月: 2022年3月

「アタフタさん」の勉強になっていませんか?

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私の著書「難関校合格のすごい勉強習慣では、私が平素より様々なところでお話ししている「スピーディーな学習とスローな学習」というテーマを中心に、中学受験に向かってがんばるお子さんと、そのお子さんを支える親御さんの努力をしっかりと結果に結びつけるためにすべきことをまとめています。

書籍の中には「アタフタさん」と「ちゃくちゃくさん」が登場します。

実は前者の「アタフタさん」こそが、進学塾の勉強に忙殺されるあまり、努力が結果に結びつかない(むしろ逆効果になりがちな)勉強法の典型で、すぐにでも結果が出る勉強法に変えてあげたいと私が思うお子さんです。

 

今でも現役の家庭教師としてご家庭に伺っている私ですが、近年この「アタフタさん」が急増しています。塾から子どもたちに課される学習量が増え続けていることが一つの理由だと思います。多くの子ども達は、内容を理解することより、終わらせることを目的とした家庭学習に陥っています。

そのような症状の子ども達を、「アタフタさん」と呼んでいるのです。

その「アタフタさん」のお子さんでも、適切な勉強法に変えていけば、必ず結果が出るようになります。そして、がんばった分だけ結果が出ることモチベーションも上がり、「嫌なもの」だった勉強が面白いものへと変わっていきます。

お子さんの勉強のしかたが

・「やっつけ」になっている

・終わらせることが目的のように・・・

・とにかく急いで解いている

というようになっている感じられたら、「アタフタさん」になっている可能性があります。ぜひ勉強のやり方、家庭学習サイクルを見直してみてください。

もちろん勉強には「テキパキと素早く終わらせる」べきものもあります。日々の計算練習などは、その典型ですね。

では「じっくり取り組む勉強」ができている「ちゃくちゃくさん」とはどのようなものでしょうか。

その1つは「どうしてそのように考えるとよいのか」を常に考えながら勉強しているという状態です。

たとえば年令算は線分図を書いて解くことが多いですが、「ちゃくちゃくさん」は「なぜ線分図を書くと考えやすいのか」を考えながら勉強しています。

常に言葉にして考えているわけではないのですが、問題を解きながら常に頭の中では上記のような「回路」が、様々な形でつながっているとイメージしていただけるといいと思います。

年令算で線分図を書くことが有効なのは「2人の年令の差は何年経っても広がったり、縮まったりせず一定だから」ですね。

ですから、お子さんが「○○算なら〜という解き方」となかば無条件に考えているようなら、ときどき「どうしてそのように考えると解けるのかな?」という質問をしてあげるといいですね。

 

春休み、塾の春期講習会などもありますが、学校が休みということで普段に比べると時間に余裕があると思います(サピックスでさえ講習会は数日間です)。

この期間に「スピーディーにやる勉強」と「じっくり取り組むべき勉強」をあらためて「仕分け」してみてはいかがでしょうか。

中学受験 ~春休みにやっておきたいこと~

開花宣言はまだですが、あちこちで早咲きの桜が美しく咲き乱れていますね。

6年生の皆さんは来たるべき中学校生活の準備を楽しんでいますか?

5年生の皆さんは、いよいよ本格的な受験勉強に突入ですね。

塾ではすでに2月から「新6年」として新年度がスタートしていることと思いますが、学習の状況はいかがでしょうか?

 

新年度になると、前の学年に比べてグッと学習量・宿題量が増え、家庭学習の負担は約1.5倍になると言われています。

特に新5年生・新6年生はその変化の大きさに戸惑っている人も多いことでしょう。

これから始まる春休みは、一度立ち止まって状況確認ができる貴重な時期ですので、今日は春休みのうちにぜひやっておきたいことについてお話します。

 

具体的な各科目の学習内容はともあれ、まず今のうちにやっておきたいのが学習場所ややり方、スケジュールなど、「学習環境の見直し・改善」です。

学習場所について具体的に言うと、新34年生くらいのお子さんは特にリビングでの学習がおすすめです。

生活音などある程度のノイズがあり、親の目を感じながら行う学習の方が小さいうちは身につきます。

逆に子供部屋に一人でこもっての学習は集中力が持たず、結局半分は何をやっているか分からないような状況に陥っていることがほとんどでしょう。

ただし、リビング学習の際テレビは必ず消しておきましょうね。

 

56年生であれば、自分の部屋が良い場合もあります。

特に6年生の夏頃(実践演習が増え、毎日過去問を解くようになる頃)からは基本的に自分の部屋が良いでしょう。

過去問は正確に時間を測って解かなくてはいけませんし、親子ともどもピリピリする時期ですから、トラブルが起こりやすいリビングは避けておきたいということもあります。

採点や解き直しはリビングで、と使い分けるのも良いですね。

 

また、学習の際の椅子の高さと照明にもぜひ気を使ってみてください。

大人用の椅子は子供の体格には合わずいまいち集中できなかったり、足が床につかないためにブラブラ揺らすくせがついてしまったり、姿勢が悪くなってしまったりすることもあります。

照明は、オレンジの暖色より白色の方が学習に向いています。

自室で一人で学習する場合は特に、照明を白色のものにしておきましょう。

 

環境を整えることも効率的な学習には非常に有効なので、ぜひ余裕のある春休みに見直し・改善してみてくださいね。

 

 

次に、スケジュールについてです。

たとえば大手塾の新4年生ならば、この時期は週に2回程度の通塾が基本です。

塾のある日と無い日の学習リズムを整え、今のうちに毎日の勉強を習慣化しておきましょう。

 

