6月になり、各塾とも成績表に志望校合格の可能性が記載される模試が出揃いました。

これに伴い、ご相談も志望校合格や、志望校別コースに入るための具体的な学習方法についての内容が多くなっています。

特に、最難関校を目指していらっしゃるお子様を持つお母様からは熱のこもった質問を頂戴することが多いようです。

さて、今回は灘中合格に向けて、いましておきたいことをお話しましょう。

まずは、各塾の様子からです。

・浜学園

浜学園では後期志望個校別特訓として、9月からM灘コースの授業が開講されます。

当面の目標は、この講座に参加することです。

そのためには資格が必要となりますが、他の最難関コースが一律、偏差値56を参加資格にしている中、M灘コースのみ

偏差値63を求められます。

公開テスト以外にも、合否判定テストや、灘中オープンの結果でもM灘コース参加資格を得ることが出来るので注意が必要です。

 

浜学園の場合は、どれか1つでもハードルを越えることで参加資格を得ることが出来るので、

目標を絞り込んで資格偏差値を取りに行く作戦も有効でしょう。

また、浜学園の算数に関しては11月まで続く平常授業の内容がとても重要です。

特に灘中入試に頻出する「立体図形」や「場合の数」と言った単元の学習を10月、11月に行うことになります。

これははずせません。もし、何か講座を休んで自学時間を作るならば、最高レベル特訓(算、国とも)をはずすべきでしょうね。

 

9月以降は灘中過去問を扱う講座もありますが、数多くの問題を消化できるわけでは無いために必須講座とはいえません。

むしろご自身で過去問を解く時間に当てるのが効果的です。

過去問を解いた結果を生かす環境づくりを考えてあげてください。

なお、灘中オープンの結果は、B判定上位を目指してください。お正月のプレ灘模試で60位までに入っていれば安心ですね。

 


・日能研

日能研灘特クラスは、関西順位100位程度を目安に維持できますが、日能研関西からの灘中合格者数が30名程度であること考えると、

9月には関西順位50位程度はとっておきたいですね。

日能研では、入研と呼ばれる過去問演習の時間が十分に確保されています。

これを上手く役立たせるためには履歴を残すことが大切です。


何年度の問題は解き終わっていて、どの程度得点できたのかを把握しておきましょう。

と言うのは、11月以降に入研とは別途、かなり多くの年数の過去問(しかも2巡)を宿題として言い渡されるからです。

このときに重複してすべきか、すべきで無いかはお子様によって代わりますが、履歴があれば目安にして、目標の設定が可能です。

灘特クラスと特化された集団だけに、特にオプション授業も無く優先順位をつける煩雑さが無いものの、視点を変えると捨てるものが無く、

独自の勉強がしにくい塾ともいえます。

これまでの日能研の灘中合格者には本科教室をお休みして、時間確保をしていらっしゃるケースがありました。

日能研では6年生で灘中入試フォーマットによる模試、灘中トライアルが実施されますが、ここでの順位は最終20位を目指しましょう。

夏休みには50位でも可能性は十分にあります。

日能研では、

「灘特クラスに在籍しているから大丈夫」

とは言えないところが注意点です。

公開されている灘中合格者数のうち、日能研関西からの合格は約半数と考えておきましょう。

 

次回は、希学園と馬渕教室についてお話しします。

(都関)