月: 2020年5月

【関西】塾の再開とご家庭でとりくめること

皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■大手進学塾の教室授業が再開

新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた緊急事態宣言を受け、大手進学塾ではオンライン授業を行ってきましたが、5月下旬から教室での集団授業が再開されました。
特別講座など一部の授業はオンライン授業として継続されている場合もありますが、ほぼ平常通りに戻り始めています。
また、授業と同様に、教室での実施を見合わせ、自宅受験となっていた公開模試なども、教室で受験する予定で準備が進められています。

■6月の公開模試

6年生の公開模試は、これまでも志望校の合格可能性を知る重要なテストでしたが、6月を迎えるようになると、さらに詳細で精度の高いデータが受験生にフィードバックされるようになります。
特に単元別の成績資料は、受験の天王山とも言われる8月の学習までに取り組んでおくべき弱点補強の大切な道しるべです。
次の表は、希学園が2019年6月に実施した公開テストの算数の出題分野とその正答率、既習範囲の問題についてまとめたものです。

※小6内容はベーシックNo.17まで、小5内容には最高レベル演習を含みます。
※○はほぼ同じ問題がベーシックなどの教材にある問題、△は教材の類似問題または解き方が同じ問題を表しています。

上の表を見てみると、100点満点のうち、5年生までに学んだ内容からの出題が、計算問題も含めると42点あり、6年生でこれまでに取り扱われた範囲からも38点分が出されていて、全体の80%を占めていたことがわかります。

このテストの場合、計算問題と塾教材とほぼ同じ問題が正解できると偏差値がおよそ52でしたので、平均点を超えられたかどうかで、これまでに学んだ内容の定着度を判断することができます。
また、考え方が同じ問題や類似問題までも正解できると偏差値が62を超えますので、80点に近いほど、学んだことが使える、応用ができるようになっているということもわかります。

■ご家庭でとりくめること

上の表の中から、塾教材とほぼ同じ問題を1問見てみましょう。

【公開テストの問題】

ある学校の6年生の52.5%にあたる 人がめがねをかけています。この学校の6年生は12クラスあり、1クラスの人数は38人以上42人以下です。

(解き方)
6年生全体:めがねをかけている人=40:21
6年生全体は、38人×12クラス=456人以上、42人×12クラス=504人以下の40の倍数ですから、6年生全体は480人です。
480人×0.525=252人

【小5ベーシックの問題】

定員のちょうど32.5%が座れる電車があります。この電車に40人の人が乗ると全員が座れますが、60人が乗れば何人かの人が座れなくなります。この電車の定員を求めなさい。

(解き方)
定員:座れる人=40:13
座れる人は、40人以上59人以下の40の倍数ですから、座れる人は52人です。
52人÷0.325=160人

このように、公開テストで出された問題には塾教材の問題とほぼ同じものがあります。
ですから、現在のお子様の課題が公開テストで平均点を超えることであれば、ご家庭で取り組むことの1つとして、5年生を含めたベーシックなどの塾教材の振り返りがあげられるでしょう。
しかし、塾の教室授業が再開されると家庭学習の時間にも制約が増えるでしょうから、その場合は復習テストを利用してもよいと思います。

また、偏差値60に近づくことが目標である場合、正答率が20%より高い問題をより多く正解することが必要となりますから、例えば、ベーシックのC問題や最高レベル演習の錬成問題を振り返ることが、ご家庭でできる公開テストの準備として考えられるでしょう。

入試レベルの難度ともいえる上記テストの問題6や7など、初見問題を最後まで解けるようになるためにも、まずは塾の教材で取り扱われたような問題が正解できる力を夏までに身につけていけるといいですね。

