月: 2021年7月

2022年度入試のデマにご注意

夏休み、いよいよ入試本番に向けた調整の時期になりました。
2022年度入試に関するデータが出揃い、親御さん同士やSNSにおける情報交換が盛んになるタイミングではありますが、ひとつ注意しておいていただきたいことがあります。

近頃ではTwitterの新機能「スペース」なども情報交換に一役買っているようですが、特にこのようなSNSの場で発信される情報を、決してすべて鵜呑みにしないでほしいということです。

ママ友情報も時としてウワサの領域を出ないものがありますが、匿名性の保持されるこのような場では、尚更いい加減で悪質なデマが飛び交っていることもあります。

信頼の置けるプロ講師がテーマを絞って行っている生配信を視聴したり、受験ママ・パパ限定の「スペース」で、同じ立場の人たちと話して息抜きをしたりするのはもちろん構わないのですが、どこの誰だか分からない自称プロ、自称ベテランによる発信には特に気をつけてください。

このような場で流れている情報には、2022年度は○○中学の入試がこう変わるとか、こんな問題が出るというものに始まり、「願書はあくまでも現地申込みが有利(郵送は不利)」だとか、「ひとり親家庭は不利」、「入試前に感染予防を理由に学校を欠席すると落とされる」、「2022年度入試はコロナ禍で私立を断念する家庭が多いから狙い目!」といった、時代錯誤な都市伝説や、全くデータや実状にそぐわない、もしくは根拠のないものが横行しています。

たとえば入試直前期、体調管理やインフルエンザ・新型コロナウイルスなどの感染予防、学習の最終調整のために小学校を休むことはひとつの選択肢です。
ご家庭の方針で小学校は一切休ませないというケースはあるかと思いますが、休むことで不利な扱いを受けることはありませんので安心してください。

調査書への影響が不安という方もおられますが、基本的に1月には提出が済んでいる場合がほとんどでしょう。
桜蔭中学校も、調査書に必要な出席状況は6年生の12月までとしています。

万が一のコロナ感染の場合のために振替日程を設けてくれている中学校もありますが、もちろんそうでない学校もありますから、入試直前の欠席に関してはよくご家庭で話し合い、悔いのない選択をしてくださいね。

学校選びにおいても、受験にまつわる様々な選択肢においても、最終的に最も信用できるのは、学校説明会や塾で公開される一次情報と、ご自身で見聞きされたこと、そして本当に長年中学受験に携わっているプロ講師や専門家の言葉です。

中学受験は主に小学校3年生の2月からスタートしますから、3年間という長い戦いの終わりがようやく見え始めた時、何が何でも合格したいと気が焦り、わらをもすがる気持ちになるのは当然です。

しかし、そんなときほど冷静に、ママ友情報やSNSで流れてくるあやしい情報に惑わされないように気をつけましょう。
そのような情報には、時として「(塾や個人が)ライバルを蹴落とすためのデマ」や「ビジネスのためのデマ」が混じっていることもお忘れなく・・・・・・。

ブレないメンタルを作るために、一度ご家族でしっかり話し合い、現時点でのご家庭の方針を定めておくことがおすすめです。

そもそも何のために受験するのか。中学校でどんな毎日を送りたいのか。
情報の荒波に飲まれがちな夏休みにならないよう、ひとつひとつご家族で確かめ合い、すり合わせ、来たる受験に向けた強固な軸を作っておきましょう。

まだまだ厳しい状況の中、2022年度入試に向けて果敢に挑む中学受験生の皆さんを心から応援しています。

夏休みをどう過ごす?

先日、そろそろ夏休みのスケジュールと塾の夏期講習日程をにらめっこし、具体的な予定に落とし込んでいきましょう、とお話しました。

さて、皆さんの準備は万端ですか?