5年生は、学習面でもグッと難度が増し、これまでの基礎を土台に応用問題や難問の割合も増えてくる時期です。

宿題や復習をすべてやるのは不可能に近いことですし、決して有効でもありません。

ここから大切なのは、宿題を終わらせることに追われず、自分に必要な問題を「取捨選択」し、効率的に学習していくことです。

 

色々なところでお話していますが、意識的に「スピーディーな学習」と「スローな学習」の使い分けを行いましょう。

「スピーディーな学習」は、短時間でスピーディーにこなしたい、ドリル的な学習です。具体的には計算や漢字などがそれに当たりますが、これらは時間を測ったり、朝学習に回したりと、集中して短時間で済ませることを意識しましょう。

一方「スローな学習」は、授業内容が「本当に分かっているか」の確認や、内容理解をより深め、定着させるための学習です。

ただ答えを出せれば良いのではなく、「どうしてこの解き方で解けるのか」といったことまで深く理解し、授業で習ってきたことをしっかりアウトプットできる状態にすることが大切です。

 

5年生で「スピーディーな学習」と「「スローな学習」」を上手に使い分けられるようになると、6年生の学習も大変うまく進んでいきます。

 

そして、新6年生は少しずつ具体的な志望校・併願校を検討し、それらの学校の過去問に目を向け始める時期です。

最終的に第一志望校を決めるのは1011月でも構いません。

ぜひ、学校見学や説明会への参加(合同説明会もオンラインでたくさん開催されています。)を積極的に行いましょう。

「気になる学校」が出来るだけでも、学習へのモチベーションが大きく変わりますよ。

新6年生に入ると学習量・宿題量・難度は一気に増しますから、効率良く身になる学習をするために、1日・1週間・1年間の「スケジュール作り」をしっかり行うことが重要です。

スケジュールは計画を立てて終わりではなく、実際の使い勝手に応じてどんどんブラッシュアップしていきましょう。

 

一度で完璧な計画を立てようと思わず、何度も作り直して構わないので、春休み中にトライ&エラーを繰り返し、無理のない自分なりのスケジュールを作り上げてくださいね。

 

中学受験生の皆さんが春休みを大いに有効活用し、4月以降の学習をより充実したものに出来るよう願っています。

中学校の準備を始めましょう ~受験の振り返りと心がまえ~

6年生の皆さん、入試お疲れさまでした。

大変な状況の中、皆さん本当によくがんばりましたね。

4月からの進学先も決定し、少し心に余裕が出て来る頃かと思います。

良い機会ですので、皆さんがそもそもなぜ中学受験をすることにしたのか、ぜひこの機会に思い出してみてください。

「合格したら、弁護士になる夢に一歩近づけるから」

「合格したら、中学のクラブで大好きなサッカーが思い切りできるから」

「大学受験をしたくなかったから」

「失敗しても、受験勉強で培った知識や学習習慣は今後に生かせると思ったから」

など、理由は様々だと思います。

しかし、いずれの場合も中学受験はあくまでも皆さんの人生を充実させるための通過点であり、最終ゴールでは無かったのではないでしょうか。

ですから、来たるべき中学校生活を存分に楽しみ充実させるために、今からぜひ少しずつ準備を始めてみてほしいと思います。

中学校生活では本格的な部活動が始まったり、教科ごとに担当の先生がいたり、能力別クラスがあったりと様々な点でこれまでと異なりますが、特に学習面において、これまでとは目指すところが変わってくるのが大きな特徴です。

皆さんがこれまで取り組んできた受験勉強は「合格」が目標でしたから、過去問で合格点(7割前後)を取れればOKでしたよね。

それが、今後は100点満点を目指す学習に変わります。

中学校に入ると学期末などに定期的に試験があり、そこで学習の定着度が測られます。

普段の授業をもとに作成されるテストですから、普段からしっかり授業を聞き、予習復習・試験対策を怠らなければ、満点に近い結果が出るはずなのです。

ですから、中学に入ったら、より確実で丁寧な学習が必要になります。

特に第3、4志望や公立の学校に進学することになった場合、初めは授業内容や試験が易しいと感じられることもありますが、油断して学習を怠ればあっという間に成績は転落します。

「こんなはずじゃなかったのに」「レベルの低い学校でやる気が出ないな」などと、もしも考えている人がいたら、今すぐ気持ちを切り替えましょう。

これから六年間通う学校で常に上位を目指すことを忘れず、「より確実に」「より速く」解けるように学習を継続していきましょうね。

出来れば入学式までに数学と英語の1学期分くらいは予習しておくくらいの準備をしておきましょう。

時間に余裕のある今のうちにしっかり予習をしておけば、気持ちの良いスタートが切れますよ。

また、せっかく中学受験をしたのですから、満足の行く結果だった人も、そうでなかった人も、今回の受験についてゆっくり振り返る時間を作って欲しいと思います。

「なぜ最後にグッと成績が伸びて合格できたのか」

「何が問題で落ちてしまったのだろう」

など、結果の善し悪しに関わらず、今回の受験を自分なりに考え、出来れば、それをご家族とも話してみましょう。

目的はあくまでも中学受験という貴重な経験を今後に生かすことです。

失敗の犯人探しをするような態度や、喧嘩を招くようなきつい言い方はお互いにやめましょうね。

反省点だけでなく、お互いにしてもらって嬉しかったこと、すごいなと思ったところ、良かった点などもどんどん話し合ってみてください。

思いやりを持って冷静に話し合えたら、たとえ合格という結果が得られていても反省点が見つかったり、不合格であったとしても、色々な面でご家族がサポートしてくださっていたことが判り感謝の気持が芽生えたり、たくさんの発見と学びがあると思います。

皆さんが今回の貴重な経験を活かし、中学校生活をより楽しく充実したものにできるよう願っています。

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