。

 

早稲田アカデミーや日能研、四谷大塚(Sコース以外)は、テキストの構成もそのようになっています。

 

これが落とし穴です。

 

一方、今回の組み分けテストは、例年どおり入学試験を意識した文章の長い問題や、パターンから少し外した問題が多かったのです。

 

問題をながめた瞬間に、頭の引き出しからその問題の解き方を探し出して、素早く解くという条件反射的な学習をしてきたのに、実際の組み分け問題は、問題文
を丁寧に読んで、わかっていることは何か(条件整理)・聞かれている事は何か、の2点を正確に捉えて解く問題が多かったという事になります。

 

 

まず、テストの問題用紙に残った計算のあとや、メモ書きをしっかりと見てあげてください。

 

「あっ、こんな引き算をまちがっている」とか「こんな雑な考え方をしている」、また「あんなに学習をした事をちゃんと思い出せていない」というような事に気付かれるはずです。それを今後の学習に生かしていただきたいのです。

 

こんなミスをして!と叱るのではなくて、

「もっと丁寧な数字で計算をしていればどうだったと思う?」

「後5秒でもいいから、思い出す努力をしていたらどうだったと思う?」

というように、お子様自信が改善すべき点に気付くように話しかけてあげて欲しいのです。

 

そして、

「夏がんばったのに、思ったような点数がとれない子って多いんだって。そこで諦めずに、欠点を修正出来た子は必ず次のテストで、夏の頑張りの成果が出るそうよ。」と言ってあげて下さい。

 

これは、長年生徒の指導をやってきた私の実感です。

 

あと、数週間で四谷大塚の合不合判定テストやサピックスの合否判定テストがあります。

 

それにむけて、今から心身のコンディション調節をはじめてあげてください。

お母様も、ミラーニューロンに注目

前回、ミラーニューロンとは、相手に共感する能力の源になっている物として注目されている物だと書きました。

 

生徒の共感を得るためには、塾の講師は、ミラーニューロンの働きを活性化するオーバーアクション気味の方が良い理由も書かせていただきました。

 

お母さんとお子さんの感家で見た場合、お母さんの喜びや嬉しさまた悲しみや苛立ちを感じる能力を、お子さんは本来的に持っているという事になります。

 

以前、

「なぜこんな問題が解けないの!」

という罵声やその後の小言は、お子さんの耳には届いていても、その意味を理解できる精神状態ではないようにしてしまうという事を書きました。

 

お母さんが、苛立った様子でお子さんを叱った場合、お子さんの気持ちはお母さんの苛立ちに共鳴してしまうと考えられます。

 

そして、お子さんの苛立ちが、お母さんの気持に共鳴してますます大きな渦になって行く事になります。大人同士でもよくありますよね「売り言葉に買い言葉」。

 

親子の間での最後の捨て台詞が、「うるさいクソババー」です。

 

お子さんを勉強に向かわせてあげたいという親心から発した言葉が、ボタンの掛け違いから、お互いの苛立ちを増幅してしまうことがよくあります。

 

親御さんには、「前向きの気持の共鳴」を上手に利用していただくことをお願いします。

 

そのために工夫出来ることは、

 1 感情が高ぶったら、10秒待つ。

(お子さんの顔をしげしげと眺めながら)

この10秒間に、親御さんはいろいろなことを考えたり感じたりされるはずです。

 

「うちの子なりに、頑張っているんだけれど」

とか、

「あの子なりに、シマッタと思っているようだ」

とか、

「自信を無くして、ちょっといらついているのかな」

という思いが、この短い時間に沸き起こってくるものです。

 

 

その様子を見ているお子さんは、

「いつも瞬間湯沸かし機のように怒りだすお母さんが、何か考え込んでいる」

 

ということを感じたり、感受性の高いお子さんの場合は、

「お母さんなりに冷静になろうと努力しているんだ」

というようなことまで感じ取ったりしてくれることもあります。

 