「毎日の勉強に追われて何も決まっていない」「夏期講習を受けるかどうか迷っている」そんな声も聞こえているので、今日は夏休みの過ごし方についてお話しますね。

夏休みに大切にしてほしいことはいくつかあります。

・規則正しい生活を送る。(どの時間帯に何を勉強するかもふくめ)

・講習期間の毎日の復習と、志望校に向けた弱点克服を最優先にする。

・過去問(有名中から始めましょう)

・塾が無い日の過ごし方(勝負どころです)

まず、規則正しい生活について。

普段から大切なことですが、夏休み中もなるべく同じ時間に起床・就寝しましょう。

ノッているからと深夜まで勉強したり、今日は集中できないからいいやと夕方から爆睡したりするのはもってのほか。

翌日眠くて授業中に船をこぐようでは本末転倒ですし、眠りすぎも体調やリズムを乱す原因になります。

どの時間帯に何を勉強するかも含め、夏休みの1日のスケジュールはあらかじめ組んでおきましょう。

朝は頭を目覚めさせるために計算や漢字ドリル、記憶に残りやすい就寝前は暗記物など、楽しく計画してみてくださいね。

次に夏期講習についてです。

塾からは、基本の講座はもちろん、たくさんのオプション講座を勧められるかもしれません。

サピックスの算数は先日お伝えしたように「予習型」ですから、夏期講習中もどんどん先へ進みます。

こちらは休んでしまうとその後が大変になってしまうので安易なことは言えませんが、日能研や浜学園、希学園の夏期講習は「復習型」、つまり「これまで習ったことをあらためて総復習する機会」ですから、場合によっては受講しない選択も取りやすいですね。

 

周りや教室の先生の言葉に惑わされず、学習状況を科目ごと・客観的に分析し、「抜け・弱点強化」を最優先事項として、どの講座を受け、どの講座を外すか考えてみてください。

必要ならば他塾の夏期講習講座を視野に入れても良いでしょう。

塾はひとつでも多くの講座を受けてほしいものですし、「君の場合、この夏は夏期講習を受けるより家庭教師や個人塾で○○の弱点克服に取り組むのが得策だよ」とは、なかなか言えませんよね。

