慌ただしい学校行事がほぼ終わり、受験に向けてまっしぐらに突き進むべき時期に入ってきました。

ところが、この時期に多いのが、何と無気力症状なのです。

受験まであと3ヶ月。

のんびり屋さんのうちの子も、さすがにこの時期になればおしりに火がついてくれるだろうと思っていたのに、

机の前に座ってボートしている。こんなお子さんの相談を何人も受けてきました。

 

その原因は、「疲れ」です。

体力的な疲れ、気持ちの疲れ。この2つです。

 

(体力的な疲れ)

運動会が終わって疲れが残っているのかも、とおっしゃる方は多いのですが、実はそうではありません。

肉体の疲れは、大人と違い子供はせいぜい2日で回復します。

体力的な疲れのほとんどは、睡眠不足が原因です。

どこの塾でもこの時期は過去問演習があります。

授業中にやったり宿題に出されたり。

そしてその間違い直しが宿題に出されます。

平常授業の宿題、日曜特訓の宿題にこの過去問の間違い直しが増えることになります。

もともと、余裕無く宿題をこなしている子供達は睡眠時間を削ってこれをこなすことになります。

 

私は、家庭教師として生徒の自宅で、しかも1対1で教えているわけですから、

子供の緊張感を持続させやすい環境にいるのですが、それでも眠くて仕方が無いという子供が増えます。

そうした場合、「冷たいお水を飲んでごらん」「顔を洗ってきてごらん」・・・といろいろと対策を講じます。

それらの対策がつきれば、最終的には立ったままの授業となります。子供す私もテーブルを前にして立ちます。

こうすることで、子供達の理解力は俄然アップします。

 

1対1の授業ですから、こんなことが出来るのですが、塾や学校ではどうでしょう。

塾の授業中ちゃんと起きているんだろうかとか、ちゃんと聞いているんだろうかと本当に心配になってしまいます。

「この問題を先生はどんな方法で説明されたの?」と聞いてみても、案の定、答えは返ってきません。

 

子ども自身は、次の合否判定では良い点数を取りたいと真剣に思っているのですが、睡魔に襲われてどうしようもなくなってしまっています。

 

 「子どもの睡眠時間は何時間ぐらいが適切なのでしょうか?」というご質問をよく受けます。

ところが、適切な睡眠時間は個人個人大きく異なります。近年の研究でもそれは裏付けられつつあるようです。

6時間でも大丈夫な子どもがいる一方、8時間でも足りない子もいます。

 

我が子の最適な睡眠時間がどのくらいなのかを、是非お考えください。

 

(気持ちの疲れ)

合否判定テストが既に数回実施され、残りは2~3回しかありません。

これまでの判定が思いの外悪かった場合、子どもは、「今更頑張っても間に合わないかもしれない」と考えがちなのです。

そして、望ましい点数に持ち上げて行くには、途方もない努力が必要だと感じてしまうことが多いのです。

自分には、とてもやりきれないような質や量が必要だと感じてしまうと、子どもはその前で立ち止まってしまいます。

でも、「頑張らないといけない」という義務感はますます高まっています。

「やらないといけない」という義務感と、「出来ない」現実とのギャップの中でストレスを高めていきます。

これが「気持ちの疲れ」です。

 

子どもに気持ちの疲れを持たせないためには、

・今からでも間に合うことを信じさせること

・子ども自身が、「これだったら頑張ることが出来そう」と感じることが出来る質と量に調節してあげること。

・学習のやり方を工夫して、実際に効果を上げること。

 

この3つが大切です。

 

「体の疲れ」「気持ちの疲れ」に是非注意してあげてください。

 

今、名門指導会には受験直前の方々からの授業依頼や相談が多く寄せられています。

授業については、ご希望される曜日や時間帯によってはご希望に添えないことが多くなっていますので、大至急お願いします。

 ご相談については、私どもの時間の許す限りメールや電話で答えさせて頂きます。