今回は、灘中合格に向けての希学園と馬渕教室の使い方です。
・希学園
希学園では第3期よりクラス編成やテキスト内容が変わり、P灘コースへの参加が不可欠となります。
最高レベル演習も灘特訓に変わるため塾での学習内容が灘一色になると言えます。
しかし、灘中合格者数は30名程度にとどまります。
上記の講座が有益に機能しているとは考えにくいですね。
早い時期からテキスト内容が難しい、前半期にKコースのようなテストゼミが少なかった、など
灘中合格に向けて塾だけに頼り切れない面がありそうです。
特に過去問演習に力を入れたい灘中受験の場合、どこかで過去問を解き進めていく時間の確保が欠かせません。
このとき障害となるのが、面倒見のよさです。
イベントも含めて授業に参加しないと先生から圧力がかかり、宿題プリントの仕上げが先生の思い通りでなければ評価してもらえない。
このような環境で、自分のための学習時間を作るのはとても難しいと言えます。
ご家庭から事情を伝えて、塾での学習量の負担を軽減してもらうようにしてください。
このとき、どんな事情にするかは慎重に検討してくださいね。
・馬渕教室
馬渕教室では6年生から灘中受験に特化したNクラスへの参加が不可欠です。
Nクラスへの参加には資格テストがありますが、各校の校長推薦でも参加が可能です。
また、一度資格を得ると余程のことが無い限りクラス落ちもないようです。
他のコースに比べて、学習内容、量ともにかなり多くのことを勉強することを考えると、頻繁なクラス変動があると逆効果となり、
学力低下に繋がることになる点はご注意ください。
年間7回の灘中入試実戦テスト、入試練習会と灘中フォーマットによる模試では、実戦的な入試対策が可能です。
11月の第3回入試実戦模試では20位以内に入ることを目指しましょう。
Nクラスは他のコースに比べて拘束時間が長く、独自の勉強にあてる時間確保が難しくなっています。
手厚く指導機会が確保ざれていますが、単元別の学習内容が多く、過去問は自学時間で解き進めておきたいですね。
特に夏休みからはなかなか自学時間が取れなくなってしまいますから、6年生前半期からか過去問を解き始めておくことをお勧めします。
馬渕教室の公開テストの結果では同一中学校で比較した場合、高めの偏差値を求められます。
灘中合格を目指すなら偏差値70を目標にしたいですね。
また、低学年より算数の成績のみで評価される傾向が強く、3科目のバランスをご家庭で管理する必要があります。
4年、5年のN特訓は6年のNクラスとは異なり、灘中に向けた準備をする講座ではないことにも注意が必要です。
あわせて、6年生での他塾との掛け持ちも難しい時間設定になっているため、馬渕教室からの灘中受験では
低学年から各ご家庭で受験までの計画を立てて準備をし、早い段階で学力の完成を実現しておくことが求められます。
以上のように各塾で灘中合格を目指す場合の注意点が異なりますが、塾のカリキュラムだけでは成功が難しいことには変わりはありません。
4年生程度の早い時期から、お子様ごとに灘中合格に向けた階段作りをしておく必要がありますね。
(都関)