小6はそろそろどの塾でも計算単元の最終チェックに入っていきます。
暗記は何とかなっても、計算単元はどうしても苦手というお子さんが多いのです。そのようなお子さんに共通なことは、思考のプロセスをわかりやすい方法で書き残す事をしていないことです。
 力学単元と化学計算単元について、どのように書いていけば良いのかをお知らせしたいと思います。

□力学単元□
 「図の中に分かっている数字を全て書き込む」。たったこれだけの事です。
滑車の問題ならば、ロープ全てにかかっている重さを読みやすい字で書き込んでいきます。滑車に重さがあるのでしたら、その重さを滑車の図の中に書き込んでいくのです。
 てこならば、おもりの重さや長さは当然のことですし、棒に重さがある場合は、その重心の場所に棒の重さ分のおもりをぶら下げた図にします。
 力学単元が苦手な子供は、面倒くさがり屋さんが多いのは、この図の中に数字を書かずに、メモ書きのような計算だけで答えを出そうとするからです。

□化学計算□
 化学計算は、比例(順比と逆比)ばかりです。それを計算するときに、「内項の積=外項の積」を使っていると、意外に難問が解けなくなってしまいます。

例えば、塩酸と石灰石から二酸化炭素の発生量を計算する問題があったとします。

うすい塩酸50ml に4gの石灰石が反応して、200mlの二酸化炭素が発生します。
塩酸80mlに8gの石灰石を入れると、何mlの二酸化炭素が発生しますか。

この問題に対して、石灰石が余るから、塩酸の量で考えれば良いと分かった段階から、
50:80=200:xとして、xを320と出すお子さんが多いのですが。

塩酸  石灰石 二酸化炭素 
50        4           200
80        8          (    )
 上記のような、縦と横に見る事が出来る表のような書き方をして欲しいのです。

これであれば、塩酸を縦に見て、1.6倍と分かりますから、200の1.6倍で320。
また、塩酸から二酸化炭素と横に見て、50から200になっていますから4倍です。80の4倍で320と出す事も出来ます。

 気体の発生・中和・溶解度など、全てこの縦と横の表が使えます。その際必ず上の項目(塩酸・石灰石・二酸化炭素)は、略語でも良いですから、書くように指導してあげてください。
 たった、これだけの習慣がつくだけで、この単元の得点はぽ~んと上がります。
お試しください。