その、10秒がすぎたあと、

 2 言葉かけは、「近い将来の成功の予感」を感じさせる事を心掛ける。

(自信に満ちた表情で明るく)

 

例えば、

「普段から、塾の先生にも言われているように、ノートに書く数字や文字を読みやすくしていれば、この25点分のミスは防ぐ事が出来たと思うんだけど、どう思う?」

「うん」

「あなただったら、これから注意してやっていけそうね。そうしたら、次のテストでクラスアップも出来ちゃうかもね。」

「今回の点数は、神様が「このままじゃあこれから困る事になるから」とサインを送ってくれているのかもね。神様は、何を変えなさいといってくれているのかな?」

「宿題をやり切らずに塾に行っている事かな。」

「じゃあ、これからは宿題をちゃんと出来そう?」

「たぶん。」

「多分じゃあ困るけど、あなただったらできると思うわ。そうしたら、塾に行くのももっと楽しくなるじゃない。」

このような、言葉かけが出来たら良いですね。

 

 

そして、お母さんの表情が自信に満ちた笑顔なら最高です。

塾の先生に必要なオーバーアクション

 今回は、学校や塾の先生向けのお話です。

 

私も、長年集団塾で教えてきましたし、先生方の研修にも関わってきました。そういう中で経験したことの中から、近年の脳科学の成果に照らし合わせて、なるほどそういうことだったのか!と 感じたことを書いてみたいと思います。

 

 

 □人気のある先生は、オーバーアクション□

30人?50人もの生徒をぐっと引きつけて、60分の授業で学習効果を上げることが出来る講師というのは、例外なくオーバーアクションです。

 

身振り手振りも大きく、時には教室の中を歩き回ったり、走り回ったり。また、表情の変化も大きいのです。

 

逆に、鉄面皮・無表情の先生は人気がありません。話し方も一本調子、授業を聞いていると眠くなってしまう。こんな先生が多いのですが。

 

ここ数年、ミラーニューロンについての書物を何冊か読む機会がありました。

 

この研究成果はまだ学説という仮説の段階なのか、事実として受け止めて良い段階なのかは、専門家でない私には何とも言えないのですが、経験上なるほどと思えることが多いのです。

 

「速さ」の説明を授業でするときに、全力疾走のジェスチャーをして、息が切れてゼイゼイと荒い息をしている様子を演技しながら授業をする先生と、いきなり速さの3公式を教える先生の、生徒に与えるインパクトは大きく異なります。

 

 

教壇の前で、走る演技をしている先生を見ている子供たちの頭の中には、疾走しているときの景色の流れや、自分自身の荒い息づかいまで思い浮かんでいるかもしれません。

 

「速さとかかる時間は反比例する」ということを理解させる道筋として、「息が切れるほど速く走れば、早く着ける」という子供たちの経験を喚起することで、いきなり納得させてしまうことが出来ることになります。

 

理科で、条件反射の説明をするときに、熱湯の入っているヤカンに手を触れてしまって、思わず手を離す場面の演技がうまくいくと、不思議に子供たちの理解がスムーズに進むことを何度も経験しています。

 

ミラーニューロンは、例えば、「梅干しを食べて、酸っぱさに思わす口をすぼめた相手の様子を見て、見ている人も酸っぱいような気持ちになる」という働きに関わっています。このような共感性をほとんどの人が共通に持っていることが証明されつつあるようなのです。

 

 オーバーアクションで、生徒の人気を得ている先生は、「パフォーマンスで生徒の人気とりをして」というような、やっかみの視線を投げかけられることが多いようなのですが、自信を持ってそのスタイルを続けてください。

 

 「理解を納得に落としこむ」ことが教える者の大切な力量です。オーバーアクションのパフォーマンス型の授業は、子供を教える際の非常に有効なスタイルだと思います。

 

 

次回は、子供を励ましたりねぎらったりする場合の、抑揚や表情の変化について書いていく予定です。

 

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