新型コロナウイルス感染症対策による緊急事態宣言が明け、街や店には人気が戻りつつありますね。

しかしながら、感染者減少の理由は明らかになっていません。
専門家によれば現段階でその特定は難しく、今のところは「ワクチンの普及」、「各自の感染防止対策徹底」、「涼しくなり全国的に換気が積極的に行われるようになったこと」「降雨により外出機会が減ったこと」などの仮説が検討されているそうです。

中学受験生にとって、ここから本番までの4ヶ月は最後の大逆転・大跳躍が望める大切な時期です。
感染者減少のニュースは喜ばしいですが、理由がはっきりしない以上いつまたリバウンド(感染再拡大)が起こるとも限りません。
引き続き日頃の感染対策をしっかり行い、体調に気をつけていきましょうね。

さて、コロナ禍の追い込みシーズン、各塾の対応はこのような状況です。(10月6日現在)

○SAPIX(サピックス)……集団対面授業を現行。職員はマスク着用・手洗い・手指消毒・検温等を徹底し、教室内は机・椅子・備品を消毒剤を用いて毎日清拭消毒を実施。授業時は定期的な換気と可能な限りのソーシャルディスタンスの確保を心がけている。中学部ではオンラインも導入しているが、現在小学部でオンライン授業配信は行っていない。

○早稲田アカデミー……9月1日より当面の間、集団対面授業をすべて停止し、Zoomによる「双方向Web授業」に全面的切り替えることが公表されていたが、現在は対面授業といずれか選択可能となっている。

○四谷大塚……対面授業現行。37度以上の発熱がある場合は入室禁止。生徒を含めた全員にマスク着用義務有り。入退出時の手指消毒徹底。PCなど備品の定期的な消毒・1時限に1回の換気などの感染対策を行っている。
自宅でのオンラインIT授業受講も可能ではあるが、「仲間と互いに励まし合い、競い合うことによって、自宅で一人で受講・演習するよりも、はるかに多くの学習量と学習効果を得られることが経験則でわかっている」ため奨励はしていない。

○日能研……集団対面授業を現行。ホームページにて各教室の感染状況を随時公開している。教室の30分ごとの換気、常時空間除菌機器、加湿器稼動、スタッフのマスク着用徹底、生徒の来室前の体温計測・手洗い・くしゃみや咳がある場合可能な限りのマスク着用の励行、などの感染防止対策を講じている。希望者にはオンライン授業配信も可能。

○ena……正職員500名のワクチン接種率は約9割。ワクチン接種を希望する保護者にも接種を実施し、今後は希望の生徒への接種も計画している。
校舎では換気、消毒、職員の常時マスク着用を徹底。
「ダブル学習システム」として、対面授業+単方向映像授業を融合させた指導を行っており、通学に不安がある場合は自宅で単方向映像授業を視聴することも可能。
生徒は校舎内ではマスクの上に校舎より配布されるマウスシールドを着用。
面談等はアクリルボード越しに変更。合宿も感染対策を徹底して実施する。

コロナ禍の中学受験。
各塾の対応もそれぞれの理念・方針によって、実に様々です。
今年、感染拡大下の中学受験における各学校の対応が話題になりましたが、同様に、各大手中学受験塾の対応スピード、感染状況の実情、柔軟性などからも、IT化の本気度や生徒たちへの誠実さが垣間見えるかもしれません。

いずれにせよ、皆さんそれぞれが安心・納得して学べる学習環境を選び、この大切な時期を充実させられるように願っています。