カテゴリー: 小5向けアドバイス Page 3 of 10
皆さん、こんにちは。
塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。
西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。
■6年生への準備は秋から始まります
10月を迎え、6年生は志望校に向け、日曜志望校別特訓などの志望校別対策講座を中心とした学習に余念がないことと思います。
この志望校別対策講座の開始時期と内容は大手進学塾によって違いがありますが、一般に、6年生の前半は馬渕教室の「志望タイプ別特訓」のように、「成績も受験パターンも固まっていない前期は、学校を絞り込んで特定の単元だけを研ぎ澄ますより、同タイプ・同レベルの学校で求められる力を養う」(馬渕教室HPより)ための講座、後半はサピックスの「難関校SS特訓」のように、「志望校の出題傾向に照準を合わせた志望校別講座(1コース選択)と、苦手科目や強化したい分野を集中的に学習する単科講座(2講座選択)、さまざまな角度から実力を判定する4回のテストで、合格を勝ち取る実戦力」(サピックスHPより)を身につけるための講座となっています。
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塾名 |
講座名と開講時期 |
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6年生前半 |
6年生後半 |
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浜学園 |
日曜錬成特訓 |
2月~6月 |
日曜志望校別特訓 |
7月~12月 |
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馬渕教室 |
志望タイプ別特訓 |
2月~7月 |
志望校別特訓 |
9月~直前 |
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日能研 |
前期志望校別特訓 |
2月~7月 |
後期志望校別特訓 |
9月~1月 |
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サピックス |
土曜志望校別特訓 |
2月~7月 |
難関校SS特訓 |
9月~1月 |
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希学園 |
志望校別特訓 |
2月~12月 |
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■6年生前半の志望校別対策講座にも受講資格があります
ここで注意が必要なことは、6年生の後半から始まる志望校別対策講座だけでなく、前半に行われる志望校別対策講座にも受講基準や受講資格が設定されることがあるという点です。
もちろん、前述しましたように、6年生になりたての時期は成績や志望校が安定しているわけではありませんから、後半に行われる志望校別対策講座よりは緩やかな設定です。
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塾名 |
講座 |
受講基準または下限値 |
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浜学園 |
日曜錬成特訓 |
強化講座 |
公開学力テスト偏差値50以上(教科毎) |
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基礎講座 |
公開学力テスト偏差値50未満(教科毎) |
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日能研 |
灘特訓 |
灘特進生 |
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星光西大和東大寺特訓 |
公開模試・カリテ・思考力育成テストの4科目平均順位400位以内 または 3科目平均順位450位以内 |
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四医西大和洛南特訓 |
公開模試・カリテ・思考力育成テストの4科目平均順位300位以内 |
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希学園 |
灘コース(Ⅰ期) |
公開テスト平均偏差値56 |
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東大寺学園コース(Ⅰ期) |
公開テスト平均偏差値51 |
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四天王寺コース(Ⅰ期) |
公開テスト平均偏差値40 |
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注1:日能研は2017年12月配布資料より一部を抜粋したものです。
注2:希学園は2019年9月配布資料より一部を抜粋したものです。
■日能研と希学園の受講基準や下限値は3ヶ月間のテストの平均です
上記のように、6年生前半から始まる志望校別対策講座の受講基準や下限値は、後半の志望校別対策講座に比べると低い値となっていますが、対象となるテストに注意が必要です。
日能研の場合(2018年度)は、小5の9月2日(土)~11月4日(土)の3ヶ月間に実施された3種類のテスト、公開模試・カリキュラムテスト・思考力育成テストの平均順位ですし、希学園の場合は、小5の11月~1月に実施される公開テストの平均偏差値(コースによって対象となる「科目型」も異なります)です。
ですから、日能研で6年生前半から始まる志望校別対策講座の受講をなさる予定の場合、すでにその対象となるテストが始まっていることになりますので、お子様の平均順位と受講したい特訓の受講基準値をすぐに確認し、もし受講基準を下回っているようであればそれらのテストの振り返りと次回以降のテストに向けた準備が必要になります。
また、希学園で志望校別特訓を受講予定の場合は、7~9月の公開テストについて対象となる科目型の平均偏差値が下限値を超えることができているかをチェックし、その状況に応じて11月以降の公開テストに向けた対策を決めることになります。
秋は学校行事も多いため家庭学習の時間のやりくりが難しいですから、テストの現状分析と対策が必要かもとお感じになるようでしたら、急ぎお通いの塾や中学受験の専門家にご相談されることをお勧めいたします。
今年もあと僅か。
数日で新年を迎えます。
6年生のお子さんはいよいよ追い込みですね。
5年生までのお子さんは、冬期講習をひかえています。
クリスマス、お正月と、お子さんにとってワクワクするようなイベントも目白押しの冬休み。
勉強も、楽しいイベントも(6年生は、今年だけはおあずけですね!)、目一杯楽しんでほしいと思います。
■4・5年生の冬期講習には、実は余裕がある!?
