カテゴリー: サピックス

サピックス小6理科

今回は、サピックスの理科についてお話ししていきましょう。

サピックスの理科の授業は、テキスト内容に比べて時間が少ないようです。

αクラスの授業ですら半分だけの説明で終わっていたりします。重要事項の説明ですらされていないことがあります。

テキストのデイリーサピックスは、初めの5?6ページに説明が詳しく書かれていて、それ以降は練習問題となっています。

この初めの説明を読み切ることが
家庭学習で最初にやることです。

中身の詳しさにおいては、予習シリーズに負けてはいません。

単元によってはより詳しかったりします。ところが宿題は、それ
以降の問題を解いてくるというものだけですから、説明を読まずに問題を解く生徒が多いのです。

テキストの説明を隅から隅まで読むことを習慣にさせてください。

理科的な雑学(素養)が要求される麻布や渋谷幕張・渋谷渋谷を目指しているならなおさらです。読んで覚えてから問題を解くことが大切です。

理科の暗記テキストの「記憶の635」は昨年改訂されて使いやすくなりました。

これまでのものは、必要な言葉は過不足無く入っていましたが、図が少ない
ことが欠点でした。

それが見事に改訂されています。このテキストもサピックスでチェックテストをやってくれる校舎が多いはずですから、それを利用して確実
に覚えていってください。

サピックス小6算数

算数がなかなか伸びないと悩んでいらっしゃる方へ。


頭の出来が良いのに、成績が不安定なお子さんがサピックスに多いような気がします。

 

そんなことまですぐに連想できるんだと感心するほどスピーディーな思考が出来るお子さんの中に、こんなに易しい問題をなぜ間違うんだろうと意外な感じを受けることが多々あります。

 

1昨年に相談があったサピックス小6のα2の男の子の話をしてみましょう。

お母さんからの相談は、

「宿題は、信じられないほどのスピードでやり切ってしまう。分かっているのかと思って聞いてみるとちゃんと分かっているようだ。でもテストが安定しない。良いときには150点中130以上を取ってくることがあるのに、80点ぐらいの時もある。心配だ。」


というものでした。


事務所にお母さんとお子さんを呼んで話を聞いてみました。

 

知的好奇心が強く、非常に物知りなお子さんでした。

少し算数を教えてみましたが、まさに1を聞いて10を知るタイプというのでしょうか、少しヒントを与えるだけで、解き方を見つけることが出来ます。

 

ところが、式を書かせようとすると書けないのです。

 

計算だけでも構わないよと言ったところ書き始めたのですが、殴り書きです。

 

暗算力も優れていました。

 

240×2.25を、筆算せずに暗算で答えを出してしまいます。

 

聞いてみると、2.25倍というのは、2倍と後その4分の1を足せばいいから、240の2倍で480。

 

それに240の4分の1の60を足して540としたというのです。

 

ノートには式も計算も書かれていなくて、ただ540という答えだけが書かれています。


いろいろな数字を頭の中において、必要に応じて処理することが出来るという点においては、抜群の出来です。

 

ところが、点数が悪かったテストを見ると、大問の2番からたくさん間違っています。

 

普通は問題用紙に残った計算の跡を見るとどういう方法で解こうとしたのかが分かるのですが、その子の問題用紙には所々に数字が残っているだけです。

 

しかも、その問題から遠く離れたところに書いてあったりしました。

 

その子は、式を書くのが面倒だから、これまでも書かなかったと言うのです。

 

今の算数の得点の不安定さが、6年生単元に入ってひどくなったことから、次のように考えてみました。


 ・算数の解き方はすぐに理解できる。
 ・処理を頭の中で全部やろうとしている。
 ・数字の処理をしているうちに、今何をやっているのかをわすれてしますう。

 

また、何をやっているのかを思い出しているうちに、頭の中にあった数字が入れ替わってしまうこともある。

 

そこで、その子の第1志望校の麻布の算数の解答用紙を見せてみました。

 

「ほら、この2問は考え方や式を書く欄があるだろ。ここに式や計算をちゃんと残していないと点数がもらえないんだよ」と脅してみました。

 

その後に、「計算の前に式は書こうね。まとまった式で無くって良いから、今から計算しようと思っている式を書こうね。」と言ってみました。

 

またお母さんには、式を書いているかどうかを見張ってもらうことにしました。

 

しばらくしてお母さんから電話がありました。


「式を書いてねと言うと、『分かっているよ、くそババ?』と言って式を書いてくれません。どうしたものでしょう。」とおっしゃるのです。


 子供に電話口に出てもらいました。
「解くときに式を書いたらどんな良いことがありそう?」
「ミスが減って点数が上がりそう。」
「そうだよね。じゃあ式を書こうと思うかな?」
「うん」
「じゃあ、今日これから解いたノートを先生にFAXしてきて、出来るかな?」
「うん」


