■6年生はテストが難しくなります
春休みが終わり、ゴールデンウィークもすぐにやってきます。6年生は学校でも6年生。名実ともに受験生です。
さて、サピックスではこの日曜日に、初めての「志望校判定サピックスオープン」がありましたね。四谷大塚でも第1回の「合不合判定テスト」が同日に行われました。浜学園では24日に「合否判定学力テスト」が行われます。
6年生はこれから、合否を判定するテストがどんどんあります。
合否を判定するということは、すなわち「入試レベルの問題に対応できるか」をみるということなので、出題される問題もどんどん入試問題に近いものになっていきます。
入試問題に近づいていくということはどういうことかというと、「今まで見たことがない」とお子さんが感じるタイプの問題が多くなっていくということです。
■現在の「初見の問題」とは
一般に「初見の問題」と言われるのは「パターン問題ではない」というものです。「パターン問題」というのは、「つるかめ算の解き方を知っていれば、必ず解ける」といったタイプの問題で、古くは「三行問題」と言われるものを指していました。
しかし、だんだん受験算数が高度になり「高度なパターン」「複雑なパターン問題」などと称されるものも出てきたのです。本来、かなり高度な思考経路を辿って解く問題だけれども、よく出るので、受験生(特に難関中学校志望者)は手順を覚えている、というものです。
6年生まで進学塾で勉強を続けてきた子は、このレベルくらいまでは「見たことがある」わけです。中学校側も、難関校であればあるほど、高度ではあってもそのような「手垢がついた問題」は出さず、さらに意表をついた問題を出題してきます。
これから6年生達が取り組んでいく「初見の問題」というのは、そのレベルの問題が多くなっていくのです。中には今年の入試問題そのものを改題したようなものも多くあります。
■「初見の問題」への対処法
「初見の問題」とはいっても、まったく習わない問題は出ません。
こういう書き方をすると、誤解を招くかもしれませんね。もう少し正しく表現すると「今まで習ったこととはまったく違ったことを使わなければならない問題は出ない」ということです。
ただ、「今まで習った、何と何を組み合わせて考えればいいか」はわかりづらい問題です。
そのような問題に対応する鍵は、これまでに「高度なパターン問題」として取り組んでいた問題にあります。
なぜそのような解き方をするのか。これは「あえて言うなら」何算なのか。これに似た問題にはどんなものがあるか。
そんなことをしっかり考えながら解いてみてください。これらの問題は、6年生ではいわゆる「平常授業」のテキストに出てくるはずです。それらを丁寧に解くことで、問題をみる「目」が養われていきます。
6年生は、ぜひ春のうちに、そういった取り組みを始めてください。