難問に嬉々として取り組む子もいれば、応用と言われるだけで腰が引けてしまう子もいます。

当然、嬉々として取り組むことができる子どもの方が正解にたどり着ける確率が高いのです。

客観的に見て、解き方の知識量に大きな差が無い場合でもそうなります。


多くの塾では、毎週のように確認テストがあり「解き方の知識確認」が行われます。

その確認テストが毎回ほぼ満点であるにも関わらず、

総合テストになるとからっきしダメという子どもが少なからずいます。

近年その割合がどんどん増えているような気がします。
 

解き方の知識を持っているにも関わらず、それがうまくアウトプットできない、

もっと強い表現をすると、アウトプットしようとしない。

それは、何が原因なのかをずっと考えてきました。
 

その原因は、どうも「根拠の無い自信」を持っているのか持っていないのかだけのようです。

応用問題を解くには、多くの知識やたくさんの解き方を知っている必要があります。

でもそれは必要条件であって十分条件ではありません。

 

応用問題で正解にたどり着くには、2つの思考方向を持つことが大切です。

1つは、今わかってることから次に何を求めることができるのか。

もう一つは、正解にたどり着くためには、何がわかれば良いのか。この2つです。

「〇〇だとわかっているから、ここは□□になる」という思考と、

「ここがわかれば正解が出せる」という思考です。
 

私が、家庭教師の現場で多用する方法は、まさにこれです。

「今わかっていることから次に何がわかる?」

「答えが出るには、何がわかれば良さそう?」

と聞きます。多くの子どもは的確に答えます。

応用問題ができずに困っている子でもそうなのです。

 

質問を重ねることで、その子の中に思考の回路を作ってあげることになります。

何度も同じ質問を重ねることで、その子の頭の中で同じ思考ができるようにすることを意図しています。

でも、これらの質問を少し重ねるだけで、自分の頭の中で自問自答が出来るようになる子と

そうでない子に分かれてしまうのです。


どうも、応用問題が出来る出来ないの差は、もっともっと根本に原因がありそうなのです。

その根本原因が、「根拠の無い自信」だと考えています。
 

次回は、この「根拠の無い自信」についてもっと掘り下げてみたいと思います。