9月に入り、やはり残暑もぐっとおさまったように感じます。
もう一週間もすれば秋分、季節は移り変わっていきます。
さて、9月の学習が6年生にとって(他の学年のお子さんにとってもですが)大切だということをいろんなところで述べているのですが、まさに今、そんな6年生のお子さんのご家庭との個別のオンライン相談会をおこなっています。
■ 何を優先するか
相談会でもよくでてくるのが、この9月から入試までの数か月、何を優先して学習すればいいかということです。
もちろんお子さんの状況やお通いの塾、志望校などによってお答えは様々、だからこその個別の相談会なのですが、一般的に「どうすべきか」ということもある程度は申し上げられます。
たとえば、塾の「志望校別特訓」について。
9月からは各塾(前期からこのような名前の講座がある塾も多いですが)、本格的に志望校別の特訓講座が始まります。
もちろん志望校の対策に特化した講座ですから、ここからはこの講座の勉強を最優先すべきでしょう。
塾からも、そうしなさいとアナウンスがかかります。
志望校別特訓は「演習授業」になります。
これまでの授業は「先生がまず概念や基本的な考え方を解説→解説を聞いて理解→問題演習で自分でできるように練習」という順序でした。
「演習授業」では、「まず問題(入試問題の過去問など)を演習→答え合わせ→間違ったところから自分なりの課題を見つけ、補充」という順番です。
もう「教わるべきこと」はすべて教わったという前提で、問題演習が中心になります。
この時点で、基本的な知識が少なかったり、考え方の基本がわかっていないと、いくら演習しても「できないこと」がたくさん見つかるだけで効率が悪いのです。
だから9月は、そのような部分をできるだけ補充するための大切な期間なのです。
■ 志望校別特訓は、ほんとうに「志望校別」?
9月からの学習で、もっとも力を入れなければならないのは「志望校別特訓」だとはじめにお伝えしました。
でも、実はそれはお子さんの志望校に特化した専用の対策コースが用意されている場合のみです。
たとえばサピックスのホームページで「難関校SS(サンデーサピックス)特訓」のところを見ると、対策されている学校の名前として下記のようなところがあがっています。
男子校
開成・麻布・武蔵・駒場東邦・栄光学園・慶應普通部・
早稲田・早大学院・桐朋・聖光学院・海城・灘・甲陽学院 など
女子校
桜蔭・女子学院・雙葉・フェリス・学習院女子・豊島岡・神戸女学院 など
共学校
慶應中等部・慶應湘南藤沢・早稲田実業・渋谷幕張 など
もしもお子さんの第一志望校のコースがない場合、この講座の重要度は一気に低くなりますね。
また上位校は「専用」のコースがあるけれど、中堅校と呼ばれる学校の場合は「混成コース」となっている場合もあります。
いくつかの学校を目指すお子さんが、混じって運営される状態です。
このような場合、指標されるテキストの問題の種類や難度が、どの学校に一番近いのかがポイントです。
もちろん親御さんが問題を見て、志望校の過去問と比べて考えることは非現実的です。
そのような場合は、思い切って塾の先生に聞いてみましょう。
塾の先生も、嘘は仰らないと思います。
たとえば「このテキストはA中学校にはちょうどいいけど、◯◯くんが目指すB中学校からすると少し易しいから、過去問をしっかり解きこんで、なおしも完璧にやってください」という返答になるかもしれないし、違った回答かもしれません。
でも質問することで、コースの勉強のほかにどれくらいすべきことがあるかがわかりますね。
■ 日経DUALのセミナーに登壇します
9月29日、日経DUAL主催のオンラインセミナーに登壇します。
第1部は「今知りたい!併願戦略」と題し、
* 新型コロナで2021年1月の埼玉・千葉はこう変わる
* 併願校選び方のコツ
* 併願校の過去問は○年分解けばいい
といった項目についてお話しします。
また第2部では「問題用紙・答案用紙から分析 学習への公開アドバイス」ということで、実際に6年生3人の問題用紙・答案用紙を見ながら、私が親御さんに「公開アドバイス」を差し上げるという内容になっています。
資料も作り込んでいて(自分で作っていますよ!)とても楽しみにしているのですが、残念ながら9月セミナーは満席になってしまったようです。
ただし10月14日にも、志望校の過去問の取り組み方についてZoomセミナー第2弾に登壇予定ですので、参加ご希望のみなさまはぜひ日経DUALのサイトをチェックいただければと思います。
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