オンライン授業を開始することにしました

関西地方など、首都圏を含む特定の地域以外の緊急事態宣言が解除されました。
また首都圏と北海道も、近日中に解除となるようです。
当初の予定通り6月1日からの再開としている自治体もありますが、学校も塾もない日々が続いていたお子さんたちにとって、久しぶりに会う先生や友だちとのコミュニケーションは、とても楽しみだと思います。
解除されたからといって、すぐに以前のような生活に全てが戻るわけではありませんが、学校も時間を短縮したり座席の配置を考慮したりしながら、段階的に教育を再開していくようです。
塾に関しては、この休講中にオンライン授業をいち早く開始したところもあれば、録画した映像授業を視聴するのが中心、というケースもあったようです。
その中で、映像授業にもオンライン授業にも一長一短がある、ということが分かったように思います。
映像授業は、映像を受け身に見ているだけなので分かりづらい、というデメリットがあります。
でも、ふだんの授業が早すぎて分かりづらかったお子さんからは、「何度も見返して考えられるから助かる」という声もありました。
オンライン授業に関してはどうかというと「小学生にはオンライン授業は適さない」というのがこれまでの、なんとなくの「通説」だったように思います。
しかし感染症への危機から、やむない形で採り入れられた小学生へのオンライン授業にはデメリットもありますが、メリットもあったのではないかと思います。
たとえば対面での授業では今までほとんど発言しなかった子が、オンラインでは積極的に発言するようになったり、自分の考えていることを意識して言葉にするようになったというような例です。
私たち名門指導会も、オンラインの家庭教師を3月から開始して多くの会員様に受講していただいていますが、この試みの中でもいろんな発見がありました。
私たち家庭教師は、対面での授業ではもちろん、お子さんのありとあらゆる動きを観察しています。
言葉で伝えてくれることもそうですが、言葉にならない動きや漂わせる雰囲気などです。
オンラインの映像では、もちろんそこまでたくさんの情報は伝わりません。
しかしオンライン授業では、これまで意識しなかったことを発見できます。
上記のように、映像ではできるだけ言葉にしないと伝わらないので、お子さんができるだけ自分の状態や考えを言葉にするようになるといったことです。
またオンライン授業は時間と場所を選びません。
たとえば、朝1時間先生といっしょに勉強し、夕方また1時間いっしょに勉強する、なんてことができるわけです。
遠方のお子さんも授業を受けることができますね。
そんな思いで、オンラインの授業を始めることにしました。
中学受験の算数で、多くのお子さんがつまずく「速さ」「図形」「食塩水の濃さ」をテーマに、私自身が講師となって行う90分の授業。
第1回は5月30日(土)10時開始です。
よかったらご参加ください。
第1回
第2回
第3回
 
 
 
 

