そろそろ肌寒い季節になってきました。
受験直前期にも重なります、お母様方はお子様の体調管理も気になるところですね。
お母様の心の負担が多くなるのもこの時期。いよいよ受験推奨校も塾から伝えられ、気が気でもないのにお子様ご自身はどこ吹く風。
当然、ご相談も数多く頂戴しています。そこで、これまでのご相談と、その際のアドバイスをお話しますね。
・今の状態では志望校の受験が不安です。
まだ幼い性格が色濃く残るA君のお母様は、お子様の家庭学習の様子を見て、その意識の低さを訴えられました。
A君の塾での成績は第2志望の学校には届くものの、第1志望の学校には公開テストの偏差値で3~4ポイント足りません。
お母様が躍起になるのは、「あと一息で届きそうだから。」でした。
テスト分析をすると、教科内容の知識不足よりもミスでの失点を減らすことが効果的とわかりました。
個別指導によりテスト対策を実施したところ2ヶ月でミスが半減し、見事第1志望校に合格されました。
お母様に勝因をお聞きすると、「相談時のテスト分析の結果を聞いて、何を優先すればよいのかが納得できて
自分自身が少し冷静になれたこと。」と、おっしゃいました。
ただし、成果が出るまでの2ヶ月間は、良い傾向だけを見るように歯を食いしばって我慢をされたそうです。
・成績の波が大きくて、塾の先生からも謎だといわれました。
体も大きく、精神的にもタフそうなBさんのお母様は、塾でお子様の成績相談をされた際に
「こんなに大きな成績の波が出る例は見たことが無い。」と言われて、解決方法が見つからず途方にくれた末にご相談下さいました。
テストを拝見すると確かに同じ単元の復習テストでも、出来不出来の差が大きく出ています。
得点が低いときには、計算用紙にはほぼ解答できているのに、解答欄には意味不明の数値がかれていたりしました。
知識不足で解けないわけでもなく、癖と言えるようなミスが繰り返されているわけでもありません。
そこで、お子様のことをお聞きしました。「Bさんは、見た目では想像できないようなとても繊細な一面を持っていませんか?」
お母様のお返事は「私が叱ると、縮こまってしまって何も言えなくなるんです。」
原因はそこにありました。
後日、ご本人に聞き取りをすると、お母様の反応を気にするあまりテストに集中できない日があったのです。
お母様にお願いしたことは、お子様のことを「ちゃんと認めていること」を平常時から伝え続けていただくことでした。
成績が悪いときにも、まず「がんばっていることを承認」したうえで、お子様と一緒に
「次回のテストでは成功するための作戦」を考えるようにしていただきました。
お母様も叱った後のわが子の状態を振り返って、ご自身がお子様に与える影響の大きさを納得し、
アドバイス通りの行動を約束して下さいました。
その結果、Bさんの成績は落ち着きを取り戻し、大きな波が繰り返すことはまれになり、無事、志望校に合格されました。
受験後にお母様から「子供をを認めてあげることが、自分の落ち着きを取り戻すきっかけになった。」
とお聞きしました。
また、お母様ご自身が相談の際、テスト分析の結果報告に添えて「大丈夫ですよ。」と言われたことにとても安堵されたそうです。
・何を優先してよいのかわかりません。
大手進学塾に通うC君の志望校は洛星中学です。塾からは最難関コースへの参加を言われ、その通りにしましたが、
宿題にアップアップの日々。
夏休み中には、志望校別特訓を休んでまで弱点単元の見直しをしたはずですが、夏休み後に成績が下がり始めたのです。
10月になっても成績は下げ止まらずにご相談下さいました。
夏休み前と、夏休み後のテストを見比べると、弱点強化をしたにもかかわらず以前は解けていた問題でも得点できなくなっていることが
わかりました。
まさらに調べると、計算用紙の使い方がまったく別人になっています。筆圧が落ち、乱雑な使い方になっていたのです。
当然ミスが多発していました。
お母様も宿題に追われてお子様が疲れきっていることを感じておられたので、塾に相談されたのですが、
「全てやって下さい。」の一点張りで、到底解決には至らなかったそうです。
そこで、取り組んでいる全ての講座、全てのテキストを教えていただき、洛星受験に不要と思われる講座、テキストを指定しました。
このとき、その前年に同じ塾から洛星合格をされた方の実例をお伝えしました。
(しかも、このお子様はC君程の成績を残せていなかったのに合格したのです!)
実例の提示が聞いたのか、お母様は意を決して、塾の反対を押し切り講座やテキストの割愛を実行されたのです。
まず、睡眠時間の確保が出来たことが功を奏したようです。11月の公開テストでは、算数で過去最高記録を達成したのです。
そして、みごと洛星中合格を達成されました。
お母様からは「とても勇気が言ったけれども、塾の講座を減らして時間を作り、本人のペースを取り戻せたのが良かった。」
とおっしゃっていただきました。
さて、いかがですか。お母様の役割はたくさんで責任重大ですね。
お子様は、お母様が認めてあげること、励ましてあげることで気持ちを前に向けることが出来るようです。
では、お母様の気持ちは?
お近くにお母様の理解者はいらっしゃいますか?セカンドオピニオンはありますか?
もし、Noなら、それはとても残念な状況です。すぐに名門指導会へお知らせ下さい。
(都関)