開花宣言はまだですが、あちこちで早咲きの桜が美しく咲き乱れていますね。

6年生の皆さんは来たるべき中学校生活の準備を楽しんでいますか?

5年生の皆さんは、いよいよ本格的な受験勉強に突入ですね。

塾ではすでに2月から「新6年」として新年度がスタートしていることと思いますが、学習の状況はいかがでしょうか?

 

新年度になると、前の学年に比べてグッと学習量・宿題量が増え、家庭学習の負担は約1.5倍になると言われています。

特に新5年生・新6年生はその変化の大きさに戸惑っている人も多いことでしょう。

これから始まる春休みは、一度立ち止まって状況確認ができる貴重な時期ですので、今日は春休みのうちにぜひやっておきたいことについてお話します。

 

具体的な各科目の学習内容はともあれ、まず今のうちにやっておきたいのが学習場所ややり方、スケジュールなど、「学習環境の見直し・改善」です。

学習場所について具体的に言うと、新34年生くらいのお子さんは特にリビングでの学習がおすすめです。

生活音などある程度のノイズがあり、親の目を感じながら行う学習の方が小さいうちは身につきます。

逆に子供部屋に一人でこもっての学習は集中力が持たず、結局半分は何をやっているか分からないような状況に陥っていることがほとんどでしょう。

ただし、リビング学習の際テレビは必ず消しておきましょうね。

 

56年生であれば、自分の部屋が良い場合もあります。

特に6年生の夏頃(実践演習が増え、毎日過去問を解くようになる頃)からは基本的に自分の部屋が良いでしょう。

過去問は正確に時間を測って解かなくてはいけませんし、親子ともどもピリピリする時期ですから、トラブルが起こりやすいリビングは避けておきたいということもあります。

採点や解き直しはリビングで、と使い分けるのも良いですね。

 

また、学習の際の椅子の高さと照明にもぜひ気を使ってみてください。

大人用の椅子は子供の体格には合わずいまいち集中できなかったり、足が床につかないためにブラブラ揺らすくせがついてしまったり、姿勢が悪くなってしまったりすることもあります。

照明は、オレンジの暖色より白色の方が学習に向いています。

自室で一人で学習する場合は特に、照明を白色のものにしておきましょう。

 

環境を整えることも効率的な学習には非常に有効なので、ぜひ余裕のある春休みに見直し・改善してみてくださいね。

 

 

次に、スケジュールについてです。

たとえば大手塾の新4年生ならば、この時期は週に2回程度の通塾が基本です。

塾のある日と無い日の学習リズムを整え、今のうちに毎日の勉強を習慣化しておきましょう。

 

5年生は、学習面でもグッと難度が増し、これまでの基礎を土台に応用問題や難問の割合も増えてくる時期です。

宿題や復習をすべてやるのは不可能に近いことですし、決して有効でもありません。

ここから大切なのは、宿題を終わらせることに追われず、自分に必要な問題を「取捨選択」し、効率的に学習していくことです。

 

色々なところでお話していますが、意識的に「スピーディーな学習」と「スローな学習」の使い分けを行いましょう。

「スピーディーな学習」は、短時間でスピーディーにこなしたい、ドリル的な学習です。具体的には計算や漢字などがそれに当たりますが、これらは時間を測ったり、朝学習に回したりと、集中して短時間で済ませることを意識しましょう。

一方「スローな学習」は、授業内容が「本当に分かっているか」の確認や、内容理解をより深め、定着させるための学習です。

ただ答えを出せれば良いのではなく、「どうしてこの解き方で解けるのか」といったことまで深く理解し、授業で習ってきたことをしっかりアウトプットできる状態にすることが大切です。

 

5年生で「スピーディーな学習」と「「スローな学習」」を上手に使い分けられるようになると、6年生の学習も大変うまく進んでいきます。

 

そして、新6年生は少しずつ具体的な志望校・併願校を検討し、それらの学校の過去問に目を向け始める時期です。

最終的に第一志望校を決めるのは1011月でも構いません。

ぜひ、学校見学や説明会への参加(合同説明会もオンラインでたくさん開催されています。)を積極的に行いましょう。

「気になる学校」が出来るだけでも、学習へのモチベーションが大きく変わりますよ。

新6年生に入ると学習量・宿題量・難度は一気に増しますから、効率良く身になる学習をするために、1日・1週間・1年間の「スケジュール作り」をしっかり行うことが重要です。

スケジュールは計画を立てて終わりではなく、実際の使い勝手に応じてどんどんブラッシュアップしていきましょう。

 

一度で完璧な計画を立てようと思わず、何度も作り直して構わないので、春休み中にトライ&エラーを繰り返し、無理のない自分なりのスケジュールを作り上げてくださいね。

 

中学受験生の皆さんが春休みを大いに有効活用し、4月以降の学習をより充実したものに出来るよう願っています。