6年生の皆さん、入試お疲れさまでした。

大変な状況の中、皆さん本当によくがんばりましたね。

4月からの進学先も決定し、少し心に余裕が出て来る頃かと思います。

良い機会ですので、皆さんがそもそもなぜ中学受験をすることにしたのか、ぜひこの機会に思い出してみてください。

「合格したら、弁護士になる夢に一歩近づけるから」

「合格したら、中学のクラブで大好きなサッカーが思い切りできるから」

「大学受験をしたくなかったから」

「失敗しても、受験勉強で培った知識や学習習慣は今後に生かせると思ったから」

など、理由は様々だと思います。

しかし、いずれの場合も中学受験はあくまでも皆さんの人生を充実させるための通過点であり、最終ゴールでは無かったのではないでしょうか。

ですから、来たるべき中学校生活を存分に楽しみ充実させるために、今からぜひ少しずつ準備を始めてみてほしいと思います。

中学校生活では本格的な部活動が始まったり、教科ごとに担当の先生がいたり、能力別クラスがあったりと様々な点でこれまでと異なりますが、特に学習面において、これまでとは目指すところが変わってくるのが大きな特徴です。

皆さんがこれまで取り組んできた受験勉強は「合格」が目標でしたから、過去問で合格点(7割前後)を取れればOKでしたよね。

それが、今後は100点満点を目指す学習に変わります。

中学校に入ると学期末などに定期的に試験があり、そこで学習の定着度が測られます。

普段の授業をもとに作成されるテストですから、普段からしっかり授業を聞き、予習復習・試験対策を怠らなければ、満点に近い結果が出るはずなのです。

ですから、中学に入ったら、より確実で丁寧な学習が必要になります。

特に第3、4志望や公立の学校に進学することになった場合、初めは授業内容や試験が易しいと感じられることもありますが、油断して学習を怠ればあっという間に成績は転落します。

「こんなはずじゃなかったのに」「レベルの低い学校でやる気が出ないな」などと、もしも考えている人がいたら、今すぐ気持ちを切り替えましょう。

これから六年間通う学校で常に上位を目指すことを忘れず、「より確実に」「より速く」解けるように学習を継続していきましょうね。

出来れば入学式までに数学と英語の1学期分くらいは予習しておくくらいの準備をしておきましょう。

時間に余裕のある今のうちにしっかり予習をしておけば、気持ちの良いスタートが切れますよ。

また、せっかく中学受験をしたのですから、満足の行く結果だった人も、そうでなかった人も、今回の受験についてゆっくり振り返る時間を作って欲しいと思います。

「なぜ最後にグッと成績が伸びて合格できたのか」

「何が問題で落ちてしまったのだろう」

など、結果の善し悪しに関わらず、今回の受験を自分なりに考え、出来れば、それをご家族とも話してみましょう。

目的はあくまでも中学受験という貴重な経験を今後に生かすことです。

失敗の犯人探しをするような態度や、喧嘩を招くようなきつい言い方はお互いにやめましょうね。

反省点だけでなく、お互いにしてもらって嬉しかったこと、すごいなと思ったところ、良かった点などもどんどん話し合ってみてください。

思いやりを持って冷静に話し合えたら、たとえ合格という結果が得られていても反省点が見つかったり、不合格であったとしても、色々な面でご家族がサポートしてくださっていたことが判り感謝の気持が芽生えたり、たくさんの発見と学びがあると思います。

皆さんが今回の貴重な経験を活かし、中学校生活をより楽しく充実したものにできるよう願っています。