12月。
冬休みが近づいています。

■ 6年生は、まさに「追い込み」の時期

何をするにも時間がなく「もっともっと時間があればいいのに」と思っているお子さんも多いのではないかと思います。

こんな時こそ。取捨選択が大切です。
6年生にとって今最も大切なのは、志望校対策です。
志望校に特化した勉強が何より大切です。

だから、平日の授業の優先度はぐっと下げていいわけです。
極端なことをいえば「授業に行ったときだけがんばる」というのもありなわけです。
最優先は日曜の志望校別特訓と、過去問演習。
そんな割り切りが可能なのが、6年生のこの時期です。

■過去問演習から学んでほしいこと

過去問演習から学べることはたくさんあります。

自分が志望校の問題で合格点を取れるかどうかはもちろん、それ以外にもさまざま学べることがあります。

たとえば「正解ではなかったけれど、自分が知らなかった選択肢」に関して調べてみる。
正解ではないとはいえ、その選択肢を用意した「出題者の意図」があるはずだからです。

まれに、「だれも知らないような選択肢」も見かけないわけではないですが、多くの場合は「正解ではないけど知っておいてほしい」というような語句が、正解ではない選択肢として登場します。

問題を解きながら、そうやって正解と正解以外の選択肢の復習ができれば、入試直前まで知識は増え続けます。

また、過去問からは「難易度の変化」も学ぶことができます。
ここ数年難しくなっているのか、易しくなっているのかがわかれば、来年どうなる可能性がありそうか、予測を立てることが可能になるからです。

殆どの学校の入試で、「受験者平均点」と「合格者最低点」との差は、1科目あたり数点ほどしかありません。
つまり、1問、2問の差ということです。

だから「みんなが正解する問題」でいかに失点しないかが大切なのです。

過去問演習は、そのことを念頭に置いて取り組むようにしましょう。

■「前受け校」に関して

東京、神奈川の受験生は、入試が始まるのが例年2月1日。
その前に、千葉や埼玉の学校を「前受け」する受験生が多くいます。

「もしもの場合」はその学校に通医学することも視野に入れるというご家庭もあれば、単に「肩慣らし」という考え方もあるようです。

「通う可能性がないんだったら、受験する意味がないのでは?」というご意見もあるかもしれませんが、私は「場合によっては通学する可能性がなくても、前受けはあり」と思っています。

お子さんがとても緊張するタイプであったり、「落ちたらどうしよう」と極端に不合格を恐れるタイプなら、合格の可能性が限りなく高い学校を「肩慣らし」に受けるのは効果的だし、逆にこの時期になってもエンジンがかからない極度な楽天家であれば、前受け校の受験結果が良くなかったことでエンジンがかかったりすることもあります。

いよいよ迫ってくる受験日、やりたいことはたくさんあると思いますが、取捨選択して取り組んでいきましょう。