決める際は、できるだけ中学受験の専門家やプロ家庭教師など、第三者の意見も聞いてみることをおすすめします。

そして、過去問について。

このコラムを長くお読みくださっている方には繰り返しになってしまいますが、志望校(特に第一志望)の過去問を急ぎすぎないことが肝心です。

グノーブル、サピックスをはじめ、多くの大手中学受験塾では夏期講習から「有名中」に取り組み始めます。

今の実力がどれくらい通用するのか、入試問題とはどんなものなのか。

時間配分の感覚、近年の全体的な出題傾向。

「なんとなくわかっている」では得点に結びつかないということ。

過去問に取り組むことで発見できる事実・感覚はたくさんあります。

けれども、過去問は一度手を付けてしまえば、本番と同じ初見という条件で再度取り組むことは出来ません。

例えば国語では文章を覚えていて読む時間が半分で済んでしまったり、社会の年号や用語は答えを暗記してしまったりするかもしれません。

これでは、本当に実力が備わり、いざ実践、果たして第一志望に自分は歯が立つのか?!というときに、正確な状況が分からなくなりますよね。

ですから、夏休みに入るなり第一志望の過去問を解くのはやめてください。

ただし、10年前の過去問などを入手し、それにチャレンジしてみるのはアリです。

お子さんの性格によりますが、結果を見て(7月下旬では合格点には遠く及ばなくて良いのです)グンと士気が上がる場合もあります。

 解いたら解きっぱなしにせず、しっかり解き直しをしてくださいね。

最後に、塾が無い日の過ごし方について。

ついついだらけてしまいがちなこの1日の過ごし方に、夏休みの勝敗がかかっているといっても過言ではありません。

夏休み、最も大切なのは、どの塾でどの講座を取るか、いかに楽しみを封印し、睡眠時間を削るかではありません。

塾や家庭教師から離れた自分ひとりの時間を、いかに充実させて過ごせるか。

これこそが大切なのです。

そのために、夏休みのスケジュールを組む際には「塾が無い日」のベーススケジュールも必ず組んでおきましょう。

その際は、まずお子さん自身で一通りまとめてから、ご家族や塾・家庭教師の先生らと相談するのがおすすめです。

誰かに押し付けられたスケジュールより、自分で組んだスケジュールの方が、きっと前向きな気持ちでこなしていけると思いますよ。

皆さんの夏休みが充実したものになることを願っています。

志望校に足を運びましょう

先日、サピックスから全国主要295校の学校情報を掲載した「2022年度入試用中学受験ガイド」が発売されました。

日能研からは全国主要校の受験日程・合格可能性80%ラインをまとめた「2022年入試 予想R4一覧」が公表されており、10日には2022年度都立中高一貫校の適正検査実施要綱も発表になりましたね。

2022年度入試もいよいよ現実味を増して来ていますが、受験生の皆さんはどんな気持ちで過ごしていますか。

新型コロナウイルス感染症の影響で学校や塾の予定がめちゃくちゃになろうとも、気になる中学校の説明会や文化祭が延期や中止になろうとも、本番へのカウントダウンは容赦なく進んでいきます。

学習の遅れや、受験校検討の材料不足についてはもちろん、コロナ禍の受験そのものが不安になっている人もいるかもしれませんが、どうか皆さんには落ち着いて受験勉強に向き合って欲しいと思っています。

2021年度入試では、ほとんどの学校が新型コロナウイルス感染症に際した様々な対応を行っていました。

たとえば桜蔭中学校では、対面での接触を避けるため、例年実施されている面接を口頭から記述方式に変更し、メディアや塾関係者には当日の取材やビラ配りの自粛を呼びかけました。

麻布中学校では「3密」を避けるため受験番号に応じて入室時間帯を区切り、開成中学校では新型コロナウイルスに罹患した場合もしくは罹患が疑われる場合の追試日程を設けました。

また一部では、小学校の学習状況の遅れを考慮して出題範囲の制限を行った学校もありましたね。

今のところ、2022年度入試における出題範囲の制限をすでに決めている学校は無いようですが、万が一感染状況が著しく悪化した場合は、そのような配慮が行われることもあるでしょう。

先日のブログで、6月は受験校検討にもってこいだとお話しましたが、今年もやはり木なる学校の文化祭や説明会に「リアル」で参加することはなかなか難しい状況です。

しかし、それらがオンラインで開催されているのはもちろん、学校によっては事前相談・予約することで校内を個人的に案内してもらえる上、教室内まで招き入れ授業を見せてくれたり、1対1で受験相談を行ってくれたりするところもあります。

気になる学校については公式ページをよくチェックした上で、ぜひオンライン説明会に参加したり、個人的に受験相談や学校見学を依頼したり、どんどんアタックしてみてください。

また、余談ですが、学校は訪問者(受験生)の学年や名前を記録しています。

基本的に訪問の有無や当日の服装・態度などは一切受験の結果に影響しないと考えられますが、見学の際に案内してくれた先生が受験当日の面接官だったという話はよくある話です。

面接官も人間ですから、「この子は学校見学に来たとき、一生懸命自分に質問をしていたなぁ、メモを取って回っていたなぁ」と思い出すでしょうし、何よりお子さんも心強く感じるでしょう。

もしくは合不合のボーダーラインに数名が横並びになった場合、たとえばオンライン説明会にさえ参加していない人と、学校開催のイベントには全て参加し、実際に現地へも足を運んでいた人ではどうでしょうか。

ボーダーラインの生徒を合否で振り分けるとき、そのような記録資料が一切参考にされないのか、と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。

なんともいえませんが、さまざまな意味で学校見学はおすすめしたいと思います。

そして、そんなことよりなにより大切なのは、あなたが自分の足で志望校を訪れ、実際の授業や部活の雰囲気を味わうこと、先生や生徒の様子を目にすることで得られる感動と喜びが、あなたの強力なモチベーションになり得るということです。

2022年度受験を目指す皆さん、どんなときもあせらず、共にがんばっていきましょう。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト