皆さん、こんにちは。
塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。
西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。
■4・5年生に「まとめテスト」が行われます
入試を目前に控えたこの時期、大手進学塾では6年生に対して「〇〇中プレ入試」や「〇〇中入試実戦模試」のようなテストを実施し、志望校合格に向けて最後の「仕上げ」を行っています。
しかし、「仕上げ」のテストが行われるのは、6年生だけではありません。
4年生、5年生に対しても、次学年に向けた「仕上げ」のテストが準備されているのです。
サピックスでは、いち早く、11月23日(土)に「自分自身の問題への適性と現在の実力を知る」(サピックスホームページより)ことができる「第2回志望校診断サピックスオープン」が実施されましたが、希学園でも12月に「本格的な実力テストであり、現在の学力から見て志望校合格に向けての勉強がどの程度達成されているか、さらにどのような補強が必要なのかという重要な情報をご提供」(希学園ホームページより)できる「小5合否判定テスト」が、浜学園では1月に、4年生に向けて「浜学園の小4で学習した範囲から重要な単元を数多く出題し、日常の授業内容をどれだけ理解しているかを把握する」(浜学園ホームページより)ための「小4実力テスト」や、5年生には「志望校の合格可能性を判定し、意識の喚起を行うことが可能」(同)という「小5志望校判定模試」が予定されています。
|
4年生 |
5年生 |
|
サピックス |
‐ |
第2回志望校診断サピックスオープン 2019年11月23日(土)実施 |
|
浜学園 |
小4実力テスト 2020年1月5日(日)実施予定 |
小5志望校判定模試 2020年1月19日(日)実施予定 |
|
希学園 |
‐ |
小5合否判定テスト 2019年12月15日(日)実施予定 |
|
■浜学園の「小5志望校判定模試」とは
では、来年の1月に実施が予定されている浜学園の「小5志望校判定模試」とはどのようなテストでしょうか。
2019年1月13日(日)に行われた「第550回 公開学力テスト 小学5年」の算数とその2週間後に行われた「小5志望校判定模試」の算数Ⅰと算数Ⅱの得点分布は次の通りです。
この「第550回 公開学力テスト 小学5年」の受験者数は2803名、平均点49.4点、「小5志望校判定模試」の受験者数は2438名、算数Ⅰ平均点53.0点、算数Ⅱ平均点40.3点でした。
2019年に行われた「小5志望校判定模試」の算数Ⅰの得点分布は「50点台を頂点とするきれいな山型」をしており、公開学力テスト以上にその時点における学力通りの点数となるテストであったことがわかります。
しかし、算数Ⅱは40点未満の狭いゾーンに受験生の約半数が固まっています。
このことから、算数Ⅱの40点分が比較的点数の取りやすい問題であり、残りの60点分が難しい問題であったことが読み取れます。
■冬休み期間を利用して「あと1問正解する力」を伸ばしましょう
では「小5志望校判定模試」に向けてどのような準備ができるのでしょうか?
それは「あと1問正解できる力」を伸ばすことだと思います。
一例として、「算数Ⅱ 問題2」を見てみます。
2 次の問いに答えなさい。 (1) 濃さ8%の食塩水200gと濃さ12%の食塩水600gをよく混ぜあわせると、濃さ何%の食塩水ができますか。 (2) 濃さ4%の食塩水と濃さ9%の食塩水をよく混ぜあわせると、濃さ7%の食塩水が800gできました。濃さ9%の食塩水を何g混ぜましたか。 (3) 略 |
「食塩水の重さ×濃さ=食塩の重さ」という食塩水の3公式を使って解く(1)の正答率は74%、「比」を利用する「天びん法」を使うと解きやすい(2)の正答率は38%ですが、いずれも小5マスターコースの演習教材や夏期講習テキストに類題があります。
浜学園 小5 夏期講習教材No.3 講義Ⅰ 問題A-7 17%の食塩水300gと4.5%の食塩水200gを混ぜると何%の食塩水ができますか。 問題B-2-(3) 2%の食塩水880gに食塩を加えて12%の食塩水を作りました。何gの食塩を加えましたか。 |
つまり、受験生の74%が「かけ算やわり算だけで答えが出せる」問題を正解し、そのおよそ半数にあたる38%の受験生は、5年生の学習で非常に重要な「比」を使う問題も正解できているということです。
ということは、「比」を使いこなす力が身につけば、「あと1問正解する」ことが可能になるということです。
5年生の「比」の学習には、「食塩水の濃さと比」、「商売の問題と比」、「速さと比」、「相似」、「比と割合の文章題」などいくつかありますが、冬休みは期間が短いですから、まずは「もう少しでマスターできそう」という単元を選び、夏期講習テキストのように「あまり分厚くない」教材を利用して「比」の強化ができればいいなと思います。
コメントを残す