このような電話を何度か繰り返すうちに、5月のマンスリーがありました。

 

なんと140点です。

 

それ以降も、ミスが増えるときもありましたが、式を書こうねと言い続けていきました。

 

11月の志望校判定では合格可能性80%以上が出ましたし、麻布中学に合格しました。

 

このように、難しい問題になってくると、処理能力の高い頭脳を持っていても処理しきれなくなるのです。

 

一度式に書くことによって、頭のメモリーを解放して次の思考に入っていけます。

 

よく分かっているはずなのに点数が取れないと思われる場合は、解いた後に式が残っているかどういかを見てあげてください。このような子がサピックスには多いような気がします。

サピックス小5基礎トレの使い方

算数が、約数・公約数の範囲に入りました。

この単元は、次週の倍数・公倍数と共に分数を理解するための大切な単元です。

ところで、サピックスの分数計算に使われるのはたった2週です。

日能研が5週間、四谷大塚が3週間であることを考えると異例な短さです。

言い換えれば、
「分数計算ぐらいは自分で勉強して、もう出来るようになっているよね」と言われているのです。

あと3週間後にはその分数計算の週です。

異分母分数の和と
差、分数同士の積と商は、そろそろ練習を始めさせてください。

今週の単元を理解すると、分数の約分がしっかりと理解できます。

また来週の単元を理解する
と、通分がよく分かります。分数の計算練習を始めるには一番良い時期です。

前回に少し基礎トレーニングの使い方を書きました。

この基礎トレーニングの使い方について印象に残っているお子さん2人の例をお話ししましょう。
 

1人目は、α2クラスの男子、小6だけでも20クラスを軽く超える大規模校ですからαクラスだけでも6クラスありますから、かなり成績上位のお子さんです。

ご相談があったのは、小5生の6月です。

お母さんからの相談は、

「うちの子は算数のミスが多くて。毎日基礎トレーニングの宿題やらせているのですが、計算ミスが一向に減りません」

というものでした。

基礎トレーニングをやっているテキストを見せてもらったときに気がついたことが2つあります。

1つ目は、計算の数字が非常に乱雑なこと。

2つ目は、計算の後が少なく、多くを暗算でやっていたこと。

そこで、前に書いた方法をご紹介しました。

基礎トレーニングをこなす量を減らすわけですから、お母さんは半信半疑でしたが、だまされたと思って1ヶ月間
やってもらうことにしました。

お子さんには、基礎トレの回数を減らす代わりに、計算の字をきれいに書くことと、暗算を減らすことを約束してもらいました。

 結果は、大成功です。

次のマンスリーでは1番の計算はすべて正解、2番の一行問題は1問だけの間違いで、135点/150点になりました。

考えたり工夫
したりすることは大好きだけれど、単純な繰り返し学習をいやがるお子さんでしたし、4年まで通っていた公文ではEまで終わっていましたからこの方法が使え
たわけです。
 

このお子さんは、この一年半後、第1志望の麻布中学に合格しました。

もうお一人の例です。

 サピックスBクラスの女子です。

相談があったのは、小5生の11月です。

 お母さんからのご相談内容は、

「マンスリーテストのせめて1番2番だけでも解けるようにしたいと思って、基礎トレーニングをきっちりとやらせようとしているが、時間がかかってどうしょうもない。一日の学習がそれだけで終わってしまう事もある。」

というものでした。

 この件は、事務所にお子さんとお母さん2人に来てもらって話を聞いてみました。

そして少しお子さんに教えてみました。そこで気がついたことは、

・少し早く説明すると理解できない。
・同じ内容を2回繰り返したり、ゆっくり話すと理解できる。

の2点です。

 サピックスのてきぱきとした早い授業について行けていない可能性があります。

また、基礎トレーニングの1ページ(10問)に時間がかかりすぎることか
ら、サピックスに合っていない可能性があります。

その反面、ゆっくりと説明すると応用部分も理解できますから、受験が不可能と言うわけではありません。

 そこで、思い切って転塾を勧めてみました。

地元密着型で(YTネット加盟塾)、その地域では丁寧な指導で評判の高い塾です。

そのお子さんは、転塾した塾
で(はじめは、四谷週例テストのAコースでした)、成績を伸ばし、半年後にはCコースに上がり、東洋英和中に合格しました。

サピックス小5宿題の取り組み

家庭学習の材料はすべて集まったでしょうか。


その、学習項目を一週間の空き時間にとりあえず埋め込んでみてください。


月・水・金が授業ですから、火・木・土・日を使うことになります。

 

どうでしょう、ほとんどいっぱいになっていませんか。

 