2021年の中学受験はどうなるかを考える

コロナウィルスによる外出自粛が、首都圏では続いています。
私たちも、打合せやマンツーマンの相談会をオンラインでの開催としています。
実際に顔を合わせての打合せや相談と、オンラインでのやり取りで、やはり違いはあります。
しかし通信環境の整備やソフトの進化などにもよるのでしょうが、当初抱いていたオンラインによるやり取りへの不安は、ある意味杞憂に終わっています。
今感じていることは「オンラインにも対面にも、それぞれのよさがある」ということです。
家庭教師も個別の相談会も、対面には対面の、オンラインにはオンラインのよさがあり、これは今回のコロナ禍が収束しても変わらないものだと感じています。
たとえばオンラインの指導や相談では、対面でのやり取りにくらべると、ちょっと間接的な感じになるのは否めません。
でも、同じ時間を同じ話題で共有しているという事実には変わりがありません。
また、通信環境がしっかりしていれば、ほぼストレスなく自然な会話ができます。
この部分に関しては、さらに改善が進んでいくのでしょう。
数年前、いや数ヶ月前には想像もしていなかった形態で(海外の企業と連携している方などは以前から当たり前だったのでしょうが)、私たちは今コミュニケーションをふつうにとっています。
このように、ウィルスが収束したからといって手放すことがないであろうものもあると感じています。
いま、いちばん心配なのは子どもたちの学習環境です。
学校が休校になり、塾も授業をオンラインや映像授業に切り替えています。
もちろんオンラインでも学べるのですが、通信環境の問題や学校の設備の問題などで、学びに大きな格差ができているのも事実です。
この自粛期間の学習について、不安や不満を抱えているご家庭はとても多いでしょう。
今はオンラインで行っている「個別相談会」でも、この状況をいかに乗り切っていくかというご相談がとても増えています。
また中学受験に関しても、来年1月、2月にほんとうに例年通りの受験が行えるのか、誰にもわかりませんね。
中学校も、状況を見ているところでしょう。
通常であれば数百人、学校によっては数千人の受験生(とその親御さん)を1ヶ所に集めて数十人を教室に入れての試験を行います。
これまでは「当たり前」と思っていたことが、とんでもない危険を孕んだことだと認識される状況になっています。
中学校は、どのような対応をするでしょうか。
試験回数を増やし、1回の試験に集める人数を抑える方向に進むかもしれません。
または試験会場を増やし「三密」を避けるという学校も出てくるかもしれません。
それもこれも、今回のコロナウィルス感染症が今後どのように広がるのかそうでないのかによって、どうなるのか今のところは誰にも言えません。
1つ思うのは、2021年度の入試がどうなるとしても、中学校は様々な方法で「学ぶ意欲や素養のある子」を選抜しようとするだろうということです。
塾がお休みになって映像授業などが中心になり、「このままでは遅れてしまうのでは」と不安になっている方もいるかもしれません。
でも、塾が少々休みになっても不安になることはないと私は考えています。
私立中学校は、塾の進度を前提に入試問題を作っているわけではないからです。
よく考えれば当たり前のことなのですが、塾にお子さんを通わせていると見えなくなりがちなことです。
塾で成績がよければいい学校に合格できる、塾で出された問題をしっかりやっていれば、難関校に合格できると考えてしまいますね。
でも中学校は、別に塾で成績がいい子に入学してほしいわけではないんです。
学びに前向きで、中学、高校でのびのびと成長し、学力を伸ばしてくれる子を求めているんです。
2021年の入試では、このコロナ禍にも負けずに、しっかりと学習意欲を維持して乗り切った子をなんとか選抜しようとするでしょう。
もしかしたら、例年とガラッと変わった問題を出題する学校が出てくるかもしれませんね。
では、こんな先が見えない状況で、私たちができることは何でしょうか。
それは、しっかり「基本的な学習を充実させる」ことだと私は思います。
しっかり数える。
文章を隅々まで読む。
与えられた条件から、問題を解決しようと様々な方法で考える。
そんな「勉強の本来の姿」をしっかりできた子が合格できるような入試を、必ず各中学校は行うと私は信じています。
不安が多い状況ですが、そう信じてしっかり学びを充実させていきましょう。

オンライン個別相談会を開催しています

全国で、緊急事態宣言が延長されるようです。
報道されている感染者の増加の様子を見ていても、致し方ないことかと感じています。
もう長いこと学校に行っていないお子さんも多いと思います。
学校からの課題も具体的に「●●ページから●●ページ」といった指示になってきたという声もきくようになりましたが、やはりご家庭によって長時間、長期間の自宅待機はお子さんにも、また親御さんにもストレスになっているようです。
私達はふだん「少人数相談会」という形で、マンツーマンで受験を目指すご家庭のお父さん、お母さんたちのご相談をお受けしています。
もちろん何も特別なことがないときでさえ、お悩みが多いのが中学受験を目指すご家庭。
学校が休みになり、塾の授業も動画の配信やオンライン授業となり、とても長い時間を家で過ごすお子さんの状況を見て、親御さんの心配が増えることはあっても減ることはありません。
そこで私達の個別相談会も、オンラインでご家庭とつながり、ウェブ上で行うことにしました。
すでに4月も多くのご家庭に参加いただいたのですが、5月も続けていこうと考えています。
オンライン相談会のよいところは、ウェブ上で行うということで「場所を選ばない」ことです。
ふだんの相談会は東京、大阪で行っていたのですが、そこに遠方から駆けつけてくださる方もいました。
しかしオンラインならご足労いただくことなく、地方のご家庭の方でも参加しやすいのです。
またおうちで参加いただけるということで、ときにはお子さんご本人に参加いただいて話を聞いたり、ふだん使っているテキストなどをすぐにもってきていただけるのもいいところです。
学校の開始がどうなるのか、塾の一斉授業はいつから再開するのか、まだいろんなことが未定で流動的です。
もちろんそれ以前に、ご家族の健康を守るために外出をいつまで控えるべきか、というご家庭の判断もあります。
いろいろ不自由が多い生活になってしまいましたが、今できること、利用できるものを最大限に活用し、ベストではないかもしれませんが「ベター」を追求して乗り切っていきましょう。
5月のオンライン個別相談会へのご参加は、こちらへどうぞ。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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