短い冬休み、冬期講習もあります。
でも、実はそんなに塾自体は忙しい毎日ではありません。
4年生、5年生に関していえば日程、時間とも、ややゆったりしている塾がほとんどです。
たとえばサピックスの5年生は、冬期講習の日程は全6日。
1日の拘束時間は3時間(9時〜12時の校舎、13時30分〜16時30分の後者があります)のみ。
宿題も出るとはいえ、塾の負担は大きくないですね。
年末年始でバタバタ(主に大人ですが)しがちですが、案外余裕がある時間にできることがありそうです。
たとえば科目や単元を選んで、じっくり理解することを目指してみてはいかがでしょう。
「なんとなくわかった」くらいの理解度の単元、思いつくものがいくつかあるでしょうか。
そのような「気になる単元」があるなら、ひとつふたつ解決しておきましょう。
■この冬「納得ずく」の勉強を
サピックスの5年生の冬期講習の日程は、12月26日(水)27日(木)28日(金)29日(土)1月5日(土)6日(日)の6日間。
26日から29日は4日間連続授業、あとは年明け1月5日と6日です。平常のデイリー同様講習会の宿題も出るでしょう。
冬期講習の宿題は「明日まで」のサイクルにならざるを得ません。
サピックスは、科目によっては冬期講習中も新しい単元に進み続けるため、その日の学習内容の完全理解を目指すには、それなりの労力がいるでしょう。
しかし30日〜1月4日までは自由に使えるので、数時間の「補強時間」がとれそうです。
その時間は、あまり欲張らずに「克服したい科目・単元」を決め「完全理解」「納得ずくの勉強」を目指してみましょう。
この単元の問題なら、誰かに質問されても自分で説明できる。
そんな状態を目指すのです。
■何を、どのように使って勉強するか
ひとことで「苦手克服」「弱点補強」といっても、ただ問題集の問題を解いて答え合わせをする、というだけでは「やりっ放し」になりかねません。
何を、どのように使って勉強するかが大切です。
まずは何を使うかですが、塾のテキストや問題集、過去のテストを使うのか、あるいは市販の問題集などを使うという手もあります。
いずれにしても「どう使えば求めている効果が得られそうか」ということに注目してみてください。
塾のテキストやテストを使って復習するなら、どのように使えば「自学自習」で苦手克服ができるかを塾の先生に聞いてみるのがもっとも早いでしょう。
使い方を指示してくれるかもしれないし、そもそも塾のテキストは自学自習には向かないというアドバイスをくださるかもしれません(案外このアドバイスをくださる先生は正直ではないかと思います)。
市販のテキストや問題集を使うなら「本書の使い方」といったページ(問題集によっては動画その他でのアドバイスがあるものもありますね)をよく読み、作成者が「このテキストをどのように使えば最大の効果を発揮する可能性が高いか」を考えて作ったものなのかをしっかり親が理解して子どもに伝え、親子で使い方を確認することが大切です。
私が監修、算数の前田昌宏先生や理科の辻義夫先生の著書である問題集も、作成意図や使い方に関しては丁寧に解説をつけています(動画などでも紹介しています)。
何を使ってチャレンジするにしても、ぜひ作成者の意図する「最大限の効果が出る使い方」を研究して使ってみてください。
この冬、大きな効果が出ることを期待しています。



























