令和3年の1月、緊急事態宣言が発出されました。
私としては、気になるのは何よりも子どもたちの学校と学び、そして受験への影響がどのようなものになるかです。
前回の更新では6年生への影響について、そして今年も予定しているウェブセミナーについてお伝えしましたが、今回はその中でも新学年を間近に控えた4年生、5年生のお子さんたちとそのご家庭について、この時期にぜひ意識しておいていただきたいことを書きたいと思います。
■ 組分けテストのなおしを新学年に活かそう
2月からの新学年の開始を前に、各塾では「組分けテスト」が行われています。
新しい学年のスタートとなるクラスが決まるとあり、親御さんも気になるところでしょう。
たとえば四谷大塚では「公開組分けテスト」の範囲は直近の数回の授業が中心となりますから、とにかくその範囲の理解度をチェックできますね。
一方でサピックスは、組分けテストは範囲がありません。
ですから直近の学習範囲だけでなく、少し前、かなり前に習ったところをしっかり身につけられているかが、テストではわかると思います。
テストの結果から、直近の学習範囲よりも過去の学習範囲で差がついていることなどもわかるのではないでしょうか。
5年生の社会では、5年生の2学期は歴史中心学習でしたが、組分けテストには地理分野の問題がかなり出題されたと思います。
地理の復習ができていなかったお子さんは、1月中にしっかり復習しておきたいですね。
日能研の公開模試(実力判定テスト)もやはり範囲がないテストです。
テスト結果も大切ですが「何ができていて何ができていなかったか」をテストから知り、新学年に向けて補強しておくことが大切です。
その意味では、1月のテストの直しはとても重要です。
■ 緊急事態宣言発出を受けて
これを書いている2021年1月11日、首都圏の一都三県への緊急事態宣言が発出されて数日です。
今のところ飲食店等への営業時間短縮要請が中心のようですが、全国的にも感染者数は増えていて、さらに対象地域や自粛要請の範囲は広がりそうです。
昨年春の緊急事態宣言では学校の休講、塾の休講などがあり、オンラインで授業を展開したところも多かったですが、今のところ学校への休講要請はないようです。
ただ、感染者の増加のスピードに不安を感じているご家庭も多いのではないでしょうか。
状況を見ながら対応していくしかないですが、春の自粛生活を教訓に、子どもたちの学習に大きなブレが出ないようにしたいですね。
昨年の塾の休講で明らかになったのは、塾のカリキュラムは止まらないということです。
年間40〜50回の授業スケジュールで、1年のカリキュラムを消化する塾の1年。
何度か同じ単元を(レベルを上げながら)周期的に学習する「スパイラル方式」のカリキュラムは、一度止めてしまうとかんたんには修正が効かないのです。
授業がない、あるいは映像が送られてくるだけなのに、カリキュラムはどんどん進む、そんな数週間ですっかり額絵有のサイクルを崩してしまったというご相談が昨年は相継ぎました。
同じような状況になっても家庭学習の歯車が狂わないよう、心づもりはしておきたいですね。
もしも、ふたたび塾の授業がオンラインや映像授業になってもだいじょうぶ、という家庭学習のスタイルを築いておくことは、ふだんの塾の授業のフォローと考えると「最強」です。
■ 新学年、個別や家庭教師で塾のフォローを考えておられる方は
新学年を控え、塾の授業のフォローに個別指導教室や家庭教師の活用を考えている方もおられると思います。
実は1月は、いわゆる「いい先生」がいちばん「つかまりにくい」時期です。
なぜなら「いい先生」には生徒がしっかりついていて、6年生は受験目前、そんな先生を離すわけがないからです。
受験直前の1月は、いっぱんにどんな先生も忙しいですが、中でも「いい先生」は多忙を極めます。
受験直前、授業時間は増えることはあっても減ることはありません。
そんな「いい先生」の授業枠が空くのが、2月。
担当の6年生たちが受験を終えるからです。
もしも新学年、できれば塾のフォローでいい先生を我が子につけたい、とお考えのご家庭は2月のチャンスを逃さないでください。
1月のテストの結果をうけて、個別や家庭教師の体験授業を1月のうちに試しておく、というのも1つの方法ですね。
コメントを残す