もしかしたら埋まりきらないものがあったりしていませんか。

 

そうなんですね。全部やろうとすると、スピードがあって集中力の持続に優れているほんの一部のお子さんだけがこなしきれる量だということに気付かれたことでしょう。


  さてここからです。
 1 優先順位を決める。
 2 省けるものや、やり方を変えれば効果が変わらずに時間短縮になる方法がな

   いかを検討する。


この2つを考えてください。
たとえば、基礎トレーニングは、毎日1ページずつやることが義務づけられていますが、全員がそれをやる必要があると思われますか。

 

A・Bクラスの場合は、基礎訓練として必要でしょうが、αやそれに近いクラスでは毎日やる必要は…。と思われたら、効果を下げずに時間を短縮する方法を工夫してみましょう。


その週の第1回は全問やってみます。

 

その中で間違った問題が2?3問程度の場合は、残りの回数は、同じ小問番号だけをやることにします。

 

これでも、全ページやるのと同じ学習効果です。

 

1週間に使う時間は1/4です。

 

 

各教科のテキストの使い方については、今後どんどん書いていく予定です。

サピックス小6授業開始

春期講習が終わって、また通常のペースの勉強が始まりました。

 

そして、次回のマンスリーテストが気になり始める頃ですね。


第10回の、第6回から9回までの復習単元が終わってからマンスリーがあるのですが、この週の時間の使い方が大切です。


目指す点数によってやり方は変わりますが、これまで60点ぐらいしか取れていなくて、90点を目指す場合をお話ししましょう。


 算数で準備していただくのは、6回から9回までのデイリーサポート(○△×のついた者)、デイリーチェックテスト、基礎力定着テストです。


 デイリーチェックテストと基礎力定着テストの表面が、マンスリーテストの1番から3番までの問題レベルと言うことになります。

 

約80点分ということになります。

 

サピックスのテストは、この2番という基本問題ですら少しひねってあるために、解き方をしっかりと理解していないと正解にたどり着けません。

 

基礎力トレーニングでの機械的な暗記学習では得点できないのです。

 

このデイリーチェックテストと、基礎力定着テストの表面の中で間違っている問題をピックアップします。

 

その中から問題数を決めて復習するようにしてください。

 

間違った問題を全て解き直しをさせたいお気持ちは分かりますが、時間がかかりすぎます。

 

10問から15問程度に抑えてください。

 

デイリーサポートの6回から9回までの使い方です。

 

授業中につけた△印の中で、BCランクに該当するものだけをピックアップして解き直すわけです。

 

この2つの学習にほぼ3時間かかるはずです。

 

それをマンスリー前の1週間の学習スケジュールに入れておいてください。 

サピックス小5授業開始

小5の授業が始まりました。


進入会のお子さんにとって、何をいつまでに勉強すればいいのか、なかなか難しいですね。

 

算数だけをとっても、

テキストは「デイリーサポート+復習と演習」、

「デイリーサピックス」、

「基礎力トレーニング」があります。

 

そしてテストは、「デイリーチェック」、

「基礎力定着テスト」、

「マンスリーテスト」、

「入室選抜テスト」があり、その重要度も違います。

 


大混乱のうちに授業が始まったのではないでしょうか。

2月中はお母さんの方で、学習項目の交通整理が必要かもしれません。


各教科毎に、家庭学習としてやるべき事を書き出してみましょう。

これは宿題だけではありません。宿題以外の復習が必要なこともあります。


たとえば、理科の場合。

授業後に出される宿題はデイリーサピックスの問題を解くことです。

クラス毎に指示される問題番号が違うという親切さもあります。

 

ところが、理科の場合(特に知識単元の場合)は、問題を解いたからといって得点力がつくわけではありません。

 

知識単元の問題を解く目的は、”必要なことをちゃんと覚えたかどうかの確認”です。

ですから、まず「デリーサピックスの説明を隅から隅まで読んで」、「必要な事を覚えて」から宿題の問題を解く必要があるわけです。


このように、復習すべき項目、覚えるべき項目、宿題の項目を教科毎に全部書き出してください。どうでしょう、膨大な量になっていませんか。

入会したばかりのお子さんが、この量と種類を計画的にやりきることが難しい事をおわかりいただけると思います。


「何曜日」に、「どの教科」の、「何」を、「どれだけの時間」をかけて、「どの時間」にやるのかのスケジューリングが必要です。


今週は、スケジューリングのための情報収集に努めてください。


お子さんがサピックスから帰ってこられたら、
  「今日は何をやったの?」
  「宿題は何?」
  「宿題以外にやっておく方が良い事って無いの?」


と質問してください。

それを全部メモをして一週間分を集めてください。

そして、それをこなすのに今週お子さんが費やした時間も書き加えてください。

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