「先生、お友達はみんながんばっているのに、うちの子はぜんぜん必死になってなくて、困っているんです。」
謙遜混じりによくお母さんたちからご相談(?)を受けます。
さて、6年生はともかく(もうかなり「必死」モードのお子さんも多いと思います)、5年生のお子さんだったら、これはちょっと「求めすぎ」かもしれません。
■5年の9月に「必死」になれないとダメか
この4日にサピックスでは「小5志望校診断サピックスオープン」の第1回が行われ、22日には四谷大塚でも5年生対象の「志望校判定テスト」が行われます。いよいよ「志望校」という言葉を冠したテストが実施され、テストの難度もあがることはお伝えしてきました。
・・・でも、今5年生のお子さんがお母さんから見て「必死」かというと、ほとんどのお子さんは親がヤキモキするくらい「のんびり」して見えると思います。これはしかたがないと割り切りましょう。
子どもが先を見通す力は、まだまだ大人に比べるとつたないものです。
お母さんが「6年生まであと5ヶ月もないのに・・・」と焦る気持ちは、残念ながらお子さんはあまり実感していません。だからこそテストでも平常心で受けられるのかもしれませんが。
だからといって、ここからの4ヶ月あまりば大切でないというのではありません。次々とやってくる大きなテストも、そのテストなおしもとても大切です。
ここから数ヶ月、うまくお子さんをリードしてあげたいものです。
■4年生も次の学年に備えて準備を
下の問題を見てください。
9月4日に行われた四谷大塚の4年生組分けテスト、大問6です。正方形アの面積を求めるのが問題(1)、そして問題(2)では、3点P,Q,Rを結んでできる三角形の面積を求める問題です。
(1)は、正方形アとイの1辺の長さの合計が31cmで、その差が3cmという「和と差」に着目し、和差算で解く問題です。和差算の考え方、やり方は知っていても、この図形の問題を「和差算の考え方で解けばいい」と考えついたでしょうか。
5年生、6年生に比べるとまだまだ易しいですが、「問題を見抜く力」を要求する問題です。
このような問題がだんだん4年生にも求められ始めます。5年生に向け、お子さんに「問題を見抜く力」がついているかどうかチェックしてみるといいですね。